インフルや花粉症対策に!「ビタミンD」生成を妨げる悪習慣と効果的な補給策

冬に風邪やインフルエンザが流行るのは、乾燥や寒さが原因。そう考えられてきましたが、近年では冬期の紫外線照射不足によって、体内でのビタミンDの生成量が減り、免疫力の低下を招いていることが関係していることがわかってきました。ビタミンDは骨の生成に関わるだけではなく、免疫の調整や腸内環境の改善など、健康寿命を伸ばすために欠かせない、とても重要な栄養素だったのです。

 

ビタミンDの重要性を早期から訴え、積極的な摂取を啓発してきた日本機能性医学研究所所長で医師の斎藤糧三先生に、ビタミンDの隠された実力と1日に必要な量、生成に関わる効果的な習慣や摂取方法を解説いただきました。

 

 

過度なUV対策、デスクワーク…
“ビタミンD不足”が世界的に蔓延する理由

 

ビタミンDが世界的に不足していると言われています。日本でも、東京慈恵会医科大学の調査により約 98%の日本人が不足していることが判明しました。ではなぜ、ビタミンDが不足してしまうのでしょうか?

 

「紫外線照射不足が原因です。ビタミンDの主な供給源は、紫外線照射による皮膚での合成。そのため、1日に必要なビタミンDを生成するには、ある程度日光を意識して浴びることが必要です。しかし現代では、紫外線はシミ、しわを作る、皮膚がんになるなどといった害悪のイメージが強く、浴びることを敬遠される方もいらっしゃいます」
とくに若い女性で、極度に紫外線を恐れ、日傘や帽子に加えて、UVカットウェアやアームカバーなどまで駆使して、全身を防御している方も多いですよね。紫外線が照射される範囲がせまくなればなるほど、ビタミンDの生成量は減るのです」(日本機能性医学研究所所長、医師・斎藤糧三さん、以下同)

 

1日に必要なビタミンDを
補給するのは意外と大変だった!

 

日光を浴びる量が足りない分、ビタミンDは食事で補えるのでしょうか?

 

「ビタミンDを多く含む食品は限られているため、毎日の食事だけで充足させるのは至難の業です。また、日光は直接浴びなくてはなりません。ガラス越しの日光は、ビタミンDを作る紫外線(UVB)を遮断してしまうため、部屋の中にいてはビタミンDは作られないのです。
さらに、日光量は季節・時間帯・場所によって変わります。冬の紫外線量は、夏の約10~15分の1まで減ることも。その上、現代では過度なUV対策以外に、デスクワークや在宅ワークなどで屋内にいるライフスタイルが広がっているため、十分な日光浴ができていないのです」

 

【ポイントまとめ】

・毎日の食事だけでビタミンDを充足させるのは難しい。
・ガラス越しに浴びる日光ではビタミンDは生成されない。
・1年のうち紫外線量は5月〜8月がもっとも多く、多い時間帯は日中の9時~12時。
・9月~4月頃までは紫外線量が減り、充分な血中濃度を維持する量を合成できない。

 

いま注目される
ビタミンDの意外と凄いパワー

 

斎藤先生はいち早くビタミンDの機能に着目されたそうですが、そのきっかけは何だったのでしょうか?

 

「2007年のアメリカの機能性医学学会でビタミンDは免疫を正常に働かせる作用があることを知り、『もしかして、花粉症はビタミンD欠乏症のひとつなのでは?』と考えたことがきっかけです。
一方で、以前から『なぜ冬にインフルエンザが流行るんだろう? 花粉はいつでも舞っているのに、なぜスギ花粉の時期に症状が悪化する方が多いのだろう?』ということを疑問に思っていました」

 

その効果は、先生自身が体験し実感したそう。

 

「私自身も花粉症持ちだったため、早速ビタミンDを1日当たり100㎍(4000IU)摂取してみました。すると、症状がすぐに改善したのです。そこから花粉症のひどい関係者にも摂取をお願いしたところ、目のかゆみやくしゃみが軽減、鼻づまりがなくなるなどの花粉症の諸症状がなんと1時間ほどで改善。ビタミンDの有効性を確信し、自身のクリニックで高濃度ビタミンDサプリメントを投与する治療を開始しました。多くの方が長年悩まされてきた花粉症の完治や改善を実感されています」

 

ビタミンDには、ほかにも多様な働きがあるそうです。

 

「ここ10年ほどで、ビタミンDには、さまざまな生理作用があることが明らかになってきました。若年層女性に関わる主な働きを4つ挙げてみましょう」

 

1.骨代謝を正常にする

食品からのカルシウム吸収を助け、骨を作る骨芽細胞や骨を壊す破骨細胞の両方を活性化し、骨の代謝を促進します。閉経後の骨粗しょう症の発症を心配される方も多いと思いますが、骨密度は20代前半でピークに達して40代まで維持し、その後減っていきます。20代、30代では、最大骨量をできるだけ高め、減少量を抑えることが大切です。そのためにビタミンDは欠かせません。

 

2.免疫力・抗菌力がアップする

免疫とは体を有害物質から守る仕組みで、外から入ってきたウイルスや菌と戦う力のことです。ビタミンDにはこの免疫力を調整する働きがあります。コロナ禍では、新型コロナウイルスが重症化する原因の一つにビタミンD欠乏が関連する研究が数多く報告されました。また日本でも、ビタミンDを摂取すると、インフルエンザの発症率が低くなるという調査結果が報告されています。ほかには、歯周病にも効果があります。

 

3.腸内フローラを整える・粘膜を強化する

腸は免疫システムの司令塔ともいわれ、免疫細胞の6~7割が腸に集中していると言われています。花粉などのアレルギーは、免疫システムの過剰反応ともいわれ、花粉を異物とみなし、侵入を防ぐために鼻水やくしゃみなどを引き起こします。ビタミンDはこの過剰反応を抑えます。また、腸のバリア機能が失われると、腸から全身にアレルギー物質が送られ、免疫反応を増強し花粉症をひどくさせてしまことがあります。ビタミンDには、腸内の悪玉菌を減らして、腸内フローラを整える働き、腸粘膜を強化する作用もあり、腸内環境の改善に密接に関わっています。

 

4.セロトニンの代謝を調節する

脳の興奮を抑え、心身をリラックスさせ、情緒を安定させる効果がある、別名「幸せホルモン」とよばれる『セロトニン』の代謝を調節します。冬季うつという言葉をご存知でしょうか。冬場は一年の中でも紫外線照射量が最も減り、セロトニンの代謝が低下し、イライラする、不安を感じやすい、睡眠の質が低下することで自律神経機能が低し、めまいや頭痛になるなどの症状を引き起こします。このため、冬場はより一層、ビタミンD摂取を心がけていただきたいと思います。

 

「そのほかにも、筋肉量を維持したり、慢性的な痛みを緩和する、美肌の維持に貢献するなど、さまざまな効果があります」

 

