2024年、PC業界の総括と来年の展望。提供遅れる「Copilot+ PC」は再離陸できるのか

2024年のPC業界最大の変化といえば、マイクロソフトが提唱する新プラットフォームである「Copilot+ PC」の登場だった。その内容は2024年12月になって、ようやく評価できる状態が整いつつある。どんな存在で、今後どう影響するかを考えてみよう。

 

現状はノートPC向けの規格

 

Copilot+ PCは、特定のプロセッサーを使ったWindows 11搭載PCのことだ。ここでいう「特定のプロセッサー」とは、インテル・AMD・クアルコム3社のプロセッサーのうち、AIの処理を高速化する「NPU」を搭載したものを指す。

 

一般的に現在のPC用プロセッサーは、CPUコアとGPUコアをセットにした「SoC(System on Chip)」。そこにさらに、AIの推論処理をCPUやGPUよりも効率的に行うNPUを追加したのが、Copilot+ PC向けのプロセッサーということになる。

 

2024年末現在、Copilot+ PCに準拠するのは、クアルコムの「Snapdragon X」シリーズとインテルの「Core Ultra シリーズ2(通称Lunar Lake)」、それにAMDの「Ryzen AI 300」シリーズだ。どれも基本的にはノートPC向けに作られたプロセッサーであり、結果として現在のCopilot+ PCは「ノートPC向けの規格」といっていい。ただし、今後デスクトップ向けのプロセッサーでも対応が進む可能性はある。

 

遅れてきた目玉機能「リコール(Recall)」

↑PCの操作を「画面のスクリーンショット」として保存しておき、あとでAI検索できるよう自動的に一定期間保存しておくのが「リコール」だ

 

Copilot+ PCがNPUを搭載するのは、クラウドに依存しない「オンデバイスAI」を活用するためだ。Windows 11には以前よりAI機能が搭載されており、GPUなどでそれらの機能を動かしてきた。これが俗にいう「AI PC」である。だが今後のAI活用を考えると、「生成AIを軸にした、より負荷の高い処理」や「クラウドに依存しないオンデバイスAI」が必要になってくる。

 

後者については少し解説も必要だろう。特に価値がわかりやすいのは、2024年12月になってテストが開始された「リコール(Recall)」での使われ方だ。

 

これは簡単に言えば、PCで行った作業を「思い出す」ための機能だ。操作を画像として自動的に蓄積し、AIで検索可能にする。

 

具体的にはどういうことか。例えばPowerPointを使って作業している際、「オレンジ色の自動車」に関して言及し、絵を入れたとしよう。作業が終わって数日後、作業をしたデータを探したいとする。その場合には、リコールに「自動車」「オレンジ色」などのキーワードを入れると、PC内に蓄積された画像をオンデバイスAIが処理し、ピックアップしてくれるのだ。「オレンジ色」で探せばその色が含まれる自動車やソファも見つかる。

 

従来、PC内の検索といえばファイル名か文書の中身に含まれる単語で探し出すものだったが、リコールではファイルとして記録していない行動も検索可能になった。ある種の物忘れ対策であり、作業効率の拡大とも言える。

 

リコールの活用には「NPUが必須」

↑現時点のCopilot+ PCは、いずれもNPU内蔵のノートPC向けプロセッサーを搭載する。オンデバイスのAI処理用コアが必要になるのは、単純な処理能力の問題もあるが、プライベートな情報をクラウドに転送しないためだ

 

前述のように、Copilot+ PCにはNPUが搭載されている。NPUはAIの処理を効率的に行う専用コアで、CPUより推論が速く、GPUより消費電力が小さい。Copilot+ PC向けのWindows 11にはNPUを使うことを前提とした機能が複数搭載されているが、現状、それらの機能はNPUを搭載しないPCでは使えない。

 

なぜクラウド利用型のAIでは駄目なのか。多くのAIはクラウドで動作しているが、「クラウドにプライベートな情報を転送するのは憚られる」という声は大きい。しかし、少なくとも端末内にプライベートな情報を置いておけるなら、クラウドを利用するよりプライバシー面での安心感はあるだろう。そこで求められるのが、クラウドに依存せず端末内でAIを完結させる「オンデバイスAI」だ。

 

リコールはPCの中で起きたことを逐一記録していく。そこには当然、そのPCを使った人のプライベートな行動がそのまま記録されていると言っていい。この情報をクラウドに記録して検索可能にするのは、セキュリティ上もプライバシー上も好ましくない。そのため、AIによる検索をオンデバイスAIで行い、情報がネットに出て行かないようにすることで、プライバシー上の懸念を払拭しているわけだ。こうしたやり方は、スマートフォンなどにおけるAI活用でも基本の1つ。そう考えると、これからのIT機器にNPUが必須になることも納得しやすい。

 

ファイル検索や個人的なAIとのコミュニケーションなど、プライバシー維持が必要な機能は多々ある。今後のWindowsでそうした機能を強化していくには、AIを効率的に処理し、オンデバイスで動作するNPUの存在が重要になってくる。

 

また企業向けには、オフィスソフト・パッケージであるMicrosoft 365での「Copilot機能」について、NPUで処理する形を選べるようにしていくことも発表されている。ネットが使えないところでも同じような処理能力を求めるなら、こちらも必須だ。特に企業向けPCの買い替えでは大きなニーズとなっていくだろう。

 

一方で、NPUはたしかに効率的にAIを処理できるが、処理能力自体はGPUの方が高い部分もある。おまけに、ゲーム用にNVIDIAやAMDの高性能GPUを搭載している場合、AI処理をGPUに回したほうが処理速度は上がる。その分コストと消費電力も高くなるのだが……。

 

テストに遅れが出ている大きな理由はセキュリティ対策

他方で、リコールは「産みの苦しみ」にも直面している。

↑リコールは生体認証「Windows Hello」で認証しない限り利用できない。プライバシーに対する懸念から、セキュリティはかなり強固になった

 

