「発想が斜め上過ぎて笑った」 ドローンを使った“残業抑制サービス”が話題

ブルーイノベーションと大成、NTT東日本の3社が共同で、ドローンによるオフィス内巡回システム「T-FREND」を開発。12月7日の記者会見で“残業抑制”への活用を発表して「ツッコミどころの多い残業対策だけど面白い!」と話題になった。

出典画像:「大成株式会社」公式サイトより出典画像:「大成株式会社」公式サイトより

 

オフィス内で社員の退社を促すドローンが登場!

「T-FREND」とは室内向けドローンの自律飛行システムで、利用する企業がドローンの巡回時間やルートを設定すると全自動飛行を行ってくれる。ブルーイノベーションの提供する屋内自己位置推定システムにより、GPSによる位置情報の取得を必要としない自動飛行が可能に。夜間であっても問題なくオフィス内を巡回する。

 

さらにNTT東日本の提供する光アクセスサービスと「ギガらくWi-Fi」や「クラウドゲートウェイ クロスコネクト」などを組み合わせることで、インターネット回線を使わないクラウドとの閉域ダイレクト接続を実現。「T-FREND」のドローンはカメラでオフィス内を撮影してくれるのだが、秘匿性の高い映像データを、大容量かつ高速・安全に利用出来るようになった。

 

そんな「T-FREND」はオフィス内警備への運用も想定されているのだが、より注目を集めたのが“残業抑制サービス”への利用方法。記者会見によると、同サービスでは退社時刻になるとドローンが自動的に離陸して、「蛍の光」の音楽を再生しながら社員の退社を促すという。大成の加藤憲博氏は取材陣の前で「働き方改革に向けて、残業抑制のためのツールをお探しのお客様にこのサービスを提供していきたい」とコメント。ちなみにドローン屋内飛行の実用化や“残業抑制”への転用は業界初の試みだ。

 

斬新な残業対策だが、「T-FREND」が様々なメディアで取り上げられるとSNSなどでは「『蛍の光』を流しながら飛ぶドローンがシュールすぎる(笑)」「ドローンの飛行音うるさいし確かに帰りたくはなるかも」「発想が斜め上過ぎて笑った」「SF作品とかでありそう」と面白がる人が続出。また「働き方対策って“社員を追い出す”対策じゃないような…」といったツッコミもされている。

 

ハイテクな残業対策

「T-FREND」以外にも、ハイテクなシステムを使った“働き方対策”は様々。例えばmofmofが提供する「My-ope office(マイオペ オフィス)」という人工知能チャットボットは、社内問い合わせや業務上の疑問に自動で答えてくれる。決まりきった質問などへの回答を人工知能に任せることで、業務の効率化が可能。今年10月には「My-ope office」で残業時間を減らす取り組みを協業実施する企業を募集しており、残業対策としても有用性が期待されているようだ。

 

また社員個人が活用できる残業対策としては、近年“残業証明アプリ”なるものが話題になっている。「ソフィアライト株式会社」の開発した「残業証明アプリ」は、GPS位置情報で勤務時間を自動的に記録。未払いの残業代をもらいたい時は「請求代行ボタン」をタップすると、弁護士がデータを元にして残業代請求を代行してくれる。

 

現在社会問題となっている“残業”だが、数々の新しい技術が突破口を開いてくれるかも?