近年もっとも注目される
「がん」発症後も死亡率減少の効果が実証

 

近年、ビタミンDでもっとも注目されている健康効果について教えてください。

 

「2023年に東京慈恵会医科大学が発表した国際共同研究によると、ビタミンDサプリを適切に摂取することで、がんの死亡率が12%減少していることが明らかになりました。また、発症前から内服していた場合は13%、発症後でも11%の癌死を予防、発症後のビタミンD摂取でも効果があることがわかったのです。
また国立研究開発法人国立がん研究センターが行った血中ビタミンD濃度とがん罹患リスクとの関連を調べた調査では、血中ビタミンD濃度が上昇すると、何らかのがんに罹患するリスクが低下することが分かっており、ビタミンDはがんの予防効果も期待できます」

 

手軽な補給策から肌ダメージを抑えながら日光浴する方法まで
ビタミンDを正しく摂取する方法

ビタミンD補給策と一口にいっても、日光を浴びる季節や時間帯によって摂取法も変わります。さらにビタミンD強化食品やサプリメントなど何で補うかも、いくつか方法があります。自身のライフスタイルをイメージしながら、自分に合ったとり方を考えてみましょう。

 

Q.そもそも1日にどれくらいのビタミンD量が必要でしょうか?

A.
「1日の必要量については何を基準にするかによりますが、日本の食事摂取基準の目安量はある程度の日光浴を前提としての目安量を案内しているため、私はアメリカの内分泌学会の臨床実践ガイドラインにある37.5µg〜50µg(1500IU~2000 IU)をおすすめしています。さらに私の臨床の感覚では、花粉症の軽減やさまざまな病気を予防するためには、1日 100µg(4000IU)のビタミンDが必要だと感じています。
下図、国立研究開発法人国立環境研究所が観測している『ビタミンD生成量・紅斑紫外線量』、観測値・つくば局のデータによると、2024年8月15日のビタミンD生成量が多い12時と、2023年12月15日の最も多い12時とを比較したところ、紫外線照射範囲600cm2(顔と両手の甲の面積に相当)では10分間でビタミンが生成できる量は、8月が約13㎍、12月は約1㎍と13倍の差があります」

 

 

 

出典=国立研究開発法人国立環境研究所

 

Q.日々の暮らしのなかで手軽にビタミンDをとるには?

A.
「手軽にできるのが、晴れた日の外出ですね。首都圏に住んでいると仮定します。ランチタイム時に、夏場なら10~20分、冬場なら20~40分を目安に外出できると良いでしょう。
夏場の場合、アメリカの内分泌学会の臨床実践ガイドラインにある37.5µg〜50µg(1500IU~2000 IU)の間をとって40µg(1600 IU)を摂取しようとすると昼間10~20分程度の直射日光を浴び、魚類やきのこ類など、ビタミンDが多く含まれる食品を摂取することで不足分を補うイメージで必要量を目指すと良いでしょう」

 

 

「とはいえ、さきほど解説したように冬場のビタミンD生成量はとても少ない。その上、私の推奨する必要量100µg (4000IU) を充足させるには、日光浴だけでは足りません。さらにビタミンD強化食品やサプリメントで補う必要があります。
実際の紫外線照射量は、場所や時間帯、季節によって大きく変わりますので、国立研究開発法人国立環境研究所のHPを参考にしてください」

 

Q.肌へのダメージを最小限に留めながら、日光を浴びる方法はありますか?

A.
「首都圏の夏の紫外線量の多い時期でも、直接日光を浴びる時間が10~20分程度であれば肌へのダメージに影響はないと考えて良いでしょう。

 

国立研究開発法人国立環境研究所の2024年8月15日のつくば市におけるデータによると、日本人にもっとも多いと言われるスキンタイプの人なら半そでで3分、長そでで7分間の日光浴をすることで、約10μg(400IU)のビタミンDを生成することができます。一方、それ以上浴びると肌ダメージが始まる時間は20分で、20分以内の紫外線照射であれば、日焼け止めを塗らなくても日焼けやシミ・しわを心配する必要はありません」

 

 

「紫外線の皮膚に対する影響は、日光照射した皮膚に対して影響し、露出面積を広げてもその皮膚に対する影響は同じです。そのため、肌のダメージを抑えつつ短時間でビタミンDを作るのならば、なるべく多くの肌を露出させる、もしくは顔には日焼け止めを塗り、腕や足を出す。またビタミンDを生成しがなら日焼けを防止する日焼け止めも販売されているので、そういったものを活用すると良いでしょう」

 

Q.ビタミンDが多く含まれる食材は?

A.
「サケやイワシ、サバなどの魚類や、きくらげや干ししいたけ、まいたけなどのきのこ類、卵、牛乳などです。圧倒的に魚類の含有量が多いですね。魚を食べる習慣があまりない方は、ビタミンDが不足する傾向にあるので、魚類を意識して摂取しましょう」

 

 

Q.サプリメントを摂取するときの注意点は?

A.
「ビタミンは脂溶性ビタミンのため、体内に蓄積されます。過剰摂取をすると、血管や心臓、肺などにカルシウムが貯まり、腎臓にトラブルが起きることもあるので、日本の食事摂取基準の許容上限量100㎍ (4000IU) 以上/1日を摂取しないように気をつけましょう。また、できれば国内製造で、配合量がきちんと保証されているものが安心です。体内で活用できるビタミンDには、植物性のビタミンD2と、動物性のビタミンD3がありますが、体内ではD3が使われています。できれば原材料はビタミンD3を選ぶといいでしょう」

 

 

シミ、しわ、皮膚病などの原因になるため、日光は美容の観点からは敬遠されがちです。一方で日光は、骨や筋肉を強くし、免疫力をアップさせ、炎症を抑える作用もあるビタミンDを生成するという重要な役割を持っています。紫外線を避けるのではなく、適度な日光浴を楽しみながら健康寿命を伸ばしていきましょう。

 

 

Profile

医師・日本機能性医学研究所所長 / 斎藤糧三

東京都港区南青山にある「斎藤クリニック」院長。診療科目は、美容内科、美容皮膚科、婦人科、内科。更年期障害の女性に対してテストステロンを使用し、自律神経調整療法のパイオニアであった斎藤信彦(医学博士)氏の三男。1998年、日本医科大学卒業後、産婦人科医に。その後、美容皮膚科治療、栄養療法、点滴療法、ホルモン療法を統合したトータルアンチエイジング理論を確立する。2008年「機能性医学」の普及と研究を推進するため「日本機能性医学研究所」を設立。2017年、牧草牛の普及を目指し、日本初の牧草牛専門精肉店「Saito Farm 」をオープン。2022年、機能性医学と再生医療を融合させた治療拠点として「斎藤クリニック」を開設。著書に『サーファーに花粉症はいない』(小学館)、『病気を遠ざける! 1日1回日光浴 日本人は知らないビタミンDの実力』(講談社+α新書)などがある。
斎藤クリニック
日本機能性医学研究所

