パリ2024パラリンピックの注目競技「パラカヌー」とは? 瀬立モニカ選手と支える人々が目指すもの

“パラカヌー”とは、2016年のリオ大会からパラリンピックの正式種目に採用された、おもに下肢に障がいのある人が対象になる競技です。

 

“水上のバリアフリー”と形容され、年々競技人口が増えているというパラカヌーで活躍するアスリートたち。またその周囲には、活動をサポートするさまざまな人々が存在します。彼らはどのような思いで、競技、そしてパラリンピックの大舞台を見据えているのでしょうか?

 

脊髄損傷による両下肢麻痺という重い障がいを負いながら、パラカヌー選手として大活躍している日本代表・瀬立(せりゅう)モニカ選手と、サポートを務める日本障害者カヌー協会・上岡央子(うえおかひさこ)さんに、パラカヌーとその魅力について伺いました。

 

水上スポーツが盛んな
江東区生まれのカヌー選手

きたる2024年はオリンピック・パラリンピックイヤー。とくに回を重ねるごとに注目を集めているのが、近年面白い競技が増え続けているパラリンピックでしょう。今回紹介するパラカヌーは、そのなかでも2016年リオ五輪で正式採用されたばかりの比較的新しい競技。

 

一方で、カヌーはオリンピックでは古くから正式種目として採用されてきたスポーツです。とくに2016年のリオ大会で“カヌー・スラローム”の羽根田卓也選手が日本人初のメダルを獲得したこともあり、競技として知った人も多いでしょう。

 

まずは上岡さんに、パラカヌーの競技としての特徴を教えていただきました。

 

「オリンピックのカヌー競技には『スプリント』と『スラローム』の異なる2種類の競技があり、パラカヌーと同じ『スプリント』では、シングル(1人乗り)、ペア(2人乗り)、フォア(4人乗り)とありますが、障がい者が参加するパラカヌーは、『スプリント』競技だけです。『カヤック』と『ヴァー』の2種目でシングル(1人乗り)だけで、両者は艇の形と漕ぎ方が違うのですが、いずれも流れのない200mの直線コースで着順を競います。さらに、障がいの程度によって3つのクラスに分かれています」(上岡央子さん)

 

パラカヌーの種目

・カヤック……長さ5m×幅が艇底から10cmのところが50cm以上という規定がある1人乗りの競技艇に乗り、両端にブレードがついたパドルで漕いで進むスタイル。2016年のリオパラリンピックから正式種目となった。

 

・ヴァー……長さ7m30cm以内の競技艇の片側に浮力体がついており、片方だけにブレードがついたパドルで漕ぐスタイル。2021年に開催された東京パラリンピックから取り入れられた。

 

パラカヌーのクラス分類

・L1……胴体をまったく動かせず、肩と腕の力だけで漕ぐクラス。
・L2……胴体と腕の力だけで漕ぐクラス。
・L3……腰と胴体・腕の力だけで漕ぐクラス。

 

そのうち瀬立選手は、カヤック・L1クラスの日本代表として活躍しています。日本人で唯一、リオ・東京大会ともに出場を果たしたパラカヌー日本代表選手なのです。

 

東京・江東区生まれの瀬立選手は、実は怪我を負う以前の中学2年のときにカヌーを始めました。東京湾に面し、河川が発達している江東区は、まさに東京五輪の会場となった海の森水上競技場を有する街。五輪に向けて水路を使ったスポーツの振興と選手育成に力を入れてきた歴史があります。

 

「カヌーってそもそも道具を用意したり、カヌーを保管したり乗り降りできる場所を管理したり、始めるハードルが高いスポーツです。でも私が育った江東区は、区内の中学生なら誰でもカヌーを始められる環境を区が提供してくれていました。私もスポーツは小さい頃から得意でしたし、水泳もやっていたので、体育の先生から誘われていたんです。ただ、当時はカヌーに特別惹かれていたわけではなかったかもしれません。というのも、ちょうど中学のときは学校のバスケ部に入っていて、その練習に集中していたので」(瀬立モニカさん)

 

瀬立モニカ選手。

 

始めてみれば、持ち前の運動神経の良さからすぐに国体を目指せるほどの実力をつけた瀬立選手。しかし高校に入って間もなく、両下肢麻痺という重い障がいを負ってしまいます。

 

「競技としてのカヌーがどれだけ難しいかをよく知っていたからこそ、怪我をした直後は、もう一生カヌーに乗ることはないだろうと思っていました。なぜなら腹筋と背筋が使えず、自分の力で座っていることすらできなくなったからです」(瀬立さん)

 

諦めかけた心に火をつけた
水上のバリアフリー

 

ともすれば諦めてしまいそうな状況に打ち勝ち、再び水の上へ挑んだのはなぜなのでしょうか? ここからはお二人の対談によって、パラカヌーにかける思いや、競技環境などの実情を明らかにしていきます。

 

上岡央子さん(以下、上岡):カヌーの競技艇って、レクリエーションで使うカヌーとは違って水の抵抗を小さくするために細く作られています。健常者のアスリートがただ乗って浮くだけでも、実はかなりの練習が必要ですよね。

 

瀬立モニカさん(以下、瀬立):そうですね。誰でも最初は、何回も沈(チン=転覆)しながら5m進むのがやっと。普通の人が安定して水の上で乗っていられる状態になるまでには、3ヶ月くらいかかるかもしれません。

 

上岡:瀬立選手の場合は、胸から下を自分の力で動かすことができません。つまり、障がいの状態がもっとも重いL1クラスでパラリンピック出場を果たしているんですよ。しかも、2014年にパラカヌーを始めて2016年のリオ大会に出場していますから、練習期間としてはたったの2年間! これは並大抵のことではなかったでしょう?

 

瀬立:始めたのは、怪我をして1年くらい経ったころでした。お世話になったカヌー関係者から根気よく勧めていただいたことが最初のきっかけです。でも断るつもりで乗るだけ乗ってみたら、考えがガラリと変わりました。

 

その時に感じたことが、パラカヌーの魅力であるの“水上のバリアフリー”ということ。車椅子で生活していると、段差があるたびに先へ進めなくなったり、友達と移動していても私だけ別のルートになったりすることがたくさんあります。でも、水上に出てしまえば私もみんなと同じように前へ進めました。それに、水の上には速度制限もなければ一時停止もない。障がいを負った私でも自由に動き回れるということに大きな感動を覚えたんです。

 

上岡:カヌーって一度乗ってみるとわかるんですが、今までとまったく違う世界が見えるスポーツなんですよね。なかでもパラカヌーに親しむ方がよくおっしゃるのは、自分が車椅子に乗っていることを忘れてしまうって。実際私たちって、車椅子の方と接する時はどうしても目線の高さが違うので、コミュニケーションにある種のぎこちなさが出てしまうことってあると思うんです。でも一緒にカヌーに乗って水の上へ出てしまえば、健常者も障がい者も目線は同じ。何だかお互いの心までバリアフリーになって、コミュニケーションがスムーズになったりもするんです。

 

上岡央子さん。

 

瀬立:みなさんプールで泳いだり陸を走ったり、水中や陸上の感覚を知っている人は多いですが、水上の感覚を知っている人は案外少ない。水上ってそれだけ特殊な環境です。それに私が競技を始めた2014年当時、L1クラスでリオ出場を目指す女性選手は日本にほとんどいませんでした。だからやると決めれば、すぐ日本代表になれるような環境は整っていたんです。ただ、当時の監督から言われて今でも覚えているのは、「周りにいわれて始めるパターンだと絶対にうまくいかない。やるなら覚悟を持ってから取り組みなさい」という言葉でした。

 

上岡:たしか、当時はパラカヌー用の競技艇すらまだ日本になかったですよね?

 

瀬立:そうでしたね。

 

上岡:パラカヌーは、まず競技艇に乗れるようになるまでにも時間がかかりますし、乗れるようになったとしても、継続するにはサポートするスタッフや環境、そしてお金が必ず必要になってくるスポーツです。

 

瀬立:はい。ひとりではけっしてできないからこそ、覚悟を決めなければ絶対に続けられなくなると思っていました。結果的に私の場合は江東区生まれということで、区が選手の育成に力を入れてくれて。とても恵まれた環境ではあったと思います。

 

上岡:国内でライバルがずっといないというのも、世界を目指すアスリートとしては厳しい環境じゃないですか?

 

瀬立:常に自分との戦いでしかないですからね。国内で同じクラスのライバルって未だにいないんですよね(笑)。

 

上岡:そう! 瀬立選手の活躍もあってパラカヌーの認知度は少しずつ上がっているはずなのですが、女性の競技者がなかなか増えないんです。なぜだろうって私なりに考えてきたんですけど、やっぱり女性の場合はとくに着替える場所が必要だったり、沈して濡れたらシャワーも浴びたいじゃないですか。でもそういった設備が整っている練習場や競技場がほとんどないのが現状で。そういうものは「ない」と割り切れる人でないと、続けていけないのかなって。

 

瀬立:はい。私もトイレで着替えるのが日常です(笑)。それでも、日本のトイレはまだ綺麗だから使いやすいんですけれど。

 

瀬立選手と競技艇。背景は東京湾。

 

パラリンピックを見るなら、
“メカニック”にも注目を!

選手の海外遠征や合宿のサポートをするほか、パラカヌー競技者が競技に集中できる環境を整えることも仕事のうちだという上岡さん。カヌー競技の本場であるヨーロッパに比べると、日本の練習環境はまだまだ乏しい部分も多いようです。

 

上岡:江東区のようにカヌーやボートを気軽に練習できる環境が整っている地域というのは、まだ日本国内にはほとんどありません。ヨーロッパの場合、カヌーを日常的な移動手段として使っているという環境があるところも多いので、おそらくそれもあってあちらの選手は強いんです。ただ、河川が発達しているという意味では、日本も自然環境的には負けてはいないんですよね。

 

一方で、近年は日本でも子どもたちを対象にした自然教育がすごく注目されていると思うんですが、水辺の遊びに対しては“危険なもの”というイメージがつきすぎているところもあるような気がしていて。私たち日本障害者カヌー協会の第一の活動目的は障がい者を対象としたパラカヌーの普及なのですが、パラに限らず、カヌーというスポーツ自体の普及が、これからの未来を左右するカギになると思っています。

 

日本障害者カヌー協会では、オンシーズンを中心に、頻繁に体験会を開催している。写真は江東区の新左近川親水公園カヌー場で行われた「ユニバーサルカヌー体験会」の様子。

 

体験会は競技と異なり、視覚障がいや発達障がいなど、すべての障がいを対象としている。

 

瀬立:日本の選手も遅れをとっているばかりではありませんよ。パラカヌーの選手は自分の障がいに合わせた特殊なシートに座って競技をするので、シートのフィット感もタイムに大きく影響します。そこで私はリオ大会を目指していたときから、『川村義肢』というメーカーに特注したシートを使っていました。たとえば車椅子バスケットボール用の競技用車椅子や陸上競技用の義足など、パラ選手が用いるさまざまな用具を作る人たちのことを『メカニック』と呼ぶのですが、日本のメカニックの職人技は本当にレベルが高いんです。これは世界で一番なんじゃないかな。

 

上岡:瀬立さんのシートはカーボン製。ヨーロッパなど他国の選手のシートは意外とツギハギだったり、発泡スチロールのようなものが使われていたりしますよね。

 

瀬立:そうなんです。2015年の世界選手権に出たとき、私のようなカーボンのシートで競技している選手はひとりもいなくて、みんなに「写真を撮らせてほしい」といわれました。そうしたら、翌年のリオ大会ではみんな私のものと同じようなシートに座っていて(笑)。

 

上岡:パラカヌーの場合、厳密なルールとして決まっているのは競技艇のサイズと重さだけなので、シートのカスタマイズは自由にできるんです。

 

瀬立:私のカーボン製のシートも、私の身体のサイズにぴったり合わせて作っているから、絶対に太れないんですよ(笑)。船は軽ければ軽いほど、細ければ細いほどスピードが出ますし、そういったメカニックの技術の差で0.1秒を争っているのもパラカヌーの面白さだったりします。サポートしてくださるみんなの努力を、私の体重ひとつで台無しにはできないというプレッシャーは常にあるんです。

 

2023年8月に開催された世界選手権で競技会場となった、ドイツ・デュースブルクにて。

 

障がいのあるすべての子どもたちに
「未来は明るい」と伝えたい

東京大会に引き続き、来年のパリパラリンピック出場も目指している瀬立選手。この冬も厳しいトレーニングに取り組む一方で、現在は学生などを対象とした講演活動にも力を入れているそう。

 

瀬立:実は、今日の取材前にも中学校で講演をしてきました。

 

上岡:学生さんたちからすれば興味しんしんですよね。いろいろな質問を受けるんじゃないですか?

 

瀬立:やっぱり中学生なので、「好きな人のことで頭がいっぱいです、どうしたらいいですか」なんて可愛い質問もあったりして(笑)。

 

上岡:それは面白いですね! どんな回答をしたんですか?

 

瀬立:隙間がないくらいに、いっぱい考えなさいと(笑)。

 

上岡:さすが、瀬立さんらしいアドバイスですね(笑)。

 

瀬立:一方でグサッときたのが、やはり身体に障がいを持っている生徒さんからの、「未来は明るいですか?」という質問でした。私たちのようにある日突然障がい者になってしまうと、今後社会生活を送るうえで車椅子生活がどれだけ大きなハンデになるのか、わからないことだらけでとても不安になるんです。たとえば私自身もスポーツが大好きでしたし、運動能力が人より秀でていたからこそ、怪我をした瞬間にそれが苦手なことになってしまったショックはとても大きいものでした。学校の体育の授業すら見学することしかできなくなって、自分の個性を発揮できる場所がどんどんなくなっていったんです。そのように、生きることに自信をなくしていく人も本当に多いのが現状で。

 

上岡:たしかに、私たち日本障害者カヌー協会としても、障がいのある方にいかにして新しいことにチャレンジしてもらうか、その最初のハードルを乗り越えていただくときのサポートの難しさは日々感じています。

 

瀬立:そのハードルの高さが、一種の社会問題でもあると思うんですね。でも障がいによって一度自信をなくしたとしても、パラカヌーのようなスポーツを通じてなら、再びセルフコンフィデンスを高めることができるんです。これは2023年の秋にアジア大会に出場したとき、同じ種目で優勝した中国の選手も言っていたこと。パラカヌー競技者としてこのメッセージを発信していくことが、私の使命だと思っています。

 

上岡:そうですね。私も協会に関わるまで障害福祉に関わる仕事してきましたが、水上のバリアフリーと呼ばれるパラカヌーには、障がいのある人、ない人がより良い形で共生できる社会を作るヒントがたくさんあるような気がしています。

 

瀬立:パラカヌーって、ひとりじゃ絶対にできない競技なんですよね。私も怪我をした当初は日常で誰かに助けてもらうたびに“申し訳ない”とか、“すみません”といった気持ちを抱いていたのですが、ある人に「その『すみません』を『ありがとう』にかえてごらん」と言われてから、自分の障がいとの向き合い方が変わりました。助けてもらって幸せをもらえたその気持ちを、“ありがとうございます”って笑顔で伝えられると、相手も幸せになって、それがまた自分に返ってくる。サポートしてもらうことを引け目のように感じなくていいと気づけた瞬間があったんです。

 

瀬立選手が感じるように、家族や友人をはじめさまざまな人・団体が競技者をサポートしている。パラスポーツを起点に誰もが活躍できる共生社会の実現を目指す日本障害者カヌー協会の指針に、大和ハウスグループで賃貸住宅「D-ROOM」を管理・運営する大和リビングも共感、2023年より協賛している。

 

上岡:それで、「未来は明るいですか?」という質問には、どう答えたのですか?

 

瀬立:もちろん、「未来は明るいから大丈夫だよ」と答えました。私たちのメカニックさんがそうであるように、車椅子ひとつでも立ったまま移動できる車椅子ができたりとか、障がい者を取り巻く技術ってどんどん発展してきているんです。

 

上岡:たしかに、技術の発展とともにパラリンピックもどんどん面白くなっていますしね。

 

瀬立:はい。パラ選手の活躍をきっかけに、障がいを負っても、自分に自信を取り戻していける人たちが増えていったらうれしい。そのために私もまだまだ挑戦を続けます。

 

 

Profile

パラカヌー日本代表 / 瀬立モニカ(せりゅうもにか)

中学1年でカヌーを始め、高校1年のときに脊髄損傷の障がいを負う。リハビリを経て高校2年でパラカヌー選手としてパラリンピックを目指すことを決意。リオ2016パラリンピック競技大会では8位入賞、’19年の世界選手権で5位入賞と驚異的な成績を納め、念願叶って2021年東京パラリンピック出場を果たした。
オフィシャルサイト
Instagram

 

一般社団法人 日本障害者カヌー協会 / 上岡央子(うえおかひさこ)

介護福祉士、福祉住環境コーディネーター、ユニバーサルコーディネーター。幼少時から障害を持つ方々と日常的なかかわりを持つ経験から30年以上にわたり障害福祉分野に携わってきた。2017年の発足時より日本障害者カヌー協会に所属。強化選手のサポートや、より良い競技環境の整備、カヌーの普及活動やサポート講習活動などを幅広く担っている。
日本障害者カヌー協会

テーマは“反発”!ミズノの「WAVE REBELLION」シリーズの進化が止まらない!

駅伝シーズンへ向けて選手たちが着々と調整を進めている一方で、この時期は各メーカーから多くの新製品が出てきます。そのようななかミズノは12月、2024年春夏新製品ランニングシューズ発表会を東京都内で開催し、「WAVE REBELLION(ウエーブリベリオン)」シリーズの第2弾、3モデルを発表しました。

 

「WAVE REBELLION」シリーズ、注目の第2弾が登場

現在、高反発ソールがシェアを広げているランニングシューズ市場ですが、こうしたなかでミズノの主力商品として位置付けられているのは、2023年1月に初代が登場したWAVE REBELLIONシリーズ。今回は、その後継モデルとして「WAVE REBELLION PRO 2(ウエーブリベリオンプロ2)」、「WAVE REBELLION FLASH 2(ウエーブリベリオンフラッシュ 2)」、「WAVE REBELLION SONIC 2(ウエーブリベリオンソニック2)」がそれぞれ発表されました。

 

本発表に際して、ミズノ コンペティションスポーツ事業部マーケティング部部長の太田友宏氏は、「革命的な製品でお客様にアプローチしていきたい」とコメント。第2弾のテーマは「反発」とのことで、「スピードランナーが求める反発を高い次元で今回レベルアップしています」と力を込めました。

↑コンペティションスポーツ事業部マーケティング部部長の太田氏

 

シリーズ最大の武器は前作と同様、「SMOOTH SPEED ASSIST(スムーススピードアシスト)」機能。同社グローバルフットウエアプロダクト本部パフォーマンスランニング企画課 課長の青井俊輔氏によると、実際にシューズを着用した選手からは、「短距離のスターティングブロックをずっと足の下につけている感じ」という驚きのフィードバックも得られたそうです。

↑グローバルフットウエアプロダクト本部パフォーマンスランニング企画課 課長の青井氏

 

踵から着地し前足部に抜けていくヒールストライク走法ではなく、前足部から中足部で着地するフォアフット走法にあわせて設計されたスムーススピードアシストは、中足部のソールを分厚くすることにより、踵の落ち込みを抑えるだけでなくシューズからの反発が得られ、ふくらはぎ周りにかかる筋肉の負担を軽減する効果も期待できます。

 

フルマラソンサブ2.5を目指すレース用トップモデル!