本来はCopilot+ PCの目玉機能として、6月の発売時からテストが開始される予定だった。しかし、記録するデータの扱いやセキュリティ上の懸念から、6ヶ月遅れの2024年12月になり、ようやくテスト公開がスタートしたところだ。現状はWindows Insiderに向けた「テスト公開」扱いであり、正式公開時期は定められていない。冒頭で「ようやく評価できる状態が整ってきつつある」と言ったのはそういうことだ。

 

紆余曲折を経て公開されたリコールは、強固なセキュリティ対策とセットになっている。

 

リコールで検索をする時には、Copilot+ PCに搭載された生体認証機能である「Windows Hello」での認証が必須となった。データが暗号化されており、PCの利用者はもちろん、企業内のPC管理者やWindows自体からも中身にアクセスできない。利用者がWindows Hello認証を使って「本人である」と確認できた時のみ使える。

 

記録する期間や対象アプリを設定することもできる。例えば「ショッピングサイトでは記録しない」「特定のアプリでは記録しない」といった設定もできる。そもそも、クレジットカード情報やID・パスワードは、AIが自動認識して「記録しない」仕組みだ。

 

これらの仕組みは、筆者には十分妥当な仕組みに思える。一方で、プライバシー懸念を払拭できない人が使わなくてもいいよう、利用者側で明示的に「機能をオンにする」作業が必須だ。また、企業向けのWindows 11には現状機能が搭載されていない。

 

課題もある。特に面倒なものの1つは「セキュリティ上問題がないタイミングにも関わらず、しっかり記録されない瞬間がある」ということだ。

 

リコールは一定時間に画面の状態を「画像として記録」する仕組みであり、動画のようにすべての画面表示を記録しているわけではない。だから、記録のタイミングが悪いとリコールに情報が残っていない……ということもあり得る。

 

AIによって画像の内容を検索可能にするという仕組み自体はかなりうまく機能している。時に文字列検索の精度は驚異的だ。一方で、「求めていた情報を見ていたタイミングが、たままたリコールには記録されていなかった」ということもあるわけで、現時点で100%信頼しきって利用するのは難しい。

 

機能追加続々、本格普及は2025年後半?

リコールはいまだ難産が続く機能だが、Copilot+ PCにはそれ以外にも機能追加が続く。

 

例えば画面上の好きな部分をクリックすると、「そこで行いたい機能」をメニューで示してくれる「Click to Do」、画像の解像度をAIで高解像度化するアップスケール機能、写真の内容を解析して検索に活かす「ファイル検索機能の強化」など、複数の機能追加が予定されている。

 

リコールだけに注目すると、Copilot+ PCへの買い替えは魅力が薄いかもしれない。しかし、今後のWindowsでの機能アップがCopilot+ PCであることを前提に進んでいくとすれば、いつかは「Copilot+ PCであることが当たり前」になっていくだろう。

 

2024年は開発の遅れもあって「特別なPC」である状況が続いたが、2025年から2026年にかけては、「少しハイエンドなPCを選ぶとCopilot+ PCになっている」ような状況になるのではないだろうか。

 

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AndroidとWindowsの融合進む、新公開された2つの便利なアプリとは?

4月に話題となったデジタル関連の注目ニュースをピックアップしてお届けします。ここで取り上げるトピックは、

AndroidとWindowsの融合が進んでいる点です。

 

AndroidスマホのゲームがPCで遊べる「PC版Google Play Games」が日本上陸

モバイル向けOSのAndroidと、PC向けOSのWindows。この2つのOSの連携が強化されつつあります。4月には「PC版Google Play Games(ベータ)」と、「ニアバイシェア for Windows(β)」という2つのアプリが公開されました。

↑Google Play Gamesが日本で使えるようになりました

 

PC版Google Play Gamesは、スマホ(Android)向けゲームの一部を、Windows PCでプレイできるサービス。2022年に北米で公開されており、4月19日に日本向けのサービスがスタートしました。約100タイトルのラインアップがあるほか、日本での公開に合わせて、以下の4タイトルが遊べるようになりました。

 

・ウマ娘 プリティーダービー

・FFBE幻影戦争 WAR OF THE VISIONS

・eFootballウイコレ CHAMPION SQUADS

・三國志 覇道

 

PC版Google Play Gamesは、エミュレーター上でAndroid OSを動作させ、Android向けのゲームアプリを動かす仕組みとなっています。Googleアカウントでログインでき、セーブデータはスマホ上で遊んでいるものと同期されます。動作可能なスペックは低めで、2020年頃のPCならおおむね動作するものと思われます。ただし、タイトルによっては要求条件が厳しく、中には追加の仮想化機能を有効にする必要があるタイトルもありました。

 

ここ数年で、モバイル向けゲームの存在感が増し、いまではスマホが最も身近なゲームプラットフォームとなりました。調査会社のdata.aiとIDCは、モバイルゲーム市場の消費支出規模は、家庭用機ゲームやPC向けゲームの約3倍の規模に達していると報告しています。

 

モバイルゲームはこれまでカジュアルゲームが中心でしたが、スマホ側の性能向上により、本格的な3Dグラフィックを楽しめるタイトルがいくつも登場しています。また、スマートフォンメーカーにとっても、ゲームが快適に遊べることが、高価格帯での差別化要因となっています。たとえば4月20日に日本で発売されたGalaxy S23シリーズでは、ハイスペックなPCゲームなどで導入されているグラフィック表現技術「レイトレーシング」に対応。光や影をリアルに描写できるようになっています。

 

PC版Google Play Gamesの登場により、スマホ向けゲームがPCでも遊ばれるようになれば、グラフィックにこだわったゲームが多く登場することになるかもしれません。

 

ファイルのやり取りがラクに、Android版“AirDrop”がWindowsにも対応

iPhoneやMacには、近くにある機器同士で写真などを簡単にやりとりする便利な機能「AirDrop」がありますが、Androidにも「ニアバイシェア(Nearby share)」という類似の機能が存在します。

 

