カッコいいブランドには、確固たる哲学がある。絵で分かる「ジャック ダニエル」ブランド考。【提供元/アサヒビール】

強いブランド力を持つプロダクトには、決して変わらない哲学がある。アルコールの世界でいえば「ジャック ダニエル」だ。名前こそ広く知られているが、その確固たる哲学についてはまだまだ日本では知られていない部分が多い。そこで本稿では、ウイスキー初心者から根っからの「ジャック ダニエル」好きまで幅広い層にわかりやすく、イラストを使って同ブランドの「哲学」を解説していく。

 

【その1】「独立心」=自分たちのものは自分たちで作る

ウイスキー作りで重要なのが熟成であり、多くのウイスキーブランドが熟成に力を入れる。ところが、寝かせる樽までを自社生産するブランドは多くない。手間やコストがかかるからだ。しかし「ジャック ダニエル」は樽までを自社生産する。

 

樽に使用する木はホワイトオークだ。専門の職人が板を切り出し、スチームで成形したのちにタガでしっかりと結束。その後、「ジャック ダニエル」が特許を持っている特殊な手法で内側を焦がしていく。まずは「トースト」(弱火で軽く炙る)して木の内部まで熱を通し、バニラやキャラメルのような香味成分を引き出す。次はその香味を樽の内部で蒸溜液に浸透させるため、強い炎で1分弱焦がして「チャー」(炭化)するのだ。

 

熟成は、ウイスキー作りで最も時間を要し、最も重要な工程。樽まで自分たちの手で作らなければ完結しないという姿勢は、独立心そのもの。「他人の褌(ふんどし)で自分の相撲は取れない」、それがオリジナリティにあふれる「ジャック ダニエル」の信条なのだ。

 

【その2】「恐れない」=ときには非効率であることが効率的である

ジャック ダニエル」の工程数は一般的なウイスキーよりも多い。たとえば、「チャコール・メローイング」がそのひとつだ。これは蒸溜所があるテネシーのサトウカエデから厳選したものを木炭にし、詰め込んだ巨大な槽で原酒を濾過する製法。労作業になることはもちろん、一滴一滴ゆっくりと時間をかけるため、効率か非効率化でいえば後者である。

 

こういった職人気質のクラフトマンシップは、ローカルなプロダクトで語られやすい。「知る人ぞ知るブランドで~」「年間に作る個数に限りがある~」といった具合だ。しかし、「ジャック ダニエル」はグローバルブランドだ。世界170か国以上で飲まれ、年間の出荷量は約2億本(約1600万ケース/9L換算)。この規模で、非効率な工程を実践することは並大抵のことではない。ジャック ダニエルはラクをしないが、ラクをしないことが自身を磨く最たる近道なのだ

【その3】「忠誠心」=自然環境への信頼と郷土愛

ジャック ダニエル」は、1866年に合衆国政府に最初に登録された蒸溜所。1972年にアメリカ合衆国国家歴史登録財に認定されている。設立したのは、当時青年だったジャスパー・ニュートン ダニエル・“通称ジャック”ダニエル。その名前がブランド名となっている。150年以上の歴史を持つが、その製造場所は創業以来一貫してテネシーのリンチバーグにこだわる。それはこの地で生まれるウイスキーでなければ「ジャック ダニエル」といえないからだ。また、リンチバーグの環境が、唯一無二の味作りを支えているからでもある。

 

マザーウォーターに用いられるのは、自然豊かなケーブ・スプリングの硬い湧き水(ライムストーンウォーター)。そして、寒暖差の激しい場所に設置された熟成庫が樽に深い呼吸をさせる。創業時から変わらない土地への忠誠心が、「ジャック ダニエル」の矜持でもあるのだ。

 

ダーウィンで有名な「変化する者だけが生き残る」という進化論。確かに、昔もいまも臨機応変に変わること、困難な状況を柔軟に打破することはとても重要だ。しかし、決してそれがすべてではない。少し脱線するが、こんな話がある。常連が飽きないようにメニューを定期的に替えていったら、逆に客足が遠のいてしまった飲食店。変えてはいけない部分、変えていないだろうか?

 

【その4】「ブレない」=昔もいまも変わらぬつくり方

ジャック ダニエル」には“the way it was the way it is”というコンセプトがある。これは“昔もいまも変わらぬつくり方”という意味だ。テネシーのリンチバーグで誕生した当時は、小さなローカルブランドに過ぎなかった「ジャック ダニエル」。しかし、独立心をもって非効率を恐れず挑戦し、リンチバーグの土地で作り続けた結果、グローバルブランドになった。

 

その挑戦には、ファミリーの拡大もある。たとえば、寒暖差の最も大きい熟成庫の、最上階でピークを迎えた樽のみからボトリングされる「ジャック ダニエル シングルバレル」。チャコール・メローイングを蒸溜後と熟成後の2回行う「ジェントルマンジャック」。1回目の樽熟成後に「メイプルウッドフィニッシュ」という2度目の樽熟成を行い、さらに2度目のチャコール・メローイングを行う「ジャック ダニエル ゴールド」。「ジャック ダニエル ブラック」に、天然の蜂蜜で作られたハニーフレーバーのリキュールを加えた「ジャック ダニエル テネシーハニー」など。

 

大定番の「ジャック ダニエル ブラック(Old No.7)」にはじまり、プレミアムなゴールド、変化球のハニーまで。それぞれ個性的な味わいが楽しめるのも「ジャック ダニエル」の魅力だが、共通点がある。それがケーブ・スプリングのライムストーンウォーターであり、「トースト」と「チャー」で仕上げる自社製の樽であり、寒暖差の激しいリンチバーグにおける熟成であり、「チャコール・メローイング」によって原酒を磨く製法なのだ。強固な1本筋が通っているからこそ、本質は揺るがない。だから大胆に、新しいチャレンジができる。とはいえ、その筋を通すことが最も難しいのだが。

創業時から守られているこれらの製法と哲学は変わらないし、これからも変わることはないだろう。テネシー州のリンチバーグ。ひとつの場所で生み出され、世代を超えて受け継がれ、飲まれ続けるアメリカンウイスキーの金字塔。それが「ジャック ダニエル」なのだ。

 

 

【ジャック ダニエル公式サイト】
https://www.asahibeer.co.jp/products/whisky_brandy/tennessee/jackdaniels/

 

飲酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁止されています。
イラスト/TOMOYA

【保存版】ウイスキーの王者・シングルモルトスコッチから注目の3ブランドが上陸!基本からストーリーまで徹底解説

ハイボールブームや朝ドラ「マッサン」の影響などで盛り上がり、いまや日本の定番酒といえるウイスキー。生産国ごとに製法や味わいが異なり、造り方によってカテゴリが細分化される点も魅力となっています。そのなかで今回紹介したいのが、スコッチウイスキーのシングルモルトとして先日上陸した注目の3ブランド。「グレンドロナック」「ベンリアック」「グレングラッサ」です。お酒好きなら知っていて絶対に損はない、シングルモルトと本商品たちの魅力を解説していきましょう。

 

まずはシングルモルトスコッチをおさらい

世界の5大ウイスキー産地として名高いのが、スコットランド(スコッチ)、アメリカ、日本、アイルランド、カナダ。日本では近年、ジャパニーズウイスキーが活況ですが、一方で外国産の人気も高まっています。これを数字で見ると、実は輸入ウイスキーの半分がスコッチ。2012~2016年の5年間で約1.5倍に拡大しており、特にシングルモルトは約1.4倍に伸長。この結果からも、今後ますます注目されると見られています。

では、シングルモルトとは? これはまず下記、スコッチのおおまかな製造工程をご覧ください。仕上がりが5タイプに分かれますが、特にポピュラーなのはふたつ。ひとつは、単一の蒸溜所のモルト原酒のみでつくられる「シングルモルトウイスキー」。もうひとつは、グレーンウイスキーとブレンドすることで飲みやすさと安定的な供給を両立させた「ブレンデッドウイスキー」です。

↑原料やブレンディングなどの違いによって、スコッチは大きく5つのタイプに分類。同一の蒸溜所で生まれ、樽熟成された原酒をブレンドしたものが「シングルモルトウイスキー」です

 