洗濯OK・畳めて型崩れなしの“才色兼備”な帽子をセレクトショップスタッフが選抜

日差しが強まる夏は、熱中症や紫外線対策が欠かせません。日焼け止めと並び、帽子も重要なアイテムです。ところが、おしゃれを損なってしまう心配も。

 

そこで、ファッション性と機能性を兼ね備えた帽子をリストアップ。帽子のセレクトショップ「OVERRIDE」を運営する株式会社栗原のプレス、室井ひとみさんに、おしゃれに日除けできるアイテムと選び方を解説していただきました。

 

 

ノーメイクの日も安心!
かぶるだけで日除けが叶う帽子

 

夏こそ、帽子を取り入れたおしゃれを楽しんでほしい、という室井さん。

 

「最大のメリットはもちろん、手軽に日焼け対策ができることです。レジャーや旅行が多くなるこの時期には、日傘と違って“両手が空く”こともメリットでしょう。
帽子をかぶることで、頭から顔まわりの広い範囲をカバーすることができます。また、夏はメイクもコーディネートも面倒で、軽装になりがち。そんなとき、頭にポンとかぶるだけで、おしゃれがきまるのも心強いですよね。
つばが小さくても日陰ができれば、顔や首の日焼け対策になります。素材、色、柄、さまざまなタイプが販売されているので、きっと気に入った帽子が見つかるはずです」(株式会社栗原 プレス・室井ひとみさん、以下同)

 

必須条件は“洗える”こと!
「天然素材見え」「たためる」「型くずれしにくい」もキーワード

 

「カンカン照りの季節におすすめしたい帽子を選ぶポイントは、通気性のよさ・洗える・たためるといった機能性です。
通気性の悪い帽子をかぶって頭に熱がこもってしまうのは気持ち悪いもの。また、夏は頭や身体、首にまで、たっぷりと汗をかきますから、洗って清潔をキープできることも重要です」

 

酷暑の夏を少しでも快適に過ごすため、帽子の素材も機能性も年々進化しているそう。

 

「手洗いできる帽子の種類もどんどん増えています。一見天然素材に見える帽子でも、よく見ると水洗い可能な化学繊維を使い、編み方を工夫することで天然の風合いをもたせながら“扱いやすさ”と両立しています。さらに最近は、洗濯機でジャブジャブ洗えるものまで出ています。また、スーツケースやバッグに入れても型くずれを気にしなくてよい、コンパクトにたためるタイプも人気です」

 

帽子専門セレクトショップのプレスが教える、
帽子のトレンド 3

続いて、流行の形や機能など、2024年のトレンドについて室井さんに教えていただきました。

 

1.機能性一辺倒からコーデの一部になった「紐付きタイプ」

Chapeau d’ O Chain Ribbon Capeline
1万7600円(税込)
手洗い:〇/折りたたみ:〇

「今季のトレンドの1つが紐付きタイプです。以前は、キャンプや登山などアクティブなレジャーシーンでかぶるアウトドアハットが主流で、サイクリングのときなど、風に飛ばされないために機能重視で選ばれていたりもしました。近年はこの紐がアクセサリー化。そのまま垂らしても胸元で結んでもコーディネートのアクセントになり、顔まわりを華やかに彩ります」

 

「チェーンをポイントにした取り外し可能なリボンは、シンプルなワンピースを上品でエレガントな装いに整えてくれます」

 

2.特徴あるフォルムとカラーでポップに仕上がる「手編み帽子」

OVERRIDE WS PAPER CROCHET HAT
7920円(税込)
手洗い:〇/折りたたみ:〇

「OVERRIDEの春夏展示会では、このようなクラフト感あふれる手編みのポップな帽子が人気でした。シンプルな服を着ていても、帽子をかぶるだけでおしゃれが成り立つ。今季は、そんなワンポイントになるようなカラフルな色味のものや、柄タイプが人気です」

 

「ざっくりした編み方で通気性も抜群、8cm幅のつばは顔まわりの紫外線をカバーしてくれます。ペーパー素材なのに手洗いができるので、帽子を清潔に保てるのも魅力です。ダークトーンのワンピースも、鮮やかカラーの帽子をかぶるだけで、コーデが一気に華やぎます」※写真は色違い

 

3.人気を博したバケットハットに続く「ボンネットハット」

OVERRIDE PAPER CROCHET BONNET
7700円(税込)
手洗い:×(家庭での洗濯不可)/折りたたみ:〇

「ハットには『バケット』『チューリップ』『キャペリン』などさまざまなタイプがあります。近年、一気に人気に火が点いたバケットハットに続くのは、ボンネットハット。ボンネットハットとは、古くはヨーロッパでかぶられた、後頭部をおおい、紐をあご下で結ぶ帽子です。形に具体的な規定はなく、さまざまな種類があります」

 

「今季の新作・OVERRIDE PAPER CROCHET BONNETを見たとき、そのかわいさに興奮しました! かぶり方のアレンジの幅が広く、リボンを結ぶ位置を変えるだけでシルエットががらりと変わります。別の帽子のように変化するので、写真のようなラフなカジュアルスタイルから、きれいめのシャツコーデまで、どのようなテイストの服装とも相性抜群。着まわし力にも優れています」

 

「かわいらしい見ためでありながらも、上品な編み方で大人っぽく取り入れることもできるアイテムです。ぺーパーヤーン(紙製の撚り糸)を使用しているので、通気性もよく、軽い仕上がりで、猛暑の日でも気持ちよくかぶれます。夏はあえて水着と合わせてみるのもいいでしょう。少しの間であればたたんで持ち運ぶことも可能です」

 

次は、今年らしさも取り入れながら普段のワードローブにも合う。そんな帽子を、室井さんに9点おすすめしていただきました。

 

いつものコーディネートに合わせやすい
おすすめ最旬帽子 9選

今年らしさも取り入れながら普段のワードローブにも合う……そんな帽子を、室井さんに9点リストアップいただきました。

 

・品があるのに洗えてポータブル! 日除け効果も高いブルトンハット

Chapeau d’ O Silk Braid Breton
1万5400円(税込)
手洗い:〇/折りたたみ:〇

「品のよいシルクブレード素材を使用。光沢感があり、リボンがついているため、一見取り扱いが難しそうに見えるエレガントな帽子ですが、手洗い可能です。つばを下げてかぶれば、日除け効果も期待できます」

 

「シルクを蒟蒻で覆う特別な技法を施したシルクブレードは、帽子に成形しやすいコシが出て、さらに手洗いが可能に。つばは上げたり下げたり、自分好みの形に変えてアレンジが楽しめます」

 

・バックスタイルも華やか! リボンまでしわになりにくいキャペリン

Chapeau d’ O Silk Braid Capeline
1万7600円(税込)
手洗い:〇/折りたたみ:〇

「バックについた大振りのリボンがアクセントです。後ろ姿もぬかりがありません。旅行先の海や自然など、映える景色と撮影すれば、一気にリゾート気分に。リボンもしわになりにくい素材を使用しており、持ち運びを考えたポータブルなデザインになっています」