そのニアバイシェアが4月、Windows PCに対応しました。これにより、AndroidスマホとWindows PCの間で、写真や動画などのファイルや連絡先、URLなどの情報を、簡単な手順で送り合えるようになりました。

↑Androidのファイル転送ツール「ニアバイシェア」がWindowsに対応

 

Windows版ニアバイシェアに必要なアプリは、Googleの公式サイトからダウンロードできます(2023年4月現在はβ版です)。Windowsにアプリをインストールしたら、起動するだけで準備状態になります。スマホ側はAndroid 6以降でGoogle Play対応の機種なら、標準搭載のニアバイシェアがそのまま使えます。

 

スマホからPCにファイルを送りたいときは、Windows側のアプリで「すべてのユーザーから受信を許可」をオンにして、スマホの「共有」機能を使って、送りたいものを選びます。PCからスマホに送りたいときは、送りたいファイルをニアバイシェアアプリにドラッグ&ドロップして選択できます。

 

機器間の通信はWi-FiかBluetoothが用いられます。基本的には直接通信するため、データ通信料はかかりません。ただし、通信速度を確保するためにモバイルデータ通信が併用されることもあります(モバイル通信を使うかどうかは設定で選択可能です)。

↑ニアバイシェアの利用イメージ

 

Windows 11には「Microsoft スマートフォン連携」という連携機能が初期搭載されていますが、これは使い始める際の設定手順が複雑なところが難点でした。Googleのニアバイシェアならそうした設定の面倒さはなく、スマホ側・PC側のメーカーを問わず使えます。近くにいる家族や知人などのPCともやりとりできるという点でも便利です。

 

なお、残念ながら、iPhone/Macとのやりとりではニアバイシェアは使えません。同様にAirDropでAndroidやWindowsに写真を送ることもできません。ファイル送信にはOS間での“壁”が存在する状況ですが、AndroidとWindowsのように、OSの壁を超えた相互接続にも期待をしたいところです。

Windows 11プレビュー版に新機能「ギャラリー」追加。ファイルエクスプローラー内で写真が見やすく!

Windows 11の開発者向けプレビューに、ファイルエクスプローラーで写真が閲覧しやすくなる新機能「ギャラリー」が追加されました。ファイルやフォルダを確認しつつ、同じウィンドウ内で写真の一覧をすぐに見ることができます。

Image:Microsoft

 

この新機能は、Windows Insider Build 23435にて登場したものです。左側のペインから「ギャラリー(Gallery)を選ぶと、フォト(写真)アプリでの「全ての写真」ビューと同じ画像が表示されます。

 

またマイクロソフトの説明によると、最近撮影した写真にアクセスするため最適化されているそうです。スマートフォンでOneDriveでの写真バックアップを有効にしている場合は、撮った写真が一番上に表示されるとのことです。

 

それに加えて「コレクション」のドロップダウンメニューから、ギャラリーに表示するフォルダを選ぶことも可能。さらにファイル選択ダイアログから操作できるため、メールやPowerPointプレゼンテーション、SNSへの投稿などに写真を添付することも便利になりそうです。

Image:Microsoft

 

この機能は開発者向けのDevチャネルで展開されているものの、全ての参加者がすぐに利用できるわけではありません。マイクロソフトは「フィードバックを見きわめ、その結果を確認してから」と述べており、後の安定版でのリリースも視野に入れている模様です。

 

今後も否定的なフィードバックや、マイクロソフト社内で方針が変更される可能性もあり、必ずしも一般向けに提供されるとは限りません。とはいえ、写真をあらゆるアプリで使いやすくなる新機能でもあり、作業が順調に進むよう期待したいところです。

 

Source:Microsoft
via:Engadget

次期Windows、さらに賢く? セキュリティ&AI注力した「CorePC」開発か

Microsoft(マイクロソフト)の次期Windowsでは、セキュリティとAI(人工知能)への注力が予定されていることを、海外テックメディアのWindows Centralが報じています。

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↑セキュリティとAIにますます注力するとみられるマイクロソフト

 

マイクロソフトといえば、検索エンジン「Bing」「Edge」ブラウザにAI関連機能を搭載するなど、AIへの注力を高めています。また会話形AI「ChatGPT」を開発するOpenAIにも、多額の投資をおこなっています。

 

Windows Centralによれば、マイクロソフトはより優れたセキュリティと素早いアップデートが可能な、「モダン」なバージョンのWindowsを開発しているとのこと。「CorePC」と呼ばれるこのプロジェクトは、レガシーなアプリのサポートと、さまざまなデバイスに合わせた拡張が予定されています。

 

まずセキュリティ機能では、Windowsのシステムを複数のパーティションに分割することで、マルウェア感染のリスクを低下。アップデートもより迅速におこなうことが可能となり、さらに高速かつ信頼性の高いシステムリセット機能も実装されます。

 

AI機能としては、人工知能を利用して画面上のコンテンツを分析し、適切な機能を提案することができます。同様の機能は、Officeの次期バージョンにもAI機能「Copilot」として実装される予定です。

 

CorePCは2024年にリリースされるWindowsの次期メジャーアップデートに組み込まれることが伝えられています。AI力でWindowsがさらに賢くなれば、ユーザーにも大きなメリットがありそうです。

 

Source: Windows Central via Engadget

Windows 11の加工後スクショが復元できてしまう不具合、修正アップデートが配信

マイクロソフトはWindows 10およびWindows 11のスクリーンショットを編集した画像から、元の画像が復元できてしまう脆弱性を修正するアップデートを配信開始しました。

↑Windows 11

 

この不具合は、スクリーンショットを編集した際に、切り取ったはずのデータが残ってしまい、特殊なツールにより見えてしまうというもの。消したはずのクレジットカード番号など、個人情報が漏えいする恐れがありました

 

この脆弱性(CVE-2023-28303)は、Windows 10の「切り取り領域とスケッチ」、Windows 11の「Snipping Tool」に影響します。ただし、不具合が起きるのは編集後に元のファイルに上書きして保存した場合だけです。電子メールや他のアプリなどに、コピー&ペーストした画像には関係ありません。

