Windows 11初回起動時のMSアカウント+ネット接続を回避する新手法が見つかる

マイクロソフトは最近、Windows 11のセットアップ時にインターネット接続と「Microsoftアカウント」(以下、MSアカウント)へのサインインを回避できる抜け道をふさぎました。これまで利用可能だった「bypassnro」コマンドが削除されたという流れです。
↑rvlsoft/Adobe Stockより。現在のWindows 11は基本的にネット環境がない状態ではセットアップできず、状況によっては非常に不便なのですが……。

 

しかし、新たな回避方法が発見されたと報じられています。

 

X(旧Twitter)のユーザー @witherornot1337 氏が、その具体的な手順を紹介しています。

 

  1. Windows 11のセットアップ中に、Shift + F10キーを押してコマンドプロンプトを起動します
  2. コマンドプロンプトに start ms-cxh:localonly と入力し、Enterキーを押します
  3. ローカルアカウントの作成画面が表示されるので、ユーザー名とパスワードを設定します
  4. 設定が完了すると、プライバシー設定の画面に進みます

 

MSアカウントへのサインインが好まれない理由はいくつかあります。ひとつは、認証にインターネット接続が必要なため、出張先やオフライン環境ではセットアップができないことです。また、別のPCと同じMSアカウントを使うと、設定やカスタマイズが勝手に引き継がれてしまう場合があり、それを不快に感じるユーザーもいます。さらに、MSアカウントのパスワードを忘れてしまうと、PCにログインできなくなるリスクもあります。

 

なお、マイクロソフトはbypassnroコマンドの削除について、「セキュリティとユーザー体験を強化するため」と公式に説明しています。そのため、今後のアップデートで今回の回避方法も使えなくなる可能性がありますが、現時点では問題なく機能しているようです。

 

Windows 11のブルースクリーン、黒くなる?MSが今後のデザイン刷新を発表

マイクロソフトは、Windows 11におけるブルースクリーン(BSOD)のデザインを刷新する方針を発表しました。新しいデザインでは、従来の青い背景や「悲しい顔」の絵文字、QRコードが廃止され、よりシンプルな表示となります。

↑Jaiz Anuar/Adobe Stockより。人によっては何度も見ている(?)馴染み深い画面が一変しそうです。

 

Windows情報サイトのWindows Latestは、Windows 11 バージョン24H2の最新ビルドでは、BSODが黒を基調としたデザインに変更されていると報告しています。

↑Image:Windows Latest

 

一方、マイクロソフトは公式ブログで、「予期せぬ再起動のための新しい、より合理化されたUIをプレビューしています。これは、Windows 11の設計原則により適合し、ユーザーをできるだけ早く生産的な作業に戻すという当社の目標をサポートするものです」と述べています。また、「画面に表示される技術的な情報はそのままに、ユーザー体験を簡素化しました」とも説明しています。

 

Windows Insiderプログラムに参加しているユーザーは、Beta、Dev、Canaryチャネルのテスト版で新しいBSODを試すことができます。ただし、これらのテスト版では背景が緑色で表示されますが、製品版では黒または青に変更される可能性があります。

 

マイクロソフトは2021年にもWindows 11のテストビルドでBSODを一時的に黒い画面に変更しましたが、その後、青い画面に戻しました。新しいデザインは、Windowsアップデートの画面と似ており、エラー画面であることが直感的に理解しづらいとの指摘もあります。そのため、マイクロソフトはユーザーからのフィードバックを基に、さらなる情報の追加やデザインの調整を迫られるかもしれません。

 

Source:Microsoft,Windows Latest

Windows 11の新機能が準備中。「自分のPCの弱点が分かる」ってどういうこと?

マイクロソフトは、Windows 11にPCの弱点を分かりやすく解説するFAQ(よくある質問)セクションを追加する計画を進めていることが明らかになりました。

↑rvlsoft/Adobe Stockより。PCに詳しくなくても問題把握がしやすくなるのはいいかもしれません。

 

Windowsウォッチャーであるphantomofearth氏が、今週初めに公開されたWindows 11の最新開発者向けビルドでこの新機能を発見しました。マイクロソフトは現時点で公式発表をしておらず、この機能はまだ非表示になっており、ユーザーが手動で有効にする必要があります。

 

このFAQセクションでは、RAM容量の不足やGPU性能の限界がPCの動作にどのような影響を与えるのかを分かりやすく説明します。具体的には、システム設定アプリ内に追加される予定です。

