いま話題「コードレスキャニスター掃除機」の実力は? 家電ライターが東芝、シャープの2大モデルをチェック!

掃除機市場では、コードレススティック型が着実にシェアを伸ばす一方、その技術を取り入れコードレス化したキャニスター型が注目を集めています。果たしてコードレスキャニスターとはいかなるものなのか? 相次いで発売された東芝、シャープの最新2モデルをテストすることで、その特徴を解説していきましょう。

 

テストする人

家電ライター平島憲一郎さん

平島

本誌を中心に執筆中の家電ライター。掃除機の検証ほか、電化製品の企画を数多く担当している。

 

スティック型の快進撃を受けキャニスターもコードレス化

コードの煩わしさがなく使えるコードレススティックが評価され、掃除機市場ではスティック型が絶好調。スティック型のシェアはコード付キャニスターと同格に。この流れを受けて、いよいよキャニスター型もコードレスの時代に突入しようとしています。

 

東芝VC-NXS1は高速DCモーター採用に加え、リチウムイオン電池を大量搭載。コード式に劣らぬ吸引力と約1時間の運転を可能にしました。シャープEC-AS700は軽量化に徹底的にこだわり、スティック並みに使いやすいコードレスキャニスターを実現。高効率リチウムイオンバッテリー採用で、吸引力も優れていました。コードレスのパワーに不安がある方にも、両方、自信を持ってオススメできます!

 

コードレスキャニスター その1

本体が上下反転しても走行可能な斬新構造を採用

20171219_suzuki10

東芝

コードレスキャニスター

VC-NXS1

実売価格12万9600円前後

コードレスの利便性を備えつつ、コード式に迫る吸引力と長時間運転を実現。床面掃除で手元にかかる重さは約520gで、自走式ヘッドも搭載しています。本体が上下反転しても走行できる構造を採用。●カラバリ:グランレッド、グランブロンズ ●本体質量:2.8㎏ ●集じん容積0.2ℓ ●サイズ:W261×H185×D234㎜ ●連続運転時間最長約60分 ●充電時間約5時間

【吸引力をチェック!】

吸引テストのルール

ビーズ17g、紙クズ2g、毛糸1g、計20gを各機種の吸引口幅に合わせてタテ1mのフローリングに散布。それを自動モードで1ストローク+1バウンドで集じんしました。

Before

20171219_suzuki18

 

After 20g中19g取れた!

20171219_suzuki19

1ストロークだけでほぼ吸引。ヘッドの高速回転で跳ねた微量のビーズが飛んでいきました。ビーズ190粒、紙クズ7片が残りました。

20171219_suzuki4

ブラシの吸引幅は約210mm。床面の静電気を抑えてゴミ離れを良くするAgブラシを採用し、床に付いた菌を99%除去。

 

20171219_suzuki12

片手に本体、片手にヘッドと持つ重さを分散できます。ただし、本体2.8㎏はやや重いです。

 

20171219_suzuki1

ダストカップのフィルターの塵落としとゴミの吸い出しを自動で行う「ダストステーション」が付属。

 

注目アタッチメントはコチラ!

ロングブラシ

20171219_suzuki6

吸引部は3つの穴が空いているだけなので、その分吸引力が高め。すき 間ノズルへの変更も可能。

 

逕サ蜒十螳・6-6

ブラシは3つのジョイント付きでノズルの角度を自在に変更可能。エアコンなど高い場所でもしっかり掃除できます。

 

平島’s CHECK

集じん力と床上掃除の快適さは文句なし!

「集じん力は文句なく、ヘッドの操作性、本体の追随性も良好です。フィルターなどを自動で手入れする『ダストステーション』も便利!」

 

コードレスキャニスター その2

本体1.8㎏の驚きの軽さでスティック型以上の快適性

20171219_suzuki20

シャープ

コードレスキャニスター掃除機

RACTIVE Air EC-AS700

実売価格9万7000円

本体構造の軽量化などで総質量2.9㎏を実現。大風量ターボモーターと高効率バッテリーの採用で、同社のコード式キャニスターと同等の集じん力を達成しました。2個同梱されているバッテリーは本体から外して充電可能です。●本体質量:1.8㎏ ●集じん容積0.25ℓ ●サイズ:W204×H230×D390㎜ ●連続運転時間最大約60分(バッテリー2個使用時) ●充電時間約80分(バッテリー1個) ●カラバリ:ゴールド系

 

【吸引力をチェック!】

Before

20171219_suzuki8

 

After 20g中19g取れた!