いわゆるテロワールを大切にするシングルモルトは、蒸溜所の地名や名前がそのまま銘柄名になることが多いウイスキーです。蒸溜所の環境に影響されるため、ブレンデッドウイスキーより個性的な味わいになることも特徴。また、大量生産に向かないため希少性が高くなることも人気を後押ししている理由です。ということで、この追い風が吹く状況で今回新発売された、待望の3ブランドを紹介していきましょう。

 

Part.01 グレンドロナック

1826年に創業と、スコットランド最古の蒸溜所のひとつ。スコッチの産地のなかでも清らかで美しい自然にあふれた、ハイランド東部の奥深くにあるフォーグの渓谷に位置しています。

 

創業以来、シェリー樽熟成のエキスパートとして知られており、原酒もシェリー樽で長期熟成するのに適したヘビーで力強いタイプ。ウイスキーの味わいは、全体的に甘く果実感のある風味と、ドライでナッツのような香りによる芳醇なフレーバーが高く評価されています。

↑グレンドロナック蒸溜所のポットスチル

 

また、独特の曲線を描いたポットスチル(蒸溜器)のラインアームによって、ボディの強いニューメイクスピリッツ(熟成前の原酒)が生み出されることもポイント。今回発売されたのは熟成年数の異なる3本で、それぞれキャラクターの違いを楽しめます。

 

【ラインナップ】

グレンドロナック12年

5770円

オロロソとペドロヒメネス、2種類のヨーロピアンオークのシェリー樽を使用。フルーティな香味とビターテイストがバランスよく調和した、入門に最適な一本です。

 

グレンドロナック18年

1万3080円

ヨーロピアンオークのオロロソシェリー樽100%で熟成。甘味、スパイス感、トーストした香ばしさなどが交差する複雑なフレーバーと、長い余韻が特徴です。

 

グレンドロナック21年

1万7470円

オロロソとペドロヒメネスの2種類のシェリー樽を使用。ドライフルーツの甘みやコクのある苦味のほか、なめらかなタンニンを感じさせるフルボディで贅沢な味わいが特徴。特別な日の一本に、または贈答品にも。

 

なお、グレンドロナック蒸溜所は1996~2002年は閉鎖しておりウイスキーを作っていませんでした。ただその間にも樽熟成はされており、なおかつそれは熟成年数にカウントされないので、18年と21年の2種は年数以上の熟成感を味わえるということ。そのストーリーを感じながら飲むと、よりこのウイスキーの奥深さを楽しめることでしょう。

 

 

Part.02 ベンリアック

創業は1898年。スコットランド最大の河川「スペイ川」流域にあり、好バランスかつエレガントな味わいの名酒が数多く生まれていることから“スコッチの聖地”と称されるスペイサイドの中心に位置しています。

また、古くからノンピート(ピート=泥炭を焚いて乾燥させることで生まれるスモーキーなフレーバー)タイプとヘビーピートタイプ、2つのシングルモルトを製造してきたユニークな蒸溜所として知られています。さらに現在では希少な「フロアモルティング」という伝統的な製麦工程を自社内で行っていることや、熟成と仕上げに様々な樽を使用する革新的な製造方法でも有名。

 

↑フロアモルティング

味わいの特徴は、トロピカルフルーツを感じさせるジューシーな果実味。ピートの効いたタイプであれば、独特のスモーキー感も楽しめます。そして今回発売されたのは、同じ熟成年数ながらピートの有無などでキャラクターの異なる2本。

 

【ラインナップ】

ベンリアック10年

5190円
バーボン樽で熟成させた原酒と、シェリー樽で熟成させた原酒をブレンドしてつくられたノンピートタイプ。青りんご、ドライアプリコット、桃などのフルーティさに、バニラやミントなどの甘みや爽やかさを伴う香味を感じられます。

 

ベンリアック キュオリアシタス10年

5330円
スペイサイド産のピートを使用し、自家製麦したモルト(55ppm)を使用。パワフルなピート香とほのかな蜂蜜のニュアンス、そして贅沢で複雑な果実の甘みが見事に調和しています。

 

どちらも5000円代で、手の届きやすい価格帯のプレミアムシングルモルト。キャラクターがはっきり分かれているので、好みで選びやすい銘柄といえるでしょう。

 

Part.03 グレングラッサ

創業は1875年。サンデント湾の沿岸近くに位置しているうえ、ハイランドとスペイサイドの境界をまたぐ唯一の蒸溜所であることから、その風味は3つの環境の影響を受けているといわれています。

クラフトマンシップを貫き、小規模少量生産にこだわることでも知られた同蒸溜所ですが、1986年に生産がストップし、再開は絶望的とされていました。しかし2008年に復活を遂げたことで一躍有名に。

 

↑サンデント湾はサーファーたちに人気のスポット

 

海が近いため、潮風の影響を強く受けていることも特徴のひとつ。さらに、20年以上の休止の間に眠り続けた長期熟成原酒と、再開してから生産された若い原酒の両方を保有していることはほかにない魅力といえるでしょう。商品としては、コンセプトの異なる3つのアイテムがラインナップされています。

 

【ラインナップ】

グレングラッサ リバイバル

5190円

再開後に蒸溜された最初のアイテム。赤ワインを熟成させたヨーロピアンオーク樽とバーボン樽にて熟成させた各々の原酒を、オロロソシェリー樽に入れ替えて6か月熟成させており、甘く丸みのあるクリーミーな味わいです。

 

グレングラッサ エボリューション

5770円
テネシーウイスキーの1stフィルの樽で熟成。選りすぐった5つの樽を、スモールバッチ(少量生産品)としてボトリングしています。モルティな甘みに加わる果実味豊かなアロマ、余韻にはスパイシーなニュアンスも。

 

グレングラッサ トルファ

6500円
トルファとは「ピート」や「ターフ」を意味する、北東スコットランドの方言。ピートを焚き込んだ麦芽を使用し、バーボン樽で熟成後にボトリングしています。潮風を感じさせるピートのスモークに、熟した果実の甘さやスパイス香が溶け合います。

 

ここまで紹介してきた「グレングラッサ」ですが、実は飲食店限定モデルとなっています。自宅や贈答品として入手することはできませんが、そのぶんバーなどで希少な味わいを楽しんでいただけたら。

 

まとめ

冒頭でも述べたように、シングルモルトのスコッチはこれからもウイスキー市場をけん引していくジャンルである事は間違いありません。今回の8本はどれもプレミアムに値するカテゴリなので、プレゼントにもぴったり。間違いのない贈答品のひとつとして、ぜひ覚えておきましょう!

 

【販売サイト】
アサヒショップ:https://beer.asahishop.net/shop/

飲酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁止されています。
撮影/石上 彰

「なんとまろやかな…」酒好きライターが舌を巻いた「バーボン×カクテル」という選択肢

皆さん、「ウッドフォードリザーブ」というバーボンをご存じでしょうか?

 

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↑「ウッドフォードリザーブ」 750ml 実売価格5210円(税別)

 

製品名にあるとおり、アメリカのケンタッキー州ウッドフォード群にある蒸留所で生産されるこのスーパープレミアムバーボンは、伝統的な製法で蒸留・熟成された高級バーボンとして知られています。

 

バーボンとフライドチキンのふるさと「ケンタッキー州」

ケンタッキーと言えば、日本でもお馴染みのフライドチキンを真っ先に連想しますが、「アーリータイムズ」や「ジム・ビーム」など、世界的に有名なバーボンが生産されていることでも知られています。また、競馬の「ケンタッキーダービー」の開催地として、競馬ファンにはお馴染み。ケンタッキーダービーはアメリカクラシック三冠の一画として、アメリカの競馬界最高峰のレースです。

 

ウッドフォードリザーブは、地場産業のブランドとして、ケンタッキーダービーのオフィシャルバーボンになっており、2018年には同レースのメインスポーサーに。いわゆるケンタッキーつながりというヤツですね。このケンタッキーダービーに出場するためには、世界各地の競馬場で開催される「ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー」と呼ばれる、いわゆる予選を勝ち抜かなければなりません。

 

日本では東京競馬場で開催される「カトレア賞」や「ヒヤシンスステークス」、川崎競馬場で開催される「全日本2歳優駿」などが予選的レースに該当し、なかでもヒヤシンスステークスはケンタッキーダービー出場するために最重要なレースとなっています。

 

競馬場内のバーをウッドフォードリザーブがジャック!