 

例えば「RAMが少ないとどのようにパフォーマンスに影響するのか」「GPUメモリが4GB未満の場合、どのような制限があるのか」「最新バージョンのWindows 11を使用していないとどうなるのか」といった注意点が表示される仕組みです。

 

この機能のメリットは、専門的な知識がなくても自分のPCの弱点を把握できることです。また、どのハードウェアをアップグレードすべきかの判断材料になり、PCの動作が遅い原因を特定するのにも役立ちます。結果として、自分のPCで「できること」と「できないこと」の理解が深まるでしょう。

 

かつてマイクロソフトは、PCの性能をスコア化する「Windows エクスペリエンスインデックス」を提供していましたが、新機能はそれをより実用的な形で進化させたものと言えます。単にスコアを示すだけでなく、具体的な説明や推奨事項が表示されるため、ユーザーにとってより役立つものになると考えられます。

 

このFAQ機能が開発者向けビルドに含まれていることから、数か月以内に正式リリースされる可能性もあります。ただし、開発の途中で撤回されるかもしれず、続報を待ちたいところです。

 

Source:phantomofearth(Bluesky)
via:The Verge

マイクロソフト、Windows 11の「メール」と「カレンダー」などのサポートを年末に終了へ

マイクロソフトは2024年末に、Windows 11の標準アプリ「メール」と「カレンダー」および「People」(連絡先を管理するツール)のサポートを終了すると発表しました。

↑新バージョンのOutlookに移行して

 

ここ数か月間、同社はこれらアプリのユーザーに、設計を一新した「Outlook for Windows」に移行するように勧めていました。今回、改めてメール、カレンダー、Peopeアプリのサポート終了日を12月31日に設定したかっこうです。

 

サポートが終了したとき、新しいOutlookアプリに移行していないユーザーは「メールとカレンダーを使って電子メールの送受信ができなくなる」とのこと。

 

新しいWindows版Outlookアプリは数年かけて改良が重ねられており、8月には一般公開段階に到達。最終的にマイクロソフトは旧Outlookを新バージョンと完全に置き換える予定です。マイクロソフトは企業ユーザーに対して、サポート終了の12か月前に通知するそう。

 

Outlookの旧バージョンは買い切りやサブスクリプションで提供されていますが、少なくとも2029年まではサポートが続く予定であり、ユーザーが新バージョンに完全移行するまでには、しばらく時間がかかりそうです。

 

ともあれ、Windows 11標準のメールやカレンダーを愛用しているユーザーは、新バージョンのOutlookに乗り換えるか、サードパーティ製のアプリに早めに切り替えれば、仕事の混乱は少なくなりそうです。

 

Source: Microsoft
via: The Verge

Windows 11のタブ機能つきメモ帳アプリ、正式にテスト開始! 1つのウィンドウで複数の文書を管理できます

昨年末、米マイクロソフト(以下、「MS」)の社員がWindows 11の「メモ帳」アプリにタブ機能が追加されることをうっかり漏らしたと報じられていました

↑Image:Microsoft

 

この新たなメモ帳アプリが、正式にテストが始まったことが発表されました。

 

メモ帳のテスト版(バージョン11.2212.33.0)は、Windows Insiderプログラム(Windowsの新機能を、一般提供前に無料で試せるプログラム)のDevチャネルへ順次展開しているとのこと。そこではWebブラウザーのように、複数のタブを切り替えられる新機能が導入されました。

 

たとえば1つのメモ帳ウィンドウで複数のファイルを作成、管理、整理もできるとのこと。またタブをドラッグして切り離し、新たなウィンドウで開けるそうです。

 

さらにタブを管理できる新たなキーボードショートカットも追加され、より便利になったとのこと。保存してないファイルの管理も改善され、内容に基づいてタブ名およびファイル名を自動的に付けたり、未保存だと示すインジケーターを刷新したりと、一部のOfficeアプリと似た挙動をするようです。

 

もっとも、まだいくつかの問題が確認されているとのこと。そもそもDevチャネルは新たなコンセプトをテストする色が濃く、そこで追加された機能も製品版には反映されず、ボツになる可能性もあります。

 

とはいえ、MSはメモ帳アプリが高いパフォーマンス、信頼性、互換性の基準を維持できるよう、最適化を続けていくと約束しています。順調にテストと改良が進み、新たなメモ帳アプリが正式に製品版にやってくることを期待したいところです。