 

アップデートを手動でインストールするには、Microsoft Storeで「ライブラリ」をクリックし、「更新とダウンロード」で該当するアプリを選びます。自動更新を有効にしている場合、Snipping Toolはバージョン10.2008.3001.0に、「切り取り領域とスケッチ」はバージョン11.2302.20.0となっているはずです。

 

もっとも今回の修正アップデートは、すでにオンラインに掲載された編集済みのスクリーンショットには及びません。以前、これらWindows標準の画像編集アプリで個人の顔やクレジットカード番号を消したかな……と身に覚えがある人は、念のため確認しておいた方がよさそうです。

 

Source:Microsoft
via:The Verge

Windows 11にも加工後のスクショが復元できてしまう問題が見つかる。マイクロソフトは「調査中」

今週初め、GoogleのPixelスマホで編集した画像から元の画像が復元できてしまう脆弱性(修正済み)が報告されていました 。同じような問題が、Windows 11の画像編集ツール「Snipping Tool」にも見つかったと報じられています。

David Buchanan/Twitter

 

このバグは、既存のファイルを編集して上書きする際に、不要となったデータを切り捨てずに残してしまうため、部分的に復元できてしまうというものです。

 

実際にPNGファイルをSnipping Toolで開き、トリミングしてから上書きした検証結果も公開されています。

↑左が元の画像、右がトリミング後の画像

 

切り取られた画像は元の画像よりもはるかに少ないデータ量のはずですが、下記のように元画像(office-screenshot-original.png)と加工後の画像(office-screenshot.png)のファイルサイズは同じになっています。

↑サイズの比較

 

つまり、切り取られたはずのデータは上書き後にも残り続けており、ただファイルの末尾を示す[IEND]チャンク以降にあるデータは画像編集アプリやビューアーから無視されているだけでした。これらのデータも読み取って部分的に復元できたとして、サンプル画像が公開されています。

 

すべてが復元できるわけではないものの、それでも番号を消したクレジットカードなど、機密情報が漏えいする恐れはあるかもしれません。

 

マイクロソフトはこの問題につき「調査中」との声明を出しています。Pixelスマホよりも影響する範囲は広がるかもしれず、今後の対応を待ちたいところです。

 

Source:Bleeping Computer
via:Ars Technica

Windows 11の音量ミキサーが使いやすく! すぐにボリューム設定を呼び出し、アプリごとの調整もできます

Windows 11がWindows 10よりも使いづらくなった点の1つとして、音量ミキサーがアクセスしづらいことが挙げられます。わざわざ[設定]を開き、システム>サウンド>音量ミキサーと深くまで潜らなければいけません。

↑Windows 11

 

これが最新のWindows 11 Insiderプレビューでは改善され、クイック設定パネル(タスクバーの右側にあるエリアをクリックすると開くパネル)から簡単アクセスできるテストが始まりました。

 

リニューアル版の音量ミキサーでは、再生デバイスを簡単に切り替えることが可能です。そのほか空間音響を有効にしたり、アプリごとに音量を調整できるようになりました。

Image:Microsoft

 

さらに、この機能をすぐに呼び出せるよう、専用のショートカットも追加されています。キーボードのWindowsキー+Ctrlキー+Vキーを同時に押すと、タスクバーをクリックしなくても音量ミキサーを起動できます。

 

本機能につき、マイクロソフトは「より豊富なコントロールと少ないクリック数でオーディオ体験を調整し、お気に入りのアプリを管理しやすくなりました」と謳っています。

 

この機能が使えるのは、今のところWindows 11 Insider Preview Build 25309(Devチャネルで提供)のみです。マイクロソフトが一般ユーザーにいつ展開するかは発表されていませんが、なるべく早く誰もが利用できるようになることを望みたいところです。

 

Source:Microsoft
via:Engadget

M1/M2搭載MacでのWindows 11の正式サポート、Parallelsでついに実現

マイクロソフトは公式ブログにて、「M」シリーズチップを搭載した新しいMacにおける「Windows 11」の正式サポートを、OS仮想化アプリの「Parallels」経由で開始したと発表しました。

↑rawf8/Shutterstock.comより

 

これまで新しいMacでWindows 11を動作させるには、Insiderプレビュー版のWindows 11が必要でした。しかしこの方法はセキュリティ上、あるいはライセンスという意味においても、スマートなものではありませんでした。

 

マイクロソフトによれば、「Parallels Desktop 18」を利用することで「M1」「M2」を搭載したMacでも「Windows 11 Pro」「Windows 11 Enterprise」を利用できるようになります。制限としては、32ビットのARMアプリケーションが利用できないこと、デバイスにはWindows 11 ARMドライバーが必要なこと、AndroidアプリやLinuxシステム、Windowsサンドボックスは動作しないことなどがあります。また「DirectX 12」や「OpenGL 3.3」を要求するアプリも動作しないので、最新ゲームのプレイは厳しいでしょう。

 

ParallelsはOS仮想化アプリなので、「Boot Camp」を利用したMac上でのWindowsの動作よりも、若干パフォーマンスが落ちます。それでも、新しいMac上でWindows 11を安全に利用できるようになったのはうれしいことです。

 

Source: Microsoft via Engadget

Windows 11にRGB照明のコントロール機能が追加?