今回、ヒヤシンスステークスの開催されることに合わせて、場内にあるバーをウッドフォードリザーブがジャック。競馬を楽しみながら飲めるということで、競馬はやらないがお酒は大好きな筆者が取材してきました。

 

↑ということでやって来ました東京競馬場。中央フリーウェイを走ると右に見える競馬場ってヤツです

 

筆者は初めて東京競馬場に来場したのですが、有名外食チェーンやオシャレなカフェが場内に建ち並んでいることに驚きを隠せません。筆者の地元にあるオートレース場とは大違い。女子に人気があるのも頷けます。

 

↑通常は普通のバーとして営業されているお店を、この日はウッドフォードリザーブがジャック

 

女子でも飲みやすいカクテルにピッタリなバーボン

バーでは、ウッドフォードリザーブをベースにしたカクテルがラインナップされ、高級バーボンにもかかわらず、1杯500円という超破格で提供されていました。ラインナップは、ソーダで割ったハイボールに加え、シュガーシロップとスペアミントの葉が入った「ミントジュレップ」、温めた紅茶やアップルジュースで割ったホットカクテルが2種、合計4種類がラインナップ。

 

↑ミントジュレップ(左)とハイボール(右)

 

まずはオススメされたミントジュレップを飲んでみます。バーボンと言えば、口の中を刺激するワイルドな味わいというイメージでしたが、飲んだ瞬間「なんとまろやかな」という感想。シロップの甘さとの相性も抜群にイイ!

 

普段はスコッチウイスキーを好んで飲む筆者もコレには舌を巻きました。(筆者が抱いていた)ウイスキーにありがちな煙臭さもなく、これなら女子でもカジュアルに飲むことができそうです。

 

↑ミントジュレップ。スペアミントの葉が爽やかさを演出

 

次に、ハイボールをば。ソーダで割っているため、ウッドフォードリザーブの味わいが直球で楽しめます。やはりこちらもまろやか。刺激や雑味がなく飲みやすい優等生な味わい。

 

↑ハイボール好きにもオススメできます

 

ホットの2種は、どちらもほんのり甘く、身体が温まります。ほど良い酸味が好みならアップル、香りが楽しみたいなら紅茶カクテルのケンタッキーミュールがオススメです。どちらもバーボンを飲んでいる感覚がなく、温かい甘酒や卵酒に近い印象です。

 


↑紅茶とジンジャーリキュールを入れた「ケンタッキーミュール」(左)とアップルジュースとシナモンで割った「アップル」(右)

 

今回頂いた4種類のウッドフォードリザーブカクテルは、どれも美味しく、ハードなウイスキー好きの筆者でも十分に楽しめました。おかげで、仕事中なのにほろ酔い状態に…。

 

↑仕事を忘れてグイグイといきたかったです

 

ちなみに肝心のレースですが、競馬のことは解らないので、開催日の2月18日にあやかって3連単で「2-1-8」を購入。一発当ててウッドフォードリザーブを大人買いしようと目論んだのですが、そうそう上手くいくはずもなくあえなく撃沈しました…。

 

↑この絵面のためだけに勝馬投票券を購入

 

↑余談ですがこの日初めて実戦投入したカメラが上手く使えず、やっと撮れたのがコレ

 

なお、ウッドフォードリザーブは各地のBARの多くで飲めるほか、ネット通販や大手デパートの洋酒売場でも購入できるとのことなので、興味がある人は一度味わってみることを強くオススメします!

2018年は「蒸留酒」が面白い! ジン/ラム/コニャック/テキーラの注目株をプロが解説

いまクラフトジンの国内蒸留所が増加していたり、アメリカのセレブの間でプレミアムテキーラが人気沸騰中だったりと、蒸溜酒が注目されてきています。本記事では、バー業界を中心に世界的な盛り上がりを見せている4つのジャンルを紹介します!

 

[解説してくれた人]

フードライター/ 中山秀明さん

食のトレンドをはじめ様々な事情に詳しい。酒もジャンル問わず情報収集している。

 

新生の“サムライスピリッツ”と 海外の“上流”酒を抑えるべし!

最近、蒸留酒の動きとして面白いのは、“サムライスピリッツ”といえる国産ジンとラムです。前者の先駆者は、2016年に設立された日本初のジン専門ディスティラリー・京都蒸溜所。クラフトジンは世界的に最も盛り上がっているバートレンドのひとつで、今年はニッカとサントリーも新商品を発売しました。そして後者は2013年に滋賀で誕生したナインリーヴズ。設立翌年には海外の品評会で賞を獲得し、入手困難になるほど人気です。

 

一方、海外産の蒸溜酒でアツいのはフランスのコニャックと、メキシコのテキーラ。コニャックは食前や食後酒としてのイメージが強いですが、食時中でもおいしく飲める汎用性が評価されるとともに、日本ではソーダで割ったフレンチハイボールとしての需要も高まっています。またテキーラは、ハリウッドセレブがブランドを立ち上げるなどの影響を受けブレイク。今年、クエルボからは最上級タイプが登場、サウザからは買ってすぐに飲めるRTDタイプの「サウザクーラー」が発売されるなど盛り上がりを見せています。

 

これらに共通するのは、どの蒸溜酒も高品質な味わいが受け入れられているということです。つまり、蒸溜酒は上流酒なのです!自分へのご褒美や贈り物にもぜひどうぞ!

 

【TOPIC01】クラフトジン

クラフトビールのように、小規模生産による個性的なジンが増えています。ロンドンやNYなどを中心に人気だったが近年日本でも注目され、ついに国内大手も本格参入! 爆発的にヒットするのも時間の問題かもしれません。

 

9種のボタニカルを使い鹿児島の多様な自然を表現

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本坊酒造/ Japanese GIN 和美人 /4104円

焼酎やウイスキーなどで有名な本坊酒造が、蒸溜酒の伝統技術を生かし日本ならではの味と自然を表現。金柑や柚子など鹿児島各地の約9種のボタニカルで仕込まれています。

【オススメの飲み方】ロック

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柚子や紫蘇などに由来する滋味深い爽やかさが特徴です。一方で飲み口は柔らかいため、焼酎のようにコクリと楽しみたいところ。

 

英国と日本の技が調和して11種のボタニカルが華やぐ

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京都蒸溜所 /季の美 京都ドライジン/ 5400円

日本初のジン専門の蒸留所から誕生。ロンドンのドライスタイルに京都の伝統を融合させた独自の味わいです。米からつくるスピリッツを軸に11種のボタニカルをブレンド

【オススメの飲み方】ソーダorトニック割り

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ドライジンのキレを楽しむなら、炭酸でシュワっと。後味には生姜や山椒のスパイシーさが泡とともに爽快に抜けていきます。

 

 

【コチラもクラフトジンの注目株】

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ニッカウヰスキー /ニッカ カフェジン /4860円

モルトやコーンなどをカフェスチルで蒸溜した原酒がベース。和の柑橘と山椒の香りが特徴です。

 

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サントリー/ ROKU/ 4320円

日本由来のボタニカル6種を、伝統的なジンのボタニカルにプラスしました。味は複層的で繊細です。

 

【TOPIC02】ジャパニーズラム

ラムといえば海外ブランドをイメージしがちですが、いま世界で話題の日本産ラムがあります。それはナインリーヴズ。ラムづくりではあまり使われない黒糖と、日本の軟水から生まれるピュアな味が魅力で、すでに海外では大人気となっています。

 

滋賀で生まれる南国の恵み! 世界が認めた日本のラム

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ナインリーヴズ/ ナインリーヴズ クリア/ 4860円

異業種から転身した竹内義治さんが設立。滋賀県音羽山系の水と沖縄産黒糖、厳選した国産酵母を使い、スコットランド製の蒸溜器でつくる同社の代表作です。海外で賞も受賞しました。

【オススメの飲み方】モヒート

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ソーダで割り、ミントやライムなどを加える清涼感満点の飲み方です。原酒のほのかな甘さや華やかさがフレッシュに広がります。

【TOPIC03】コニャック

果実の蒸溜酒・ブランデーのなかで、ワインにおけるシャンパンのように、定められた地域や製法でつくられるブドウの蒸溜酒がコニャックだ。フルーティな飲み口や上品なアロマ、汎用性の豊かなキャラクターで人気が上昇中。