 

「ツバが大きなキャペリンタイプは、海や旅行先など日差しが強いレジャーにぴったり。持ち前の優雅さで、背中の開いた大胆なワンピースもシックにまとめます。旅行気分を盛り上げてくれる頼もしい帽子です」

 

・洗うほど柔らかい風合いに! 人気のバケットハットをアップデートしたツイルバケットハット

OVERRIDE OGC TWILL BUCKET HAT SG
5940円(税込)
洗濯機:〇/折りたたみ:〇

「バケットハットをアップデートするなら、ぜひ“育てる帽子”を選ぶのはいかがでしょうか。オーガニックコットンのカツラギ(ツイル)は、程よい張り感のある丈夫な素材です。洗うほど柔らかい風合いになり、頭になじみやすくなります。洗濯機で丸洗いできて衛生的なだけではなく、自分にフィットする帽子を育てる楽しみがあります」

 

「カラーは全部で5色。厚手でハリのあるしっかりしたシルエットに落ち着いた色合いは、カジュアルながらも大人の夏の装いにしっくりきます。ロゴは前にしても後ろにしても、その日の気分でかぶっていただくことができます」※写真は色違い

 

・下向きのツバが紫外線対策! 個性派チューリップハット

OVERRIDE OGC DENIM TULIP SG
7700円(税込)
洗濯機:〇/折りたたみ:〇

「個性的で試してみるのには勇気がいるチューリップハットも、生成りのデニム地なら個性の強さをゆるめて、ほどよい抜け感を演出できます。チューリップハットの語源となっているとがった山と末広がりのツバの形も控えめでなだらかなので、初めてかぶる方にもおすすめです」

 

「鮮やかなブルーのトップスと組み合わせれば、さわやかでありながらも、こなれた印象の夏コーデに。顔まわりを覆ってくれるツバが日焼け対策にもおすすめです」

 

・コーディネートに取り入れやすいチェック柄のバケットハット

OVERRIDE OGC CHECK BUCKET HAT SG
6930円(税込)
洗濯機:〇/折りたたみ:〇

「チェック生地はオーガニックコットンを使用していてやさしい風合いです。派手すぎないチェック柄は、コーディネートに取り入れやすいです。洗えば洗うほどくったりと馴染み、経年変化が楽しめるコンパクトなバケットハットです。ツバ部分はUV遮蔽率90%なので日除けとしても活躍します」

 

「下向きのつばが顔まわりをしっかりガード。日差しを除けながらも、着映えも叶えてくれます。ヘアスタイルがきまらない時も、かぶるだけできまる頼もしい味方に。ぜひ、楽しみにしているお出かけに、柄物を取り入れてコーディネートしてみましょう」

 

・1つは持っておきたい、女性らしい帽子の定番キャペリン

OVERRIDE PB10 CAPELINE 11RN
1万2100円(税込)
手洗い:×(家庭での洗濯不可)/折りたたみ:〇

「広めのツバが顔まわりを日差しからカバーし、優雅な女性らしい雰囲気に仕上げる王道のキャぺリン。11センチのツバとUVカット率90%を施しているので、強い日差しを浴びる機会の多い旅行にもおすすめ。バックのつばに沿ったリボンがクラシックな装いを演出します」

 

「女優帽とも呼ばれるキャペリンは、カジュアルなコーディネートも品よくまとめる力があります。ラクなスタイルがいいけれど、女性らしさも失いたくないときにぴったり。デニムとの相性も抜群です」

 

・イージーケアがうれしい、アウトドアに活躍するアドベンチャーハット

OVERRIDE REC NL ADVENTURE HAT SG
6600円(税込)
洗濯機:〇/折りたたみ:〇

「キャンプやフェスのときに大活躍のアドベンチャーハット。こちらは、後頭部に通気口があり、帽子内の蒸れを軽減します。撥水加工が施され、少しであれば水を弾くことができ、急な雨にも安心です。また、洗濯機で丸洗いが可能なので、アウトドアでの気になる汗や臭いのケアもできます」

 

「適度にハリのあるナイロン素材で、とても軽い帽子です。ブラックなどのモノトーンでまとめれば、ラフなのにこなれたスタイルを楽しめます」

 

・今こそきれいめに品よく楽しむワイドキャップ

OVERRIDE POLYSHEET WIDE CAP SGP
6600円(税込)
洗濯機:〇/折りたたみ:〇

「近年は、着心地のよさや扱いやすさを重視し、おしゃれはカジュアル志向になっています。でも、本当は女性らしく品あるコーディネートが大好き。そんな方の要望を叶えるのがこちらのキャップ。カジュアルなのに、天然素材風の端正な織りが洗練された雰囲気でカジュアルになりすぎません。ワイドなツバが顔まわりを隠すので、ちょっとそこまでのノーメイク隠しにもおすすめです」

 

・定番キャップに今年らしさをプラス! 甘くなりすぎないレーブキャップ

kaorinomori レーブキャップ
4950 円(税込)
洗濯機:〇/折りたたみ:〇

「定番のキャップに今年らしさを加えるならば、レース編みなどガーリーなテイストのものを選ぶのもおすすめ。カジュアルさとガーリーさを併せ持つこちらは、甘めなテイストがお好きな方にも挑戦しやすいキャップです。じわじわと人気が高まっている紐付きで、トレンドアイテムを取り入れてみては?」

 

「レースの甘さにカジュアルさがプラスされてかわいくなりすぎず、コーディネートの邪魔になりません。かわいらしいレースアイテムもブラックでまとめれば、大人向けの甘辛コーディネートに。7cmあるツバが日焼け対策としても」

 

日除けの機能性だけでなく、素材が豊富になり、帽子はより取り入れやすくなっています。熱中症の危険が年々高まる日本の夏。外出の時間帯を調整するほか、おしゃれを邪魔しない帽子をオンして出かけましょう。

 

 

Profile


株式会社栗原 プレス / 室井 ひとみ

株式会社栗原のPR担当。「OVERRIDE」をはじめ社内ブランドのプレス対応を行う。帽子をつかったコーディネートをInstagramやWEARなどで提案している。

日傘もジェンダーレス! 熱中症や紫外線対策に使うべき最新日傘と選び方

2019年、環境省が熱中症予防のために日傘の活用を推進したことをきっかけに、これまで女性のものと見なされていた日傘が、男性にも普及しはじめています。年々暑さが増す日本では今後、誰もが日傘を手放せなくなりそうです。

 

この記事では、日傘がもつ効果や選び方、性別を問わず使える “ジェンダーレス” の日傘を紹介します。日傘の歴史とともに解説してくれたのは、1930年に創業し、職人技を継承しながら国産の傘作りにこだわる洋傘店「小宮商店」代表取締役の小宮宏之さんです。

 

移り変わる傘のトレンド150年でどう変わった?