前作「WAVE REBELLION PRO」では、選手から高い評価が得られた一方、「1キロ3分を超える走行スピードでもう少し反発が欲しい」という意見も寄せられ、今回そのフィードバックを得て開発されたのが、WAVE REBELLION PRO 2です。その主なアップデートポイントは、3つあります。

↑「WAVE REBELLION PRO 2」2万5300円(税込)。約215g(片足27.0cm)、2023年12月22日発売予定

 

1つ目は、トップミッドソールに搭載されている独自の高反発ミッドソール素材「MIZUNO ENERZY LITE+(ミズノエナジーライトプラス)」の搭載量を約32%増やした点で、足入れをした瞬間により柔らかいクッション感が得られます。

 

2つ目の変更点は、設計を大きく見直したカーボン入りナイロンプレート「MIZUNO WAVE」の形状。前足部に突起を設けた今作は、中足部の左右が羽状に巻き上がった設計へと変化しており、これら2つの複雑な立体構造を組み合わせることによって、前作のプレートと比べて曲げ剛性が600%アップしました。

 

最後に3つ目は、すでに前述したスムーススピードアシストで、フォアフット走法のランナーが1キロ3分のスピードで走った際に、よりしっかりと踵の部分が地面につくよう角度を調整し、効果がより得られるように仕上げられています。

↑カーボン強化ナイロンプレートを内蔵(ミッドソール黒い部分)。最厚部分で66.6mmの厚みのあるソール(27.0cmの場合)

 

その他にも、接地面積の向上で安定感が増す設計となったアウトソール「G3」。エリアごとにデザインを変えたミッドソール素材、軽量化を追求したヒールカウンターの構造など、スピードランナーをサポートするために多くのアップデートが施されました。

↑前作でセパレート構造だったミッドソールは、繋ぎ合わせた形状へと変更されています

 

「国内外問わず選手に着用いただいている状況が生まれてきております。引き続きスムーススピードアシストという独自の機能を打ち出すことによって差別化を図り、すべてのランナーの自己ベスト達成をサポートしていきたいと考えております」(同社グローバルフットウエアプロダクト本部パフォーマンスランニング企画課の川西広朗氏)

↑グローバルフットウエアプロダクト本部パフォーマンスランニング企画課の川西氏

 

スピードを追求し、サブ3を目指すランナーへ

「3分40秒という走行スピードにおいて、我々のスムーススピードアシストがいい結果を出しました。これをより多くのランナーの方に届けたい、より幅広い方々に反発を届けたい、というのが『REBELLION FLASH』に課された使命です」。青井氏がそう語る今回のWAVE REBELLION FLASH 2は、前作と全く違うシューズに仕上がりました。イメージとしては、初代WAVE REBELLION PROを少しチューンナップしたような一足です。

↑「WAVE REBELLION FLASH 2」1万8700円(税込)。約245g(メンズ片足27.0cm)、2024年1月19日発売予定

 

こちらも主なアップデートポイントが3つありますが、最も大きいのは、スムーススピードアシストが搭載された点。フルマラソンを3時間未満で走る「サブ3」から4時間未満で走る「サブ4」まで、幅広いランナーに向けたマイルドな設計となっており、初代「PRO」を好んでいた方にもおすすめのモデルです。

 

2つ目は、トップミッドソールを「MIZUNO ENERZY LITE(ミズノエナジーライト)」からミズノエナジーライトプラスに変更したことで、クッション、反発がともに前作から50%以上アップしました。また、ボトムミッドソールには、引き続きミズノエナジーフォームを使用しているため、より柔らかくクセのない履き心地を求める方にマッチします。

↑厚み前足部35.5cm・後足部36.0cm(27.0cm)のソール設計。グラスファイバーで強化されたナイロンプレートを採用しています

 

そして3つ目は、シンプルな形状に進化したMIZUNO WAVE。WAVE REBELLION PRO 2と同じく、こちらも新たに左右の巻き上げ構造を採用していますが、違いとして注目したいのは、そのプレート幅。PRO 2と比べてもかなり幅が広く、安定性に自信がないという方も安心して走れる仕様になっています。

 

その他のポイントとしては、アッパーの主な仕様がPRO 2とほぼほぼ共通していますが、踵の構造が違い、オーソドックスなヒールカウンターを搭載しています。

↑前作のG3アウトソールではなく、あえてラバーを使用している点。これによって柔らかい接地感、よりクセのない接地感を実現しています

 

「前作と打って変わって非常に大きなアップデートをしていると思いますし、このシューズがスムーススピードアシストを今シーズン広げるにあたって非常に大事なシューズだと我々は意気込んでいます」(グローバルフットウエアプロダクト本部パフォーマンスランニング企画課の松木直人氏)

↑同社グローバルフットウエアプロダクト本部パフォーマンスランニング企画課の松木氏

 

接地感覚を鍛えるジョグ、LSDにもおすすめ

最後に紹介するのは、反発と安定を備えたレーストレーニングモデル、WAVE REBELLION SONIC 2。ランニングを始めてから少し時間が経ち、そろそろスピードを上げて走れるシューズを探している、というランナーにおすすめの一足です。今回は、細部の形状や素材にこだわり、前作から約20gの軽量化(片足27.0cm)に成功しました。

↑「WAVE REBELLION SONIC 2」1万4300円(税込)。約240g(メンズ片足27.0cm)、2024年1月19日発売予定

 

PRO 2、FLASH 2と違い、スムーススピードアシストは採用されていませんが、さまざまな使い方ができる便利な一足です。上位レーシングシューズと併用し、接地感覚を鍛える使い方もおすすめ。クッション性と反発性のバランスに優れたミッドソール素材ミズノエナジーフォームは、より軽やかな走りをサポートします。前足部24.0cm・後足部32.0cm(27.0cm)の程よい厚みです。

 

また、ミズノランニングの基幹モデル「WAVE RIDER 27」と同じ足型を使用しており、中足部から踵にかけてのウエーブプレートの形状も、同モデルをほぼ踏襲しているため、ライダー27からの履き換えを考えている方は、違和感なく移行していけるかもしれません。

 

2022年には、「SMOOTH SPEED PROJECT」を立ち上げ、スピードランナーの快適な走りを追求してきたミズノ。「『今までランニングシューズをこう作ってきました、その延長で物を作ります』ってことは絶対にしない」と青井氏が話している通り、既存のやり方に囚われず、ランナーのために革新的なシューズを開発し続けています。

↑WAVE REBELLION 2シリーズ。気になった方は、ぜひ一度足を通してみてはいかがでしょうか

 

 

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「ソファの下からダイヤモンドが落ちてきた!?」掃除中、思わぬところから大谷翔平のお宝発見!

大谷翔平のドジャース移籍が注目されるなか、フォロワーが10万人を超えるアメリカのインフルエンサー、ファジー氏が自身のX(旧ツイッター)で公開した投稿が話題になっている。


MLB関連のコンテンツで人気のファジー氏が、「家全体を整理したいと衝動を持つことは価値がある……ボックスの中に番号付きのルーキー・オオタニが」というコメントと画像を投稿。掃除中に出てきた段ボールの中にあったのが、2018年にリリースされたベースボールカードの大谷のルーキーカードだった。

 

これは、大谷が投打二刀流の活躍で全米を沸かし、新人王を獲得した2018年の12月に発売された『2018 Bowman’s Best』に収録された1枚で、通常のカードとは異なるリフラクター(表面に光の反射加工を施したカード)と呼ばれるもの。しかも250枚のシリアルナンバー入りの限定カードだったのだ。

 

視聴回数は瞬く間に200万回を超え、「凄い、お宝発見!」「それを私にください」「よければ今30ドル、10年後に250ドルあげます」や、“棚からぼた餅”ならぬ「まさに、掃除していたらソファの下からダイヤモンドが転がり落ちてくるようなもの」などのコメントが寄せられた。


250枚限定のこのカードは現在、世界最大級のオークションサイトeBayでは鑑定付きの状態のいいものだと3500ドル(約50万円)の値が付いている。なお、このカード。世界1枚限定のスーパーフラクターの存在も確認されており、市場に出回った場合の価値は破格の金額になりそうだ。


さらに『2018 Bowman’s Best』には今季、MLB史上初の「40本塁打・70盗塁」を記録し、大谷と同じ満票でMVPに選出されたアトランタ・ブレーブスのロナルド・アクーニャJr.もルーキーカードでラインナップされていることもあり、未開封ボックスにも20万円前後

の高値が付いている。

 

大掃除のこの季節、あなたも家全体を隅々まで整理してみては? 忘れていた“ダイヤモンド”を発見できるかも。

HOKAのスタビリティシューズ「ARAHI 7」! 通気性とフィット感を向上させたモデルだ

HOKAでは、安定性に優れた人気のスタビリティシューズ「ARAHI(アラヒ)」を刷新し、通気性とフィット感を向上させた「ARAHI 7(アラヒ 7)」を12月28日よりHOKA直営店、HOKA公式サイト、全国の取り扱い店舗にて発売します。

 

動物性の原料を含まないヴィーガン素材を採用

ARAHI 7は、リサイクルポリエステルを使用したフラットニットアッパーと、柔らかいタンやデュアルガゼットにより、前作よりもさらに通気性とフィット感を向上させています。また、アウトソールには耐久性に優れたゾーンラバーを使用し、ARAHIの特徴であるアルファベットの“J”の形状をしたJ-Frameテクノロジーを搭載。ダイナミックスタビ リティの象徴である、J-Frameは足元の安定性を確保し、オーバープロネーションを抑止するフレームで高いサポートとプロテクションを実現し、体重移動を正しく導きます。

↑「ARAHI 7」2万2000円(税込)。メンズ用は5色展開、282g(片足28cm)

 

すべての素材にはHOKAの代表的なロードランニングシューズモデルの「CLIFTON 9(クリフトン 9)」 や「GAVIOTA 5(ガビオタ 5) 」と同様に動物性の原料を含まないヴィーガン素材を採用しています。

↑通気性とフィット感を両立させるように設計されたフラットニットアッパー

 

↑中足部のフィット感を強化するシューホール構造とアイレットオーバーレイの形状を採用

 

↑アウトソールはゾーンラバーを採用

 

 

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プーマが「EKIDEN RUSH PACK」を発表。全てのランナーの速くなりたいという思いを叶える

プーマ ジャパンはこのほど、駅伝やマラソンが本格化するシーズンに向けて、レーシングモデルを含む4つのシューズ「EKIDEN RUSH PACK(エキデン ラッシュ パック)を発表しました。「ファンランナーからアスリートまで、全てのランナーの速くなりたいという思いを叶える」というミッションのもと開発されたコレクションには、箱根への熱き想いが込められていました。

 

ランニング業界においてプーマの認知度、信頼性を高める

創業75年目にあたる2023年、最後のローンチとなったエキデン ラッシュ パックの発売に先駆け、商品、機能、特徴を詳しく説明する発表会が行われました。商品説明を前に、プーマジャパン ランニング・カテゴリーリーダーの今井健司氏が挨拶を行うと共に、プーマランニングのグローバルな中期戦略と、プーマジャパンのミッションが語られました。

↑箱根駅伝をプラットフォームの中心に据えた中期的戦略を語る今井氏

 

「ランニングの業界においてプーマというブランドの認知度、そして信頼度を高める活動をここ2年間ぐらい行ってきました。中期戦略として、『ファンランナーからアスリートまで、全てのランナーの速くなりたいという思いを叶えるブランドになる』をグローバルのミッションに、プーマジャパンでは箱根駅伝を全てのプラットフォームの中心に据えて、今後も活動を強化、継続していきます」(今井氏)

 

箱根駅伝をベースに、高校生や社会人に対するアプローチも行っており、高校では12月24日に行われる全国高校駅伝において2チームがプーマを着用して参加することが決定。そして、社会人ではニューイヤー駅伝において、3チームの着用が決定しています。

 

「2024年はオリンピックイヤーということで、プーマブランドはトップのレーシング層だけではなくファン層も含めた形でのマーケティング活動を強化していきますのでご期待ください」(今井氏)

 

プーマ独自の革新的テクノロジー「NITRO」

続いて商品の説明では、青山学院大学が箱根駅伝で初優勝した2015年と、大会三連覇を達成した17年大会でも優勝のゴールテープを切った安藤悠哉氏が登壇。安藤氏は現在、プーマ ジャパンの商品企画本部にて今回のエキデン ラッシュ バックの開発にも取り組んでいます。

↑トップレーシングモデルを手に、自身の経験をもとに駅伝の想いを語る安藤氏

 

「コレクション名にもついていますが、とにかく駅伝にフォーカスしています。私も以前、駅伝を夢見て、そして駅伝で走ることを目標に頑張ったランナーです。駅伝にかけるランナーの想いがわかる一人として、このプロダクトに関わることを非常に光栄に感じています」(安藤氏)

 

プーマ ランニングの中核となるのが、爆発的な反発力と軽量性を両立させたプーマ独自の革新的なテクノロジー「NITRO(ニトロ)」です。ニトロには、大きく4つの特徴があります。

 

【ソフト】モールドに窒素を注入し、快適なクッショニングを提供。

【超高反発】トップアスリートでテストを実施し、爆発的な速さを提供。

【アジャスト可能】それぞれのプロダクトに合わせて硬度や厚さを変更可能。ターゲットランナーに最適なニトロを提供。

【進化】日々進化し、テストを繰り返しながらさらなる速さを提供し続ける。

 

今回発表されたエキデン ラッシュ バックは、デザインにも熱い想いが込められています。個性と速さを表現したエネルギッシュなサイケデリックカラーを採用し、駅伝ランナーの力の源になる襷(たすき)をデザイン。そして100%レースで力を出し切ってほしいという想いがデザインにも込められています。

↑駅伝の象徴である襷デザインの中には、「パワー オブ 襷 フォア エキデン」と「襷が力になる」の文字が入る

 

↑今回、記念すべき100回大会を迎える箱根駅伝。そこにもかけて、富士山と日の丸を表すパッチには100%力を出し切ってほしいという想いも込められている

 

「プロダクトはテクノロジーが重要ですが、あえてデザインにもこだわっています。ランナーの方はわかると思いますが、レースに挑む前、シューズを履く瞬間は一つスイッチを入れるタイミング。そこで、こういったカラー、それからデザインを見て、もう一度スイッチを入れてレースに挑んでいただきたい。開発はグローバルで行っていますが、日本からのインプットで駅伝ランナーのためにデザインしています」(安藤氏)

 

サブ2.5は約1分24秒、サブ3.5は約2分30秒の短縮を実現 

今回エキデン ラッシュ パックとして登場するのが4モデル。

 

「FAST-R NITRO ELITE 2(ファスト アール ニトロ エリート 2)EKIDEN RUSH」

「DEVIATE NITRO ELITE 2(ディヴィエイト ニトロ エリート 2)EKIDEN RUSH」

「FAST-FWD NITRO ELITE (ファストフォワード ニトロ エリート)EKIDEN RUSH」

「DEVIATE NITRO 2(ディヴィエイト ニトロ 2)EKIDEN RUSH」

 

なかでも、ランナーの速さをよりサポートできるよう、非常に高いアップグレードになっているのがトップレーシングモデルのファスト アール ニトロ エリート 2 EKIDEN RUSHです。

↑前モデル「ファスト アール ニトロ エリート」から進化した、「ファスト アール ニトロ エリート 2 EKIDEN RUSH」3万5200円(税込)

 

フォーカスポイントは3つあります。まずは推進力。同モデルはカーボンプレートが前作に引き続き採用されていますが、今回はプレートを突き抜けた構造にしたことで、ストライドを伸ばす効果もあります。次に反発は、前作同様にミッドソール素材に「NITRO ELITE FORM(ニトロ エリート フォーム)」を採用しています。製法を変えることで前作のニトロ エリート フォームとは全く違う別物としてアップグレード。アッパーでも、フィット感を高めるための「ULTRA WEAVE(ウルトラウィーブ)」にはサポート性、軽量性に優れた素材が採用されています。

↑左側が前モデル、右側が今回のファスト アール ニトロ エリート 2との前方推進力の比較。親指に力が乗りやすくなったことで、つま先の方までしっかりと体重移動ができるようになった

 

↑ランニングエコノミー(効率性)は前モデルから1.3%向上し、プレートも構造によりストライドは1.2%長くなった

 

↑前モデルと比較して、2時間半のサブ2.5ランナーの場合、フルマラソンでタイムが約1分24秒短縮。サブ3.5ランナーの場合、タイムが約2分30秒と大幅に短縮できることがデータで証明された

 

速さむき出しのトップレーシングからファンランナー向けモデルまで

残りのエキデン ラッシュ パックは以下の3モデル。まずは推進力がありながらも、レーシングモデルと比べてクッショニング、安定性を向上させたファンランナー向けのディヴィエイト ニトロ エリート 2 EKIDEN RUSH。

↑「ディヴィエイト ニトロ エリート 2 EKIDEN RUSH」2万9700円(税込)

 

前足部が削れている独特な形状は山登りといった傾斜にも非常に合っていると、好評のファストフォワード ニトロ エリート EKIDEN RUSH。

↑「ファストフォワード ニトロ エリート EKIDEN RUSH」3万1900円(税込)

 

ロングレースでも最後までサポートし、フォアフットからヒールストライクまで、どんな接地走法のランナーにも対応するディヴィエイト ニトロ 2 EKIDEN RUSH。

↑「ディヴィエイト ニトロ 2 EKIDEN RUSH」2万2000円(税込)

 

元箱根走者のアスリートも太鼓判!

発表会の最後には、箱根駅伝を経験し、現在はプーマ契約アスリートとして活躍している中西亮貴選手と米満怜選手が登壇。ファスト アール ニトロ エリート 2 EKIDEN RUSHのインプレッションを語ってくれました。

↑左からコニカミノルタ陸上競技部所属の米満選手、トーエネック陸上競技部所属の中西選手

 

すでに練習で着用している両選手のインプレッションについて。中西選手は「反発力がすごく強く、グリップ力が素晴らしいという第1印象を受けました」。米満選手も「キタって感じで、テンションめちゃめちゃ上がって、柔らかいし、反発もあるし、最高のシューズだなって。それしかなかった」と揃って反発力の高さを実感しています。

 

また、中西選手は雨の中で出場したMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)を振り返り、グリップ力の良さに驚いたとのこと。「レース後に参加した周りの選手から『走行中滑らなかった?』と聞かれたんです。ファスト アール ニトロ エリート 2 EKIDEN RUSHは全然滑らなかったので、グリップ力が優れているを感じました」。米満選手も「カーボン剥き出しなところなど、シンプルにかっこいい」と笑顔で話しました。

 

新春の風物詩として毎年様々なドラマで感動させてくれる箱根駅伝。ランナーにとって誰もが特別な想いを持つ“襷”を纏ったエキデン ラッシュ バックには、トップランナーだけでなく、ファンランナーの「速くなりたい」を叶えてくれるモデルが揃っています。駅伝の想いが込められた一足に、あなたもきっと出会えるはずです。

 

今回発表されたエキデン ラッシュ パックは、プーマストア 原宿キャットストリート、プーマストア 大阪、プーマ公式オンラインストア、プーマアプリ、一部取扱い店舗にて販売します。

 

 

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阪神の来季のスローガンは岡田監督の口癖「おーん」をちょい足し!? ファンからツッコミが殺到!