スミレやバニラの香り漂うエレガントで濃密な味わい

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カミュ /カミュボルドリーVSOP /8964円

6つに区分されたコニャック地方のなかで、5%と最小面積の「ボルドリー地区」でつくられる希少な銘酒です。香り高く濃密で、滑らかなスミレやバニラのニュアンスを楽しめます。

【オススメの飲み方】 冷やしてストレート

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コニャックらしい優雅な甘さや、エレガントな香りを堪能するならこれです。フードはチョコやドライフルーツなどがマッチします。

 

【TOPIC04】プレミアムテキーラ

副原料を使わず、主原料となる植物「アガヴェ」100%のテキーラのことです。クリント・イーストウッドやジョージ・クルーニーなどのハリウッドスターが愛飲していることで人気に火が付き、日本でも注目度が高まっています。

秘伝の技から生み出される甘くスモーキーなテイスト

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クエルボ/ クエルボ・トラディショナル・レポサド/ 3024円

1795年創業の伝統製法による、世界販売量No.1テキーラブランドのプレミアム商品。アメリカンオーク樽で4か月以上熟成させた、まろやかな味と絶妙ななめらかさが特徴です。

【オススメの飲み方】 ロック

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氷が溶けるにつれて、甘くスモーキーな味に香りの広がりもプラス。細かく砕いた氷を使うミストスタイルもおいしいです。

 

糖度の高いアガヴェを使い2種の樽で寝かせた重厚系

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パトロン/ パトロン アネホ 実売価格/1万1108円

糖度の高いブルーアガヴェを使用し、アメリカンオークとフレンチオークの樽で12か月以上熟成させた原酒をブレンド。スムースな飲み口と、熟成に由来するリッチな余韻が特徴です。

【オススメの飲み方】ストレート

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深みのある濃密な味と、はちみつのようなまろやかな口当たりを堪能しましょう。その後、ロックで味の変化を楽しむのも◎。

 

多彩な味と香りが調和新鮮な旨味が凝縮した名作

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サウザ/テキーラ サウザ ブルー /実売価格2052円

新鮮なうま味あふれるブルーアガヴェを使用。ハーブの香るフローラルな風味や柑橘系の爽やかな味、スパイシーな余韻がバランスよく堪能できる名作です。

【オススメの飲み方】テコニック(トニック割り)

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アガヴェ100%の優雅な味を楽しむなら常温のストレートだが、トニック割りも美味です。ライムを加え、クールに乾杯!

 

 

 

「コンビニウイスキー」をソーダ割りで飲み比べ! 味わいと香りでマッピングしてみた!

有名なウイスキーは、いまやコンビニでも買えます。そこから10種を選んでソーダで割り、フードアナリストの中山秀明さんがチェックしました。マトリクスとともに紹介します。

 

【チェックした人】 

フードアナリスト 中山秀明さん

ジャパニーズウイスキーの聖地・秩父育ち。近年、日本各地に誕生する新興の蒸溜所に注目しています。

 

【マッピングはこちら】

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ニッカウヰスキー/ シングルモルト宮城峡/ 4536円

フルーティで華やかな香りと、軽快でやさしい甘さが魅力です。「果実味のなかに絶妙な燻香があり、上品な味です」(中山さん)

 

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ニッカウヰスキー /ブラックニッカ クリア /972円

クセがなく軽やか。クリアで飲み飽きないロングセラーです。「モルトの明るい香味と甘さがあり、後味も爽やかです」(中山さん)

 

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ブラウン・フォーマン /ジャック ダニエル ブラック(Old No.7)/ 2754円

カエデの木炭で雑味を取り除く稀有な一本。「まろやかでリッチな香りがおいしいです。コーラで割るのもアリです」(中山さん)

 

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ブラウン・フォーマン /アーリータイムズ イエローラベル/ 1728円

素朴でキレのある味と、甘く華やかな香りが広がります。「ライトな香ばしさと伸びやかな余韻。スイスイ飲めます」(中山さん)

 

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ジョニーウォーカー /ジョニーウォーカー レッドラベル/ 1135円

甘さや華やかさが調和した世界的銘酒。「ソーダで割ると、爽やかさに加えてフルーティな香味が広がります!」(中山さん)

 

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I.W.ハーパー /I.W.ハーパー ゴールドメダル /1961円

洗練された、スタイリッシュな味わいが特徴。「軽やかな甘味を感じます。クリアですっきりした飲み口は金メダル級!」(中山さん)

 

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サントリー /角瓶 /実売価格1718円

山崎と白州蒸溜所の原酒を使用。ハイボールブームの火付け役です。「甘味や香ばしさのバランスが絶妙で良いです」(中山さん)

 

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ビームサントリー /ジムビーム /実売価格1664円

大粒で高品質なトウモロコシを伝統の技と酵母で発酵し蒸溜。「甘味とスパイシーさが爽快で、すっきり飲めます!」(中山さん)

 

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サントリー ウイスキー /知多/実売価格4104円

軽やかでほのかな甘さが特徴のシングルグレーンウイスキー。「柔らかなスイートテイストで、新感覚の風味が◎」(中山さん)

 

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トリス /トリス <クラシック> /実売価格972円

特徴は、やさしく甘い香りと丸みのある味わいです。「飲み口は軽快。まろやかなアフターフレーバーが心地良いです」(中山さん)

 

【保存版】超有名ウイスキーの「定番銘柄」と「別銘柄」、どこが違う? 特徴を比べた

「ジョニ黒」こと「ジョニーウォーカー ブラックラベル」は、ウイスキーを飲まない人でも聞いたことがあるくらい有名な銘柄です。しかし同ブランドの「ダブルブラック」は、ウイスキー好き以外にはあまり知られていません。そんな超有名ブランドのひと味違った銘柄を、定番銘柄と飲み比べて違いを発見しましょう。

 

【その1/竹鶴】

竹鶴はニッカウヰスキーの創業者であり、「マッサン」のモデルとして知られる竹鶴政孝の名を冠した名作。同社の誇るシングルモルト、石炭直火蒸溜による力強い「余市」と、スチーム加熱蒸溜で華やかに仕上げた「宮城峡」を絶妙にブレンドしています。

 

<竹鶴の定番銘柄>

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ニッカウヰスキー 竹鶴 ピュアモルト 実売価格3240円

日本を代表するブレンデッドモルトであり、バランスの良さは抜群。複雑ながら、スムースでキレのある飲み心地が楽しめます。

 

<竹鶴の代表的な別銘柄>

長期熟成ならではの円熟した豊かな味わいを堪能

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[ジャパニーズウイスキー][ブレンデッドモルト]

ニッカウヰスキー/ 竹鶴17年 ピュアモルト /実売価格7560円

過去3回WWAで世界最高賞を受賞した銘酒です。17年以上熟成したモルト原酒のみをブレンドしています。長期熟成による円熟した甘さと麦芽由来のコク、凛としたボディ感が特徴です。

 

【その2/ボウモア】

潮の香りに抱かれ、ウイスキーの聖地といわれるアイラ島。その中心に位置し、1779年創業というスコッチのなかで最も古い歴史を持つ蒸溜所のブランドです。特有のスモーキーさと甘美な味で、アイラモルトの女王と呼ばれています。

 

<ボウモアの定番銘柄>

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ボウモア /ボウモア 12年 /実売価格4752円

シェリー樽とバーボン樽で熟成した原酒をブレンド。スモーキーな香りとフルーティさが調和した奥に、潮の香りを感じられます。

 

<ボウモアの代表的な別銘柄>

スモーキーで甘美な味のクイーンオブアイラモルト

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[スコッチウイスキー][シングルモルト]

ボウモア /ボウモア スモールバッチ /実売価格4752円

バーボン樽とシェリー樽での熟成にこだわる同蒸溜所において、バーボン樽だけで熟成した珍しいタイプです。潮の香りのなかにバニラに似た甘みとライムの風味があり、ソーダとの相性が良いです。

 

 

【その3/ブッシュミルズ】

アイルランドの蒸溜所のなかで現存する、最古の蒸溜所でつくられる正統派。400年の歴史を持ち、伝統の3回蒸溜を守りつつも、アイリッシュでよく使われる未発芽の麦は不使用です。ピートで不使用のモルトでつくる原酒にこだわります。

 