20171219_suzuki9

1ストロークでは取り切れなかった紙クズや毛糸もバウンドさせてほぼ集じん。ビーズ205粒、紙クズ12片、毛糸5片が残りました。

逕サ蜒十螳・7-2

ブラシの吸引幅は約189mm。メガネ拭きに使われる極細繊維を使ったループブラシを搭載。床の微細な汚れも絡め取ります。

 

逕サ蜒十螳・7-9

ヘッドは自走式なのに超軽量。本体もユーザーの動線にスイスイ追随してくれます。

 

20171219_suzuki22

ヘッドを動かす手にかかる重さは1.1㎏。本体も1.8㎏で、両方持つのも苦になりません。

 

20171219_suzuki23

「ふとん掃除パワーヘッド」が最大約1万回/分の振動で寝具内の微粒子を浮かせて除去。

 

注目アタッチメントはコチラ!

はたきノズル

ブラシの角度を調節可能。ほこりを一気に吸い上げるので、エアコン上に溜まった大量の塵もスピーディに除去できます。

20171219_suzuki16

硬めの毛ブラシでホコリを捕集。パソコンのキーボードなどもスムーズに掃除できます。

 

逕サ蜒十螳・7-5

ブラシの角度を調 節可能。ほこりを一 気に吸い上げるので、 エアコン上に溜まっ た大量の塵もスピー ディに除去できます。

 

平島’s CHECK

着脱式のバッテリーが2つ同梱

「軽量で操作性抜群。バッテリーが着脱式で、掃除機の収納場所の自由度も高い。フィルターに触らずチリ除去できるのも魅力です」

家電のプロが「もっとも勢いがある」と感じたメーカーは? 2017年「注目の家電」と「業界の流れ」を振り返る!

2017年も各社からさまざまな家電製品が登場しました。なかでも、家電のプロの目から見て、いったいどんなアイテムが印象に残ったのでしょうか。前編では、IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志氏に調理家電について語っていただきました。後編となる今回は、調理家電以外で注目したアイテムや、2017年の業界の流れについてお話を聞いていきましょう!

 

20171228-s4-10

安蔵靖志(あんぞう・やすし)

IT・家電ジャーナリスト。家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)。AllAbout 家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」に出演中。その他ラジオ番組の家電製品リサーチや構成などにも携わっています。

 

パワー、持続力ともに高い「コードレスキャニスター掃除機」がいよいよ出てきた

――2017年、調理家電以外で「これは!」と思ったものはありますか?

 

安蔵 いよいよ出てきたな! と思ったのは、シャープと東芝から相次いで登場したコードレスキャニスターのクリーナーです。実は以前にも発売されたことがあったのですが、当時はパワーとバッテリー容量がいまひとつなのに、価格も安くなかったので普及しませんでした。今回、シャープと東芝から出た製品は、パワー、バッテリーともしっかり確保されていて、実用性は十分です。

20171122_ashida2_AEC-AP700-N
シャープ

コードレスキャニスター掃除機

RACTIVE Air(ラクティブ エア) EC-AP700

実売価格6万9480円

紙パック式のコードレスキャニスター掃除機。本体質量1.8kg、標準質量2.9kgの軽量ボディが特徴です。着脱式のバッテリーを採用し、予備バッテリーを用意すれば連続して運転できます(自動モードで約30分×バッテリー2個=約60分)。バッテリーパックは本体と離れた場所で充電が可能。サイクロン式の「EC-AS700」もあります。

 

20171122_ashida1_AVC-NXS1_R
東芝

コードレスキャニスター VC-NXS1

実売価格10万9190円

独自開発のモーターにより、強力な吸引力を実現。自走式のパワーヘッドで、スイスイお掃除できます。標準モードで最長約60分の運転が可能。裏表のない二面式の本体も特徴。また、大容量のダストカップを装備したダストステーションが付属しているので、本体のダストカップのゴミ捨てが不要です。

 

――今回は普及すると思われますか?