球団初の連覇を目指す阪神タイガースは12月12日、2024年のスローガンが「A.R.E. GOES ON」に決まったと発表。今季の「A.R.E.」を引き継ぎ、継続という意味の「GOES ON」を追加した。

 

阪神タイガース公式X(旧ツイッター)に投稿した動画では、岡田彰布監督が新スローガンを「来シーズンはまた、チャレンジャーとして『アレ』に向かって挑み続けたい。挑み続ける阪神タイガースの姿勢をスローガンにしたのが『A.R.E. GOES ON(えーあーるいー ごーずおん)』です」と説明したが、直後から関西弁でのツッコミコメントが殺到した。

 

「“おーん”じゃないんや」「ぜったいおーん意識しとるやろ」「goes お〜んな」「おーんが入ってるw」「ファンが「アレ、ゴーズお〜ん」と言い出すのはお見通しで、掛けてるのかな?」など、「ON」が岡田監督の口癖である「おーん」に掛けていることを見抜いた。

 

また、多かったのが「アレンパは採用ならずですね」「A.R.E.N.P.A.ちゃうんかーい」「アレンパじゃないのか、佐藤輝明残念…」といった、「アレンパ」に関するコメント。

 

スローガンの候補には、佐藤輝明が広めた「アレンパ(アレ+連覇)」も挙がったようだが却下されたそうで、ファンの間で浸透しつつあった「アレンパ」ではなかったことに不満を訴えるコメントも投稿されたが、おおむねは新スローガンに好感触だった。

 

初の連覇に挑む来季、「アレ」に続く岡田監督の口癖「おーん」もファンに浸透し、流行語大賞でも連覇となるか。「アレ」の歓喜に沸いたファンの盛り上がりは、まだしばらくは続きそうだ。

日本初レビュー!“走ることを楽しめる”ブルックスの「グリセリン21」/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす! ランニングシューズ戦線異状なし

2023「ブルックス」冬の陣③「グリセリン21」の巻(後編)

 

日本で展開しているランニングシューズを、各社の担当者に取材し、走る速度別にインプレする、このGetNavi web連載。今回はブルックス(BROOKS)の最新モデル、2024年1月下旬に発売予定の「グリセリン(GLYCERIN)21」にフォーカスする。日本では馴染みの薄いブルックスだが、本国アメリカで100年以上続く老舗中の老舗。日本を含めた東アジアでの再プロモーションが急ピッチで進められ、今後の注目度が間違いなく上がるブランドなのである。

 

そのブルックスのロングセラーモデルがグリセリンで、今回インプレを行うのは21代目。日本ではGetNavi webが、最初に記事として扱う機会を得ることになる。グリセリンは、ブルックスの売り上げの大きなウエイトを占める、クッション重視モデルの代表格。ランニングがライフスタイルの一部になっている人たちが、走ることそのものを楽しめる一足である。

↑2024年1月下旬発売予定、「グリセリン21」2万2000円(税込)。カラー:4色展開(メンズ)、4色展開(ウイメンズ)。サイズ:25~29㎝(メンズ)、22~26㎝(ウイメンズ)。重量:280g(27㎝片足)。ミッドソールドロップ10㎜

 

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ブルックス「グリセリン」の最新モデルを、どこよりも早くレポート!/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

 

いよいよ、グリセリン21を試走!

この連載での試履きは、“今週末、たまにはカラダを動かそっかなぁ~”な気分に合わせ、4つのスピードでシューズのインプレを行っている。まずは、シューズに足を入れた感覚、およびウォーキング。そして、「運動不足解消」が目的で走る、1㎞を約7分(=キロ7分)の、の~んびりペース。

 

続いて、脂肪を燃焼させる「痩せラン」に適した、1kmを約6分(=キロ6分)のゆっくりペース。最後は、距離ではなく、走る爽快感重視の、1㎞約4分30秒~5分で走る(キロ4.5~5分)「スカッと走」である。

 

【まず、履いてみた!(走る前の足入れ感&ウォーキング)】

ランニングシューズは、かかとに合わせて履くのが基本。シューレース(靴ひも)を緩めて立ち上がると、さすが老舗のブルックス、グリセリン21はかかとをしっかりホールドしてくれている。ミッドソールのクッション材「DNA LOFT v3」は、体重を受け止め、わずかに沈み込む。今風のランニングシューズの軟らかさ、心地よい。

 

グリセリンに搭載されているDNA LOFT v3は、世界で最初にEVAをランニングシューズに採用したブルックスが開発した、EVA素材だ。EVAにラバーを配合し、窒素ガスで発泡させている。DNA LOFT v3は衝撃吸収性に優れるだけでなく、弾力性と反発性にも富む。モチっとした感覚で、リズムよく歩ける。

 

グリセリン21は、つま先からかかとにかけて、揺りかごのようなラウンドのロッカー構造なので、シューズが転がるように前へ前へとカラダを運んでくれる。ソールが厚底過ぎて、一歩一歩がもたもたする感じはない。スタスタと進む感覚だ。

 

【運動不足解消ジョグ(1㎞を7分で走るペース)】

日頃の運動不足には、必ず理由がある。しかし、いくら理由を並べても、カラダが軽くなるワケではない。“時間ができたら運動する”ではなく、日々のスケジュールに運動の時間を先手必勝で作る。週7回を決めておけば、雨や急用で運動の予定が1日や2日潰れても、大した影響ではない。

 

1㎞を7分かけてのんびり走る運動不足解消ジョグ。早足に毛が生えた程度のスピードだから、最初こそ辛くともすぐに慣れるはず。グリセリン21のロッカー構造は、走ると乗り味の快適さを実感できる。ミッドソールのDNA LOFT v3は、衝撃を吸収するだけでなく、跳ねてくれるので、心地よいのだ。

 

シューズが快適だから、明日も走ろうっかなぁ~となれば、しめたモノ。普段の生活圏からわずかに離れたエリアまで、散歩ならぬ散走するだけで、世界も拡がる。運動不足もいつの間にか解消。グリセリン21は、そんな気分にさせてくれる。

 

【痩せラン(1㎞を6分で走るペース)】

痩せるために、サウナスーツなど衣類を着込んで汗を流す。そんな御仁を、最近は目にしなくなった。理由はシンプル、走って落ちたのは水分で、脂肪ではないことに世間が気づいたから。しかも、カラダの深部の体温が上がってしまえば、運動は長続きしない。一般的には、体重(㎏)×距離(㎞)=消費エネルギー(kcal)と言われているので、体重という重りを遠くまで運んだ分だけ、脂肪は燃えてくれるのだ。

 

そのためにも、快適に、遠くまで走れるペースが、脂肪燃焼に効く。痩せランは、隣で走る人とおしゃべりができるニコニコペースが基本。70㎏の人が10㎞走れたら、蕎麦二人前分が消費される計算だ。ランチを抜くか、休み休みでも走ってみるか、脂肪を減らしたければ自明の理だろう(両方は、エネルギーの消費先でもある筋肉の分解を招くので、お薦めしない)。

 

困ったことに、グリセリン21はよく走るシューズだ。自然にスピードに乗ってしまい、何も考えないと1㎞を5分30秒ほどで走ってしまう。スピードが上がり過ぎると距離を稼げない(=脂肪がたくさん燃えない)ので、ペースを抑える必要があるほどである。

 

特筆すべきは、インソールの良さ。インソールは、足裏とシューズの間にある中敷きのこと。ミッドソールのDNA LOFT v3のモチっとした跳ねるクッション感を、さらにインソールが引き出してくれている。試しに別のシューズのインソールと入れ替えて走ってみたが、その差は歴然。足指がしっかり地面を掴んで蹴れている感覚。もちろん足指が疲れるような嫌な感覚ではなく、しっかり走れている好感触なのだ。

 

【スカッと走(1㎞を4.5~5分で走るペース)】

何も考えないで走ると、グリセリン21はスカッと走る速度帯で巡航する。地面を力強く踏めば、その分だけ跳ねてくれる。しかも、下り番長。靴裏の前足部の踏み面は広いので、下りでスピードを上げても危なげなく、安定した走りで下れる

 

アップダウンのある丘陵地帯にお住いの方には、グリセリン21をお薦めする。上り坂でも、DNA LOFT v3のモチっとした跳ねるクッション感が、重力に抗うココロまで支えてくれるはずだ。坂道が好きになるシューズ、それがグリセリン21だ。

 

ランニングの楽しみ方にはいろいろあるが、颯爽とゴールを駆け抜ける“スカッと走”の爽快感は欠かせまい。日本ではゆっくり長く距離を走るLSD(ロング・スロー・ディスタンスの略)が人気だが、ニューヨークやロンドンなど海外の街で走っていると、“スカッと走”派のランナーをよく見かける。

 

彼ら彼女らに走力があるのかと言うと、そうでもない体型だったりするのだが、気持ちよいペースでガシガシと走って、リフレッシュしている。そんなスカッと走にも、もちろんグリセリン21はピッタリな一足だ。

 

ガチなランナーに人気の昨今のカーボン入り厚底シューズは、それに見合った走力とトレーニングを積まないと、想像以上の筋へのダメージを招くリスクは否定できない。筆者は、誰もがカーボン厚底を履くことには、正直、賛成はしないが、走力を高めるための“地脚を作る”トレーニングにグリセリン21を履くことには大賛成だ。

 

無理に流行に合わせず、そのままグリセリン21をレースでも使い、安全に確実に、フルマラソン4時間切りを狙えるシューズだと言える。空気も冷え、タイムも距離も狙える、絶好のランニングシーズン、この一足ならモチベーションも上がるはず!

 

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撮影/中田 悟

 

 

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ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす! ランニングシューズ戦線異状なし

2023「ブルックス」冬の陣③「グリセリン21」の巻(前編)

 

アメリカ・シアトルを本拠に、全米のランニング専門店でナンバー1の売り上げを誇る「ブルックス(BROOKS)」。日本での知名度は高くはないが、100年以上の歴史を持つ老舗ランニングシューズブランドなのである。

 

ブルックスは2001年、現在もCEOであるジム・ウェーバーが、それまでの野球やアメリカンフットボールのスパイクまで手掛ける総合スポーツシューズブランド路線から、ランニングシューズブランドに特化することを宣言。以降、「RUN HAPPY」をキーワードに、トップアスリートから、ウィークエンドジョガーまで、幅広い層の“走る喜び”をサポートし続けている。

↑ 2024年1月下旬発売予定、「GLYCERIN 21(グリセリン)」2万2000円(税込)。カラー:4色展開(メンズ)、4色展開(ウイメンズ)。サイズ:25~29㎝(メンズ)、22~26㎝(ウイメンズ)。重量:280g(27㎝片足)。ミッドソールドロップ10㎜

 

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代表的なクッションモデル「グリセリン」!

本国アメリカのみならず、欧州やオーストラリアでも人気のブルックス。ブルックスは、東アジアへの強化を打ち出し、急速に地歩を固めつつある。日本では「瞬足」で知られるアキレスがブルックスの総販売代理店となり、2019年から日本での展開をスタート。ということで、今回も東京・新宿のアキレス本社にお邪魔しているのである。

 

「ブルックスの代表的なロングセラーモデルと言えば『グリセリン(GLYCERIN)』です。グリセリンは、ブルックスのクッションタイプのシューズの中でも汎用性が高く、実業団で走るトップアスリートから、タイム更新に挑戦する市民ランナーなどから高い評価をいただいています」

 

と語るのは、アキレスの栗岩克明さん。ご自身もマラソン大会を走る栗岩さんによると、月間300㎞も走る実業団レベルの選手たちは、高強度のトレーニング走(ポイント練習など)の後にグリセリンを履くことが多いのだとか。スロージョグなどで脚のリカバリーを促す際に、積極的にグリセリンに履き替えて走るという。

↑お話を伺った、アキレスでブルックスを担当する栗岩克明さん。中高大と陸上長距離で競技を続け、現在もマラソン大会に出場するエリート市民ランナーである

 

2024年1月下旬に発売開始、最新グリセリン21

「グリセリンは、衝撃の吸収性に優れていると同時に、弾力性、反発性も高いので、気持ちよく走れるシューズです。フルマラソン42.195kmを4時間切って走る、いわゆる“サブ4”を目指すレベルのランナーには、まさにピッタリな一足だと思います」(栗岩さん)

 

筆者もその昔、ラスベガスで行われた夜のフルマラソン大会で、グリセリンを履いて走ったことを思い出した。大陸の内陸部の夜はよく冷えたが、グリセリンのおかげで、足取りも軽やかに、ネオン溢れるゴールを、まさにこのタイムで駆け抜けた。

 

そのグリセリンの最新作が、2024年1月下旬発売予定の「グリセリン21」(20代目のグリセリン20は2022年7月に登場したので、1年半ぶりのニューモデルとなる)。今回、GetNavi webは、日本で初めて21代目となる最新グリセリンの詳細をレポート、しかも試し履きする機会を得たのである!

↑トレンドの厚底でも快適な走りとなるよう、つま先からかかとにかけて揺りかごのようなラウンドを持たせたロッカー構造を採用。前作より2㎜厚となるミッドソールの弾力性と反発性も加わり、転がるように進む!

 

グリセリン21は、オールマイティなランニングシューズ!

「グリセリン21は、オールマイティな一足です。ミッドソールには、ブルックス独自のクッショニング機構である『DNA LOFT v3』を搭載しています。DNA LOFT v3は、EVAにラバーを加え、窒素ガスで発泡させており、衝撃吸収性だけでなく、弾力性と反発性にも優れています。着地衝撃の大きさに応じて反発性が変化するDNAシリーズの中でも、安定性を持ちながらも、よく跳ねるのが特徴です」(栗岩さん)

 

靴裏(アウトソール)は、かかと側も前足部も踏み面が広く、ミッドソールのバネがあっても、グリセリン21の走行安定性の高さを物語っている。さらに、アウトソールに貼られた新開発の「ロードタックラバー」は、軽量かつ弾力性と耐摩耗性に富み、地面を確実にグリップするという。

↑ブルーとオレンジの新しくなった「ロードタックラバー」。ブルーの部材の丸穴から、ミッドソールのDNA LOFT v3のクッション性を直接、指で実感できる!

 

↑ブルックスの本拠地、シアトル。アウトソールには「DESIGNED IN SEATTLE」と刻まれている

 

ランニングそのものを楽しめる1足

かかとから爪先にかけての揺りかごのようなラウンド(ロッカー構造)も、しっかり取られている。さらに、かかととつま先の高低差も10㎜と、最近のシューズのなかでは前傾気味。見た目からして“おぬし、けっこう走れるシューズだな”なのである。

 

「甲を包むアッパーには、新たなエンジニアード・ワープニットを用いているので足馴染みも抜群です。私も毎日のように走るのですが、時間が取れる休日のロング走はグリセリンを履いて走っています。月2回ほどの高強度のポイント練習にはブルックスのスピードタイプを履きますが、翌日のリカバリー走は、グリセリンです」(栗岩さん)

 

グリセリン21は、ガチなレース用ではなく、走ることそのものを楽しめる一足と言えよう。だからこそ、仕事で走る実業団の選手から、走る楽しさにハマったランナー、さらに短い距離でも気持ちよく走り抜けたい負けず嫌いランナーに刺さっているのだろう。

↑ブルックスのクッションタイプのランニングシューズは、かかとのホールド感を高めた造りが特長。ぶ厚く盛られたミッドソールが外に張り出し、安定性を高めている

 

履く人に合わせ、3つのタイプを用意!

なお、グリセリンをはじめブルックスのランニングシューズには、スタンダードなタイプに加え、いくつかのバリエーションを同時に販売している。グリセリン21は、スタンダードも含め全部で3タイプ。フォーム的に着地がブレるランナーには、ガイドレールというサポート部材でミッドソールを補強したモデル「グリセリン GTS(ゴートゥサポートの略) 21」。さらに、足馴染みの良いステルスニットをアッパーに用いた「グリセリン ステルスフィット 21」も同時に展開するという。

 

「同じくグリセリン21なのですが、ブルックスは“ランナーファースト”を追求しているため、履く人に合った、最適なシューズを選んで欲しいと願ってバリエーションを展開します。ぜひショップに足を運び、実際に足を入れて履き比べてみてください」(栗岩さん)

↑グリセリン21は、男女とも4色展開。普段履きもできる配色も用意され、シックなランニングウェアとのコーデも楽しめる

 

いよいよ次回、日本初のグリセリン21試走

最新鋭グリセリン21で走りたい気持ちも、最高潮! 次回は、“今週末、走ってみよっかな~”な気分に合わせ、4つの目的のペース別にグリセリン21を走り比べる。まずは、“足入れ&ウォーキング”、次に“運動不足解消ラン”、さらに脂肪燃焼のための“痩せラン”、最後は颯爽と走り抜ける“スカッと走”である。

 

栗岩さん曰く「ブルックス史上、最高の出来栄えです」というグリセリン21。いよいよ、GetNavi webによる、日本で最初のレポート。どんなパフォーマンスを引き出せるか、乞うご期待なのである!

 

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撮影/中田 悟

 

 

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スーパーノヴァが進化した! デイリーランニングシューズ「アディダス スーパーノヴァ ライズ」

アディダス ジャパンは、1997年にスタートしたランニングシリーズ「SUPERNOVA(スーパーノヴァ)」を大幅刷新し、走ることを楽しむための「心地よさ」を提供するデイリーランニングシューズを新たに発表しました。今回、第1弾となる「adidas SUPERNOVA RISE(アディダス スーパーノヴァ ライズ)」は、2023年12月8日より発売中です。

 

次世代デイリーランニングシューズ

アディダスは、長年に渡るパフォーマンスシューズの開発経験とそこから得た知見に基づき、様々なランニングシューズに搭載してきた先進的テクノロジーを、デイリーランニングシューズにも組み込む方法を探求しました。その成果として誕生したのが、ミッドソールに採用した新素材「DREAMSTRIKE+(ドリームストライクプラス)」です。本素材は、アディダスが誇る高機能ランニングシリーズ「ADIZERO(アディゼロ)」に使用されているミッドソール素材「LIGHTSTRIKE PRO(ライトストライク プロ)」をヒントに開発され、さらにアップデートされた製法によって生み出されました。

↑「アディダス スーパーノヴァ ライズ」1万5400円(税込)。27.0cmの場合、片足277g

 

アディダス スーパーノヴァ ライズでは、そのドリームストライクプラスをミッドソール全体に配することで、今までにない「ぶっちぎり」の履き心地を実現。またランニング中の足の動きから着想を得た「サポートロッドシステム」と、快適なフィットを提供する「コンフォート ヒール フィット」のテクノロジーが組み合わさり、毎日走りたくなる心地よさと安定性、日々のランニングに求める高いクッション性を実現しました。

↑新フォーム素材DREAMSTRIKE+が、毎日走りたくなる快適さとクッション性を提供

 

↑ランニング中の足の動きから着想し、アウトソールに組み込まれた革新的なサポートシステムが、サポート性とスムーズな体重移動の絶妙なバランスを実現

 

↑履き心地とサポート性を高めるクッショニングフォームと、柔らかいテキスタイルの組み合わせからなるコンフォート ヒール フィットが、足首を包み込む履き口とヒールとの一体感をもたらす

 

 

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全てのアスリートのため。「ナイキ アルファフライ 3」は自分の限界を破るランニングシューズ!