<ブッシュミルズの定番銘柄>

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ブッシュミルズ/ ブッシュミルズ/ 2214円

ブランドの特徴である軽い口当たりと、フレッシュな果実のような味わいです。スムーステイストをダイレクトに楽しむならこれです。

 

<ブッシュミルズの代表的な別の銘柄>

リッチだが極めてスムース! モルト感のある個性派アイリッシュ

 

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[アイリッシュウイスキー][ブレンデッド]

ブッシュミルズ /ブラック ブッシュ /5324円

アイリッシュながら、モルト原酒を80%も使っていて、モルトの味を楽しめます。オロロソシェリー樽とバーボン樽で最長7年熟成させた原酒を、グレーンとブレンドしています。あんずのような香りです。

 

 

【その4/バランタイン】

ブレンデッドスコッチの代表格。定番の「バランタインファイネスト」や、“ザ・スコッチ”と称される「バランタイン17年」など傑作多数。ヴィクトリア女王から王室御用達の称号を受け、同社を象徴する紋章には紋章院による認可状が交付されています。

 

<バランタインの定番銘柄>

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バランタイン /バランタイン ファイネスト/ 実売価格1502円

40種類以上のモルト原酒を巧みにブレンド。ライトでもへヴィーでもないバランスのとれた風味で、スコッチ通を魅了し続けています。

 

<バランタインの代表的な別の銘柄>

焦がした樽の香味を移し伝統の味に革新をプラス

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[スコッチウイスキー][ブレンデッド]

バランタイン/ バランタイン ハードファイヤード /実売価格2484円

内側を激しい炎で焦がした樽で熟成。これにより、バランタインならではの好バランスな味に、豊かなバニラのような甘さやほのかなスモーキーさが加わっています。

【その5/富士山麓】

富士山の麓にある御殿場が拠点。モルトウイスキーとグレーンウイスキーの仕込みからボトリングまでを一貫して行う、世界的にも珍しい蒸溜所です。今年、マスターブレンダーの田中城太さんと商品が世界的なアワードで最高栄誉に輝きました。

 

<富士山麓の定番銘柄>

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キリンウイスキー /富士山麓 樽熟原酒50° /実売価格1490円

原酒の風味を生かすため、冷却ろ過せずに瓶詰めしています。溶け込んだ香味成分を逃がさないために、アルコール度数50にこだわっています。

 

<富士山麓の定番銘柄>

樽で熟成された甘い香りを自然の製法で複層的に表現

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[ジャパニーズウイスキー][ブレンデッド]

キリンウイスキー/ 富士山麓 シグニチャーブレンド/5400円

熟成のピークを迎えた原酒を厳選しブレンドしたことで、より複層的で奥深く、円熟した味わいが楽しめます。オンラインショップ「DRINX」と、富士御殿場蒸溜所の売店限定で発売しています。

 

【その6/ジムビーム】

200年以上の歴史があり、1973年以来世界売上No.1を誇るブランド。秘伝の酵母と伝統の製法でつくられています。創業家であるビーム一族からは、自社以外の蒸溜所のマスターディスティラー(蒸溜責任者)も多数輩出しています。

 

<ジムビームの定番銘柄>

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ビームサントリー /ジムビーム /実売価格1644円

トウモロコシが主原料のバーボン。法律が求める2倍、4年以上の熟成期間を経て生まれた味は、トウモロコシ由来の甘さが心地よいです。

 

<ジムビームの代表的な別の銘柄>

ライ麦独特の個性が生きたスパイシーでドライな味

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[アメリカンウイスキー][ライ]

ビームサントリー /ジムビーム ライ /実売価格1804円

ライ麦が主原料。アメリカ禁酒法以前のスタイルを踏襲してつくられています。スパイシーでドライな香味を持ちながら、バニラのような甘みとフルーティな芳香も楽しめます。

 

【その7/ジョニーウォーカー】

1820年、創業者のジョン・ウォーカーが紅茶をヒントに、シングルモルトウイスキーのブレンディングを始めたのが誕生のきっかけです。ラベルを24度傾けて貼ることで、他社との差別化を図りました。この角度は19世紀から変わりません。

 

<ジョニーウォーカーの定番銘柄>

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ジョニーウォーカー/ ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年/ 実売価格2138円

「ジョニ黒」の名で親しまれています。スコットランド屈指の上質な原酒を集め、匠の技で調合。上品でスモーキー、かつ美しいバランスが神髄です。

 

上質な原酒の個性が織りなす世界一売れているスコッチブランド

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[スコッチウイスキー][ブレンデッド]

ジョニーウォーカー /ジョニーウォーカー ダブルブラック /実売価格2936円

万人に愛されるブラックラベルの特徴を生かしつつ、よりスモーキーさやふくよかなコクを感じられるようにブレンド。それにより、深みのある甘さが際立っています。

 

【その8/エヴァン・ウィリアムス】

1783年にケンタッキー州ルイヴィルで、ライムストーン(石灰岩)から湧き出る水を発見し、最初にコーンが原料のウイスキーをつくったとされるエヴァン・ウィリアムスの名を冠した銘酒。すっきりとした後味が特徴です。

 

<エヴァン・ウィリアムスの定番銘柄>

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エヴァン・ウィリアムス /エヴァン・ウィリアムス12年 /実売価格3888円

12年熟成。熟成が早く進むバーボンのなかでは長期熟成の部類。アルコール度数は50.5度と高めだが、長熟のおかげでまろやかさがあります。

 

<エヴァン・ウィリアムスの代表的な別の銘柄>

伝説の男の名にふさわしいヴィンテージバーボンの頂

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[アメリカンウイスキー][バーボン]

エヴァン・ウィリアムス /エヴァン・ウィリアムス シングルバレル /実売価格5184円

バーボンとしては珍しい年数表記が施された一本。さらに樽詰めした日までも記載されているのは唯一です。ひとつの樽の原酒のみで瓶詰めされました。2014年から3年連続で世界的な賞を受賞。

 

 

 

【保存版】世界5大ウイスキー、初心者は何から飲めばいいの? 最初の1本と2本目以降を選んでみた!

何を原料にするか、どの樽を使うか、何年熟成するか、どの原酒をブレンドするか。ウイスキーはいくつもの選択を経てつくられています。だからこそ個性的で飲めば飲むほど面白いのです。本記事ではウイスキー初心者に向けて、まずは世界5大ウイスキーと呼ばれる代表生産国と、代表銘柄を紹介。1本目に飲むべき商品と2本目以降に飲んで欲しい商品を解説していきます。

 

 

【世界5大ウイスキー ジャパニーズウイスキー編】

【最初の1本】日本から世界へ!個性が奏でるハーモニー「響」

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[シングルモルト]

サントリー  響 Japanese Harmony 5400円

サントリーが国内に保有する蒸溜所の原酒を熟成年数にこだわらず、個性を見極めてブレンド。やわらかい味わいが華やかに広がります。国際的な酒類コンペで最優秀金賞を受賞しました。

 

【2本目以降その1】複数のモルトで奥行きを表現「モルテージ 越百」

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[ブレンデッドモルト]

マルス モルテージ 越百 モルトセレクション 4536円

中央アルプスの麓で造られた一本です。複数のモルトをブレンドした奥行きのある味わいです。ふくよかな香りは、蜂蜜やキャラメルを連想させます。

 

【2本目以降その2】伝統を守り続けるニッカの原点「余市」

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[シングルモルト]

ニッカウヰスキー シングルモルト余市 4536円

竹鶴政孝の理想の地、北海道余市町でつくられたシングルモルト。伝統的な石炭直火蒸溜による香ばしさとコク、心地よいピート感が特徴です。

 

【世界5大ウイスキー スコッチウイスキー編】

【最初の1本】政府公認第1号蒸溜所のフルーティで好バランス「ザ・グレンリベット」

 

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[シングルモルト]

ザ・グレンリベット ザ・グレンリベット 12年 5800円

スコットランド政府の公認第1号蒸溜所でつくられるウイスキー。シングルモルトの原点ともいえるバランスの良さは、創業時から続く伝統製法によるものです。フルーツや花のような香りです。なお、創業者が描いた理想の製法とレシピを現代風にアレンジした「ファウンダーズリザーブ」が2016年に発売されており、新たなフラッグシップが誕生しています。

 

【2本目以降その1】王室を虜にした強烈な個性「ラフロイグ」

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[シングルモルト]