「Windows 11」にRGB照明を制御する機能が搭載される可能性を、ソフトウェア開発者のAlbacore氏が伝えています。

windows11
↑カラフルなRGB照明

 

RGB照明といえば、ゲーミングPCなどでみられるド派手な発光機能。PCの内部や周辺機器などを光らせることが可能です。一方でコントロールにはサード製のアプリを利用しますが、アプリによってバグが多いなどの問題があります。

 

Albacore氏によれば、開発者向けのWindows 11のインサイダービルドに、RGBデバイスを制御するための隠し機能が含まれているのを発見したそうです。同氏が保存したスクリーンショットでは、設定アプリ内の個人設定メニューに、照明コントロールが追加されています。

 

設定メニューからは、それぞれのデバイスの明るさと色の調整が可能。また、さまざまなエフェクトを表示したり、その繰り返しの速度を調整したりすることもできます。さらに、WindowsのアクセントカラーとRGB照明を統一することも可能です。

 

一方でAlbacore氏によれば、このような隠し機能は2018年から存在していたとのこと。同機能がWindows 11にすぐに採用されるかどうかは不明ですが、あればなかなか便利な機能といえるでしょう。

 

Source: Albacore / Twitter via Engadget

M1 Macでも「Windows 95」が簡単に動くアプリ、最新版が公開! ソリティアやマインスイーパーが遊べます

すでにWindows 95がリリースされてから、25年以上が経過しました。分かりやすい操作や美しいグラフィック、なにより「インターネットに対応したOS」ということで爆発的な人気を呼び、ウェブブラウザの普及にも貢献した画期的な存在でした。

↑Windows 95

 

そのWindows 95を、macOS上にかんたんに蘇らせるElectronアプリの最新版が公開されました。

 

本プロジェクト「Windows 95」は、チームコミュニケーションツールSlackの開発者であるFelix Riesebergが趣味として作り上げたものです。オープンソースのソフトウェアフレームワーク「Electron」により、プラットフォームの垣根を越えてWindows 95を再現。Macのほか、WindowsやLinuxでも利用できます。

 

この「Windows 95」は、macOS上でもさほど問題なく動きます。メニューバーには、ハングアップなどリセットが必要な場合に備えて、いくつかのコントロールが用意されています。またEscキーを押すだけでアプリからmacOSに戻り、マウスの制御を取り戻せます。

 

すでに起動した直後から、ソリティアやMicrosoft Paint、マインスイーパーなど懐かしのアプリは一通り揃っています。

↑マインスイーパーやペイントなど

 

また、少し設定をいじる必要がありますが、FPS(一人称視点シューティング)ゲームの元祖「Doom」をアプリ内で遊ぶこともできます。ほか、レトロなWindows PCを動かす場合は、解像度を640×480、256色に設定すると適切なようです。

↑Doom

 

アプリはGitHubページ内にある「ダウンロード」から入手できます。macOSのインストーラーは表の真ん中あたりにありますが、インテルあるいはM1(Appleシリコン)のいずれか、お使いのマシンに対応したインストーラーを選んでください。

 

Source:GitHub
via:AppleInsider

失敗に終わったWindows 8.1が2023年1月にサポート打ち切り、マイクロソフトが警告

マイクロソフト(以下「MS」)がWindows 8とWindows 8.1をリリースしたのは10年近く前となりますが、まだ全世界のWindowsインストールベース(実際に動作しているデバイスの台数)のうち、約4.3%を占めているとの調査データもあります。つまり、「およそ20台に1台」は動いている計算です。

 

しかし、Windows 8.1ユーザーに向けて、まもなくMSがサポートとセキュリティアップデートを2023年1月10日に終了すると警告し、より新しいOSに移行するよう推奨することが明らかとなりました(Windows 8.0 は2016年にサポートを終了しています)。MSはWindows 7のセキュリティアップデートを2020年1月に打ち切る直前も、同じような警告メッセージを送っていました。

 

米ZDNetによると、Windows 8.1ユーザーはサポート終了日が来るまでは、通知をクリックして詳細を確認できるほか、「後で通知する」「サポート終了後に通知する」などを選んで無視もできるそうです。

 

またMSはWindows 7に拡張セキュリティ更新プログラム (ESU/企業向けに提供される有償の延長サポート)を用意していますが、Windows 8.1には提供する予定はないとのことです。これは矛盾しているようにも見えますが、まだWindows 7は世界中のWindows PCのうち13%で稼働しているため、差を付けるのは仕方ないといえます。

 

とはいえ、Windows 8.1ユーザーはPCを買い替えなくとも、Windows 10にアップグレードすることで時間が稼げるはず。Windows 10は少なくとも2025年の10月までセキュリティアップデートを受けられる予定であり、Windows 8.1が動くPCであれば、たいていWindows 10でも動くはずです。

 

いまだにWindows 7ユーザーの方が8よりも多いことは、多くのユーザーが「8を飛ばして10にアップグレードするか、7に留まり続けた」ことを意味していると思われます。つまりWindows 8は不人気で、失敗したということでしょう。

 

なぜ、Windows 8が失敗したのか。米Ars Technicaは、理由のひとつはWindowsデスクトップにタブレット風のタッチ操作インターフェイスを移植しようとして、使い慣れたスタートメニューのような要素をなくしたり、変えたりしたことにあると分析しています。Windows 7は段階的な微調整に留めたおかげで人気が出たのに、そこから目をそらした「破壊的なインターフェイスの変更」が不評だったと説明されています。

 

Source:Microsoft

via:Ars Technica,ZDNet

Windows 11の偽ダウンロードページに注意! マルウェアを注入、ブラウザや暗号通貨データが盗まれる恐れ

悪質なハッカーらが偽のWindows 11ダウンロードページを使って、無防備なユーザーのコンピュータにマルウェアを侵入させているとの警告が出されています。このマルウェアはウェブブラウザのデータや、暗号通貨のウォレットなどを盗むそうです。

画像引用元:shutterstock

 

Windows 11は最小システム要件(必要なハードウェアの条件)が厳しめであり、それを満たさないとWindows 10での「Windows Update」からの自動アップデートは難しくはあります。その抜け道として手動でダウンロードする方法がありますが、ハッカーらはそこにつけ込んだというわけです。

 

Bleeping Computerによると、偽ダウンロードページにはマイクロソフトの公式ロゴやファビコン(ブラウザのタブ部分に表示されるアイコン)、「Download Now(すぐにダウンロードする)」ボタンがあるとのこと。一見すると正規ページに見えますが、URL(ここでは掲載しません)を見ると、詐欺サイトであることが分かるそうです。