 

Source:Windows Insider Blog
via:MSPowerUser

ついに日本でもWindows 11がAndroidアプリに対応! Insiderプログラムで提供開始 

米マイクロソフトは18日(米現地時間)、日本国内向けのWindows 11 Insiderプログラムでも、Androidアプリが使える機能を提供することを発表しました。この機能は2021年後半に米国にてInsider向けに提供が始まり、今年2月には米国の一般ユーザー向けプレビュー版が公開。日本にも提供が予告されていましたが、ようやく実現したかっこうです。

↑Image:Microsoft

 

Windows 11上でのAndroidアプリの利用は、Google PlayストアではなくAmazonアプリストアを通じてとなります。すでにKindleやAudibleのほか、ロードモバイルやKhan Academy Kidsなどのアプリがダウンロードできます(地域により利用できるアプリは違う可能性あり)。

 

Androidアプリを使うためには、Windows Subsystem for Androidの要件を満たし、Windows 11 Version 22H2以降を搭載したPCが必要となります。

 

具体的にはプロセッサーはインテルのCore i3 第8世代以降ないしAMD Ryzen 3000以降、クアルコム製はSnapdragon 8c以上、RAMは8GB以上(推奨は16GB)、それにストレージはSSDが必須です。より詳しくは、こちらでご確認ください

 

この条件を満たした上で、Microsoftストアをバージョン22206.1401.6以降にアップデートして、最新版のAmazonアプリストアをインストールすると使えます。またトラブルがあった場合は、フィードバックを提出するよう呼びかけられています。

 

Windows 11でのAndroidアプリ動作は、GoogleもGoogle Playストアの対応予定を発表済みで、すでに香港・韓国・台湾でベータテストが行われていますM1やM2チップ搭載MacでもiPhoneやiPadアプリ(の一部)が動きますが、今後ますますPC上でモバイルアプリが使いやすくなりそうです。

Source:Microsoft

Windows 11 PCでたくさん開いたアプリを切り替えやすく。「タスクバーオーバーフロー」機能がテスト開始

米マイクロソフトは20日(現地時間)、Windows 11の最新プレビュー版「Windows 11 Insider Preview」Build 25163をDevチャネルにリリースしました。新機能のひとつとして「タスクバーオーバーフロー」が導入され、一度にたくさんのアプリを開いておいて切り替えたい人にとっては、すこぶる使いやすくなりそうです。

↑Windows 11

 

現在の正式版Windows 10やWindows 11ではアプリをたくさん開くと、画面下にある「タスクバー」から溢れてしまい、使用中またはつい最近開いていたアプリだけが表示されるようになっています。少し前に使っていたアプリは視界から消えて忘れてしまい、イチから探し直して起動することもあり。特に画面の狭いノートPCでは、いくつものプログラム間を行き来するのが難しかったりしました。

 

このタスクバーオーバーフローは、タスクバーの空きスペースがなくなると、右側にドット3つのメニューが現れます。そこには収まりきれない分のアプリが隠されており、クリックすればアプリ一覧が出現。アプリのピン留めや「よく使うもの」リストなどタスクバーにある機能は全てあり、何かが使えないなどは一切ありません。

↑Image:Microsoft

 

Windows Insiderプログラムの責任者であるAmanda Langowski氏は「オーバーフローを起動した後、その外側をクリックするか、アプリに移動すると、メニューは静かに消えます」と説明しています。

 

このタスクバーオーバーフローは、MS(略称)がWindows 11タスクバーの新たなUI(操作画面)をテスト中であると明かしてから、わずか数日後に実現しました。ほか、Windows 10でおなじみだった(11で消されたときは不評だった)検索バーの復活もテスト中です

 

これら新機能が提供されるDevチャネルは、Windowsの最新機能やアップデートをいち早く知りたいエンジニア向けの場です。そこで提供される機能はまだ実験的なもので、完成度を高めるまでに時間がかかることもあります。

 

ともあれ、「いつ提供されるか」という時間の問題だけで、いずれ正式版Windows 11にも反映されるはず。PCにRAMを16GBなり32GBなり積んで10個も20個もアプリを立ち上げ、次から次へと切り替えたいパワーユーザーは心待ちにしたいところです。

 

Source:Windows Insider Blog
via:The Verge

より検索しやすく便利に? Windows 11がタスクバーの改良テスト実施

米マイクロソフトは公式ブログにて、Windows 11における新しいタスクバーのUI(ユーザーインターフェイス)のテストを開始したと報告しています。

↑マイクロソフトより

 