日本に日傘が広まったのは約150年前、明治維新真っ只中の1870年頃だといいます。

 

「傘には、和傘と洋傘の2種類があり、日傘の起源は洋傘にあります。国内で初めて販売されたのが明治時代初期です。当時の傘は高級装飾品で、上流階級の限られた層しか持てませんでした。1872年に、現在の東京・銀座で輸入洋傘の販売を手掛けていた『仙女香 坂本商店』が国産の傘を作り上げたことをきっかけに、少しずつ庶民に普及するようになりました」(小宮商店 代表取締役・小宮宏之さん、以下同)

↑小宮商店3代目の小宮宏之さん

 

「当時の傘は、主に女性がファッションアイテムとして使用していました。明確な日傘と雨傘の区分けはなく、同じ傘を雨の日に使えば『雨傘』と呼び、日差しを遮るために使えば『日傘』と呼んでいたそうです」

↑小宮商店にディスプレイされている明治時代に実際に使われていた洋傘の復刻品。(写真提供=小宮商店)

 

「その後、約70年の時を経て太平洋戦争の終焉を迎えるわけですが、戦後も日傘利用の主流はあくまでファッションでした。昭和後期まで、『紫外線が健康に悪影響を与える』という概念がなく、日に焼けたほうが健康的で美しいという考えだったのです。
この流れが変わったのが90年代後半です。紫外線が体に害を与えると言われるようになり、突如、日傘の売れ筋が白から黒に変わりました。その後、傘生地にフィルムラミネート加工する技術が誕生し、UVカットのコーティング剤が開発されると、色や柄のバリエーションが一気に増えました。現在は、光を99.99%遮断する一級遮光の傘も登場しています。ファッションから健康志向へと、流行が移りつつあります」

 

やっぱり差したほうがいい? 日傘の効果

ここ数年で、実際、日傘を購入する男性客が増えているそう。

 

「男性用日傘が普及し始めたのは、2019年に環境省が熱中症予防のために日傘の利用を推進し始めた影響が大きいですね。以前は、日傘は女性のもので、男性が差すのは恥ずかしいというイメージがありましたが、年々深刻度が増す暑さでそうも言っていられなくなりました。実際、『一級遮光』の傘は大変涼しく、体感温度で4〜5℃の差が出ます。一級遮光でなくても、直射日光を遮ることで熱中症のリスクを減らし、日陰を作ることで涼しく過ごすことができます。一度日傘の快適さを体感すると、戻れない人が多いのではないでしょうか。
当店でも、5年ほど前から紳士用日傘を販売しています。最近は、女性向けのデザインや色の傘を買う男性が増えており、サイズのバリエーションを増やし対応しています」

 

熱中症予防以外にも日傘の効果はあります。

 

「紫外線を長時間浴びることで、皮膚がんを引き起こす可能性があります。また、肌のシミやしわ、目の病気の原因になる場合もあります。日傘を差すことで、それらのリスクを軽減することができます。
熱中症予防なら、梅雨明けから8月頃までの日差しが強い季節に使用すると良いでしょう。紫外線対策が目的であれば、一年中使用する方もいます。当店では、『春分の日』を境に日傘の需要が増える傾向にあります」

 

小宮商店が手がける贈り物にもぴったりな日傘

(写真提供=小宮商店)

 

小宮商店が創業したのは1930年。お祖父様の代から90年以上に渡り、傘づくりの文化を継承してきました。

 

「実は傘づくりの工程のほとんどが手作業です。職人の技術や経験、感性が一本の傘に詰まっており、当店では創業以来、その伝統を守ってきました。しかし現在、国内に流通する傘の99%が海外製です。かつて日本橋界隈に70以上あった傘関係の店も次々と廃業し、現在、日本製の傘を作っている傘屋は都内でも数軒だけとなりました。
ビニール傘のような使い捨てではなく、『一本のお気に入りの傘に愛着を持って末長く使う』暮らしを、ものづくりを通して伝え続けていきたいと考えています」

 

「小宮商店」の傘は、職人の手仕事の美しさと丁寧さが感じられる品。そのなかでも、性別問わず使える日傘の中から、プレゼントにも最適な2本を紹介します。

 

・自然の風合いを楽しむ日傘

小宮商店「ナチュラル リネン」
3万8500円(税込)

「織物の名産地として400年以上の歴史を誇る、山梨県で織られた『甲州織』の生地を使用しています。麻ならではの独特の風合いと織り模様が楽しめます。さらに、今では希少な小幅の織機で織られているため、生地の端(耳)にミシン目がなく、長く愛用してもほつれる心配がありません。職人による美しい傘の張りも魅力です」

 

・見た目も差しても、涼しい遮光傘

小宮商店「シャンブレーシェード」
1万9800円(税込)

「涼しげなコットンとリネンのブレンド生地の裏に、ブラックコーティングを施し、遮光率・UVカット率99.9%以上を実現した折りたたみタイプの晴雨兼用傘です。親骨には軽量で丈夫なグラスファイバー素材を使用しています。適度な厚みと弾力性で、風に強く、錆びの発生もありません。持ち手には、あたたかみのある天然木を選びました」

 

晴雨兼用? 折りたたみ? 日傘の選び方

自分に合った日傘を見つけるには、何を基準に選んだら良いでしょうか? 引き続き小宮さんに解説していただきます。

 

1.用途で選ぶ

(写真提供=小宮商店)

 

洋傘は、雨傘、日傘(純正パラソル)、晴雨兼用傘、雨晴兼用傘の4つに分けられます。

 

雨傘
「ポリエステルやナイロンなどの合成繊維で作られています。雨から体を守るために、傘を開いた時にすっぽりと体を覆うような大きめの作りになっています」

日傘(純正パラソル)
「天然素材のコットンや麻、シルクなどで作られています。雨天時は使えませんが、その分レースや刺繍など、繊細な装飾が施され、ファッション性に富んだデザインが多いのが特徴です。風通しを良くするため、棒が長く、本体は小さめのサイズで作られています」

晴雨兼用傘・雨晴兼用傘
「晴れでも雨でも使えるのが兼用傘で、日傘の生地に撥水加工が施されたものは『晴雨兼用傘』雨傘の生地にUVカット加工が施されたものは『雨晴兼用傘』と分けられます。一方、海外製の日傘は総称して『晴雨兼用傘』と呼ばれています
選ぶ際は、メインで使うシーンに合わせると良いでしょう。男性で初めて日傘を持つ方は、雨晴兼用だと抵抗なく使えると思います。完全に日差しをカットしたい方は晴雨兼用の遮光率の高いもの、ファッションアイテムとして楽しみたい方は天然素材の日傘がおすすめです」

 

2.遮光性やUVカット率の高さで選ぶ

(写真提供=小宮商店)

 