 

ダウンロードボタンをクリックすると、マルウェア入りのISOファイル(CD-ROMのイメージ)が表示されます。この「Inno Stealer」と呼ばれるマルウェアは、Windows Defenderのアンチウィルスを回避し、セキュリティアプリをアンインストールできるというもの。そうしてPCを無防備にした上でChromeやEdgeなどのブラウザや暗号通貨のウォレットからデータを盗み取り、マルウェアを仕込んだ張本人に送られるようです。

 

このマルウェアは確かに危険ですが、まずURLを見ればMSの純正ページではないと直ぐに分かるため、回避そのものは簡単です。また最小システム要件を満たしていないPCでも、MSの公式サイトからWindows 11をダウンロードできます(そのために「公式ページ」と間違って偽ページに騙されるおそれが生じているわけですが)。

 

最小システム要件を満たしていないPCにWindows 11をインストールした場合、セキュリティ更新プログラムなどを受け取ることが保証されなくなります。またWindows 11もWindows 10から劇的に便利になっているわけでもないため、アップデートを焦る必要はないかもしれません。

 

Source:Bleeping Computer

via:Tom’s Guide

Windows 11のビデオ会議機能が強化へ AIアイコンタクトやオートフレーミングなど

米マイクロソフトは「Windows 11」に搭載予定の、ビデオ会議向けの新機能を発表しました。

↑Windows 11からTeamsに背景ぼけやVoice Focus、アイコンタクト機能が搭載される(画像提供/マイクロソフト)

 

今回のアップデートでは、マイクロソフトのビデオ会議機能「Teams」に新たなノイズ抑制機能「Voice Focus」が組み込まれる一方、ノートパソコンの「Surface Pro X」では目線を修正する「アイコンタクト」機能が搭載されます。

 

これらの新機能は、ARMベースのプロセッサ(具体的には米クアルコムの「Snapdragon 8cx Gen 3」)に搭載されているニューラル・プロセッシング・ユニット(NPU)によって実現。まず、このプロセッサを搭載した中国レノボのノートパソコン「ThinkPad X13s」から利用が可能になります。

 

アイコンタクト機能ではAI(人工知能)を利用し、通話者の目線を画面中央へと自動的に修正することで、常に正面を見ているような印象を与えることができます。例えば、メモを読みながら会議に参加する際などに役立つでしょう。

 

↑Windows 11のTeamsにはアイコンタクト機能が加わる(画像提供/マイクロソフト)

 

自動フレーミングでは、通話者が画面内で移動したとしても、カメラフレームを調整して自動で中央へと収めます。さらにポートレート背景ぼかしモードでは、その名の通り、自分の背景をきれいにぼかすことが可能。

 

これらの新機能は、Windows 11に向けて近日中に提供される予定です。現時点では利用できる環境が一部プロセッサ搭載ラップトップに限られていますが、より広いデバイスへの機能の展開が待たれます。

 

Source: The Verge

「Windows 11」の提供開始は10月5日から、プレインストールPCの発売も同日に開始

↑マイクロソフトのWebサイトから

 

米マイクロソフトは現地時間8月31日、新しいPC向けのOS「Windows 11」を2021年10月5日から提供開始すると発表しました。同日になると、対象のWindows 10搭載PCに無償アップグレードが段階的に提供されます。また、10月5日からWindows 11がプレインストールされたPCを購入できるようになるとしています。

 

Windows 11は、6年ぶりに刷新されたマイクロソフトの新OS。Windows 10からデザインやサウンドを変更しています。特に、従来左下にあったスタートボタンは、タスクバーの中央に並ぶなど、使い勝手に影響が出そうな変更も明らかになっています。また、タスクバーには「Microsoft Teams」のチャットが統合されており、連絡などがしやすくなっています。

 

このほか、画面スペースの最適化によるマルチタスク性能の向上や、DirectX12 Ultimateサポートなどによるゲーミング機能の強化などが実現されているとのこと。

 

なお、Windows 11を利用するためのシステム要件は、1GHz以上で2コア以上の64ビットプロセッサー、4GBメモリー、64GB以上のストレージとなっており、この要件を満たしていないPCはアップグレードできません。

【西田宗千佳連載】ノートPCを「20時間動くもの」に変えるArm版Windowsの衝撃

「週刊GetNavi」Vol.62-1

↑HP Envy x2(国内発売未定)↑HP ENVY x2(国内発売未定)

 

省電力と常時接続でPCの有り方が変わる

Windowsノートの動作時間が20時間を超える時代がついにやってきた。スマホに勝るとも劣らないバッテリー動作時間で、スマホと同じように「すぐネットにつながって使える」、ある意味夢のようなノートPCが2018年に登場する。

 

12月5日、クアルコムは米・ハワイにて発表会を開催し、かねてからマイクロソフトと共同開発してきた「Arm版Windows 10」を使ったPCの実機を発表した。製品は2018年に、まず、HPとASUSから発売になる。レノボも採用製品の発売を予定しており、1月に米ラスベガスで開催されるテクノロジーイベント「CES」で詳細を発表する、としている。

 

ASUSが発表した「NovaGo」、HPが発表した「ENVY x2」は、両者ともプロセッサーにクアルコムの「Snapdragon 835」を使っている。要はハイエンドスマホやタブレットとほぼ同じ構成、ということだ。これでNovaGoは22時間、ENVY x2は20時間のバッテリー動作(ともにビデオ再生の場合)を実現。バッテリー動作時間は従来機から一気に倍増……とはいわないが、3割から4割伸びている。

 

しかも、Snapdragon 835はLTEでの通信を常に使うことを前提としている。現状のPCは、Wi-Fiを使って必要なときだけ接続するのが主流だ。SIMカードが刺さり、直接通信ができるモデルも出てきてはいるが、スマホやタブレットのように「スリープ中もメールやメッセージの受信を行える」ものは少ない。だが、SnapdragonでArm版Windowsを使うPCは、スマホと同じように「常時接続」が基本になってくる。