全ランナーのための革新的なプロダクト開発の新しい一歩となる、「ナイキ アルファフライ 3」が登場します。ナイキ アルファフライ 3は、マラソンランナーに期待以上のスピードを提供します。ナイキ エア ズームを活用し、歴代のアルファフライの中でも最軽量かつ、エリートマラソンランナーによるテストを最も多く行なったこのプロダクトは、さまざまなペースで走る全てのアスリートが自分の限界を破るためのシューズです。

 

エリートランナーと一般ランナーの両方のニーズに応える

ナイキ アルファフライ 3は、アスリートとのテストを積み重ねたナイキ独自の開発プロセスを感じさせる 「プロトタイプ」カラーで登場します。全体は白く、前足部には2つのエア ズーム ユニットを強調するアクセントカラーを使い、ミッドソールの外側側面には着用テストへの貢献に敬意を表して記された参加アスリートの番号(20820-4)や、アトムニットの開発に試行錯誤を繰り返したバージョン数“V62”も刻まれています。

↑「ナイキ アルファフライ 3」3万9655円(税込)

 

↑新しいアトムニット 3.0 を使用したアッパーは軽量で通気性に優れたデザインで、より足を快適に包み、通気性と中足部のサポート性を向上させています

 

↑前足部に2つ搭載したナイキ エア ズーム ユニットが、路面からの衝撃を和らげてエネルギーを戻し、次の一歩を促します

 

↑新しい軽量のファスト ショット アウトソールが、最適なトラクションとグリップを提供します

 

ナイキ アルファフライ 3 「プロトタイプ」カラーは、2024年1月4日にNIKE.COM、NIKEアプリ、一部のNIKE販売店にて発売予定です。その他のカラーも今後順次発売予定です。

 

 

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流行のフワフワ系にはない安定感、“ブルックス流”厚底!/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす! ランニングシューズ戦線異状なし

2023「ブルックス」冬の陣②「ゴーストマックス」の巻(後編)

 

北米で知らぬランナーはいないビッグブランド、「ブルックス(BROOKS)」。日本での知名度こそ高くはないが、100年以上続く超~老舗である。そのブルックスを代表するクッショニングモデルと言えば、「ゴースト(GHOST)」である。

 

今回、日本でブルックスを展開するアキレスの担当者からGetNavi web読者に薦められたのは、そのゴーストのさらなるエントリーモデル「ゴーストマックス(GHOST MAX)」。厚底タイプのランニングシューズである。

 

ゴーストマックスが単なる厚底シューズではないのは、ブルックスが並々ならぬ注力を注いできたミッドソールの機構「DNA LOFT v2」の存在にある。着地の衝撃に応じて反発性が変化する初期のDNAを、ブルックスは何と2010年に発表。以降、現在までブルックスはDNAの進化を後押ししてきた。

↑ 「ゴーストマックス」1万9800円(税込)。カラー:4色展開(メンズ)、4色展開(ウイメンズ)。サイズ:25~29㎝(メンズ)、23~26㎝(ウイメンズ)。重量:285g(27㎝片足)。ミッドソールドロップ6㎜

 

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いよいよ、ブルックス「ゴーストマックス」を試走!

てな話が、前回まで。後編では、ゴースト マックスを実際に、履いて、走って、レビューする。まずは、シューズに足を入れた感覚、そしてウォーキングのインプレ。次は、「運動不足解消」の目的で走る、1㎞を約7分(=キロ7分)の、の~んびりペース。

 

さらに、脂肪を燃焼させる「痩せラン」に適した、1kmを約6分(=キロ6分)のゆっくりペースで走る。最後は、距離ではなく、走る爽快感重視の、1㎞約4分30秒~5分で走る(キロ4.5~5分)「スカッと走」。どれも、“たまには、走ってみよっかな~”の目安になるペースだろう。

 

【まず、履いてみた!(走る前の足入れ感&ウォーキング)】

厚底ながら、ゴーストマックスの重量は300g(27cm:片足285g)を切る。最近のランニングシューズは、ブルックスも含め、驚くほど軽い。それでいて、ゴーストマックスに足を入れて立ってみると、それなりの硬さがあって沈み込み過ぎず、しっかり支えてくれている。

 

見た目は、今流行りの厚底フワフワ系に見えるが、ゴーストマックスはさに非ず。しっかり大地を踏んでいる安定感がある。少し歩いてみただけで、歩きやすさを感じるはず。まずはウォーキングから運動を始めようという方にもピッタリ!

 

その理由は、まさにミッドソールのブルックス独自のEVA素材「DNA LOFT v2」だ。EVAにラバーを加え、エアで発泡させたクッション材は、衝撃吸収性に優れ、しかも適度な反発性を持っている。DNA LOFT v2が、抜群の安定性をゴーストマックスに与えてくれているのである。

 

【運動不足解消ジョグ(1㎞を7分で走るペース)】

続いては、いよいよジョグペース。スピードはほんの僅かな違いしかないが、ジョギングはウォーキングよりも約2倍と運動強度が上がる。運動不足を効率的に解消するなら、歩くよりも、ランは俄然効果があるのだ。

 

で、ジョグでのゴーストマックス。低速で走っても、ブレない安定した走りだ。オートマ車のように、スピードに応じてギアが自動で変化する感覚。昨今、各社のミッドソール開発競争が激化し、低速はフワッ、高速になるほど高反発の素材が幅を利かせるようになったが、さすがはゴーストを冠にしているだけあって、ゴーストマックスは加減速でも安定した走りである。

 

それにしてもマックスのDNA LOFT v2ながら、ゴーストマックスは低重心。ミッドソールに厚みがある分、ブレるリスクもあるが、まっすぐ安定。その理由は、かかとから爪先にかけての揺りかごのようなラウンド「グライドロールロッカー」のなせる業だろう。

 

ロッカー構造を採ることで、着地から蹴り出しまで、転がるように前に進む。ゴーストマックスのマイルドなロッカーが、自然にカラダを前に進めてくれるのだ。足の甲を包み込むエンジニアドメッシュのアッパーのホールド感も、ストレスなく快適である。

 

ちとペースアップ。とは言っても、一緒に走る人と会話ができる程度の速度。それが脂肪燃焼効率の良い“痩せラン”、1㎞を6分で走るペース。走った分だけ燃えてくれるので、ジャンクなモノを食べても罪悪感は抑えられる。久しぶりの本格的な忘年会シーズンを迎えるにあたり、“痩せラン”なのである。

 

【痩せラン(1㎞を6分で走るペース)】

ちとペースアップすると、ゴーストマックスのクッションも、ちとアップ。スピードアップに対して、正確に比例してクッションを効かしてくれる。仕事に……家事に……雑念に……と、走りに集中しなくても、ノンプロブレムなゴーストマックス(ちなみに何も考えずに走ってみたら、1㎞を6分15秒で走るペースだった)。

 

ゴーストマックスの安定性の高さを確認したところで、試しに、上体を少し前傾させてみよう。すると、すーっとスピードが上がる。グライドロールロッカーが効いている証拠だ。姿勢の制御だけで、面白いほどスピードに乗ってくるのだ。

 

ゴーストマックスなら、100㎞を走るウルトラマラソンもイケそう。10時間以上走り続けるウルトラマラソンでは、どんな天気でも、どんな気温でも、激坂があっても、何があっても、一定のパフォーマンスを保ってくれるシューズが欲しくなる。初めてのウルトラマラソンなら、ゴーストマックスは間違いない選択。あっ、初フルマラソンでもOKなのは、改めて書くまでもございませぬ(笑)。

 

【スカッと走(1㎞を4.5~5分で走るペース)】

姿勢の制御だけで、1㎞を4.5分で走るペースは簡単に作れる。ゴーストマックス侮りがたしである。走る目的が、運動不足解消や脂肪燃焼ではなく、ゴールに向かって走り切る精神衛生にあるなら、ゴーストマックスでのペースアップは正義である。

 

とは言え、ゴーストマックスのロッカーはマイルド。DNA LOFT v2も安定性重視のフォーム材なので、坂道をガシガシ登るパワフルさは、さすがにゴーストマックスは持ち合わせていない。

 

ただし、下りは別モノ! 日が暮れて暗い急坂をガンガン下るが、ソールの踏み面も広く、DNA LOFT v2の適度に硬いクッションで全く不安がない。下り坂が苦手、という人こそゴーストマックスを試していただきたい。

 

ということで、次回からは、2024年1月に発売が決まったブルックスの名モデルの21代目「グリセリン21」に移る。最新のグリセリン21の進化を、GetNavi webにて、どこよりも早くお届けしたい!

 

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撮影/中田 悟

 

 

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「タイトル取らないと没収される笑」阪神・佐藤輝明に糸井嘉男がサプライズプレゼント!

まさかの豪華プレゼントに思わず仰天だ。

 

今季、38年ぶりとなる日本一に輝いた阪神タイガースの佐藤輝明は、12月2日に自身のインスタグラムを更新。「糸井さんがアレ(A.R.E.)祝いをしてくれました!」と文面に綴れば、レストランで近畿大学の先輩にもあたる阪神OB・糸井嘉男氏からサプライズプレゼントを受け取り、手を広げて感激している一枚の写真が公開された。

 

その中身は、スイス高級時計メーカーのオーデマ ピゲだ。世界三大高級時計ブランドの一つに数えられる逸品を受け取った佐藤は、「超人サプライズプレゼント️がヤバすぎて、嬉しすぎました!本当にありがとうございます」と感謝のコメント。「来年タイトル取らないと没収されるので(冗談)笑 頑張ります」と続けている。

 

「#アレ祝い #超人 #AP #オーデマピゲ」とハッシュタグが添えられたこの投稿には、ファンからも反響の声が続々。「佐藤選手よかったですね!」「糸井様はサンタクロース」「地に足をつけて、来年しっかりとした活躍を!応援しています」「来年タイトルとってもう一つもらって下さい」などと、さまざまなコメントが相次いだ。

 

この投稿をInstagramで見る

 

糸井嘉男/YOSHIO ITOI(@itoiyoshio_7)がシェアした投稿

 

一方、糸井氏の公式インスタグラムには、実際に佐藤をもてなした際の動画が掲載されており、「アレンパ 頑張れー #アレのアレ #おめでとう #佐藤輝明」との記述。そこには、「阪神優勝おめでとうございます」というメッセージ入りのケーキが届くと、時計の入った紙袋を手渡され、大喜びしている佐藤の姿が収められている。

 

ちなみに、「アレ(A.R.E)」とは、阪神の岡田彰布監督が今季、優勝を意識しすぎないように使っていたチームスローガン。そして、「アレンパ」は、「アレ」と「連覇」を掛け合わせた来季のスローガン候補となっている。

「NIKE GINZA」はランニングをはじめとしたスポーツを楽しむ全ての人々が気軽に立ち寄れる店舗

ナイキは、最新のNike Riseコンセプトストア「NIKE GINZA」を2023年12月8日にオープンします。Nike Rise とは、単なるストアではなく、スポーツのためのホームです。コンシューマーが必要とするプロダクトやサービスを提供して、日々をアクティブに、ス ポーツを楽しむことを手助けするようにデザインされています。Nike Riseでは、あらゆる年齢層のアスリート(メンズ、ウィメンズ、キッズ)を対象に、ナイキとジョーダンの最新のスポーツパフォーマンスフットウェアとアパレル、そしてライフスタイルプロダクトを取り揃えています。

 

ランニングの新拠点となる「NIKE RUNNER’S HUB」

今回新たにオープンするNIKE GINZAは、新商品はもちろん、地域とストアがつながるコミュニティ活動を通じて銀座に根差します。都内でも有数のランニングコースに隣接するストアとして、ランニングをはじめとしたスポーツを楽しむ全ての人々が気軽に立ち寄れる店舗で、コンシューマーのニーズに合わせたサービスを提供し、スポーツに新しい印象を加えます。また、NIKEアプリ・アット・リテールのサービスを通じ、ナイキメンバーは様々な商品情報やサービスに店舗でもアクセスできるようになります。

↑NIKE GIZA 1F

 

NIKE GINZAには、ランナーに向けて様々なサービスを提供するランニングの新拠点となる「NIKE RUNNER’S HUB(ナイキ ランナーズ ハブ)」が登場します。ナイキ ランナーズ ハブでは、定期的なランニングセッションを実施する「NRC LIVE(エヌアールシー ライブ)」、ナイキの最新シューズのトライアルサービスである「TRY IT ON (トライ イット オン)」、自分にぴったりのアイテムを提案してもらえる「EXPERT SESSION(エキスパート セッション)」、ランニング時に荷物を預けられる「CLOAK SERVICE(クローク サービス)」など、様々なサポートが提供されます。さらにNIKE GINZAオリジナルデザインのシューレースとデュブレも販売されます。これらのストア限定アイテムでシューズのカスタマイズが可能です。

↑ランナーに向けた「ナイキ ランナーズ ハブ」。以下のようなサービスを提供

 

↑「エヌアールシー ライブ」は全てのランナーに向けたランニングセッションです。月毎にテーマを設定し、グループ・ランをするだけではなくランナーの悩み相談ができるセッションも開催されます。※事前予約制

 

↑「ペーサー ミートアップ」。水曜日の夜に定期開催されるNIKE PACERとランを楽しむセッションで、それぞれのレベルに合わせてペーサーがランニングをサポートします。※事前予約制

 

↑ナイキの最新シューズのトライアルサービス「トライ イット オン」。実際に着用しランニングをして、Nikeのイノベーションを体感できます。※数に限りがあります

 

■店舗情報

NIKE GINZA

住所:東京都中央区銀座3-2-15

営業時間:11:00〜21:00

※年末年始は変更の予定(2023年12月31日、2024年1月1日が休業。2024年の年始は1月2日から営業)

電話番号:03-4212-8000

 

 

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富山県のアレからインスピレーション!? 八村 塁のプレーヤー限定バージョン「エア ジョーダン 38」

ジョーダンブランドから、八村 塁のプレーヤー限定バージョンとして、「エア ジョーダン 38 RUI PF」が登場します。

 

蜃気楼からインスピレーションをうけたデザイン

このシューズは八村が育った富山県で見られる蜃気楼からインスピレーションと、八村らしさをプラスしたデザインです。また、このシューズのディテールにはマイケル・ジョーダンの伝説的な1993年シーズンの活躍が表現されており、彼のポイント、アシスト、リバウンドや、57勝25敗のシーズン記録とマイケル・ジョーダンの3連覇を称えています。

 

エア ジョーダン 38 RUI PF は、試合に求められるさまざまなテクノロジーを搭載し、プレーヤーにも必要な素早いカット、スピーディーなダッシュ、あらゆるコントロールの実現をZoom Strobel Air ユニットによってサポートします。このZoom Strobel Airユニットによってコートとの一体感を感じることができます。

↑「エア ジョーダン 38 RUI PF」3万1350円(税込)

 

↑「H」の頭文字と彼のラッキーナンバーである「8」を組み合わせたロゴ

 

↑Zoom Strobel Air ユニット

 

エア ジョーダン 38 RUI PFは12月8日からNIKE.COM と一部のジョーダン取扱店で発売予定です。

 

 

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人気上昇中のCOROS というブランド知ってる? 「PACE 3」はコスパ良すぎるGPSスポーツウォッチだった

「中村 優の走って試して優言実行」

皆さんは COROS(カロス)というGPSスポーツウォッチをご存知でしょうか? 国際陸連非公認記録ながら、人類で初めてフルマラソン2時間切りを果たしたエリウド・キプチョゲ選手がCOROS契約アスリートということで、その存在を知ったランナーは多いかもしれません。 さらには、この1〜2年で私の周りのランナーたちの間でもCOROSユーザーがじわじわと増えていることもあり、「COROSのGPSウォッチって実際どうなんだろう?」と私も興味津々です。

 

「COROS」はどんなブランドなの?

まずはCOROSがどんなブランドなのか簡単にご説明いたしましょう! COROS は2014年に設立。 2017年から中国法人のWeLoopと共同開発を開始し、GPSスポーツウォッチを初めて出したのは2018年。日本に進出したのは2020年で、同年にエリウド・キプチョゲ選手との契約を発表。 それから新商品を発売し続け、世界のアスリートやスポーツ愛好家の間にユーザーが広まっています。

↑現在日本で発売されているCOROSのGPSウォッチは4種類

 

■「COROS PACE 3」(3万3000円 ※税込)は、ランニングやトライアスロンなどスピードを求める方向け。

■「COROS APEX 2」(4万9610円 ※税込)と「COROS APEX 2 Pro」(6万8200円 ※税込)は、トレイルランニングなど長距離とスピードを求める方向け。

■「COROS VERTIX 2」(8万9100円 ※税込)は、登山やハイキングなどアウトドアアドベンチャー向け。4種類の中では最もハイスペック。

 

今回はこの4種類の中で、一番軽量かつお手ごろ価格でランナーに人気のCOROS PACE 3を走って試して優言実行します!

↑サイズ:41.9×41.9×11.7mm/重量:39g(シリコンバンド装着時)、30g(ナイロンバンド装着時)。5ATMの防水性能を備えており、水に濡れても問題ありません

 

なんと言っても一番の魅力は長時間バッテリー!

COROS PACE 3のフルGPS連続稼動(標準GPSモード)は、なんと38時間!  日常使用で24日間もバッテリーが持続します。実際に私の生活でどれくらい充電せずにいられるか試してみました。 まずは、私がレギュラー出演しているTOKAIケーブルネットワーク「亮と優の静岡をゆる〜く走りませんか?」のロケ日に、100%フル充電の状態からスタート。

 

この番組はスタートとゴール地点だけ決まっていて、その間は寄り道しながら自由気ままに走るというもの。毎回大体15〜20kmほど走るのですが、寄り道したり立ち止まったりでゴールするまでに4〜6時間ほどかかります。

↑この日は静岡県御前崎市の浜岡砂丘をスタートして、御前埼灯台まで走りました

 

約4時間半ほど走ったのでフルマラソンを走るくらいの時間、GPSを稼働させましたが、バッテリー残量は84%残っていました! 実は、標準GPSモードを使ってバッテリーを最大限長持ちさせるつもりが、全システムモードになっていたことに後から気がつきました…。 完全に私のミスではありますが、全システムオンの状態で84%もバッテリーが残っていることに驚き! 逆にすごさがわかった、ということで許してもらえますか!?

↑一番下を見ると、バッテリー残量が表示されています

 

さらにGPS全システムオンの状態で、この日の84%のバッテリー残量から充電をしないままいつまで持つのか? を試したところ、3回のランニング、一泊二日の登山を経て、バッテリー残量が9%と一桁になったのでそこで充電をすることに。

 

結果、日常使用+6アクティビティ(4ラン2ハイク、トータル約16時間GPS稼動)で11日間もバッテリーが持続しました。GPS連続稼動が38時間まで可能なのでウルトラマラソンでも余裕ですし、日々のランニングで使用しても1週間〜10日に1度ほどの充電で済みそうですよね。

 

今回、衛星システムは、 「標準GPSモード(GPS /QZSS)」、「全システム(GPS、GLONASS、Galileo、Beidou、QZSS)」、「全システム二周波オン(GPS、GLONASS、Galileo、 Beidou、QZSS)」の中から、全システムの設定を選んでいたので、標準GPSモードだとさらにバッテリーは持続しますし、全システム二周波に設定するともう少し早くバッテリーを消費します。

 

 超軽量でストレスフリー

長時間バッテリーなのに超軽量なところもすばらしい。今回お借りしたCOROS PACE 3はシリコンバンド装着のもので重量は39g。39gのシリコンバンドのものでも十分に軽く、装着時のストレスや違和感なし、腕振りの邪魔もせず快適です。ナイロンバンド装着時だとさらに軽く30gで、業界最軽量レベルの軽さです。 GPSウォッチはシリコンバンドが主流ですが、ナイロンバンドはより軽くフィット感があり、実際使われた方はナイロンバンドにハマる人も多いとのこと。

 

購入時にシリコンバンドかナイロンバンド、どちらのモデルかを選べます。もちろん、ベルト単品購入もできるので付け替えも可能です。

↑APEX2 Dusty Pinkのナイロンバンド

 

COROS PACE 3はルート作成の機能も面白い!

私は今まで旅ランなど初めて走る場所では、スマートフォンでマップを開いて逐一ルートを確認しながら走っていました。ですが 最近のスマホはなかなかの重量がありますし、確認のために立ち止まるのも面倒なんですよね。

 

COROSのアプリ上でルート作成してウォッチに送信しておけば、その手間もなくなります。ルートを外れるとお知らせしてくれるので、知らない道でも迷わずスムーズに走れます。

↑札幌に宿泊した際、朝ランしたいなと思いアプリでルート作成。北海道神宮と中島公園を寄り道スポットに設定しました

 

↑土地勘のない場所でもスマホを開かずに道案内してくれるので、旅ラン好きには欠かせない機能だと思います!

 

推しポイントはウォッチフェイスの種類の豊富さ!