『遮光率』とは、傘がどれだけ可視光線(目に見える光)を遮ることができるかを示す指標で、数値が高いほど日差しを遮ることができます。洋傘の業界団体であるJUPA(日本洋傘振興協議会)では、遮光率99%以上の生地を使用した日傘を『遮光傘』、99.99%以上の生地を使用した日傘を『一級遮光傘』と定めています。
『UVカット率』とは、紫外線をどれだけ遮ることができるかを示す指標で、『紫外線遮蔽率』ともいいます。UVカット率は90%以上がおすすめです」

 

傘の寿命はUVカットの加工法によって異なります。

 

一般的なコーティングタイプで2〜3年と言われています。使用後は軽く水洗いをし、風通しの良い場所でしっかり陰干しすることで効果は長持ちします。
天然素材の場合は生地が破れることがなければ長くお使いいただけます。ただし水洗いは原則NGです。汚れた場合は、ぬるま湯を含ませたスポンジで優しくなでるように拭きます。汚れが落ちたら水気をタオルで拭き取り陰干ししましょう」

 

【関連記事】 普段のケアは? 撥水効果が落ちたら?「傘」を長持ちさせる手入れと使い方

 

3.持ち運びのしやすさで選ぶ

(写真提供=小宮商店)

 

日傘には、主に長傘タイプと折りたたみタイプがあります。

 

「アウトドアや長時間歩く時には、頑丈で耐久性が高く、日差しや紫外線をしっかり防ぐ長傘タイプがおすすめです。使用後に折りたたむのが面倒な方は長傘タイプのほうが簡単です。
一方、ビジネスシーンやちょっとした外出で使う場合は、折りたたみタイプが便利です。カバンに収納できるので仕事や通勤でも手軽に使えます。コンパクトタイプを選べば、常時バッグの中に入れておいても邪魔になりません。急な雨でも安心です」

 

日傘のサイズ選びの目安は体格によって異なりますが、一般的な基準として親骨の長さを考慮すべきだそう。

 

女性向けの日傘は親骨の長さが50cm、ユニセックスならびに男性向けは55cm〜となっています。ただし、同じ親骨の長さでも骨の数や日傘の形状によってサイズ感が異なるため、購入前に試してみることをおすすめします」

 

【関連記事】 置き場がない・水たまりが嫌…狭い玄関で「傘」をスッキリ収納するコツと技アリ傘立て

 

軽量、自動開閉、サステナブルなど魅力いろいろ! 最新ジェンダーレス日傘 7選

以上のポイントをふまえ、編集部が選んだおすすめのジェンダーレス日傘をリストアップします。

1.一年中使える、高機能な軽量傘

Nifty colors「遮光スレンダーミニ55」
3850円(税込)

どんなシーンにもマッチする、無駄のないシンプルなデザインの晴雨兼用傘。UVカット率・遮光率ともに最高数値。遮光生地は耐水圧が20,000mm以上(一般的な雨傘は耐水圧1,000mm前後)あり、軽量コンパクトながら雨の強い日でも頼りになります。

 

【Item Date】
・種類:折りたたみ / 晴雨兼用傘
・UVカット率:99.9%以上
・遮光率:99.99%以上(一級遮光)
・親骨の骨数:6本
・親骨の長さ:55cm
・たたんだ時の全長:約23cm
・開いた時の直径:約98cm
・重量:約170g
・生地:表面 ポリエステル100% / 裏面 ポリウレタンコーティング
・カラー展開:ブラック、ネイビー、オフホワイト、ミントグリーン(裏面はブラック)

 

2.国内売上トップの傘ブランドが提案するユニセックスデザイン

Wpc.「遮光ミニマムベーシックパラソルユニセックス」
3850円(税込)

「絶対焼きたくない」に応える、機能性もデザイン性も兼ね備えたユニセックスデザインの晴雨兼用傘。どんなシチュエーションでも使い勝手の良いベーシックカラーや、トレンド感のある切り継ぎ×くすみカラーなど、8色の豊富なカラーバリエーションから選べます。

 

【Item Date】
・種類:折りたたみ / 晴雨兼用傘
・UVカット率:100%
・遮光率:100%
・親骨の骨数:6本
・親骨の長さ:55cm
・たたんだ時の全長:24cm
・開いた時の直径:99cm
・重量:230g
・生地:表面 ポリエステル100% / 裏面 ポリウレタンコーティング
・カラー展開:ブラック、グレー、ラベンダー、ピスタチオなど全8色(裏面はブラック)

 

3.持ち歩くのが楽しくなる、おしゃれなチェック柄の傘

小宮商店「Plaid -プレイド-」
2万4200円(税込)
雨の日も晴れの日も持ち歩くのが楽しくなる、おしゃれなチェック柄の雨晴兼用傘。一日に4mほどしか織ることができない大変貴重な「甲州織」の生地を使用することで、光沢感のある奥深い色合いと、上品で重厚感のある質感が楽しめます。

 

【Item Data】
・種類:折りたたみ / 雨晴兼用傘
・UVカット率:99%以上
・遮光率:99%以上
・親骨の骨数:8本
・親骨の長さ:55cm
・たたんだ時の全長:約34cm
・開いた時の直径:約97cm
・重量:約310g
・生地:ポリエステル100%(甲州織)
・カラー展開:レッド、ネイビー、ローデングリーン

 

4.伝統工芸士がつくる、国産のこだわり日傘

RAMUDAm「シャンブレーオールシーズン折りたたみ日傘」
1万3000円(税込)
1946年創業の老舗高級傘店「市原」が手がけるオリジナルブランド「RAMUDA」の晴雨兼用傘。上質なシャンブレー綿を使用した職人による手仕事の技、美しさが感じられます。機能性を求める方はもちろん、長く大切に使いたい方におすすめです。

 

【Item Data】
・種類:折りたたみ / 晴雨兼用傘
・UVカット率:90%以上
・遮光率:99.99%以上(一級遮光)
・親骨の骨数:6本
・親骨の長さ:55cm
・たたんだ時の全長:26cm
・開いた時の直径:97cm
・重量:290g
・生地:表面 綿50%・ポリエステル50% / 裏面 ポリウレタンコーティング
・カラー展開:ブラック、ブルー、グレー(裏面はブラック)

 

5.グッドデザイン賞受賞。次世代型のサステナブルな傘

サエラ「+TIC COOL SHADE」
4950円(税込)
年間6000万本のビニール傘が消費される日本の消費構造を変えたいと活動する株式会社サエラが提案する、人にも環境にもやさしい傘。チタンを生地に練り込むことで、遮光性、UVカット効果が長持ちします。ハンドルやシャフト、骨、石突まですべてがオールプラスチック製の組み立て式でリペアも可能。長傘でも折りたたみでもない、両者のいいところ取りのサイズも絶妙です。

 

【Item Data】
・種類:短傘 / 晴雨兼用傘
・UVカット率:99.9%以上
・遮光率:99.9%以上
・親骨の骨数:8本
・親骨の長さ:50cm
・たたんだ時の全長:54cm
・開いた時の直径:85cm
・重量:275g
・生地:ポリエステル100%(一部再生材料使用)
・カラー展開:ブラック、グレー(裏面はブラック)