 

ご存じの通り、一般的なPCはインテルやAMDの「x86系CPU」を使っており、OSもアプリもそれを前提に作られている。だが、Arm版Windows 10は、Snapdragonをはじめとした「Armコアを使ったプロセッサー」向けのもの。ここで問題になるのが互換性だ。しかし、そこにも配慮がある。Arm版Windowsには「CPUの違いを吸収する機能」が搭載されており、x86版Windows向けに作られたアプリやドライバーソフトがそのまま動作するのだ。

 

だが、すべてに問題がないか、というとそうではない。

 

まず、動作速度。CPUの違いを吸収するため、どうしても動作速度にはロスが出る。また、Snapdragon 835はインテルやAMDのトップCPUほど処理速度に注力しておらず、仮にトップスピードが出ても、ハイエンドPCほど速くはない。現状は「Atomを使った安価なPCよりは速いが、Core m3を使ったPCよりは遅い」くらいになる。

 

次にサイズ。消費電力が低くなるとはいえ、動作時間を延ばすにはバッテリー容量が重要だ。だから、いまのPCよりも劇的に小さくなるわけではない。

 

そんな制約がありつつも、Arm版WindowsはノートPCの常識を激変させる存在であり、2018年にPCを買うならば、ぜひ念頭に置いて欲しい存在であるのは間違いない。

 

では、なぜこういう製品が生まれたのか? 今後のノートPCはどうなるのか? そのあたりは次回のVol.62-2以降で解説する。

 

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プロがジャッジ! この冬買いたいAndroid/Windowsタブレット8選【2017】

タブレット端末は、プライベートで手軽に使えるAndroidタブレットと、ビジネスでも活躍するキーボード付きのWindowsタブレット(2in1タイプ)が人気。そこで今回は、各タブレットの人気機種4モデルを、デジタル製品に詳しいライターのナックル末吉さんのコメント付きで紹介します。この冬、新しい端末を購入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

20171128-i02 (2)↑ナックル末吉さんが実際に使ってチェック

 

【Androidタブレット】

1.スタンド付きで動画視聴に最適

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Lenovo「YOGA Tab 3 10」
実売価格2万3650円

可動式のスタンドを備え、利用シーンに応じてホールド、チルト、スタンド、ハングの4つのモードで使用可能。導電性の有無やパネルへの接触面積からタッチを認識し、一般的な鉛筆やペンをそのままスタイラスとして利用できる「AnyPenテクノロジー」を採用しています。

●CPU:Qualcomm APQ8009 クアッドコア(1.3GHz)●メモリ:2GB、ストレージ:16GB●ディスプレイ:タッチ対応10.1型ISP(1280×800ドット)●バッテリー:連続使用約18時間●サイズ/質量:253×185×3.5-9.5mm/約655g

 

「スタンドを搭載したLenovo『YOGA Tab 3 10』は、動画視聴向き。外に持ち歩くにはやや重く、スタンドの分だけ厚みもあるので、自宅専用機が欲しい人にオススメです」(ナックルさん)

 

2.ガラス採用の薄型ボディがスタイリッシュ

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NEC「LAVIE Tab TE510/HAW」
実売価格3万6800円

本体背面に耐久性・傷耐性にすぐれた「Gorilla Glass 4」を採用し、厚さ約7.2mmの薄型ボディを実現。すばやくログインできる指紋認証の採用でセキュリティを強化しています。タブレットの起動から基本的な操作方法までがわかるセットアップシートや、Googleアカウントの登録方法、インターネットやメールのはじめ方などを解説したガイド「かんたん!LAVIE Tab for Android」など、初心者でも簡単に使い始められます。

●CPU:Qualcomm APQ8053 オクタコア(2Hz)●メモリ:3GB、ストレージ:16GB●ディスプレイ:タッチ対応10.1型ISP(1920×1200ドット)●バッテリー:連続使用約8.8時間●サイズ/質量:246.8×172.5×7.2mm/約485g

 

「NEC『LAVIE Tab TE510/HAW』は、隙のないスペックと使いやすさなので、これを買っておけば不満なし、という意味ではタブレット初心者や初めての1台にオススメ。国内メーカーらしくサポートが充実しているので、お子さんや高齢者へのプレゼントにも最適です」(ナックルさん)

 

3.お手ごろ価格の10型タブレット

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ASUS「ZenPad 10(Z301M)」
実売価格2万1400円

独自の映像テクノロジー「ASUS VisualMaster」により、鮮明な映像を再生。ディスプレイには指紋がつきにくい「アンチフィンガープリント加工」を施しているので、いつでもきれいに使えます。本体カラーはダークブルー、クラシックホワイト、アッシュグレーの3色(画像はアッシュグレー)。

●CPU:MediaTek MT8163Bクアッドコア(1.3GHz)●メモリ:2GB、ストレージ:16GB●ディスプレイ:タッチ対応10.1型ISP(1280×800ドット)●バッテリー:連続使用約10時間●サイズ/質量:251.7×172.1×8.9mm/約470g

 

「ASUS『ZenPad 10(Z301M)』は価格は安いのですが、スペックは1世代前のものという印象。自分の用途に合ったスペックかどうか見極められる人なら、コスパが高いといえます。また、2台目、3台目としてもオススメです」(ナックルさん)

 

4.持ち歩きたくなる8型タブレット

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Huawei「MediaPad M3 Lite」
実売価格2万7670円(Wi-Fiモデル)

フルHD解像度の8型ディスプレイを搭載。Android 7.0をベースにした独自のUI「Emotion UI」を搭載しており、誰でも使いやすい操作性を実現しています。Wi-Fiモデルのほか、ナノSIMカードを挿して単独でネット通信が行えるLTEモデル(2万8962円)もラインナップ。