 

安蔵 訴求の仕方次第ですね。コードレスキャニスターで裾野を広げるためには、新しモノ好きのユーザーに訴求するだけでなく、高齢者を含めたマジョリティに訴えねばなりません。そのためには、今までのキャニスターと同じ使い勝手を実現して、高齢者でも迷わず使えるようにし、なおかつ充電は「充電台に置くだけ」というシンプルさが求められます。シャープも東芝もここはクリアしているので、あとは「いかに認知を広げるか」ということではないでしょうか。

 

ロボット掃除機ではパナソニックのRULOが他社と差別化できていた

――ロボット掃除機市場はいかがでしょうか。

 

安蔵 色々と出ましたが、どれか1台を選ぶならパナソニックの「RULO(ルーロ)」を推します。

 

――あ、センサーを増やした新モデルでしたよね。

 

安蔵 はい。特に上位モデルのMC-RS800は、人工知能も搭載して、マッピングしながら間取りを学習して効率よく掃除します。このマッピングが面白いんですよ。一度間取りをマッピングすれば、スマートフォンの専用アプリから「エリア指定モード」を利用して、掃除してほしくない場所を指定できるんです。例えばペットがいる家庭なら、エサの置き場所を指定すれば、そこを避けて掃除してくれます。ルンバの場合はバーチャルウォールという機材を設置する必要がありますし、その他のメーカーでは、磁気テープを貼る必要があることも。磁気テープだと、さすがにリビングの見栄えがね……。その点、RULOならリビングに余計なモノを置くことなく、除外エリアを指定できます。これは、大きな差別化ができているポイントですね。

20180107-s1-4
パナソニック

RULO MC-RS800

実売価格12万9220円

独自の三角形状を採用し、部屋の隅のゴミにも強いのが特徴です。新機種ではレーザー、超音波、赤外線の3種類の障害物検知センサーを搭載し、壁や障害物にぶつからないようにお掃除。スマートフォンからの操作にも対応します。

 

エアコンではアイリスオーヤマのWi-Fi搭載が衝撃的

――空調関連ではいかがでしょう。印象的な製品はありましたか?

 

安蔵 ユニークさという意味では、日立の凍結洗浄エアコンは印象的ですね。なかなか真似できないだと思います。しかし、なんといってもエアコンで衝撃的だったのは、新規参入したアイリスオーヤマがWi-Fiを標準搭載したこと。パナソニックやシャープも最上位のシリーズでは無線LANを内蔵していますが、アイリスオーヤマは8万~10万円台の低価格帯でWi-Fi搭載を実現し、業界を震撼させました。

20180109-s3 (2)
日立

ステンレス・クリーン 白くまくん

プレミアムXシリーズ
実売価格税込30万230円(※14畳タイプRAS-X40H2)

熱交換器の自動お掃除機能「凍結洗浄」は、熱交換器をいったん凍らせて霜を蓄え、一気に溶かすことで、従来取り除くのが難しかったホコリやカビを洗い流す新方式。エアコン内部をキレイにして清潔な空気を送り出します。[くらしカメラ AI]で部屋を検知し、人がいない時間を選んで自動で洗浄するのも特徴。

 

20180109-s3 (3)

 

アイリスオーヤマ

IRW-2817C(10畳用)

実売価格10万7780円

Wi-Fiと人感センサーを標準搭載し、屋外からのスマートフォンでの遠隔操作を実現したルームエアコンです。低価格とWi-Fi搭載で大きな注目を集めましたが、現在は販売終了。

 

安蔵 エアコンを遠隔操作しようという動きは2012年ごろからあったのですが、当時は法律の問題で電源ONができず、普及に弾みがつきませんでした。法改正を受けて、各社とも電源オンに対応するようになったのですが、これまでずっと「オプション(別売)対応」でした。そこにアイリスオーヤマが先陣を切ってWi-Fiを標準搭載し、パナソニックとシャープが続いた形です。パナソニックとシャープは最上位モデルのみですが、来年は下位モデルにまで広げて欲しいところですね。もちろん、他のメーカーも追随してくるでしょう。

 

――遠隔操作とは、それほど便利なものなんですか?