 

6.長傘なのに驚くほど軽く、強風にも強い傘

AMVEL「HEATBLOOK KALCT」
7920円(税込)
「長傘を軽量コンパクトに」というテーマで作られた晴雨兼用傘。フレームの主要パーツには、高弾力で丈夫なカーボンファイバーが使用されています。親骨は8本、傘生地をしっかりと支え、風速14m/sにも耐える丈夫な構造です。ハンドルと石突はスクリュータイプで容易に脱着可能。古くなった場合は自分で交換できるサステナブルな面も美点です。

 

【Item Data】
・種類:長傘 / 晴雨兼用傘
・UVカット率:99.9%以上
・遮光率:99.99%以上(一級遮光)
・親骨の骨数:8本
・親骨の長さ:58cm
・たたんだ時の全長:約67cm
・開いた時の直径:約102cm
・重量:約250g
・生地:表面 ポリエステル100% / 裏面 フィルムラミネート加工
・カラー展開:ブルーグレー、ミッドナイトブルー、オフホワイト(裏面はブラック)

 

7.天然素材の心地良さと涼やかさが楽しめる日傘

前原光榮商店「麻の日傘」
2万4200円(税込)

使うほどに味わいを増し、経年変化を楽しむことができる天然素材の日傘。内側に熱気がこもらず、まるで呼吸するかのように気持ちがいい麻の生地は、多湿な日本の夏にぴったりです。同生地の折りたたみタイプもあります。ハンドル部分に名入れが可能なのでギフトにもおすすめです。

 

【Item Data】
・種類:長傘 / 日傘
・UVカット率:約90%〜94% ※色により遮蔽率が変わります
・遮光率:約50〜60%
・親骨の骨数:8本
・親骨の長さ:55cm
・たたんだ時の全長:約85cm
・開いた時の直径:約96cm(個体差があります)
・重量:約370g(個体差があります)
・生地:麻100%
・カラー展開:ベージュ、ネイビー

実用性とファッション性、どちらも叶えたジェンダーレス日傘が、私たちの暮らしをもっと楽しく、そして涼やかにしてくれるでしょう。「使えればいい」から「お気に入りの一本を持つ」、そんな存在へ。ライフスタイルに合わせて、自分にフィットした日傘を見つけてみてはいかがでしょうか。

 

プロフィール

小宮商店 代表取締役 / 小宮宏之

1930年創業、株式会社小宮商店 3代目当主。創業者・小宮寶将の出身地である山梨の甲州織を使用した日本製洋傘の普及と発展に努める。2000年に入社後、オンラインサイトを立ち上げインターネット通販をスタート。既存の卸販売に加え百貨店の職人展などの催事にも出店。1階店舗を小売店に改装しWEBサイトの拡充や店舗販売を強化。
2018年、小宮商店の傘が東京洋傘として東京都伝統工芸品に選出。長年洋傘制作に携わってきた職人2名も東京都伝統工芸士として認定される。また近年では自社工房を作り、職人の養成も開始。次世代の後継者育成にも取り組んでいる。
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人も家具も日焼けを防ぐ! 実践すべき窓周りの紫外線対策

暖かくなるにつれて気になる紫外線。年間を通して降り注いでいる紫外線は、4月からだんだんと増え始め、5月には真夏並みになると言われています。そんな時期は、戸外だけでなく、屋内にいても紫外線にさらされることに。部屋で無防備に過ごしていると人体へのダメージはもちろん、窓の近くに置かれた家具や床も劣化が進んでしまいます。

 

では、屋内での紫外線対策はどうしたらいいのでしょうか。家で実践可能な紫外線対策について、インテリアコーディネーターの安武ヒロコさんに解説していただきました。

 

家具が色褪せ、フローリングも割れる⁉ インテリアにダメージをもたらす紫外線

紫外線は、過度に浴びてしまうとシミやシワの原因になるだけでなく、白内障や皮膚がんなどの病気につながると言われています。紫外線のダメージを受けるのは、家具や床、壁も同じです。まずは、紫外線がインテリアにどのような影響をもたらすのか教えてもらいました。

 

「紫外線が当たると皮膚の乾燥が進む人間と同じように、家具や床なども乾燥してしまいます。なかでも影響が大きいと言われるのは、木製の家具やフローリング。材質によっては変色したり、色褪せたりとダイレクトに影響を受けてしまいます。フローリングはひどい場合ひび割れを起こす危険性もありますね。 また、革製品にも要注意です。人の肌に近いので、塗装が剥げて、割れてしまうことがよくあります。その他の布やプラスチック素材なども少なからず影響は受けるので、紫外線対策は大切です」(安武ヒロコさん、以下同)

 

窓辺で実践したいおすすめの紫外線対策 6選

紫外線の影響を抑える為には、室内にも対策が必要不可欠。しかし、家にいながら毎日日焼け止めを塗るのは大変ですし、家具の日焼けを防ぐためにと模様替えを行うのも労力がかかります。ましてや、フローリングや壁は動かせません。そこで今回は、「窓辺への対策が一番大きなフィルターになると思います」と語る安武さんに、窓辺にできる紫外線対策を中心にレクチャーしていただきました。

 

1. 厚手のカーテンを遮光タイプにする

「手軽に取り入れられる対策のひとつが、カーテンを遮光タイプにすることです。『遮光1級』『遮光2級』『遮光3級』と等級があり、1級の遮光率は99.99%以上と高い効果が得られます。光を遮り、まぶしさも軽減されるので、それだけで部屋を紫外線から守ってくれるというメリットがあります。

 

ただ、使用すると部屋が暗くなってしまうというのがデメリット。間取りによっては、一部だけ鋭い光が差し込むというお部屋に住んでいる人もいらっしゃると思いますので、日が当たる部分だけ閉めてみるなど、使い方を工夫してみてください」

 

2.UVカット機能のあるレースカーテンに付け替える

「部屋を暗くしたくないという方には『UVカットレースカーテン』をおすすめします。レースカーテンには遮熱や遮像(透けにくい)、花粉対策カーテンなど、さまざまな機能をもつ製品が販売されていますが、その中の一つにUVカット機能を有したものがあります。効果としては70%以上紫外線をカットしてくれる製品が多いですが、最近は90%以上カットしてくれるレースカーテンもあるようです。

 

ただ、あくまでも完全に紫外線を防げるわけではないので要注意。さらに、直接光があたるものなので、カーテン自体の傷みは避けられません。これは遮光カーテンも同様なのですが、どうしても定期的に買い替えが必要ということも覚えておいてくださいね」

 

3. ブラインドを取り付ける

「ブラインドは羽根の角度が変えられるので、自分で明るさが調整できるというのが一番のメリットです。また、お隣が近い方は、光を取り入れながらも視線を遮ることもでき便利だと思います。取り付けが大変というイメージがあると思いますが、最近はカーテンレールに取り付けられるブラインドもあり、カーテンに比べると安価で購入できる場合もあります。木目調のデザインのものが出ているので、北欧風のインテリアが好きという方にも合うと思います。インテリアも楽しみながら紫外線の影響も同時にカバーできるので、おすすめしたいです。