私がCOROS PACE 3で気に入ったポイントはまだまだあります。 まず、ウォッチフェイスのデザインの良さと種類の豊富さ! アプリ上には200種類以上あり、どんどん新しいものも追加されます。お気に入りをマイウォッチフェイスに選んでおけば、本体でウォッチフェイスの変更も可能です。

↑私のお気に入りはこんな感じ。配色が変えられたり、アニメーションで動いたりするものもあります

 

視認性の良いディスプレイも魅力の一つ。 ディスプレイに採用されているのは、 1.2インチタッチパネル方式常時点灯型メモリーディスプレイ。最近増えてきているAMOLEDカラーディスプレイほどの明るさはないものの、強い日差しの下でもくっきり見やすいです。

↑解像度は240×240。ナイトモードを活用すれば暗いところでも見やすくなります

 

ちなみに上の写真の左右で、ウォッチフェイス以外に違う点があることにお気づきですか? そう! COROSのロゴ、そしてボタンの位置が左右逆なんです。というのも、手首を甲側に曲げた際、手の甲でボタンが押されてしまうことがあるので、誤作動が起こらないようにディスプレイを上下逆に表示させて、ボタン位置を甲から遠いほうにして着けることができるのです。

 

ボタンはデジタルダイヤル(回す、押す)と、バックボタンの二つで、直感的な操作が可能。タッチパネル操作も可能で、使用シーンを選ぶことができます。常時オン、ナビゲーション&アクティビティ時のみオン、ナビゲーション時のみオン。デジタルダイヤルの動きが滑らかで使いやすいので、私はタッチパネルではなくデジタルダイヤルでの操作が気に入っています。

 

走り出す前のGPSの取得が速いのも重要なポイントです! 準備万端なのにGPSが取得できず走り出せない、なんて状況はストレスが大きいですよね。住宅街、ビル群、公園など様々な場所で走りましたが、数秒〜長くて5秒でGPSが取得できました。心拍検出が、GPS取得からプラス数秒かかるイメージです。

↑5つのLEDライト、4つの光検出器の次世代光学式心拍センサーで高精度の心拍データを得られます

 

「COROS PACE 3」コスパ最強説!

つらつらと魅力を書き連ねましたが、なんだかんだ言って一番の魅力は価格だと思います。どんどん高額になりつつあるGPSウォッチの中で、3万3000円(税込)で性能も文句なし。コストパフォーマンスの良さはピカイチなのではないでしょうか!? これからもっとCOROSユーザーが増えることは間違いないでしょう!

 

 

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ブルックスを代表する名ランシュー「ゴースト」のエントリーモデル見参!/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす! ランニングシューズ戦線異状なし

2023「ブルックス」冬の陣②「ゴーストマックス」の巻(前編)

 

北米のランニング専門店で圧倒的なシェアを誇る「ブルックス(BROOKS)」。日本での知名度こそ高くないが、70年代のジョギングブームを経て、2000年代の選択と集中により、アメリカのランナーでブルックスの名を知らぬ者はいないブランドに成長している。

 

そのブルックスを代表するモデルと言えば、「ゴースト(GHOST)」。2023年にシリーズ15代目が登場し、安定した走りが得られるクッション性の高いモデルとして、ゴーストは体格の大柄なアメリカのランナーたちからも高い評価を得ている。

 

今回GetNavi web読者にブルックスが薦めてくれたのは、「ゴーストマックス(GHOST MAX)」という「ゴースト」のエントリーモデル。日本では2023年10月末から展開の、ピカピカの最新モデルだ。詳細な紹介は後述するが、ゴーストマックス最大の特徴は、昨今の厚底ブームにも象徴される、ぶ厚いミッドソールである。

↑「ゴーストマックス」1万9800円(税込)。カラー:4色展開(メンズ)、4色展開(ウイメンズ)。サイズ:25~29㎝(メンズ)、23~26㎝(ウイメンズ)。重量:285g(27㎝片足)。ミッドソールドロップ6㎜

 

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EVAの可能性を、世界で最初に見出したブルックス

「70年代に互いに競い合うことで開発レベルを上げたアメリカのランニングシューズメーカーたちは、各社で自分たちのストロングポイントが違いました。そうしたなかでブルックスは、ケガの防止に効果的なクッションの役目を持つ、ミッドソールに着目してきました」

 

と前回に引き続き語るのは、ブルックスの日本総販売代理店であるアキレスの栗岩克明さんである。自身も市民ランナーとしてフルマラソンなどを走りながら、ブルックスの日本での展開の采配を行っているギョーカイ“猛者”のひとりである。

 

「ブルックスが、ミッドソールの素材として注目したのは、当時の最先端素材のEVAです。EVAは、軽量で耐久性に富み、加工しやすい上に安全性も高く、何より柔軟性と弾力性に富んでいます。まさに、ランニングシューズのクッション材として、EVAはうってつけの素材でした」(栗岩さん)

↑ブルックスの日本総販売代理店であるアキレスの栗岩克明さん(右)。2019年からアキレスがブルックスを扱うにあたり、日本での展開の采配を行っている。左は、2019年以前にもブルックスを履いてきた筆者(左)

 

着地衝撃の大きさに応じて反発性が変化する

ゴーストマックスに搭載されたミッドソールも、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)である。ブルックスが世界で最初にEVAをランニングシューズに採用するのは1977年。その後もEVAの研究開発を行い、2010年にはブルックス独自のクッショニングテクノロジーの「DNA」を発表している。

 

現在も進化し続けるブルックスのDNAは、着地衝撃の大きさに応じて反発性が変化するミッドソール機構で、素材の配合や発泡時のガスの成分などを変えながらさまざまなシーンでランナーの走りをサポートしている。

 

「ゴーストマックスに使われているDNAは、EVAにラバーを加え、エアで発泡させた『DNA  LOFT v2』を使用しています。衝撃吸収性に優れ、耐久性にも富んでいるため、へたり難く長持ちします」(栗岩さん)

↑足と靴底(アウトソール)の中間の部材がミッドソール(全部黒いので分かりにくいが、光沢のある部材)。ブルックス史上最も柔らかいクッション素材DNA LOFTの進化版となるDNA LOFT v2がたっぷり

 

歩いても良し、走っても良し!

ミッドソールにこだわり抜くブルックスが、ブランドの顔とも言えるゴーストの名前を冠にした厚底モデル。となると、ゴーストマックスは、単に厚底ブームだから……というモデルではないことが分かる。ゴーストマックスこそ、世の厚底ブームに対し、ミッドソールにこだわり抜いたブルックスの並々ならぬ意気込みを込めた一足なのだ。

 

「アメリカ本国では、よりエントリー層向けにプロモーションを行っています。そのためウォーク&ラン、フィットネスウォーカー、コミューターパス(通勤用)などと表現されており、ゴーストマックスを実際に履くと、歩いても良し、走っても良しと感じていただけます」(栗岩さん)

 

栗岩さん曰く、ゴースト マックスのラグ(靴裏の凸凹のパターン)は、ウォーキングシューズに近いフラットなパターンだそう。加えて、屈曲性にも富んでいるため、ランニングにも十分に対応できるのだとか。

↑上から見ると、ソールが張り出し、安定性に優れた幅広い踏み面であることが分かる。足の甲を包み込むアッパーには、エンジニアドメッシュを採用している

 

ただの厚底ではない“ゴーストらしさ”

「ゴーストマックスが目指したのは、オリジナルであるゴーストの安定感です。かかとの食いつきの良いホールド感は、まさにゴーストそのものです。着地から中足部、そして蹴り出しまでの重心移動がスムーズなのも、ゴーストの特徴です。走りやすいという評価も、ゴースト同様にいただいています」(栗岩さん)

 

しかしゴーストマックスは、ただの厚底ゴーストには収まらない。最大の違いは、「グライドロールロッカー」と言われるソールの構造だ。ゴーストマックスは、かかとから爪先にかけて、揺りかごのようなラウンドがあり、着地から蹴り出しまで、ぶ厚いミッドソールで転がるように足を前に出せる。

 

しかも、靴がそうさせる……という極端なロッカーではなく、あくまでマイルド。さらに、かかととつま先の高低差を示すドロップは6㎜と、これまたマイルド(ちなみに、ゴースト15のドロップは12㎜)。設計の方向性や、ミッドソールの素材こそ共有しているが、目指す着地点が“ゴーストらしさ”だからこそ、そのアプローチは敢えて変えているのだ。

↑ 靴裏(アウトソール)はフラット。横に切られた溝があることで屈曲するため、着地から蹴り出しまでスムーズになる。ロッカーもあまり感じさせない、マイルドな味付けだ

 

「ゴーストマックスは、LSDに最適です」

「ゴーストマックスは、足にも身体にも負担が少ないため、長時間ゆっくり距離をかせぐLSD(ロング・スロー・ディスタンスの頭文字の略称)に最適です。ジョギング目的や、初めてのフルマラソン挑戦、もちろんウォーキングや普段履きにもお使いいただけます」(栗岩さん)

↑ 栗岩さんの背景に並ぶのは、ブルックスのクッション系のシューズたち。レースでも履けるモデルでも、普段履きでも使いやすいモノトーン系のカラバリが用意されている

 

ということで、次回は、いよいよゴーストマックスを実際に履いて、走って試してみることに。ゴースト以上にゴーストらしい、ゴーストマックス。その実力のほどを、存分にレポートしたい。

 

撮影/中田 悟

 

 

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井上尚弥、ゴングまで1か月を切ったタパレスとの決戦ポスターが公開! 反響続々

ゴングまで1か月を切ったビッグマッチへ向けて、徐々に周囲の熱気も高まっている。12月26日に東京・有明アリーナで開催される、ボクシングWBC&WBO世界スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥(大橋)と、WBA&IBF同級王者マーロン・タパレス(フィリピン)の4団体統一戦だ。

 

この決戦に向けて11月28日、井上とプロモート契約を結ぶ米トップランク社は、公式X(旧ツイッター)を更新。「偉大な山を登る」と文面に書き始めれば、井上vsタパレス戦のポスター、プロモーション動画を公開しており、両雄が鋭い表情を浮かべたそのクールなデザインには、国内ファンだけでなく海外からも反響が多く寄せられている。


また、背景に描かれている山には、「ライトフライ級王者、スーパーフライ級王者、バンタム級4団体統一」などと、これまで成し遂げてきた井上の快挙が記されており、中腹から先にも「4階級王者、スーパーバンタム級統一王者」との記述。そしてその頂上に書かれているのは、タパレスを撃破した際に達成する「スーパーバンタム級4団体統一」だ。

 

このポスターを見たファンからは、「イノウエがKOだ」「彼は、新世代のパッキャオかもしれない!!」「頂上は4団体統一になってるけど、本当の頂上はまだまだその先」「レッツゴー、タパレス」などと、反響の声が続々。「カッコいいプロモだなー」「楽しみすぎる」「この戦いが待ちきれない」と、早くも興奮している声が目立った。


7月25日に東京・有明アリーナで行なわれたスーパーバンタム級初戦では、スティーブン・フルトン(米国)を8回TKOで下し、日本人2人目の4階級制覇を成し遂げている井上。はたして次戦は、どういったファイトが繰り広げられるだろうか。

駅伝やハーフマラソンといったレースで最速へのパフォーマンスを発揮する、アディダス「ADIZERO TAKUMI SEN 10」!

アディダス ジャパンは、アディダスとして初めて“駅伝”をその名に冠したランニングコレクション「ADIZERO EKIDEN COLLECTION(アディゼロ エキデン コレクション)」を発表。その一部として、5キロから15キロ、駅伝やハーフマラソンといったショートディスタンスのロードレースで最速へのパフォーマンスを発揮する、高反発推進テクノロジー搭載軽量レーシングシューズ 「ADIZERO TAKUMI SEN(アディゼロ タクミ セン)」の最新アップデートモデル「ADIZERO TAKUMI SEN 10(アディゼ ロ タクミ セン テン)」を新たにラインナップ。ADIZERO TAKUMI SEN 10を含むADIZERO EKIDEN COLLECTIONは、2023年12月1日より順次発売します。

↑「ADIZERO TAKUMI SEN 10」2万2000円(税込)

 

坂道でも強い蹴り出しと優れた推進力を発揮!

今回大幅刷新されたADIZERO TAKUMI SEN 10は、短い距離でもスピードを発揮しやすいよう、スタックハイト(厚み)を低めに設定したミニマライズ構造を採用しながら、新たにフルレングスの5本骨状バー「ENERGYRODS 2.0」を採用。クッション性、反発性、弾力性、軽量性など全てをハイレベルで実現した高機能性フォーム 「LIGHTSTRIKE PRO」とのコンビネーション構造により、一体感のあるスムーズな足運びとアディゼロならではのフィット性、そして爆発的な推進力を実現しました。

↑リサイクルメッシュ素材を使用し、重ね縫いや縫い目の数を減らしながらも、必要な部分にはスティッチで補強を施すことで安定性を向上

 

↑2層構造のLIGHTSTRIKE PROがもたらす優れたクッション性と推進力。そして履き心地は軽い

 

↑あらゆる天候、コンディション下でも優れたグリップ力を発揮する Continentalラバーを前足部に搭載、スリップによるエネルギーロスを軽減

 

 

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駅伝やハーフマラソンといったレースで最速へのパフォーマンスを発揮する、アディダス「ADIZERO TAKUMI SEN 10」!

アディダス ジャパンは、アディダスとして初めて“駅伝”をその名に冠したランニングコレクション「ADIZERO EKIDEN COLLECTION(アディゼロ エキデン コレクション)」を発表。その一部として、5キロから15キロ、駅伝やハーフマラソンといったショートディスタンスのロードレースで最速へのパフォーマンスを発揮する、高反発推進テクノロジー搭載軽量レーシングシューズ 「ADIZERO TAKUMI SEN(アディゼロ タクミ セン)」の最新アップデートモデル「ADIZERO TAKUMI SEN 10(アディゼ ロ タクミ セン テン)」を新たにラインナップ。ADIZERO TAKUMI SEN 10を含むADIZERO EKIDEN COLLECTIONは、2023年12月1日より順次発売します。

↑「ADIZERO TAKUMI SEN 10」2万2000円(税込)

 

坂道でも強い蹴り出しと優れた推進力を発揮!

今回大幅刷新されたADIZERO TAKUMI SEN 10は、短い距離でもスピードを発揮しやすいよう、スタックハイト(厚み)を低めに設定したミニマライズ構造を採用しながら、新たにフルレングスの5本骨状バー「ENERGYRODS 2.0」を採用。クッション性、反発性、弾力性、軽量性など全てをハイレベルで実現した高機能性フォーム 「LIGHTSTRIKE PRO」とのコンビネーション構造により、一体感のあるスムーズな足運びとアディゼロならではのフィット性、そして爆発的な推進力を実現しました。

↑リサイクルメッシュ素材を使用し、重ね縫いや縫い目の数を減らしながらも、必要な部分にはスティッチで補強を施すことで安定性を向上

 

↑2層構造のLIGHTSTRIKE PROがもたらす優れたクッション性と推進力。そして履き心地は軽い

 

↑あらゆる天候、コンディション下でも優れたグリップ力を発揮する Continentalラバーを前足部に搭載、スリップによるエネルギーロスを軽減

 

 

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駅伝からインスピレーションを受けた、ナイキ「EKIDEN PACK」コレクション

ナイキは、2023-2024年の駅伝シーズンに向け、シューズとアパレルからなる「EKIDEN PACK」コレクションを、2023年12月1日よりナイキのメンバー先行で発売します。今回のコレクションは、レース当日に着用するレーシングフットウェアや、日々のトレーニングで活躍するフットウェア、およびアパレルで構成されています。

 

シューズのラインナップは5種類!

陸上部のコーチとアスリートによって創設されナイキは、ランニングに深いルーツを持っています。今日でも、ランニングはナイキの根源であり、駅伝シーズンは、アスリートがパフォーマンスの限界を超え、ランニングが世界を前進させる力を持っていることを示してくれる、日本で最も刺激的なスポーツシーズンのひとつです。創業当時から変わらず、ナイキは、常にアスリート(※)の声に耳を傾け、ランナーのパフォーマンス向上を目指してプロダクト開発をしていますが、日本の駅伝ランナーも例外ではありません。

※:IF YOU HAVE A BODY, YOU ARE AN ATHLETE(身体さえあれば誰もがアスリートである)共同設立者ビル・バウワーマン

 

今回のEKIDEN PACKには、秋の駅伝シーズンから新年に向け、多くのランナーが駆け抜けるレースに向けたデザインが施されています。ナイキのレーシングシューズの速さを象徴するようなピンクとボルトカラーを使ったデザインで、それぞれのプロダクトには駅伝からインスピレーションを得た様々なグラフィックが施されています。

 

EKIDEN PACKのフットウェアは、レース本番用から日々のトレーニング用まで活躍してくれる幅広いモデルたち。レース本番シューズとして、これまでのランニングの常識を大きく変え、様々な記録を打ち立ててきた「ナイキ アルファフライ 2」と「ナイキ ヴェイパーフライ 3」には、ピンクとボルトの左足と右足で異なるカラーが採用されています。速さと耐久性に優れ、トレーニングなどで着用する「ナイキ ズーム フライ 5」、様々なレベルのランナーに対応し、日々の練習にも適した「ナイキ ペガサス 40」、そして、柔らかいフォームとズーム エア ユニットを搭載し、反発性にも優れ、トレーニングやレースに最適な「ナイキ ライバル フライ 3」など、幅広いランナーのニーズに寄り添ったシューズが含まれています。

↑「ナイキ アルファフライ 2」4万150円(税込)

 

↑「ナイキ ヴェイパーフライ 3」3万6850円(税込)

 

↑「ナイキ ズーム フライ 5」2万900円(税込)

 

↑「ナイキ ペガサス 40」1万7600円(税込)

 

↑「ナイキ ライバル フライ 3」9900円(税込)

 

アパレルに関しては、パッカブルジャケットとTシャツが展開されます。これらのアパレルもシューズと同じグラフィックが使われ、駅伝のたすきをイメージしたラインやリフレクターを使ったデザインが施されています。

 

EKIDEN PACKコレクションは、12月1日からナイキメンバー先行で、NIKE アプリ、NIKE.COM、NIKE直営店で発売し、その後12月8日からその他の販売店などで順次発売予定です。

 

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「サッカー史の一部を手にするチャンスだ」メッシのカタールW杯着用ユニフォームがオークションに!

世界最高のサッカー選手、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシの“お宝アイテム”が競売にかけられるようだ。

 

現地11月20日、公式X(旧ツイッター)を更新した大手オークションハウス『Sotheby’s』は、「サッカー史の一部を手にするチャンスだ」と綴り、メッシが2022年FIFAワールドカップ・カタール大会で着用したユニフォーム6枚を出品すると発表。収益の一部はレオ・メッシ財団を通じ、希少疾患に苦しむ子どもたちの支援に充てられるという。


これまで数々の伝説を築いてきたメッシだが、キャリア最後のW杯と公言して臨んだ昨年のカタール大会では、アルゼンチン代表のキャプテンを務め、1986年以来、9大会ぶり3度目の優勝に貢献。そして今回、出品される6枚は、決勝、準決勝、準々決勝、ラウンド16、さらにグループステージ2試合で着用していたユニフォームだ。


入札期間は、11月30日から12月14日の約2週間。22年5月には、元アルゼンチン代表FWディエゴ・マラドーナ氏が“神の手ゴール”を決め、話題となった86年W杯準々決勝・イングランド戦のユニフォームが930万ドルで落札されているが、米紙『The Athletic』など複数メディアによれば、今回の6枚は、1000万ドル超えの落札が推定されている。

 

同オークションハウスでモダンコレクタブル部門の責任者を務めるブラーム・ワハター氏は、カタールW杯について「スポーツ史上最高のイベントのひとつ」と振り返り、その上で、「6枚のシャツ販売は、ファンやコレクターにメッシの偉業とつながる機会をもたらす、オークションの歴史に残る記念碑的な出来事だろう」と語った。

 

最終的には、一体いくらの値がつくのか。多くのファンの記憶に刻まれているアイテムとあり、白熱した入札合戦が繰り広げられそうだ。

アメリカの巨人「ブルックス」が狙う、日本のランニング市場/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす! ランニングシューズ戦線異状なし

2023「ブルックス」冬の陣①

 

アメリカを代表するランニングシューズと言えば、「ブルックス(BROOKS)」。創業者は、ジョン・ブルックス・ゴールデンバーグ。1914年、アメリカ北東部のフィラデルフィアで誕生する(現在の拠点は、西海岸のシアトル)。日本での知名度は高いとは言えないが、ブルックスは100年以上続く、超~老舗ブランドなのである!

