購入履歴を元に「あなたはこれも欲しいかも」「これそろそろ買い替えじゃないですか」と様々な手法で商品をおすすめしてくれるAmazon。このような予測があまりにも当たるので、「自分のことを分かりすぎてる!!」と怖くなることがありますよね。この恐怖感を倍増しそうなのが、先日、米国Amazonがオープンしたオンラインショップ「Scout」。危険なほど便利な検索機能が備わっているんです。
この機能はスクリーン上に並べられたプロダクト画像を良い/悪いで評価することで、自分が欲しいプロダクトを絞り込むというもの。Amazonのサイトに設けられた「https://www.amazon.com/scout」で早速使ってみました。
使い方は非常にシンプル。直感的に操作できるので、操作方法をまったく読まなくても、どんどん自分が好きなプロダクトを見つけることができます。
まずはソファー。並んでいるプロダクト画像のなかで自分が好きなものに「いいね!」をクリックするだけです。自分がはっきりと気に入らないプロダクトには、親指が下向きのボタンをクリック。
クリックするたびにリストの一部がひっくり返り、新しいプロダクト画像が登場します。確かにクリックしたものと形状が似ているけれど異なるプロダクトが追加されました。確かにこれを繰り返すだけで、自分が気に入りそうなプロダクトに辿り着けそうです。
CNBCをはじめとする海外メディアが指摘しているように、めったに購入しないプロダクトをAmazonで検索するとき、どう検索すれば良いか分からないことがあります。「あのデザインって何て言うんだろう?」と、検索欄にどのような単語を入力して良いのか分からず、欲しいプロダクトが見つけられないということがあるんですよね。Scoutはまさにそんな状況に対する解決策となっています。
用語が不明なときだけでなく、どんなデザインのものが欲しいのか決まっていないときにも、この新サービスは頼りになりそう。テーブルやソファー、カーペットといった家具から、花瓶やカーテンといった室内装飾、シャンデリアやフロアランプなどの照明、キッチン用品、寝具、女性向けの靴まで、幅広いカテゴリーがScountの対象となっています。
いくつかの商品で試してみましたが、数回のクリックでかなり表示されるプロダクトが似通ったものになるので、それほど時間もかからなさそうです。
ただし、カーペットのようにデザインが同じで大きさが違うものが別プロダクトとして表示されると、画面上に同じデザインばかりが並ぶことになりました。
CNBCに送られたAmazonの公式声明によると、Scoutは「何が欲しいか分からないけど、見れば分かる」や「欲しい物は分かっているけど呼び方が分からない」という、よくある2つのジレンマに対する完璧な解決策として提案されているとのこと。
Amazon自体が本格的なプロモーションをまだ開始していないこともあり、まだソーシャル上のバズは少なめ。それでも「新しい暇つぶしを見つけた。私は室内装飾を閲覧するのが大好き。アイテムに良いか悪いかを投票して新しいサジェスチョンを表示してもらうなんて素晴らしい。楽しいわよ!」という肯定的なツイートも投稿されています。
確かに自分の好みをただ集めていくことで、気に入ったプロダクトが増えていく様子はPinterestそっくり。楽しみながら、本当に欲しくなったプロダクトはそのまま買えてしまうわけですから、便利で「危険」なサービスですね。日本展開についてはまだ発表されていませんが、Scoutは言語の壁もないので時間の問題でしょう。