 

安蔵 もちろん。できたほうが誰にとっても便利です。家に帰る前に部屋を涼しくしておきたい、あるいは暖かくしておきたいとは誰しも思うでしょう。ましてやペットを飼っていると、春先の気温が落ち着かない時期などは「暑くて苦しんでいないかな……」などと心配してしまいます。この心配がなくなるだけでも、導入する価値がありますね。個人宅だけでなく、アパートやマンションなどの集合住宅に導入すれば、賃貸物件のアピールポイントの1つになるはずです。ペット可の賃貸物件とは、特に相性がいいのではないでしょうか。

 

もうひとつ、遠隔操作といえば、洗剤と柔軟剤を自動投入するパナソニックの洗濯機が良かった。こちらもスマホとの連携が可能なうえ、洗剤の量を自動で計量してくれるので、帰宅時間に合わせて洗濯が終了するよう、スマホで設定できるようになっています。

20180109-s3 (1)
パナソニック

ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX9800

実売価格35万3620円

液体合成洗剤や柔軟剤をあらかじめ入れておけるタンクを搭載し、洗濯の際は最適な量を計算してタンクから自動で投入。手間が省けて洗剤の入れすぎなどもなくなります。外出先からスマートフォンで洗濯の仕上がり時間などを設定可能。

 

2017年は「見える化」の機運が高まった

――空気清浄機の分野ではいかがでしょう。

 

安蔵 これは、家電業界全体にも言えるのですが、2017年は「見える化」の機運が高まってきた印象があります。そもそも、空気清浄機というものは、本当に効いているのかがわかりづらい。メーカーもその点に配慮して、例えば運転状況が屋外からスマホで確認できるようにし、スマホアプリで空気の状況を示すことで、空気清浄機の効果を見せる……といった形で「見える化」を進めてきた印象ですね。ダイキン、シャープ、ダイソン、ブルーエアなどがこれに対応していますが、例えばダイキンの加湿空気清浄機「MCK70U」は、PM2.5、ホコリ、ニオイの3種類の汚れを6段階のレベルで「見える化」しています。今後はパナソニックなども当然対応してくるでしょう。

20180109-s3 (6)
ダイキン

MCK70U

実売価格5万7070円

独自のストリーマ技術を強化し、有害ガスの分解スピードや脱臭性能が2倍になりました。0.3μmの微小な粒子を99.97%除去するTAFUフィルターを新たに搭載。ルームエアコンと同じアプリで、スマートフォンから室内の空気を見える化。遠隔操作も可能です。

↑ダイキンのアプリ画面↑ダイキンのアプリ画面

 

安蔵 「見える化」という意味では、「部屋干し3Dムーブアイ」を搭載した三菱電機の衣類乾燥除湿機「サラリ」が抜群に良かった。衣類乾燥除湿機では「一択」と言っていいと思います。

 

――「一択」ですか! どこがそんなにいいんでしょうか?

 

安蔵 「光ガイド」という機能がいい。これは、濡れた部分だけ検知して緑色の光で照らし、重点的に温風を当ててくれる機能です。これがあるだけで、「ちゃんと働いてくれているな」と、確認できるので、安心感がまるで違います。発想が面白いうえに理に適っている、という極めて良いプロダクトですね。また、フィリップスの電動ハブラシは、スマホと連携して正しく磨けているか、コーチングできるものが出ています。こちらも「見える化」のひとつと言えるでしょう。

20180109-s3 (7)

 

 

三菱電機

サラリ MJ-120MX

実売価格4万3090円

経済的なコンプレッサー方式を採用する衣類乾燥除湿機。約180cmのワイド送風で、洗濯物を一気に乾燥できます。温度、湿度、赤外線センサーを用いて乾き残りを見つけ、緑色の「光ガイド」を照射しながら集中乾燥します。