ラフロイグ ラフロイグ 10年 実売価格6048円

アイラ(スコットランドの島の名前。この島のピートは海藻や潮を含んでいるため、ウイスキーに薬のような独特の香味(ヨード香)がつく)モルトの王と呼ばれます。好みが分かれるクセの強い味が魅力です。シングルモルトウイスキーとして初めて王室御用達の証を得ました。

 

【2本目以降その2】爽やかさと上品さを兼ね備えた逸品「グレンモーレンジィ」

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[シングルモルト]

グレンモーレンジィ グレンモーレンジィ オリジナル 5724円

スコットランドでよく愛されているウイスキーです。バランスが取れたエレガントな味で、ほのかに香る柑橘の香りが爽やかです。熟成年数は10年。

 

【世界5大ウイスキー アイリッシュウイスキー編】

【最初の1本】世界中で愛される アイリッシュの代表ブランド

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[ブレンデッド]

ジェムソンジェムソン スタンダード 2237円

世界で最も売れているアイリッシュウイスキーです。ピートを使わずに密閉炉で時間をかけて乾燥させた大麦を原料に、3回蒸溜でつくられます。滑らかな口当たりで万人に愛されています。

 

【2本目以降その1】ピートを感じる変り種ボトル「カネマラ」

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[シングルモルト]

カネマラ カネマラ 実売価格4536円

フレッシュな4年、華やかな6年、甘みの強い8年、熟成年の違う3つのモルト原酒をブレンド。アイリッシュには珍しくピートモルトを使っています。

 

【2本目以降その2】ビール党のための珍しいウイスキー「ジェムソン カスクメイツ」

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[ブレンデッド]

ジェムソン ジェムソン カスクメイツ 2700円

スタウト(ビールの種類のこと。アイルランドのビール「ギネス」に代表されるような黒いビールで、濃厚な味と強めの苦み、酸味が特徴)ビールの熟成に使った樽で後熟(熟成させた原酒を別の樽に移し替えて追加で熟成すること。ウッドフィニッシュとも)したウイスキーです。カカオやコーヒー、ホップなど香ばしいフレーバーを楽しめます。

 

【世界5大ウイスキー カナディアンウイスキー編】

【最初の1本】樽詰め前のブレンドが生むまろやかで飲みやすい味「カナディアンクラブ」

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[ブレンデッド]

カナディアンクラブ カナディアンクラブ 実売価格1502円

カナディアンウイスキーの代表格。樽熟成後ではなく、樽詰め前にブレンドする珍しいタイプです。クセのない味でカクテルにも使われています。熟成に向く温度を保つためカナダで唯一貯蔵庫に暖房を設置。

 

【2本目以降その1】英国王に捧げた高貴なる酒「クラウン ローヤル」

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[ブレンデッド]

クラウン ローヤル クラウン ローヤル 実売価格2628円

1939年、初めてカナダを訪問したイギリス王への献上酒として600通りのブレンドを試しつくられました。個性的な味わいながらもクセはなく上品です。

 

【2本目以降その2】軽快な飲み口の入門向けウイスキー「カナディアンミスト」

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[ブレンデッド]

ブラウン・フォーマン /カナディアンミスト/ 1458円

主原料はライ麦。3回蒸溜したあと、ホワイトオーク樽で熟成します。ライトでまろやかな口当たりと、すっきりした後味で初心者も飲みやすいです。

 

【世界5大ウイスキー アメリカンウイスキー編】

【最初の1本】小規模蒸溜所のクラフトマンシップが詰まったバーボン「メーカーズ マーク 」

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[バーボン]

メーカーズマーク メーカーズ マーク 実売価格3024円

ケンタッキー州の小さな蒸溜所でつくられるプレミアム・バーボン。小麦由来のふくよかな甘みが特徴です。原料の配合は、パンを何度も焼いて吟味したといいます。赤い封蝋はすべて手作業です。

 

【2本目以降その1】州内最古の蒸溜所のスペシャルなバーボン「ウッドフォードリザーブ」

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[バーボン]

ブラウン・フォーマン ウッドフォードリザーブ5627円

ケンタッキー最古の蒸溜所の少量生産バーボンです。バーボンには珍しくポットスチルで3回蒸溜した滑らかな味が人気です。バーボンに慣れてない人にも◎。

 

【2本目以降その2】一滴ずつろ過する 手間暇かけた逸品

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[テネシー]

ブラウン・フォーマン ジャックダニエル 2754円

木桶に詰めた楓の木炭で、蒸溜した原酒を一滴一滴ろ過するテネシー製法でつくられます。バニラやキャラメルの香りとスパイシーな風味が調和します。

クリスマス&年末年始用のお酒は手に入れました? GetNavi webが2017年惚れた「お手ごろ&贅沢な洋酒」ベスト3とレシピ8選

早いものでクリスマスまであと10日、今年もあと2週間ほどになりました。GetNavi webではこの1年、編集部員が色々なアルコールのイベントに行ったり、工場に行ったり、フードアナリストにお酒の記事を寄稿してもらったりと、美味しいお酒との出会いがたくさんありました。

 

今回は数ある商品のなかでも、クリスマスや年末年始などこの時期に飲みたい「お手ごろ&贅沢な洋酒」をピックアップ。ホームパーティで飲むもよし、帰省して家族・親戚で楽しんでもよし。飲み方のレシピも添えて紹介していきます。

 

【お手ごろ&贅沢な洋酒01】カンパリ

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1960円(1000ml)/1550円(750ml)/870円(375ml)/560円(200ml)

カンパリは、さまざまなハーブや果実を配合して作られるイタリア発のリキュール。北イタリアの小都市・ノヴァーラで誕生し、150年を超える歴史を持ち、いまでは世界190か国以上で愛飲されています。日本でも知名度が高いので、一度は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

 

アルコール度数は25%で独特のほろ苦い味わいが特徴。鮮やかな赤色はSNS映えしそうですね。食前・食中酒として楽しめるほか、カクテルにしても堪能できます。昨今はハーブ系のお酒がトレンドなので、カンパリのセクシーなハーバルフレーバーをぜひこのクリスマス&年末年始に試してみてください。

 

なお、アサヒショップでは、カンパリ 瓶1000ml ウィルキンソン タンサン(PET500ml)1本付を2116円で販売。クール便(216円)にも対応しているので、冷えたカンパリをすぐに飲むことができますよ!

 

【カンパリのレシピ01】カンパリソーダ

↑日本でもおなじみの「カンパリソーダ」(カンパリ/ソーダ/オレンジスライス1片)。カンパリのほろ苦さやハーブの香りを、爽やかかつストレートに楽しめる飲み方です

カンパリソーダは最も手軽にできるレシピで、日本でもおなじみの飲み方です。カンパリのほろ苦さやハーブの香りを、爽やかかつストレートに楽しめます。

【カンパリソーダの作り方】

①冷やしたカンパリをグラスに60ml注ぐ

②ソーダを180ml注ぐ(グラスのトップまで注ぐイメージ)

③オレンジスライス1片を入れて完成

 

【カンパリのレシピ02】アメリカーノ

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ジェームズ・ボンドお気に入りのカクテルとして知られるのがアメリカーノ。カンパリの苦みとヴェルモットのボディ感のある甘みが絶妙にマッチしており、国際バーテンダー協会の公式カクテルリストにも登録されています。

【アメリカーノの作り方】
①ロックグラスにカンパリ 30ml、 ベルモット・ロッソ 30mlを直接注ぎます
② グラスを氷で満たします
③ ソーダを適量加えます
④ オレンジスライス1片を飾って完成

 

【カンパリのレシピ03】ネグローニ

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イタリアで最も有名なカクテルのひとつとして知られるメニュー。1919年にネグローニ伯爵がロンドンへの最後の旅の記念として、アメリカーノにソーダではなく少量のジンを入れるようにオーダーしたことが始まりだといわれています。味わいはビターで、特徴的な香りを持つカンパリとジンがお互いを高め合い、ヴェルモットでまとまりが出ている印象です。

【ネグローニの作り方】

① カンパリ30ml、ジン30ml、ヴェルモット・ロッソ30mlを氷を入れたグラスに直接注ぎます
② オレンジスライスを一片を飾ったら完成

 

【手ごろ&贅沢な洋酒02】アペロール

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1500円(700ml)