 

そのブルックスは、プールや海水浴用のシューズやバレエ用のシューズブランドとして歩み始める。後に、野球やアメリカンフットボール用のスパイクも開発、全米のトップ選手の足元を支えるブランドへと成長していく。

 

ブルックスの知名度が不動になるのは、1960年代を起源に70年代に空前のブームとなる北米のジョギング文化の隆盛だ。1974年にブルックスが発表した「ヴィラノバ」(後に「ヴァンガード」に改名)は、アッパーに軽量で柔軟性に富むナイロンを採用。何より、足を保護する機能を重視したことで、多くのランナーから高い評価を得たのである。

 

ブルックスの日本総販売代理店は、「瞬足」のアキレス!

「現在でも知られているアメリカの多くのシューズ会社にも、ブルックスのヴィラノバのような“ヒット作”と呼ばれるシューズがありました。70年代は互いに切磋琢磨しあってシューズメーカーとして成長した時代でした」

 

と語るのは、「瞬足」で知られるシューズメーカー「アキレス」の栗岩克明さん。栗岩さんは、過去にも北米のランニングシューズブランドの日本展開を手掛けた“猛者”のひとり。ブルックスが2019年、アキレスと日本における総販売代理店の契約を締結するにあたり、栗岩さんが日本展開の陣頭指揮を執ることになったのだ。

↑今回お話を伺った、ブルックスの日本総販売代理店アキレスの担当者、栗岩克明さん。中高大と陸上長距離の競技を続け、今でもフルマラソンを中心に走り続ける市民ランナー。北米のランニングシューズブランドに精通する、ギョーカイ“猛者”のひとりである

 

今回のブルックス取材は、東京・新宿のアキレス本社のショールームからお届けしている。北米で圧倒的な知名度を誇り、数々の名作を生み出してきたブルックス。まずはどんなメーカーなのか、その歩みを改めて栗岩さんに聞いてみた。

↑オリンピックの中距離選手であるマーティ・リコーリからのフィードバックにより誕生したヴィラノバ。ヴィラノバは他の競合ブランドと肩を並べるきっかけとなったランニングシューズ

 

世界で初めて、ランニングシューズにEVAを採用する

「ブルックスは1975年、世界で初めてランニングシューズ『ヴァンテージ』にEVAを採用します。EVAは軽量で衝撃吸収性に優れており、さまざまな機能を持たせる加工のしやすさから、今や世界のスポーツシューズメーカーにとって不可欠な素材です。ブルックスは、最初にEVAに注目し、そして現在もその進化を後押しし続けています」(栗岩さん)

 

ブルックスのテクノロジーの中心にあるのは、進化し続ける最新EVAによるクッショニングテクノロジーの「DNA」。DNAは、着地衝撃の大きさに応じて反発性が変化するミッドソール機構で、早くも2010年に発表している。以降、ブルックスはDNAの進化の歩みを止めず、「DNA AMP(アンプ)」、「DNA LOFT(ロフト)」にアップデートし続けて現在に至る。

 

「ブルックスは、2001年にそれまでの総合スポーツシューズブランドから“選択と集中”を行い、ランニングカテゴリーに特化する道を歩み始めました。現在のCEOであるジム・ウェーバーは、ランニングシューズが、スポーツ用品として最も成功の可能性が高いと考えていたからです」(栗岩さん)

↑アキレスと言えば、日本の子どもとその親たちの絶大な支持を集める「瞬足」を思い浮かべる方も多いはず。アキレスは、実はシューズメーカーであると同時にシューズの素材メーカーでもある。遠くない将来、アキレスの素材がブルックスのシューズ作りに活用され、瞬足とのコラボシューズが生まれるかもしれない

 

ブルックスが掲げる「RUN HAPPY」は、“ゆるラン”ではない!

ブルックスは、北米各都市のランニング専門店を中心に、信頼と実績作りを着々と積み重ね、現在はトップシェアを誇る。そのアメリカでは知らぬ人がいないビッグブランド、ブルックスが掲げるメッセージが、「RUN HAPPY(ラン ハッピー)」だ。

 

「日本では、“ゆるラン”と解釈する人もいますが、走る全ての人に喜びを感じて欲しいというメッセージです。ガチなランナーにとっては、勝利やタイム更新がハッピーですし、初めてのフルマラソン完走もハッピー。週末にゆっくり走ることが喜びである人にもラン ハッピー。とても良いメッセージだと思います(笑)」(栗岩さん)

 

ちなみにブルックスブランドのマーク、一般的にシェブロンラインと呼ばれる逆V字は「道」をシンボリックに模ったのだという。本来は、足を包み込むアッパーを補強するためのパーツでもあったマークには、より速く、より遠くへ、より健康的に、人生を旅する道をサポートする、というブランドメッセージが込められているのだ。

↑ブルックスのシェブロンマーク。シェブロンは逆V字の山の形という意味で、ヨーロッパの制服などの袖にあしらわれていることが多いが、ブルックスは道なのだ

 

日本をはじめ、東アジアで注目のスピードカテゴリー

「ブルックスが徹底するのは“ランナーファースト”です。膨大なランナーの走行データを集め、身体の構造を力学的に分析するバイオメカニクス(生体力学)に基づいたシューズ開発を行っています。こうして開発されるシューズは、スピード、クッション、トレイルの3つの領域で様々なモデルをご用意しています。ブルックスには、陸上トラック競技用のスパイクもありますよ」(栗岩さん)

 

ブルックスは、本国アメリカを中心に、ヨーロッパ圏、オーストラリア、そしてアジア圏で広く展開している。急成長を遂げた北米やヨーロッパでのトレイルカテゴリーも、日本での展開が始まり、販路拡大が課題とのこと。

 

「ブルックスを日本で扱うアキレスの強みは、流通です。既存の百貨店や街のシューズ店はもちろん、郊外のモールに入っているスポーツ量販、セレクトショップへの強化も進んでいます。日本はほかのアジアの国からも、駅伝や市民マラソンなど、陸上のレベルが高いことで一目置かれています」(栗岩さん)

 

シアトルのブルックス本社も、東アジアでの展開を重視、来年発売されるスピードカテゴリーの目玉商品の展開も含めて、日本、中国、韓国、台湾の担当者が集まる会合を初めて開かれるのだとか。アジアでのブルックスの拡大は、実は、まだ始まったばかりなのだ。

 

GetNavi web読者におすすめの2足が決定!

「ブルックスのスピードカテゴリーには、いわゆる厚底カーボンのハイエンドモデルももちろんあります。注目は『ハイペリオンエリート』です。新年のビッグレースで話題になるかもしれないと言われるほど、トップ選手たちの評価が高いモデルです」(栗岩さん)

↑トップアスリート向けに開発された、いわゆる“厚底カーボン”と呼ばれるハイペリオンエリート3。高い走力と、履きこなすためのトレーニングを積んだ選手こそ、そのパフォーマンスを発揮できる(ちなみに価格は2万9700円!)

 

話が脱線したが、ブルックスの圧倒的なボリュームゾーンは、何と言ってもクッションのカテゴリーである。もちろん、今回GetNavi web読者にすすめてくれたのも、ガチの厚底カーボンではなく、クッションカテゴリーの2足である。

 

1足目は、北米で熱烈な支持者を集める「ゴースト」シリーズの最新鋭モデル「ゴーストマックス」。そして2足目は、RUN HAPPYに溢れる名モデルの21代目、2024年1月発売予定の最新「グリセリン21」である。詳しくは、次回以降にシューズ紹介と筆者が実際に履いて走ったインプレッションもお届けする。もちろん、乞うご期待なのである!

 

撮影/中田 悟

 

 

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縁起物!? アディダス初の「EKIDEN」をテーマとしたコレクションは赤く染まっている!

アディダス ジャパンから、初めて“駅伝”をその名に冠したランニングコレクション「ADIZERO EKIDEN COLLECTION(アディゼロ エキデン コレクション)」が登場。11月10日には、その発表会が東京都内で開催され、新製品と戦略の説明、そしてゲストに國學院大學陸上競技部の前田康弘監督、平林清澄選手(3年)、上原琉翔選手(2年)を迎えてのトークセッションが行なわれました。

 

メジャーマラソン優勝者の着用率は50%! 国内でも大きな存在感

2008年、ハイレ・ゲブラセラシェ選手が男子マラソン世界記録(2時間3分59秒)を更新したのを皮切りに、「アディゼロ」は、数々の偉業を支えてきました。21年は7つ、22年は2つの世界記録更新に貢献し、23年9月ベルリンマラソン2023では、ティギスト・アセファ選手が最新ランニングシューズ「ADIZERO ADIOS PRO EVO 1(アディゼロ アディオス プロ エヴォ 1)」で女子世界記録を大幅更新(2時間11分53秒)しています。

↑アディダス史上最軽量の「ADIZERO ADIOS PRO EVO 1」8万2500円(税込)。片足重量138g(27cm)

 

また、22年を通じて開催されたメジャーマラソンにおいては、優勝者の「ADIZERO ADIOS PRO 3(アディゼロ アディオス プロ 3)」着用率が50%を突破。このようなグローバルレースでの成功を踏まえて近年、日本でもシリアスランナーへのアプローチを強化してきた同社ですが、今後に向けては、はたしてどのようなビジョンを思い描いているのでしょうか。

↑今後の戦略について説明する同社アディダス マーケティング事業本部 ブランドアクティベーション シニアディレクターの山本 健氏

 

学生長距離界では、12年に青山学院大学とパートナーシップを結び、22年に國學院大學との取り組みを開始したアディダス ジャパン。24年1月は、予選会を勝ち上がった大東文化大学、東京農業大学もスリーストライプスを纏って大会を走ります。

 

同社調べによると、箱根駅伝出場チームのアディゼロ着用率は、今年初めの時点で全体2位の20%。ただ、同社の山本氏は、「これに決して満足していない」と語り、「まず着用率50%を中期的なベンチマークとし、我々は引き続きこのランニングカテゴリーを強化してまいります」と力を込めました。

 

「グローバルイノベーション、大学との強力なパートナーシップ、日本に特化した商品やコミュニケーション。3つのアクションを通じて、我々は50%のシェアというところに向けて邁進してまいります。まずは来年1月の100回目となる箱根駅伝、ぜひ我々の3本線を纏っている選手の活躍を期待して見ていただければと思います」(山本氏)

↑箱根駅伝における足元の状況を示すグラフ(左から2021年、2022年、2023年)近年は着実にアディダスがシェアを奪回しています

 

朝日に照らされた「赤富士」 がデザインコンセプト

「日本が世界に誇るスポーツ文化、駅伝に新たな彩りを」。そう力強く宣言したのは、同社アディダス マーケティング事業本部 スポーツマーケティング シニアマネージャーの山口智久氏です。今や世界に知られるロードレースとなった日本の駅伝。記念すべき第100回箱根駅伝が約1か月半後に迫るなか、アディダス ジャパンは新たな取り組みを通じて、ランナーやチームのサポートに力を注いでいきます。

 

「駅伝ランナーの日常から本番までパフォーマンスを支え、そして駅伝自体の魅力を高め、より多くの人々を魅了させることで、来年、日本のスポーツ界全体が盛り上がることへつながってくれると強く信じています」(山口氏)

↑同社の山口氏が新商品を紹介

 

アディダスを代表するレーシングシリーズ、アディゼロ。今回のアディゼロ エキデン コレクションは、可能性と希望に満ちた大胆なスカーレットレッドと、輝かしい伝統と栄光を表すゴールドの彩り。この配色は、富士山が朝日に照らされて赤く染まる「赤富士」がデザインコンセプトになっています。

 

今回のコレクションは、赤富士を纏ったフットウェア全7モデルをラインナップ。そしてアパレルは、100のドットで赤富士が表現されたアニバーサリーアイコンをデザインした、全12モデルのアパレルアイテムが登場します。速さと軽量生にこだわり抜いたシャツやショーツ、ジャケット、パンツなど。どれも12月1日より順次発売される予定で、発表会当日はフットウェア5モデルが展示されていました。

↑長距離区間で最速に挑むためのレーシングシューズ「ADIZERO ADIOS PRO 3」。2万6400円(税込)

 

↑距離走を中心としたトレーニングで着用する「ADIZERO BOSTON 12(アディゼロ ボストン 12)」。1万8700円(税込)

 

↑毎日のジョグで着用するシューズ「ADIZERO SL(アディゼロ エスエル)」。1万4300円(税込)

 

↑駅伝を目指す部活生に向けたエントリーモデル「ADIZERO DURAMO SPEED(アディゼロ デュラモ スピード)」。9350円(税込)

 

↑未知の速さを体験したいランナーに向けたコンセプトシューズ「ADIZERO PRIME X 2 STRUNG(アディゼロ プライム エックス ツー ストラング)」。3万9600円(税込)

 

アディゼロがサポートする國學院大學陸上競技部。箱根に向けて“気合い十分”

現在、駅伝界で強い存在感を放っている大学の一つが、今年1月の箱根駅伝で4位に入った國學院大學です。11月5日の第55回全日本大学駅伝では、3位という結果に終わり、前回大会の2位に続く2大会連続の表彰台入り。しかし、この成績を前田康弘監督は、十分だと考えておらず、まだまだ上を見据えています。

 

「チーム目標に表彰台というのを掲げて臨んだ大会でしたので、それは達成できたんですけど、心のどこかで悔しさを感じた部分もあります。これで終わりではなく、次の箱根駅伝でもう一回チャレンジできる機会がありますので、もっと上を目指して頑張っていきたいという気持ちになっています」(前田監督)

↑國學院大學陸上競技部の前田監督が登壇。目前に迫った箱根駅伝への抱負を語る

 

もちろん並々ならぬ意欲を示しているのは、監督だけではありません。1年時よりチームの主力として三大駅伝すべてに出走してきた3年の平林清澄選手は、「区間賞を一つ取れて自信になりました」と収穫を明かし、「チーム目標としての3位は取れたので、これからまだ箱根に向けて上がっていけるのではないか」と強気な表情を見せています。

 

また、「前半の大事な区間(3区)を任されたということでとても緊張していた」と話す2年の上原琉翔選手は、「自分の走りができて、区間も目標にしていた3番以内が取れたので、いい全日本大学デビュー戦になったかなと思います」と内容を振り返っており、約1か月半後の大舞台へ向けても充実した状態にあるようです。

↑左から國學院大學陸上競技部2年の上原選手、3年の平林選手

 

平林選手、上原選手が語るシューズへの“こだわり”

実際に駅伝ランナーたちは、どのような基準でシューズを選んでいるのでしょうか。今回のトークショーでは、チームの主軸として活躍する2人がそれぞれ“こだわり”を教えてくれました。

 

まず、「ADIZERO TAKUMI SEN 9」を愛用している平林選手は、シューズ選びの重要な点として、「自分が求めているちょうどいい厚さ」を挙げています。「自分の足の感覚を大事にしているので、地面を使う感覚であったりだとか、走る時に反発に頼りすぎず、自分の足の力を使って走れる部分があってお気に入り」と自身との相性を分析しました。

 

一方、ADIZERO ADIOS PRO 3を着用する上原選手は、「厚底のシューズが好き」とのことですが、トレーニングではADIZERO SLをメインに使用しているようで、「レースでは柔らかさ、反発を求めており、トレーニングでは強化という部分で硬さ重視」と使い分けのポイントを説明。これには、平林選手も次のように同調しています。

 

「僕もトレーニングシューズに関して言えば、やっぱり安定性を大事にしていて、僕は足首が柔らかいので、グラついてしまうことがあります。だから安定性を意識してシューズを選んでいるし、軽さと足の感覚を大事にした走りをしています」(平林選手)

↑アディゼロ エキデン コレクションのフットウェアを挟み、写真撮影に応じる登壇者たち

 

はたして記念すべき第100回箱根駅伝大会は、どのようなレースとなるのでしょうか。その力を疑う余地なく証明してきたアディゼロ、そして日本の頂点を目指す駅伝ランナーたちの熱い走りから目が離せません。

 

 

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スポーツ用品もアウトドアグッズも、ゴルフ用品もお買い得に! アルペングループ「ブラックフライデーセール」

アルペンは、スポーツデポ、アルペン、ゴルフ5、アルペンアウトドアーズの全国のアルペングループ店舗とオンラインストアにて、人気ブランドが期間限定で値下げになる「ブラックフライデーセール」を、11月27日まで開催します。

 

スポーツデポ・アルペンのブラックフライデーセールでは、アディダスのアウターが最大40%オフ、アンダーアーマーやニューバランスのアウターも最大30%オフのセール価格です。そのほか、スウェットなどは最大50%オフとなります。ランニングシューズやスニーカーも4999円、5999円、6999円(税込)など、お買得価格に。野球バット、サッカースパイク、バスケットボールシューズ、テニスシューズをはじめとした各種スポーツ関連グッズなどもセール価格となっています。

 

アルペンアウトドアーズ・アルペンアウトドアーズ エッセンシャルストアでは、トレッキング・キャンプ用品が期間限定でお買得となっています。高機能アウトドアアパレルからは、コロンビア アウトドアウェアが期間限定の20%オフに。ザ・ノース・フェイス、グレゴリーなどのバッグもお買得価格で提供します。キャンプ用品では人気ブランドのロゴス ドームテントが2万5999円(税込)、キャプテンスタッグ 焚火台も30%オフとなっています。ウインタースポーツでは、キスマーク スノーボード2点セット、ハート スキー板とビンディングセットが各2万9900円(税込)のセール価格です。

 

ゴルフ5では、ゴルフ用品のキャディバッグ、シューズ、ウェアの期間限定値下げ品を多数用意。お買得品としてステルス2、パラダイムのクラブを用意。テーラーメイドのキャディバッグや、プーマのシューズなどもセールの対象です。お買得企画として、対象のゴルフウェア、キャップを2点お買い上げで10%オフ、3点以上お買い上げで15%オフキャンペーンを実施します。ゼクシオ13シリーズ先行予約も実施しており、アルペンポイントが15%還元となり、ゴルフ5全店で7番ウッドも試打可能です。

 

また、セール開始に合わせ、神戸発の3ピースバンド「w.o.d.(ダブリューオーディー)」と楽曲タイアップしたTV CMとWEB CMも放映中です。

原英莉花ら女子ゴルフ3選手が“お揃いコーデ”でプレー! 珍しい光景に反響相次ぐ

国内女子ゴルフツアーで見られた“珍しい光景”が話題だ。

 

11月10日~12日の3日間にかけて千葉県・グレートアイランド倶楽部で開催され、西郷真央の優勝で幕を閉じた女子ゴルフの国内ツアー『伊藤園レディスゴルフトーナメント』。その最終日、インスタートの第14組では、岩井千怜、原英莉花、脇元華の組が3人お揃いのウェアでラウンドし、ゴルフファンから熱い視線が注がれている。

 

JLPGA公式インスタグラムは大会終了後、「第14組の #三つ子コーデ」と文面に綴り、3人の姿を捉えた2枚のオフショット、中継映像の一部を共有。ゴルフウェアブランド『MASTER BUNNY EDITION』と契約を結ぶ3人は今回、揃って黒のシンプルなトップス、千鳥柄のロングパンツを着用しており、プレー以外でも観る者を魅了した。

 