↑除湿をスタートしてから約5分ほど経過すると、濡れた箇所だけ検知して重点的に送風するのが特徴だ↑除湿をスタートしてから約5分ほど経過すると、濡れた箇所だけ検知して緑色の光で照らし、重点的に送風します

 

20180109-s3 (8)
フィリップス

sonicare(ソニッケアー) HX9964/55

実売価格3万8880円

4種類の高性能ブラシヘッドを備えた電動ハブラシ。スマートフォンの専用アプリで歯磨きをリアルタイムに追跡し、きちんと磨けているかどうかをセンサーでチェックします。

 

メーカーで「勢いがあるな」と感じたのはパナソニックとシャープ

――ちなみに、2017年、安蔵さんが「勢いがあるな」と感じたメーカーはどこですか?

 

安蔵 まずはパナソニックですね。先述の「ロティーサリーグリル&スモーク」「洗剤を自動投入する洗濯機」をはじめ、創業100周年で気合いの入った商品が数多く発表されました。私は毎週、家電を紹介するラジオ番組をやっているんですが、面白いモノを立て続けに出すものだから、紹介したいのがパナばかりになってしまって。こんなに続けて大丈夫か……と思ったこともあります。

↑前編でも紹介したパナソニックのパナソニック ロティサリーグリル&スモーク NB-RDX100(実売価格5万1230円)↑前編でも紹介したパナソニックのパナソニックの「ロティサリーグリル&スモーク NB-RDX100」(実売価格5万1230円)。かたまり肉を回転させて焼くことができるほか、オーブン、トースター、燻製器としても使用可能

 

もうひとつ際立っていたのが、実はシャープだと感じています。もともと、どん底の時期に「蚊取空清」や「ロボホン」などのチャレンジングな商品を出していましたが、これは凄いことですよ。2017年も、そのチャレンジ精神は健在。先述のコードレスキャニスター掃除機のほか、冷蔵庫の分野では大容量の500Lクラスで左右どちらでも開く「どっちもドア」を実現したモデルや、AIoT(※)に対応したモデルを開発しています。どっちもドア&AIoTモデルが出なかったのはちょっと残念でしたが、いずれ開発されるでしょう。また、効果は床置きの方がいい部分もあるとは思いますが、発想の面では天井に取り付けることで邪魔にならないLEDシーリングライト付きの空気清浄機、「天井空清」も面白いですね。さらに勢いのあったメーカーの次点を挙げるとすれば、低価格でWi-Fi搭載エアコンを出したアイリスオーヤマでしょう。

AIoT……AI(人工知能)とIoT(モノがインターネットを通じてクラウドやサーバーに接続され、情報をやりとりすること)を組み合わせたシャープの造語。単なるIoTではなく、ユーザーの好みを学習して提案するなどが可能となります

20171004-s2-37

シャープ

SJ-GX50D

実売価格30万5680円

クラウドサービス「COCORO KITCHEN」に対応したAIoT冷蔵庫。献立や食品保存方法などを教えてくれます。チルドルーム内を清潔に保つ高密閉構造の「プラズマクラスターうるおいチルド」を新採用。

 

――では最後に、2018年の家電がどのように進化していくか、予想をお願いします!

 

安蔵 意外性に欠けると思いますが、やはり期待したいのは家電のスマート化。いま、スマートスピーカーは一部のギークが楽しんでいるだけですが、できることが増えると魅力も増していきます。メーカーには、他社が対応したら自社も……というのではなく、「何が何でも対応してやろう」くらいの意気込みで対応してほしいです。極端な話をすれば、情報をやりとりするインターフェイスさえしっかり作っておけば、アプリの開発やアップデートはある程度「後追い」でもできるはず。そんなイメージで、開発スピードをどんどん上げていってほしいですね。

 

――魅力的な調理家電が数多く登場し、「遠隔操作」「見える化」などがキーワードとなった2017年。2018年も、「何だコレ!」と、我々の度肝を抜くような、斬新な家電に登場してほしいところ。みなさんもぜひ、新たなアイテムの登場に期待してみてください!

 

2017年の注目の調理家電を紹介した前編はコチラ