アペロールもイタリア生まれのリキュール。1919年に登場して100年近い歴史を持ちますが、誕生秘話はびっくり! 「その昔に青空市で売れ残ったオレンジを袋に入れておいたところ果汁が自然発酵して、それを飲んでみたらウマかった」というエピソードを持っています。

 

地元イタリアではアペリティーヴォ(=食前酒)として欠かせない存在。オレンジの軽やかな甘さとスッキリした後味が、ヨーロッパを中心に大人気なんです。アルコール度数11%で飲みやすく、割り方によっては強いお酒が苦手な方でもチャレンジできます。

 

なお、アサヒショップでは、アペロール 瓶700ml ウィルキンソン タンサン(PET500ml)1本付きを1620円で販売中。ギフト対応も可能なので、年末帰省前に実家に送っておくというプレゼントもできますね。

 

【アペロールのレシピ】アペロール スプリッツ

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アペロールのサッパリとした甘みが、白ワインとソーダでさらに爽やかになった逸品。シンプルかつカジュアルな飲み味で若者に大人気で、世界的に注目されているカクテルです。

【アペロール スプリッツの作り方】

①ワイングラスいっぱいに氷を入れる

②プロセッコ60ml(イタリア・ヴェネト州産のスパークリングワイン)を入れたあとにアペロール40mlを注ぐ

③オレンジスライスを一片添えて完成

 

カンパリとアペロールは、果実やハーブ由来のフレーバーを楽しめるのに、口のなかにイヤな味が残らず、食事のジャマもしない。両者の万能ぶりと、日本人の味覚との好相性は実感済みです。ぜひみなさんもクリスマスや年末年始にお試しください!

 

【お手ごろ&贅沢な洋酒03】カミュ

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カミュ ボルドリーVSOP(8300円/消費税別)
カミュはブランデーの一種でコニャックに分類されるお酒。コニャックは、フランスのコニャック地方で作れられ、定められた製法に則って作られたものしか名乗れません。カミュにはVSOPエレガンス、XOエレガンス、XOなど様々な種類がありますが、GetNavi webがオススメしたいのはボルドリーVSOP。

 

同銘柄はカミュのなかでも、他の地区の原酒とブレンドをせずにボルドリー地区の原酒のみでつくられた商品で、スミレや紅茶のような上品な香味が特徴。コニャックのなかで最も受賞数が多い名作です。

 

アサヒショップでは、カミュ ボルドリーVSOPにロゴ入りグラスをセットにしたものを、8964円で販売中。前2商品よりも高額ですが、それを裏切らない上質な体験ができますよ。

 

【カミュのレシピ01】フレンチハイボール

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カミュ ボルドリーVSOPを炭酸で割ったものがフレンチハイボール。ハイボールといえばウイスキーですが、コニャックのハイボールも昨今、一般的になりつつあります。炭酸を入れるとフレーバーが花開き、コニャック特有のフルーティな甘味をより一層感じられます。

【フレンチハイボールの作り方】

①冷凍庫で冷やしたボルドリーVSOP30mlをフルートグラスに注ぐ(または別のグラスで氷とともにステアして冷やしフルートグラスに注ぐ)

②冷えた炭酸を注ぐ(ウィルキンソンタンサンがオススメ)

③オレンジピールで香り付けして完成

 

【カミュのレシピ02】コニャックサミット

食前酒のアペリティフとして用いられるカクテル。生姜とライム、レモンのハーモニーが素晴らしく、爽やかですっきりとした味わいが特徴です。
【コニャックサミットの作り方】
①ロックグラスに、薄くスライスした生姜、ライムまたはレモンの皮とボルドリーVSOP20mlを注ぐ
②生姜を軽く潰して風味を出す
③氷を入れ、残りのボルドリーVSOP20mlと、レモンジュースを注ぐ
④トニックを注ぎ、軽く一回ステアする
⑤薄くスライスしたキュウリを飾って完成

 

【カミュのレシピ03】クリスマスグロッグ

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コニャック地方で伝統的に飲まれているコニャックの飲み方。クリスマスのサンタクロースを歓迎するためのドリンクで、教会の礼拝に出る前に用意します。生姜やシナモンがバッチリ効いており、これならサンタさんの身体も温まりそうですね。このグロッグはクリスマスシーズン以外も愛飲されており、体調が悪いと思ったら飲んですぐ寝ると、翌朝にはすっかり治っているそうです。

 

【クリスマスグロッグのレシピ】
①カップに、薄くスライスしたオレンジピールを1片と、同じく薄くスライスした生姜4片、スプーン1杯のハチミツ、ボルドリーVSOP40mlを入れる
②温かい紅茶(ストレート)を注ぎ、シナモンスティックを差す

 

【カミュのレシピ04】ボルドリーショコラ

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コニャック地方では、上で挙げたクリスマスグロッグ以外に、ホットチョコレートをクリスマスに用意しておくのが風習。このホットチョコレートにカミュボルドリーVSOPを入れると、一気に大人な飲み物に変身します。礼拝のあとにクリスマスグロッグやホットチョコレート(ボルドリーショコラ)を飲むと、1年間ラッキーに過ごせるとも言われているそうです。
【ボルドリーショコラのレシピ】
①温かいココアを濃いめに作り(お湯ではなく牛乳がオススメ。ホットチョコレートでもOK)
②カップにボルドリーVSOPを適量注ぎ、ココアと軽く混ぜる

 

今回紹介した、カンパリやアペロール、カミュは味わいはもちろんですが、色やボトルのデザインなども美しいのが特徴。食卓を華やかに彩ってくれるので、パーティシーンにはピッタリ。これまで洋酒は「ちょっとハードルが高いなぁ」と思っていた人こそ、ぜひ試してみてください。

 

それでは、メリークリスマス&ハッピーニューイヤー。

 

クリパを盛り上げる「フランス式カクテル」はいかが? 「カミュ」を使った“通”なレシピ集

「カミュ」はフランスが誇る最高峰コニャック。コニャックとは、ブランデーのなかでも定められた基準をクリアしたもののみが呼ばれるカテゴリで、ワインでいうところのシャンパン、お米で例えれば魚沼産コシヒカリといえばイメージがつきやすいでしょうか。

 

そのコニャックの一大ブランドが「カミュ」なのですが、特徴のひとつが広い汎用性。今回は、クリスマスや今冬にオススメのレシピや飲み方を紹介しながら、汎用性にあふれる実力をお届けしたいと思います。

 

スミレや紅茶のような香味の「ボルドリーVSOP」はどんな飲み方でもおいしい!

訪れたのは、表参道にある一軒家レストラン「bamboo」。ここでカミュのスペシャルイベントが開催され、グローバルアンバサダーのフレデリック・ドゥゾジエさんが登場。フレデリックさんの手ほどきを受けながら、カミュの歴史や飲み方のいろはを学びました。

↑カミュ社のグローバル・ブランド・アンバサダー、フレデリック・ドゥゾジエさん。フランスのコニャック出身で、カミュ社のハイエンドな商品の開発にも参画しています

 

会のスタートは、フランス人には欠かせない食前酒のアペリティフから。まずはじめに、カミュを使った「フレンチハイボール」とカクテルである「コニャックサミット」をいただきました。特にコニャックサミットは、爽やかさが段違い! 「コニャックってこんなお酒だったの!?」とイメージが変わる味わいです。

 

ベースとなったのは「カミュボルドリーVSOP」(8300円/消費税別)。スミレや紅茶のような上品な香味が特徴で、コニャックのなかで最も受賞数が多い名作です。

20171206DSC_8372↑【フレンチハイボールのレシピ】1.冷凍庫で冷やしたボルドリーVSOP30mlをフルートグラスに注ぐ(または別のグラスで氷とともにステアして冷やしフルートグラスに注ぐ) 2.冷えたウィルキンソン炭酸を注ぐ 3.仕上げにオレンジピールで香り付け

 

↑【コニャックサミットのレシピ】1.ロックグラスに、薄くスライスした生姜、ライムまたはレモンの皮とボルドリーVSOP20mlを注ぐ 2.生姜を軽く潰して風味を出す 3.氷を入れ、残りのボルドリーVSOP20mlと、レモンジュースを注ぐ 4.トニックを注ぎ、軽く一回ステアする  5.薄くスライスしたキュウリを飾る