これを受けてコメント欄には、ファンからの反響が続々。「珍しい、初めて見ました!」「これは、素晴らしいファンサービス」「最初びっくりしたけど楽しかった」「3人ともお似合いだね〜」「話題になってましたね」「なかなかセンスのあるパフォーマンス」「スポンサーさんも大喜び」などなど、多くの反応が寄せられている。

 

また同日、公式インスタグラムを更新した脇元は、「同じ組だったので皆んなでペアルックしてみました!」と報告すると、「また一緒だったらやろうね」と2人に対して呼びかけ。1〜3枚目の画像にはコース上での3ショット、4枚目には、大会2日目に撮影された原との2ショットを掲載し、「最後の写真はたまたまお揃い」と綴っていた。

 

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脇元華 wakimoto hana(@hana.wakimoto)がシェアした投稿

 

多くのギャラリーを惹きつけた3人。いよいよシーズンの佳境を迎えている国内女子ゴルフツアーだが、残りの大会でも彼女たちの活躍に注目だ

ニューバランスと渋谷区が「走る」で街おこし?「Run City Shibuya」の中身

国内では数少ない女性だけのマラソン大会として、2011年からこれまで約5000人の女性ランナーが参加している「渋谷・表参道Women’s Run」。このほど、同大会に協賛するニューバランス ジャパン(以下ニューバランス)と渋谷区による「S-SAP(シブヤ・ソーシャル・アクション・パートナー)協定」の締結式が行われました。そこで掲げられた新たなテーマが「Run City Shibuya」です。

 

ランニング×都市を通じて目指す「Run City Shibuya」

2023年11月9日、渋谷ヒカリエのイベント会場でニューバランスと渋谷区が、地域の社会的課題を解決していく公民連携制度「S-SAP協定」の締結式を行いました。そこでニューバランスが掲げたのが、「Run City Shibuya」という考えで、渋谷区との連携を強化することで、ランニング×都市を通じた、ランニングコースやコミュニティの場の創出など、多様な人がスポーツを楽しめる環境やカルチャーを作っていくことを目指します。

↑ランニングを中心に渋谷区と協働してきたニューバランスは、今後は他分野も含めて地域課題の解決に継続的に取り組む

 

S-SAPは渋谷区内に拠点を置く企業や大学などと渋谷区が協働し、地域の社会的課題を解決していく取り組みです。2016年4月からこれまで、みずほ銀行やキユーピー、ビームス、DeNAなどの民間企業27社、青山学院大学などの8大学と協定を結び、ニューバランスが36番目のパートナーとなりました。締結の内容は以下の6項目になります。

1.スポーツ及び健康増進に関する支援

2.文化振興及び観光に関する支援

3.次世代育成に関する支援

4.災害対策に関する支援

5.環境保全に関する支援

6.前各号に掲げるもののほか、相互に連携協力することが必要と認められる支援

 

メジャーシティマラソンでも街おこしを展開

発表会では最初にニューバランス ジャパン代表取締役社長・久保田真一氏が登壇し、同社のバックグラウンドが語られました。

 

「1906年の開業当初からランニングというカテゴリーがバックグラウンドにあり、2016年より『ニューヨークシティマラソン』のスポンサーをしています。これはマラソンのみならず、地元のニューヨークロードランナーズと提携し、ランニングを通じて街を盛り上げたり、子どもたちの支援をしたり、そういった活動を広く展開しています。同じくメジャーシティマラソンの一つでもある『ロンドンマラソン』も2017年より展開しています」(久保田氏)

↑「渋谷に暮らす人、そして働く人、ここにいる人みんなが健康的な日常をしっかり送れるように貢献したい」と意気込みを語った久保田氏

 

昨年、同社はボストンのグローバル本社の向かいに室内トラックを備える最新鋭のスポーツ施設を開設しました。トラック競技だけでなく、床を変えることでバスケット、サッカー、テニス、バレーなどのスポーツを行うことができ、地元のコミュニティにも開放。施設内のコンサートホール、レストラン、ビアホールなども地元住民らに開放することで町おこしにつなげています。

↑ニューヨークシティマラソンやロンドンマラソン、ニューバランス本社のスポーツ施設の写真

 

「日本では、特にこの渋谷区において我々が取り組んできたのが『渋谷・表参道Women’s Run』で、普段は走ったり、大手を振って道路の真ん中を通れない街中を駆け抜ける素晴らしいイベントになっております。もちろんランニングだけではなく、地元の協力店の方と協議してクーポンを配布するなど、レースの後に街も楽しんでもらうような活動もしています」(久保田氏)

↑渋谷・表参道Women’s Runや北渋RunRunフェスタを企画

 

この発表会の3日後には、今年で2回目となる「北渋RunRunフェスタ」も開催されました。国内初の1マイルロードレースとして「北渋エリア(初台・本町・笹塚地区)」の公道を舞台に行われたイベントには、昨年同様にニューバランス所属の田中希実選手も参加。田中選手は女子1000m・5000mの日本記録を持っている世界レベルのトップランナーです。

 

イベントでは、田中選手は子どもたちとも「北渋ひよこレース」で触れ合い、1マイルレース「NOZOMIRAI MILE(ノゾミライマイル)」では集団最後尾からスタートしたものの僅差の逆転で優勝しトップランナーの走りを見せるなど、盛況のうちに幕を閉じました。

 

「僕自身もランナーの端くれ」区長が語る締結への期待

続いて渋谷区長の長谷部 健氏がスーツ姿に足元はニューバランスのランニングシューズという姿で登壇しました。

 

「渋谷はこういったイベントを行う場所でもありますが、僕自身もランナーの端くれ。走ることで健康増進に当然つながりますが、走ることでコミュニティが生まれることも多々見てきたので、ぜひ背中を押していただけるとありがたい」と、ニューバランスとのS-SAP協定締結への期待を長谷部区長は語りました。

↑「最近ハロウィンとかで苦い顔ばかりの会見が多かった」とジョークも交えながら締結の喜びを語る長谷部区長

 

渋谷区では20年をかけて区内の学校、122校の学校施設を建て直す事業にも触れました。未来の学校をビジョンに、地域に校庭や体育館、プールや音楽室など、解放できる施設はすべて開放する前提で設計。実際、渋谷区では新たな土地(更地)にスポーツセンターなどの施設を建てることは不可能なので、スポーツや文化に触れる場所が学校ごとにできるという構想です。

 

「今ある資源をフル活用して、公共空間を共有することでさらにスポーツ・文化の振興を図っていきます。まさにニューバランスは本当に力になると勝手に期待しているところですし、スポーツ以外でもファッションとの親和性も高い。これからも膝を突き合わせていろんなアイデアを実現させていきたい」(長谷部氏)

↑壇上で協定書への調印をする両名。すでにランニングイベントで気の知れた仲、発表会は終始和やかな雰囲気で行われた

 

恒例のランニングイベントだけでなく、これからはどのような取り組みで渋谷を盛り上げてくれるのでしょうか。「Run your way.」をテーマに「一生懸命走らなくても楽しんでもらえば。そして生活が豊かになってもらえれば、我々にそこを応援させてください」とメッセージを送るニューバランスと、「ちがいをちからに変える街。」をスローガンに掲げる渋谷区。両者のタッグからは目が離せません。

 

 

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FA大谷翔平、交渉解禁で各球団のファンから“ラブコール”続々!「ドジャースと契約」「レンジャーズだ」「エンゼルス一筋」

SNS上でも二刀流スターへの“ラブコール”が止まらない。

 

今オフにロサンゼルス・エンゼルスから自身初のフリーエージェント(FA)となり、その去就に熱い視線が注がれている大谷翔平。球団との独占交渉期間が終了した現地11月6日、全球団との交渉が解禁となり、いよいよ二刀流スターの獲得を巡る争奪戦が本格的にスタートしたが、はたして来季は、どの球団でプレーするのだろうか。

 

同日にX(旧ツイッター)、インスタグラムを更新したMLB公式は、「FA争奪戦が正式にスタート」と書き始めると、しばしば大谷の代名詞とされている伝説の生き物“ユニコーン”を絵文字に添え、「獲得するのはどの球団?」と疑問符。さらに、掲載した大谷の画像内では、「ショウヘイ・オオタニはどこに行き着くのか?」とフォロワーに投げかけた。

(※11月14日現在、このポストは削除されています)

 

この返信欄には、「(ロサンゼルス・)ドジャースと契約する」「アーリントンで彼に会うのが待ちきれない。テキサス・レンジャーズだ」「ヒューストン(・アストロズ)に来てくれ、オオタニ。誰もがすぐにあなたのジャージを買うだろう」「エンゼルス一筋」などなど、各球団のファンから熱のこもった反応が続々と寄せられている。

 

2018年にエンゼルス入りした大谷は、前人未到の二刀流を両立させ、21年には、満場一致でア・リーグMVPを受賞。その後も快進撃は止まらず、今季44本塁打で日本人史上初の本塁打王に輝くなど、メジャーの記録を塗り替え続けている。ただ来季は、今年9月に右肘の手術を受けた影響で打者専念が濃厚。投手としての復帰は、25年になる見込みだ。

 

今や世界的なスター選手となった大谷。とにかく今は、その去就動向を温かく見守りたい。

カワイ・レナード選手からのリクエストで作られた、ニューバランスのバッシュ「KAWHI Ⅲ」など秋の新作が続々!

ニューバランスジャパンは、バスケットボールシューズの秋の新作を発表。ゲームで最も速いプレーヤーに最適な「Fuelcell HESI LOW(フューエルセル ヘジ ロー)」の新色、ダイナミックで激しい動きが要求される選手に最適な「TWO WXY v4(トゥーウェイ)」の新色、カワイ・レナード選手本人からのリクエストで作られた「KAWHI Ⅲ(カワイ)」をラインナップ。ニューバランス公式オンラインストア、ニューバランス原宿、その他ニューバランス取り扱い店舗限定で11月3日より順次発売します。

 

秋のバッシュ新製品が続々登場!

TeamNBのアスリートであるカワイ・レナード選手本人からのリクエストで作られたKAWHI Ⅲは、エネルギー還元のテクノロジーと軽量ニットアッパーを組み合わせた流線型のデザインが特徴。このサードモデルは、カワイ選手の目標である「より軽く、より爆発的に」を実現するために、新しいパフォーマンステクノロジーを詰め込んでいます。フルレングスのFuelCellミッドソールと連動し、究極のエネルギーリターンを実現するパフォーマンスプレートをアップデートして搭載。プレーヤーが必要とする部分に適応した伸縮性とサポート力を与えます。アウトソールは鷹の爪からインスパイアされたグラフィックが施されています。11月8日発売予定。

↑「KAWHI Ⅲ」2万4200円(税込)

 

軽量でクィックレスポンスに優れたニューモデル「HESI LOW」。優れた反発弾性を誇るFuelCellをミッドソール全面に採用、俊敏な動きを求めるプレーヤーに必要なスピードと敏捷性をサポート。ゲームで最も速いプレーヤーに最適な1足です。発売中。

↑「Fuelcell HESI LOW」1万5400円(税込)

 

ポジションレスな今日のゲームの中で激しく切り替わるオフェンスとディフェンスへの対応に必要な敏捷性と快適性を融合した「Two Wxy v4」。優れた反発弾性を誇るFuelCellとクッション性に優れるFresh Foam Xを搭載したミッドソールは、反発性と快適性を備えた完璧なコンビネーション。ダイナミックで激しい動きが要求される選手に最適な1足です。発売中。

↑「TWO WXY v4」1万7600円(税込)

 

 

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今季GPシリーズ初戦を圧勝した坂本花織の“面白行動”に現地注目!「ワールドクラスのユーモア」

キス・アンド・クライでの“花織劇場”が話題だ。

 

フィギュアスケート世界選手権2連覇中の坂本花織は、10月27日~29日に開催されたグランプリ(GP)シリーズ第2戦カナダ大会の女子シングルで優勝。ショートプログラム(SP)で首位スタートを切ると、フリースケーティング(FS)でもトップの151.00点をマークし、合計226.13点でGPシリーズ通算4勝目を挙げた。


2位に約25点差をつけるなど、今季GPシリーズ初戦から圧倒的な力を見せた坂本。同大会では、得点を待つキス・アンド・クライでのリアクションにも注目が寄せられている。

 

まずSPの演技を終えた坂本は、キス・アンド・クライでスコーンのクッションを手にすると、パクパクと食べるような素振りを披露。中野園子コーチに止められている様子もカメラに捉えられ、これを受けて大会公式X(旧ツイッター)は、実際の映像とともに、「ワールドクラスのユーモアを持つ世界女王だ」と反応を示していた。


また、翌日も寿司のぬいぐるみに対し、同じ仕草をとっている坂本だが、さらにFSの得点が表示されれば、今度は、絶叫しながら驚いたリアクション。カナダ公共放送『CBC』の五輪専門Xは、「カオリ・サカモトがキス・アンド・クライであなたの一日を明るくしてくれる」と綴っており、その天真爛漫な姿に思わず和まされたようだ。


氷上の華麗な演技だけでなく、持ち前の明るいキャラクターでも観るものを魅了した坂本。次戦は、11月17日~19日開催の第5戦フィンランド大会だ。

On史上最も厚いミッドソールを搭載した新モデル「クラウドエクリプス」。汎用性も高し!

スイスのスポーツブランド「On(オン)」は、最大限のクッション性と滑らかなライド感を実現し、ブランド史上最も厚いミッドソールを搭載した新作モデル「Cloudeclipse(クラウドエクリプス)」を、2023年11月2日からOnオフィシャルオンラインショップ、On Tokyoおよび全国の取扱店にて発売します。

 

クッション性、履き心地ともに良き良き!

最高のクッション性、最高の履き心地で、ブランド史上もっとも厚いミッドソールを搭載したクラウドエクリプスは、二層構造の「CloudTec Phase」が着地の際、流れるように崩れることで衝撃を吸収。その結果、かかとからつま先までスムーズなローリングモーションを可能にし、滑らかなライド感と快適な履き心地を提供します。また汎用性が高く、デイリーのトレーニングから、長距離のランニング、リカバリーまで様々なシーンに対応します。

↑「クラウドエクリプス」2万680円(税込)

 

本作のアッパーは、カラーリングにドープ染色法を採用。この工程によって、従来の染色に比べ90%の水を節約することを可能にしています。同時に、100%再生ポリエステルの糸を使用していて、通気性に優れたエンジニアメッシュアッパーが足を包みます。

 

ミッドソールには「Helionスーパーフォーム」を使用。Helionスーパーフォームを使用した極厚のミッドソールが強い衝撃から足を守ります。また、中足部に配置されたしなやかな「Speedboard」が安定性をサポート。長時間のラ ンニングでも、関節への負荷を和らげ、脚をフレッシュに保つことができます。

 

 

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バスケ渡邊雄太が共有した“夏の思い出、一生の宝物”に国内ファン反響!「感動が蘇りました」

SNS上で“今夏の感動”が蘇った。

 

10月23日、今季からNBAフェニックス・サンズに所属する渡邊雄太は、自身のX(旧ツイッター)を更新。8〜9月の「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」で日本代表をパリ五輪出場に導いた際の集合写真、そして額縁に入れて飾られた日本代表のサイン入りユニフォームを「夏の思い出」として紹介し、ファンの間で話題だ。


去る9月2日、沖縄アリーナで行なわれたW杯順位決定リーグ最終戦では、難敵カーボベルデを80-71で下し、過去最多の大会3勝目を挙げた日本代表。これでアジア最上位を決めたアカツキジャパンだが、自力での出場切符獲得は、1976年のモントリオール五輪以来48年ぶりの快挙となり、日本列島に大きな興奮をもたらした。


さらに、続く文面では、「実際に沖縄で着た、全員のサイン入りのユニフォーム。一生の宝物」と想いが詰まったこのジョーダンブランドのユニフォームについてコメント。

 

これを見た国内ファンからは、「マジで一生ものですねぇ…」「泣いちゃいます」「見ただけで、感動が蘇りました」「素敵過ぎます」「サンズでの活躍期待してます!」などと、さまざまな反応が寄せられている。


今季でNBAキャリア6年目の渡邊だが、ついに開幕を迎えた新シーズン。優勝候補と目される強豪サンズで飛躍できるか?そのパフォーマンスにも注目だ。

日々の健康管理をモニタリング! ガーミン最新モデル「ヴィヴォアクティブ ファイブ」は睡眠サポート機能がより強化された!

アメリカ発GPS機器のガーミンジャパン(以下ガーミン)は、スマート機能に加え、ライフログ・健康サポート機能が充実した「vívo(ヴィヴォ)」シリーズの最新モデル「vívoactive 5(ヴィヴォアクティブ ファイブ)」を発売。そして先日、モデル・女優の朝比奈 彩さんのガーミンアンバサダー就任発表&ヴィヴォアクティブ ファイブ発表会が行われました。

 

スマートウォッチエントリー層にも使いやすい!

今回発売されたヴィヴォアクティブ ファイブは、健康維持に欠かせない睡眠に着目し、睡眠サポート機能がより強化されました。バッテリーはスマートウォッチモードで約11日間とさらに長くなり、充電を心配することなく、睡眠中を含む1日の心身状態全てを計測記録できます。

↑「ヴィヴォアクティブ ファイブ」3万9800円(税込)。サイズ:W42.2×H42.2×D11.1mm/ディスプレイ:直径1.2インチ(30.4mm)/重量:36g

 

「ガーミンはデータ活用をアスリートだけのものではないと考えています。自分の身体を知るために、自身のライフログデータをうまく活用することは誰にとっても有意義なことだと考えています。今回のヴィヴォアクティブ ファイブは、プロのアスリートが求める品質性能はそのままに、初めてウェラブル、初めてスマートウォッチを購入する方にも使いやすく、お求めやすい値段で提供します」と、ガーミンジャパン代表取締役の岩田元樹氏は語りました。たしかに本モデルの価格帯は、ガーミンスマートウォッチのラインナップの中でも比較的リーズナブル。

↑ガーミンジャパン代表取締役の岩田元樹氏

 

続いて、ガーミンジャパン プロダクト・マーケティング藤原加七絵氏が登壇。「健康を支える3つの要素は、適度な運動、質のいい睡眠、バランスの取れた食事。健康管理で1番難しいことは継続ですが、ヴィヴォアクティブ ファイブを身につけているだけで、自分自身のことを正確にデータで把握することができますので、 ストレスなくモチベーションアップにつながります」。

↑ガーミンジャパン プロダクト・マーケティング藤原加七絵氏

 

では、具体的に言うとヴィヴォアクティブ ファイブの特徴はどのようなものなのか。ここからは、健康を支える3つの要素に絞って紹介しよう。

 

■1つ目は運動管理

ヴィヴォアクティブ ファイブは30種類以上のスポーツアプリを搭載し、ウォーキング、ランニング、サイクリングといった自宅周辺でできるものから、ゴルフ、水泳、スキーといった様々なスポーツに対応可能。防水性能も備えているので、運動中はもちろん、家事やシャワー時も着用可能です。

 

「運動の記録を残すだけではなく、運動の効果、 さらに休息のアドバイスもしてくれます。運動効果を見える化する機能に、筋トレ時に鍛えた筋肉部位をグラフィックで表示する機能や、 運動の内訳をより詳細に知ることができるトレーニング効果の機能があります。また、休息の機能としてあるのがリカバリータイム。次の運動までにどのくらい休息をした方がいいのか教えてくれるので、オーバートレーニングや怪我の予防にもなります」(藤原氏)

 

■2つ目は睡眠管理

ヴィヴォアクティブ ファイブは睡眠機能がさらにアップデートしました。今回新たに睡眠コーチを搭載。スコアを改善するために必要な睡眠時間や、 昼寝や仮眠も計測し、心身に与える影響を分析する「お昼寝検出」を追加。一人一人の心身の状態に合わせて、理想的なタイミングや長さについてもアドバイスしてくれます。さらに睡眠中の心拍変動を確認できる「HRV(心拍変動)ステータス」も 加わり、交感神経・副交感神経のバランスを把握することができるようになり、健康維持やトレーニングのパフォーマンス管理に役立てられます。

 

「睡眠改善には、睡眠の可視化が有効です。ガーミンは、睡眠の質を0から100の件数で示す睡眠スコアがあります。ヴィヴォアクティブ ファイブは バッテリーが約11日間持つので、寝ている間も充電のために外す必要がなく、睡眠を継続してモニタリングしてくれます。

 

そもそもガーミンが睡眠に注目した背景は、日本人の睡眠時間の短さです。睡眠は健康の礎です。良質な睡眠を得ることで、運動、仕事のパフォーマンス向上、若返り、ホルモン物質によるアンチエイジング効果、重大疾患リスクを減らすことができます。良質な睡眠を得られなければ、健康も利用も成り立ちません」(藤原氏)

↑2023年世界睡眠調査によると、日本は主要12か国で最下位

 

■3つ目はフィットネス年齢

「フィットネス年齢とは、体年齢を指します。これは、アクティビティ時間、心拍数、BMIなどのデータから算出される指標。皆様の周りにも実年齢より若々しく見える方いらっしゃいますよね。運動、健康管理をすることで、体年齢の若返りを期待できます。体年齢を数値化することで、目標意識が高まり、 モチベーションアップに繋がります」(藤原氏)

 

女性の健康をサポートする!