 

ただ、ブラインドは窓との隙間がどうしても空いてしまうので、カーテンに比べると部屋が寒くなってしまいます。ですので、冬場は2列あるカーテンレールの奥にブラインド、手前にカーテンをつけるなど、組み合わせてあげてもいいかもしれません」

 

4. 窓にUVカットフィルムを貼る

「窓に貼るUVカットフィルムも有効な手段です。製品によりますが、90~99%ほどの高いUVカット率を誇り、価格も安価。窓が2枚の一般的な掃き出し窓だと、大体3000円~5000円程で購入できます。失敗しても貼り直しできるものが多く、賃貸でも取り入れやすい対策の一つかと思います。遮光カーテンやUVカットのレースカーテンはどうしてもデザインや種類が限られてくるので、カーテンにはこだわりたいという方にはフィルムのほうがいいかもしれません。

 

デメリットは、貼る作業自体が大変だということ。窓を掃除してフィルムを切って、スキージーで圧着させてと、なかなか一人だと大変な作業です。窓数が多い角部屋や、大きな窓があるという部屋にお住まいの方は、さらに労力が大きいかなと思います」

 

5.ベランダにサンシェードやすだれをかける

「室内のインテリアを変えたくない、という方には外側への対策を考えてみてはいかがでしょうか。たとえば、ベランダにすだれ立てかける、UVカット効果のあるサンシェードやオーニングをとりつけるなどの対策です。こちらもフィルム同様、ブラインドやカーテンで対策したいけどお部屋のインテリアを邪魔したくないという人におすすめです。

 

デメリットとしては、外からの光をしっかり遮ってしまうので部屋が暗くなってしまうということ。また、雨風が強い日に片付けなきゃいけないなど、管理の大変さはあるかもしれません。なかには管理がしやすい突っ張り棒タイプで簡単に設置できるオーニングや、屋外に取り付けるオーダーメイドのロールスクリーンもあるので、気になる方は探してみてくださいね」

 

6.グリーンカーテンにチャレンジしてみる

「昔ながらの方法ではありますが、グリーンカーテンも日差しを和らげてくれる一つの方法ではあると思います。植物は日差しを遮るだけでなく、葉から出る水蒸気が周囲の気温を下げて、部屋の中に涼しい風を呼び込む効果があるそう。暑さが厳しい夏場は快適に過ごせると思います。新型コロナウイルスの影響で在宅勤務になり、ずっと家にいるという人も増えたと思うので、ベランダで植物の育成を楽しみつつ紫外線を軽減できるグリーンカーテンにチャレンジしてみるのもいいかもしれません」

 

大切な家具の劣化を守るためには日ごろのメンテナンスも大切

窓辺の対策をしっかり行うことはもちろんですが、家具の劣化を防ぐためには定期的な手入れも必要。インテリアコーディネーターとして家具販売の会社で20年以上勤務していたという安武さんに、家具メンテナンスの重要性を聞いてみました。

 

「家具のなかには、部分的に色褪せてしまっても補修できるものもあります。ですが、劣化を防ぐためには普段の手入れが何より大切。人間が化粧水と乳液つけて肌をケアするのと同じ感覚を、家具に対しても持ってあげるといいですね。具体的には、家具用のメンテナンスオイルやワックスを塗る、革製品にはクリーナーで保湿するといった方法です。そうした日ごろのケアをしていれば、よっぽど強い日差しを長時間受けない限り、傷みにくくなるはずです。

 

メンテナンス用のオイルやワックスはホームセンターでも取り扱っていますが、本当にその家具に合うケア用品なのかは意外とわからないと思います。ですので、家具の専門店、できれば購入したお店に聞くのがベスト。傷み始めてから悩むのではなく、傷む前に定期的な手入れを心掛けてみてほしいです」

 

紫外線対策もしっかり! 窓辺の “垢ぬけ” インテリアをつくるコツ

紫外線対策をしながらも、おしゃれなインテリアを目指したい。そう考えている人も多いはず。最後に、窓辺を垢ぬけたインテリアにするコツを伺いました。

↑安武さん宅の窓辺インテリア。紫外線対策にも効果のあるウッドブラインドを取り入れ、サイドボードには大きさのある小物を大胆に配置。すっきりとした印象で、部屋が広く感じられるそうです。

 

「紫外線対策としては、明るさを調整できるウッドブラインドを設置し、その手前にカーテンを取り付けました。

 

サイドボードには枝物や生花を飾っています。植物は日差しを受けてどんどん育ってくれるので、窓際に飾るにはうってつけ。観葉植物を飾る場合は、買ってきた植物をそのまま飾るのではなく、お気に入りのプランターを見つけて移し替えてみるだけでも、だいぶ見え方は変わってくると思います。

 

私の家は隣に手入れの行き届いた空き地があり、キレイな景色が広がっているので、その景色を活かすためにも、窓際のサイドボードにはあまりモノを置かないようにしています。こういったスペースって、皆さんいろいろなものを置いてしまいがちなのですが、アイテムを絞るとそのアイテムをより印象的に見せることができるんです。目安としては、3分の1~半分ぐらいは余白をつくることを意識してみると、垢ぬけたインテリアになるとおもいますよ」

 

日光はインテリアにも人にも重要! 上手に取り入れて快適な部屋づくりを

「日光に当たらないと免疫力が低下したり、メンタルが不調になったりと、人間にとって日差しはとても大事なもの。それは、インテリアの視点から見ても同じです。

 

北欧インテリアが好きな方が多いと思うのですが、北欧は日照時間が短い季節もあるため、その分、家の中を居心地のよいものにしようとする文化があります。このように自分の体内時計を整える、豊かな気持ちになって生活するという視点で考えると、インテリアにおいて日光の果たす役割は大きいと感じています。

 

さらに部屋の日当たりが悪いと、湿気やカビが発生して部屋が傷んでしまうということも……。紫外線対策はもちろん重要なのですが、逆に室内に日光が入らないというのもさまざまな問題を引き起こしてしまうんです。

 

つまり、快適な空間で自分自身が健康に過ごす為には、日光と上手く付き合っていくことが大切。日差しが強い季節は紫外線を意識しながら、インテリアを楽しんでみてくださいね」

 

プロフィール

インテリアコーディネーター / 安武ヒロコ

福岡県在住。インテリアコーディネーター・家具アドバイザーとして約20年間家具販売店・量販店に勤務。現在はその経験を活かして、生活の質が上がるインテリアのコツをSNSで発信しつつ、オンラインで家具の配置やレイアウト等のアドバイスを実施。「快適な空間づくりで暮らしを豊かに、家庭に笑顔をふやす」をテーマに活動している。
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