●CPU:Qualcomm MSM8940 オクタコア(1.4GHz)●メモリ:3GB、ストレージ:32GB●ディスプレイ:タッチ対応8型ISP(1920×1200ドット)●バッテリー:連続使用約時間-(4800mAh)●サイズ/質量:213.3×123.3×7.5mm/約310g

 

「HuaweiHuawei『MediaPad M3 Lite』は、持ち歩いて使うことを考えている人向け。今回はWi-Fiモデルを使いましたが、格安SIMを挿して便利に使えるLTEモデルもオススメです」(ナックルさん)

 

【Windowsタブレット(2in1)】

5.アルミボディ採用のエントリーモデル

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ASUS「TransBook T101HA」
実売価格3万2460円

アルミボディを採用したクラムシェル型ノートPCのようなスタイルが特徴。180度回転するヒンジにより、様々なスタイルで使うことができます。充電端子はマイクロUSBなので、モバイルバッテリーから給電することも可能。

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●OS:Windows10 Home(64bit)●CPU:Atom x5-Z8350(1.44GHz)●メモリ: 2GB、ストレージ:eMMC 64GB●ディスプレイ:タッチ対応10.1型IPS(1280×800ドット)●インターフェイス:USB 2.0×1、マイクロUSB×1、マイクロSDカードスロット、マイクロHDMI出力、ヘッドホン●バッテリー:約13.6時間●サイズ/質量:261×175×20mm(キーボード装着時)/約580g(本体のみ)、約1080g(キーボード含む)

 

「ASUS『TransBook T101HA』は、ほかに比べてスペック的にはやや見劣りしますが、マイクロUSB給電ができる点は魅力。ACアダプターは以外と重くて荷物になりますからね。キーボードは標準的な仕様ですが、ややたわむのでハードパンチャーは注意」(ナックルさん)

 

6.ビジネスでもプライベートでも活躍する2in1

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Lenovo「ideapad Miix 320」
実売価格3万8670円

堅牢なキーボードを備えたクラムシェル型スタイルの2in1タブレット。広い視野角のIPSディスプレイや、迫力のサウンドを再現する「Dolby Advanced Audio」を搭載し、ビジネスでもプライベートでも活躍します。本体にUSB Type-Cを装備するほか、キーボード部にフルサイズのUSB端子を2ポート備え、拡張性も優れています。

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●OS:Windows10 Home(64bit)●CPU:Atom x5-Z8350(1.44GHz)●メモリ: 4GB、ストレージ:eMMC 64GB●ディスプレイ:タッチ対応10.1型IPS(1920×1200ドット)●インターフェイス:(本体)USB Type-C×1、マイクロSDカードスロット、マイクロHDMI出力、ヘッドホン、(キーボード)USB 2.0×2●バッテリー:約11.3時間●サイズ/質量:249×184×17.6mm(キーボード装着時)/約550g(本体のみ)、約1020g(キーボード含む)

 

「Lenovo『ideapad Miix 320』は低価格ながらフルHDディスプレイを搭載しており、USB Type-Cも備えているところがポイントです。キーの形状は正方形に近く打ちやすいですが、配列は上部にファンクションキーがない5列タイプなので、ショートカットを多用する人は慣れが必要でしょう」(ナックルさん)

 

7.持ち運びやすいキーボード一体型カバーを採用

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富士通「arrows Tab QH35/B1」
実売価格4万6380円

キーボード一体型の専用カバーが付属する2in1タブレット。カバーを折りたたんでスタンドにすることも可能。日本語入力の使いやすさに定評のあるATOKや、簡単な文章の作成・編集が可能なOffice Mobileもプリインストールしています。

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●OS:Windows10 Home(32bit)●CPU:Atom x5-Z8350(1.44GHz)●メモリ: 2GB、ストレージ:eMMC 128GB●ディスプレイ:タッチ対応10.1型IPS(1280×800ドット)●インターフェイス:USB Type-C×1、USB 2.0×1、マイクロSDカードスロット、マイクロHDMI出力、ヘッドホン×1●バッテリー:約7.5時間●サイズ/質量:270×190×20mm(キーボード装着時)/約620g(本体のみ)、約999g(キーボード含む)

 

「富士通『arrows Tab QH35/B1』は国内メーカーらしく、Office MobileやATOKといったソフト面が充実しているので、これらが必要な人にとってはコスパが高いといえるでしょう。スタンドは場所をとる上、画面角度の調整もできないので、デスクの上以外では広げにくいので注意。キーボードはピッチが少し狭いですが使いやすさは及第点です」(ナックルさん)

 

8.スタイリッシュな大画面型モデル

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Huawei「MateBook E」(Core i5モデル/オフィスなし)
実売価格12万1672円

2K解像度の12型ディスプレイを備えたスタイリッシュモデル。付属のキーボード一体型カバーは高級感のあるレザー調で、背面のヒンジによりディスプレイ角度の調整も可能。静電容量式のペンに対応しており、オプションのMatePenを使えば繊細なイラストなども描くことができます。パワフルなCore i5搭載モデルのほか、モバイル向けのCore m3搭載モデルも用意し、用途に応じて選択可能。

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●OS:Windows10 Home(64bit)●CPU:Kaby Lake Core i5(m3モデルもあり)●メモリ: 8GB(m3は4GB)、ストレージ:SSD 256GB(m3は128GB)●ディスプレイ:タッチ対応12型IPS(2160×1440ドット)●インターフェイス:USB Type-C×1、ヘッドホン●バッテリー:約9時間●サイズ/質量:278.8×194.1×6.9mm(本体のみ)/約640g(本体のみ)、約1100g(キーボード含む)

 

「Huaweiの『MateBook E』は、Core i5を積んでいたり、大容量SSDを搭載していたりと、ノートPCと同じように使える高い性能を持っています。ディスプレイも明るく精細で、タブレットとして使っても優秀なモデル。価格は高めですが、複雑な表計算や写真・動画の編集などパワーが必要な作業を行うなら検討する価値があります」(ナックルさん)

 

ぜひ、プロのコメントを参考に、自分の目的や用途にあったモデルを探してみて下さい。