 

カミュの歴史にも触れましょう。ブランドの誕生は1863年。そこから5世代にわたって家族経営で独立のエスプリを貫き、2015年現在で世界第5位に位置する最大手のコニャックメーカーです。大手酒類資本の傘下に入ることなく稀有な味を生み出し続けているのは、優れたテロワールと独自のノウハウがなせる技でしょう。

20171206DSC_8396↑カミュ家の歴代当主

なお、先ほど紹介した「カミュボルドリーVSOP」のボルドリーとは地区のこと。「ボルドリー地区」は6つに区分されたコニャック地方のなかで5%と最小面積ながら、保水性が高いうえに水はけがよいという良質な土壌となっています。そして、この地区の畑を多く所有しているのがカミュなのです。

 

コニャック地方伝統のホットカクテルがおしゃれな聖夜を演出

フレデリックさんの話は、フランス・コニャック地方におけるクリスマスイヴの過ごし方に。やはり多くの家族がクリスマスイヴは教会の礼拝に行くようです。日が暮れるとまずはアペリティフで乾杯、そしてディナー。教会はそのあとに行くのですが、子どものお楽しみといえばサンタクロースです。

20171206DSC_8403↑カミュはチーズとの相性も抜群。特にフランス原産の「ミモレット」というオレンジ色のチーズがオススメです

 

冬空の寒さで大変なサンタさんを歓迎するために、ここで「クリスマスグロッグ」または「ボルドリーショコラ」というコニャックのホットカクテルを用意しておくのが風習なのだとか。そして礼拝から帰るとふたつのグラスは空になっており、プレゼントが置いてある、というのがこの地伝統の習わしなのです。

20171206DSC_8398↑コニャック地方では、サンタクロースは家族が礼拝に出かけている間にやってきます

 

ということで、「カミュボルドリーVSOP」を使った「クリスマスグロッグ」と、「ボルドリーショコラ」を教えてもらいました。

20171206DSC_8409↑【クリスマスグロッグのレシピ】1.カップに、薄くスライスしたオレンジピールを1片と、同じく薄くスライスした生姜4片、スプーン1杯のハチミツ、ボルドリーVSOP40mlを入れる 2.温かい紅茶(ストレート)を注ぎ、シナモンスティックを差す

 

20171206DSC_8406↑ 【ボルドリーショコラのレシピ】1.温かいココアを濃いめに作り(お湯ではなく牛乳がオススメ。ホットチョコレートでもOK) 2.カップにボルドリーVSOPを適量注ぎ、ココアと軽く混ぜる

 

礼拝のあとにクリスマスグロッグやボルドリーショコラを飲むと、1年間ラッキーに過ごせるとも言われているそうです。また、ショウガやシナモンの効いたクリスマスグロッグは体にもいいと言われ、体調が悪いと思ったらこれを飲んですぐ寝る、というのがコニャック地方の人の知恵だとか。日本でいう甘酒のような存在なのかもしれませんね。もうすぐクリスマスで冬も本番。ぜひ今シーズンはカミュで素敵な夜を過ごしてください。

 

 

【URL】
カミュ公式サイト http://www.asahibeer.co.jp/enjoy/liquorworld/brand/camus/

【お手軽レシピ】フルーツ×酒の進化系「漬込みウイスキー」に挑戦! フードアナリストが3種類の味を比べてみた

季節はすっかり実りの秋を迎え、さまざまな果物が旬にさしかかっています。そんななか、「ニッカウヰスキー」が果物を使った新たな飲み方を提案したことが話題になっているのをご存知でしょうか。それが「漬込みウイスキー」です。

↑公式ネットショップでは、漬込むための専用ボトルとウイスキーがセットになった商品が販売されています↑公式ネットショップでは、漬込むための専用ボトルとウイスキーがセットになった商品が販売されています

 

そこで、高コスパで初めての方でも飲みやすい「ブラックニッカ」シリーズから、「クリア」「リッチブレンド」「ディープブレンド」の3種のウイスキーを使って、実際に自宅で漬込んでみました!

 

こんなに簡単でいいの!? おいしい作り方をレクチャー!

作り方はとっても簡単。フルーツをボトルに入れて、そこに砂糖とウイスキーを入れて冷蔵庫で何日間か寝かせるだけ。漬込む期間は、およそ3~10日。漬かり具合の好みやフルーツの種類によって飲みごろは違います。

 

今回用意したウイスキーとフルーツは、こちらの3組です。

 

<ブラックニッカ クリア×リンゴ>

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●ブラックニッカ クリア/150ml ●りんご/120g ●砂糖/50g

漬込み期間の目安は5~6日。

 

<ブラックニッカ リッチブレンド×赤肉メロン>

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●ブラックニッカ リッチブレンド/120ml ●赤肉メロン/130g ●砂糖/40g

漬込み期間の目安は7日。

 

<ブラックニッカ ディープブレンド×プラム>

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●ブラックニッカ ディープブレンド/150ml ●プラム/約4個 ●砂糖/40g

漬込み期間の目安は7日。

 

それでは、さっそく作ってみます!

↑適量を計って…↑適量を計って…

↑大きいフルーツは漬込みやすい大きさにカットしましょう↑大きいフルーツは漬込みやすい大きさにカットしましょう

↑フルーツをボトルに入れたら、お次は砂糖を投入↑フルーツをボトルに入れたら、お次は砂糖を投入

↑そしてウイスキーを注ぎ入れれば準備完了!↑そしてウイスキーを注ぎ入れれば準備完了!

↑蓋を閉めて、冷蔵庫で寝かせます↑蓋を閉めて、冷蔵庫で寝かせます

 

ここまでくれば、あとはひたすら漬込む(何もしないで待つ)だけ。この間、冷蔵庫を開けるたびに待ち遠しい気持ちがこみ上げます。

 

そんな苦しい恋心に耐えることはや数日……。そしてついに飲みごろに!

 

いよいよ完成! 漬込みウイスキーのお味は?

↑漬込む前の様子↑漬込む前の様子

↑漬込んだあとの様子↑漬込んだあとの様子

 

グラスに注いで飲んでみましょう!

↑専用ボトルの中蓋は、グラスに注ぎやすい設計になっています↑専用ボトルの中蓋は、グラスに注ぎやすい設計になっています

 

飲んでみると、3つとも甘味が加わったのはもちろん、カドが取れてまろやかな印象に。特にストレートの場合は飲みやすく感じます。種類ごとの感想は以下のとおり。

 

<ブラックニッカ クリア×リンゴ>

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リンゴの酸味が加わった一方で、ウイスキーのキレがやさしくなってスムースに。リンゴの果肉にもウイスキーが染み込んでしっとり。これでアップルパイを作ったら大人のフレーバーでおいしいかも。

 

<ブラックニッカ リッチブレンド×赤肉メロン>

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3つのなかでは最も甘く変化しました。糖度が高いフルーツだと、そのぶん甘味の濃さが増すのかもしれません。果肉もジューシーでおいしいです! あと、ウイスキーの色をチェックすると、特に明るくなっていました。これは果肉の色に由来するものでしょうか。

 

<ブラックニッカ ディープブレンド×プラム>

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甘味やまろやかさが3つのなかでは一番おとなしいですが、これはプラム(フレッシュプルーン)だったから? 干して旨味を凝縮させたドライプルーンの場合は、もっと濃縮感が出るかもしれません。ただ、プラムでもほんのりとしたフルーティ感が心地よくて十分おいしいです。

 

もちろんウイスキーなので、そのままだと度数が強いと感じる人もいるかもしれません。その場合は、ハイボールにするとフルーティな食中酒として活躍してくれますよ。

 

また、「フルーツはハードルが高いなぁ」という人は、紅茶やゴマのレシピもニッカウヰスキーの公式サイトに載っているので要チェック! サイトには、イチゴやミカンなど、冬~春のフルーツのレシピも豊富にあって、これからの季節も楽しめそうです。

 

最後にひとつだけ注意事項を。たとえ一般の人でも、「お酒を作る」という行為は酒税法の適用を受けます。「自分で飲む用として作る(売っちゃダメ)」「ぶどう、とうもろこしなどは使用NG」など、いくつか決まり事があるので、そちらも公式サイトであわせてチェックしてみてください。みなさんもルールを守って、旬を味わうハッピーな酒ライフを!