Windows 11において、位置が画面下に固定され、さらにボタンが中央に配置されたタスクバー。これにより、テレビや大型ディスプレイでもボタンが画面隅に表示されず、利便性が向上しています。

 

現在のWindows 11では、タスクバーに検索ボタンが表示され、これを無効にすることができます。一方で今回公開されたテストでは、3種類の検索スタイルがテストされています。1つは通常の検索アイコンで、ほかの2種類は大小の検索バーを含んでいます。

 

加えて、マイクロソフトはタスクバー向けのバッジもテストしています。タスクバー右側のアクションセンターのように、天気やニュースなどにバッジを表示させることができるのです。

 

今回のテストはユーザーからのフィードバックを目的としたもので、最終的にWindows 11にこれらの変更が採用されるかどうかは不明です。Windows 11にてそのスタイルが大きく変わったタスクバーですが、その改良は今後もさらに続くようです。

 

source: マイクロソフト via The Verge

Windows 11標準の「メディアプレイヤー」、ついにCDリッピングに対応!

米マイクロソフトは13日(現地時間)、Windows 11向けの「メディアプレイヤー」をアップデートし、CDがリッピングできるようになると発表しました。Windows 11 Insider ProgramのDevチャネルにて、バージョン11.2206.30.0として配布が始まっています。

↑Image:Microsoft

 

Windows 11用メディアプレイヤーでは3月に、CD再生のサポートも導入されています。最新のアップデートでは、そこにCDリッピング機能も加わった形です。

 

今回のバージョンでサポートされている形式はAAC、WMA、FLAC、ALACとなっています。ニッチな新機能ではありますが、SpotifyやApple Musicなど音楽ストリーミングが普及したいまとなっても、CDでしか聴けない音源は意外とあったりします。

 

また配信サービスは何らかの事情である楽曲を配信停止にする、あるいはサービスが終了する可能性もあるため、ユーザーが「所有権を持てる」CDを買って、自分でリッピングする意義はこれから増していくのかもしれません。

 

このほかカメラアプリ(バージョン2022.2206.2.0)はWindows 11に合わせてUIが一新され、QRコードやバーコードのスキャンにも対応しました。

 

ここでいうDevチャネルは、Windowsの最新機能やアップデートをいち早く知りたいエンジニア向けの場です。そこで提供される機能はまだ実験的なもので、完成度を高めるまでに時間がかかることもありますが、便利なCDリッピング機能つきメディアプレイヤーが一般公開される日を待ちたいところです。

Source:Microsoft

Windows 11のビデオ会議機能が強化へ AIアイコンタクトやオートフレーミングなど

米マイクロソフトは「Windows 11」に搭載予定の、ビデオ会議向けの新機能を発表しました。

↑Windows 11からTeamsに背景ぼけやVoice Focus、アイコンタクト機能が搭載される(画像提供/マイクロソフト)

 

今回のアップデートでは、マイクロソフトのビデオ会議機能「Teams」に新たなノイズ抑制機能「Voice Focus」が組み込まれる一方、ノートパソコンの「Surface Pro X」では目線を修正する「アイコンタクト」機能が搭載されます。

 

これらの新機能は、ARMベースのプロセッサ(具体的には米クアルコムの「Snapdragon 8cx Gen 3」)に搭載されているニューラル・プロセッシング・ユニット(NPU)によって実現。まず、このプロセッサを搭載した中国レノボのノートパソコン「ThinkPad X13s」から利用が可能になります。

 

アイコンタクト機能ではAI(人工知能)を利用し、通話者の目線を画面中央へと自動的に修正することで、常に正面を見ているような印象を与えることができます。例えば、メモを読みながら会議に参加する際などに役立つでしょう。

 

↑Windows 11のTeamsにはアイコンタクト機能が加わる(画像提供/マイクロソフト)

 

自動フレーミングでは、通話者が画面内で移動したとしても、カメラフレームを調整して自動で中央へと収めます。さらにポートレート背景ぼかしモードでは、その名の通り、自分の背景をきれいにぼかすことが可能。

 

これらの新機能は、Windows 11に向けて近日中に提供される予定です。現時点では利用できる環境が一部プロセッサ搭載ラップトップに限られていますが、より広いデバイスへの機能の展開が待たれます。

 

Source: The Verge