一方で、女性にパーソナライズされた機能も充実しています。生理周期トラッキングは生理期間までの日数を表示。妊娠トラッキング機能は、妊娠状況の経過を確認、見える化が可能。継続的に着用することで、女性の体の変化、不安に寄り添ってくれます。

↑女性のウェルネスライフをサポートするフェムテック機能も搭載

 

「ガーミンの男女別スマートウォッチ所持率を見ていくと、 2018年から2022年までに女性のシェアが2.3倍に増えています。しかし、 まだ全体の30パーセントにとどまっております。女性市場拡大をさらに図っていくため、ガーミンは女性が身に付けやすいカラーやサイズを用意し、ラインナップを拡充していきます」(藤原氏)

↑右側のグラフを見ると、スマートウォッチの使用が日常化している欧米諸国では、女性の所持率が55パーセントと半数を占めています

 

女性を意識したファッショナブルなカラーラインナップ。

↑左から、ブラック/ストレート、アイボリー/クリームゴールド、ブルー/ブルーメット、オーキッド/オーキッドメットの4色展開

 

↑左から、睡眠コーチ、Body Battery、スポーツアクティビティ、通知機能、Suicaの表示画面

 

発表会当日は、朝比奈さんが健康と美容のために行っていることも語られました。「私は『よく食べて、よく運動して、よく寝る」っていう、この3つを心掛けていて、特にスポーツは日々のストレッチからランニング、ロードバイク、趣味のゴルフまで、結構やっていて、ついついやりすぎちゃう。ガーミンは毎日の運動の質と量を計測してくれるだけでなく、スポーツに合わせたサポート機能も充実。さらに自分の体のエネルギー残量を数値でわかりやすく見せてくれるので、やりすぎ防止にすごく頼りになります」と、コメント。

↑心拍変動、ストレスレベル、睡眠、そして毎日の活動レベルなどを分析し、体のエネルギー残量を5〜100までの数値で示すガーミン独自の指標「Body Battery」に感動していた朝比奈さん

 

↑朝比奈さんが健康と美容のために行っていること。1位から睡眠、2位・運動、3位・ストレス対策、4位・疲労対策、5位・食事

 

 

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日々の健康管理をモニタリング! ガーミン最新モデル「ヴィヴォアクティブ ファイブ」は睡眠サポート機能がより強化された!

アメリカ発GPS機器のガーミンジャパン(以下ガーミン)は、スマート機能に加え、ライフログ・健康サポート機能が充実した「vívo(ヴィヴォ)」シリーズの最新モデル「vívoactive 5(ヴィヴォアクティブ ファイブ)」を発売。そして先日、モデル・女優の朝比奈 彩さんのガーミンアンバサダー就任発表&ヴィヴォアクティブ ファイブ発表会が行われました。

 

スマートウォッチエントリー層にも使いやすい!

今回発売されたヴィヴォアクティブ ファイブは、健康維持に欠かせない睡眠に着目し、睡眠サポート機能がより強化されました。バッテリーはスマートウォッチモードで約11日間とさらに長くなり、充電を心配することなく、睡眠中を含む1日の心身状態全てを計測記録できます。

↑「ヴィヴォアクティブ ファイブ」3万9800円(税込)。サイズ:W42.2×H42.2×D11.1mm/ディスプレイ:直径1.2インチ(30.4mm)/重量:36g

 

「ガーミンはデータ活用をアスリートだけのものではないと考えています。自分の身体を知るために、自身のライフログデータをうまく活用することは誰にとっても有意義なことだと考えています。今回のヴィヴォアクティブ ファイブは、プロのアスリートが求める品質性能はそのままに、初めてウェラブル、初めてスマートウォッチを購入する方にも使いやすく、お求めやすい値段で提供します」と、ガーミンジャパン代表取締役の岩田元樹氏は語りました。たしかに本モデルの価格帯は、ガーミンスマートウォッチのラインナップの中でも比較的リーズナブル。

↑ガーミンジャパン代表取締役の岩田元樹氏

 

続いて、ガーミンジャパン プロダクト・マーケティング藤原加七絵氏が登壇。「健康を支える3つの要素は、適度な運動、質のいい睡眠、バランスの取れた食事。健康管理で1番難しいことは継続ですが、ヴィヴォアクティブ ファイブを身につけているだけで、自分自身のことを正確にデータで把握することができますので、 ストレスなくモチベーションアップにつながります」。

↑ガーミンジャパン プロダクト・マーケティング藤原加七絵氏

 

では、具体的に言うとヴィヴォアクティブ ファイブの特徴はどのようなものなのか。ここからは、健康を支える3つの要素に絞って紹介しよう。

 

■1つ目は運動管理

ヴィヴォアクティブ ファイブは30種類以上のスポーツアプリを搭載し、ウォーキング、ランニング、サイクリングといった自宅周辺でできるものから、ゴルフ、水泳、スキーといった様々なスポーツに対応可能。防水性能も備えているので、運動中はもちろん、家事やシャワー時も着用可能です。

 

「運動の記録を残すだけではなく、運動の効果、 さらに休息のアドバイスもしてくれます。運動効果を見える化する機能に、筋トレ時に鍛えた筋肉部位をグラフィックで表示する機能や、 運動の内訳をより詳細に知ることができるトレーニング効果の機能があります。また、休息の機能としてあるのがリカバリータイム。次の運動までにどのくらい休息をした方がいいのか教えてくれるので、オーバートレーニングや怪我の予防にもなります」(藤原氏)

 

■2つ目は睡眠管理

ヴィヴォアクティブ ファイブは睡眠機能がさらにアップデートしました。今回新たに睡眠コーチを搭載。スコアを改善するために必要な睡眠時間や、 昼寝や仮眠も計測し、心身に与える影響を分析する「お昼寝検出」を追加。一人一人の心身の状態に合わせて、理想的なタイミングや長さについてもアドバイスしてくれます。さらに睡眠中の心拍変動を確認できる「HRV(心拍変動)ステータス」も 加わり、交感神経・副交感神経のバランスを把握することができるようになり、健康維持やトレーニングのパフォーマンス管理に役立てられます。

 

「睡眠改善には、睡眠の可視化が有効です。ガーミンは、睡眠の質を0から100の件数で示す睡眠スコアがあります。ヴィヴォアクティブ ファイブは バッテリーが約11日間持つので、寝ている間も充電のために外す必要がなく、睡眠を継続してモニタリングしてくれます。

 

そもそもガーミンが睡眠に注目した背景は、日本人の睡眠時間の短さです。睡眠は健康の礎です。良質な睡眠を得ることで、運動、仕事のパフォーマンス向上、若返り、ホルモン物質によるアンチエイジング効果、重大疾患リスクを減らすことができます。良質な睡眠を得られなければ、健康も利用も成り立ちません」(藤原氏)

↑2023年世界睡眠調査によると、日本は主要12か国で最下位

 

■3つ目はフィットネス年齢

「フィットネス年齢とは、体年齢を指します。これは、アクティビティ時間、心拍数、BMIなどのデータから算出される指標。皆様の周りにも実年齢より若々しく見える方いらっしゃいますよね。運動、健康管理をすることで、体年齢の若返りを期待できます。体年齢を数値化することで、目標意識が高まり、 モチベーションアップに繋がります」(藤原氏)

 

女性の健康をサポートする!

一方で、女性にパーソナライズされた機能も充実しています。生理周期トラッキングは生理期間までの日数を表示。妊娠トラッキング機能は、妊娠状況の経過を確認、見える化が可能。継続的に着用することで、女性の体の変化、不安に寄り添ってくれます。

↑女性のウェルネスライフをサポートするフェムテック機能も搭載

 

「ガーミンの男女別スマートウォッチ所持率を見ていくと、 2018年から2022年までに女性のシェアが2.3倍に増えています。しかし、 まだ全体の30パーセントにとどまっております。女性市場拡大をさらに図っていくため、ガーミンは女性が身に付けやすいカラーやサイズを用意し、ラインナップを拡充していきます」(藤原氏)

↑右側のグラフを見ると、スマートウォッチの使用が日常化している欧米諸国では、女性の所持率が55パーセントと半数を占めています

 

女性を意識したファッショナブルなカラーラインナップ。

↑左から、ブラック/ストレート、アイボリー/クリームゴールド、ブルー/ブルーメット、オーキッド/オーキッドメットの4色展開

 

↑左から、睡眠コーチ、Body Battery、スポーツアクティビティ、通知機能、Suicaの表示画面

 

発表会当日は、朝比奈さんが健康と美容のために行っていることも語られました。「私は『よく食べて、よく運動して、よく寝る」っていう、この3つを心掛けていて、特にスポーツは日々のストレッチからランニング、ロードバイク、趣味のゴルフまで、結構やっていて、ついついやりすぎちゃう。ガーミンは毎日の運動の質と量を計測してくれるだけでなく、スポーツに合わせたサポート機能も充実。さらに自分の体のエネルギー残量を数値でわかりやすく見せてくれるので、やりすぎ防止にすごく頼りになります」と、コメント。

↑心拍変動、ストレスレベル、睡眠、そして毎日の活動レベルなどを分析し、体のエネルギー残量を5〜100までの数値で示すガーミン独自の指標「Body Battery」に感動していた朝比奈さん

 

↑朝比奈さんが健康と美容のために行っていること。1位から睡眠、2位・運動、3位・ストレス対策、4位・疲労対策、5位・食事

 

 

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東京五輪以来の来日で“寿司職人”に? 男子テニス金メダリストの板前姿が話題に

国内唯一の男子テニスATPツアー「木下グループジャパンオープンテニスチャンピオンシップス」。今年も世界のトッププレーヤーが東京・有明テニスの森公園に集い、連日熱戦が繰り広げられているが、その開幕前には、2021年東京五輪の金メダリストとして再び来日したスター選手の“意外な姿”が話題を集めている。

 

SNS上で反響を呼んだのは、第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/世界ランキング9位)だ。2年前、同会場の東京五輪で劇的な勝ち上がりを見せ、表彰台のトップに立っている26歳。それ以来の来日となった今大会前の10月14日には、公式インスタグラムを更新し、寿司作りに挑戦している様子を掲載した。

 

今回共有されているのは、都内の寿司屋で撮影された4枚の画像。調理白衣を身にまとったズベレフは、日本の職人から握り方の指導を受けており、この貴重な体験を楽しんだようだ。文面には、「自己責任で食べて」と冗談混じりに綴り、「#SushiChef #Tokyo #Japan #food #sushi」とハッシュタグが添えられている。

 

 

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また3枚目は、同じく初出場を果たした第8シードのフェリックス・オジェ=アリアシム(カナダ/17位)との記念写真となっており、世界中のテニスファンから反響が続々。「似合う」「素敵に見える!」「東京を楽しんで」「サーシャ(ズベレフの愛称)がシェフに!」などと、200件を超えるコメントが寄せられていた。

 

 

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なお、今季は右足首の負傷からツアー復帰を果たし、再び世界のトップでプレーしているズベレフだが、16日に行なわれた1回戦では、ジョーダン・トンプソン(オーストラリア/60位)に3-6、4-6のストレート負け。東京五輪に続く日本での好パフォーマンスとはならなかったが、残りシーズンのさらなる活躍に期待したい

全世界で間もなく累計200万足超え!ニューバランスのロングセラーモデル「1080」が、もっと楽に、もっと快適に進化!

ニューバランスジャパンは、全世界で人気のロングセラーモデル、Fresh Foam Xファミリーの最新モデル「Fresh Foam X 1080 v13(フレッシュフォームエックス テンエイティ)」を発表しました。Fresh Foamはクッション性をコンセプトに2014年に初代が誕生。以降も進化を続け、本作はよりソフトなライド感と軽量感を実現。

↑ニューバランス「Fresh Foam X 1080 v13」。ニューバランス公式オンラインストアおよびニューバランスオフィシャルストア、その他一部のニューバランス取扱店舗にて発売中。価格は1万8700円(税込)です

 

ランニングカテゴリーのフットウェアを構成する2つのプラットフォーム

ニューバランスのランニングカテゴリーでは、フットウェアに限ると大きく2つのテクノロジープラットフォームがあります。一つ目がFresh Foamシリーズで、最高のクッション性を提供するためのテクノロジーにより長く快適に走るための設計がされています。それは限定されたシーンではなく、ボーダーレスに展開しているEvery dayランニングというくくりの中のテクノロジーです。

 

二つ目が「Fuel Cell(フューエルセル)」シリーズという最高のエナジーリターンを提供するテクノロジーで、より速く走るために設計されています。シーンはピンポイントで、レースデーシューズというのがFuel Cellのメインのストーリーです。

 

「そもそもFresh Foamは、コンシューマーの方にどんなベネフィット(利益)を提供するのか。社内デザイナー、デベロッパーを含めたところで360度コンフォートがキーワードになっています」と、ニューバランスジャパン 商品企画フットウェアプロダクト部マネージャーの武田信夫氏が解説します。

↑幅広いランナー層はもとより、ライフスタイルシーンにも落とし込んでいくFresh Form X 1080 v13の魅力を語る武田氏

 

360度コンフォートのベネフィットを提供するためには大きく二つの要素があります。まず一つ目がソールのテクノロジーで、砂浜のような抜群のクッション性、アッパーは第2の皮膚のような抜群の足馴染み、この二つのソールとアッパーの要素が相まって初めて360度コンフォートの実現に繋がるといった考えのもと設計されています。

 

「特にソールのテクノロジーがユニークで、砂浜のような抜群のクッション性というのは、Fresh Foamが始まった10年前からのキーワードです。そのため、一部のモデルでは、世界中の各地の有名なビーチリゾートからヒントを得たモデル名が落とし込まれています」(武田氏)

↑フィリピンのボラカイ島やギリシャのザキントス島、スペインのエル・ヒエロ島など

 

Fresh Foam設計の生命線が「Data to design」です。360度コンフォートの履き心地を実現するために様々なランナーの走行時のデータを収集し、解析してデザインに落とし込むData to designという開発プロセスが採用されています。それは、足底圧分布測定フォースプレートなどを用いて、どこにテンションがかかっているのか、どこの伸びが大きくなっているのかといったデータを数多く収集。そのデータをベースに解析ソフトが半自動的にデザインを起こします。

 

「今までのフットウェアのデザイナーは自分の感性でペンを走らせて絵を書くことが基本でしたが、このFresh Foamに関しては、AIで解析してコンピュータが自動的にデザインを起こしていく。プラス我々の方では実走も行い、体感も含めながら最新のデザインを起こしていきます。100%コンピュータ任せではなく、ハイブリッドの形を採用しています」(武田氏)

↑1080 13代目となる「Fresh Foam X 1080 v13」。カラーラインナップはメンズ用で全6色

 

そのデータを収集するための基地、ベースとなっているのが、アメリカ・ボストンの本社のすぐ隣に昨年新設された「Sports Research Lab」です。

 

「以前からスポーツリサーチラボは存在していましたが、これまではmade in USAの『990』などを作るローレンスという地域にある工場の地下1階の小さなスペースでした。今回はラボの右側に『The Track』という室内競技場に併設する形で新たに新設されました。

 

もちろん最新の機材を用いていますが、一番のポイントはトラックがすぐ横に併設されているので、開発したモノをその場でテストしながらデータが取れる。より開発のスピード感も上がっています。もちろんランニングカテゴリーのフットウェア以外にもアパレル。そしてフットボール、バスケットボール、ベースボールなど、ありとあらゆる競技のデータがここで取れるようになっていますので、今後のニューバランスのスポーツカテゴリーはかなりレベルアップしてくると思います。期待してください」(武田氏)

↑新設されたラボ。メディアツアーの様子はYouTubeで多数公開されている

 

世界で200万足を超えるロングセラーモデル

2011年に誕生した1080は毎年進化を遂げ、2014年のv6からはクッション性をコンセプトとし、Data to Designの考えに基づき単一素材でありながら、その形状によってクッション性と安定性を両立することで機能性とスムーズな走りを実現したミッドソール、Fresh Foamを採用しました。

↑ミッドソールの凹凸デザインがFresh Foamの特徴

 

2020年からFresh Foamは「Fresh Foam X」という、さらにクッション性、反発性を増したミッドソールへと進化しました。より楽しく、より快適に走れるクッション性と2層構造による安定性を兼ね備えたモデルとして、トップアスリートのコンディション作りやリカバリー、日々のランニングからウォーキングまで、あらゆるレベルのランナーの様々な目的の足元を支えています。

↑1080は2011年のv1から今回のv13まで、同社を代表する定番モデルとして最も息の長いロングセラー商品となっている

 

↑発表会当日はアーカイブモデルも展示されていた

 

「おそらく今年、全世界でのセールスが200万足に届くか届かないか。来年には200万足超えると予想されます。他社さんのモデルを含めても世界で200万足を超えるのは、マーケットにとってなくてはならないモデルになりますので、いよいよ1080もそのレベル感まで来たなと感じています」(武田氏)

 

1080のコアなターゲットコンシューマーはマラソンのエントリー層で、完走を目指す層から週に1、2回健康維持のために走るフィットネスランナー層がメインのボリューム層になっていますが、それ以外にもアスリートのジョグといったリカバリー用としても愛用されています。そして、新しい取り組みとしてFresh Foamテクノロジーをパフォーマンスだけではなく、ライフスタイルのシーンにも落とし込んでいこうということでいろんなパートナーとのコラボレーションのプロダクトも進められているとのこと。

 

「ライフスタイルシーンでも1080やFresh Foamのシューズもありだよねという感じになってきています。来年以降は1080を中心に様々なコラボ企画もありますので期待してください」(武田氏)

 

より長く走ることにフォーカスし、よりソフトなライド感と軽量化を実現

身体に負担をかけずにクッショニングを存分に味わえるモデルという元々の1080のコンセプトは変わりなく、今回のv13に関してはより長く走ることにフォーカスを当ててアップデートが施されています。そこには注目すべき3つのポイントがありました。ニューバランスジャパン ランニングシューズ企画・間宮葵氏が解説します。

↑前作の1080 v12よりも「長く走る」にフォーカスしたv13の進化のポイント

 

「一つ目が軽さになります。v12と比較して約30グラム軽くなっています。二つ目は、ゆったりとした優しいフィット感。これによってv12と比較してより幅広く、デイリーユースからウォーキング、ジョギング、そしてフルマラソンと大会に出てみたいという方にも適したフィット感になっています。三つ目はアウトソールデザインの改良です。よりロングライドを意識したような形状にアップデートを施しています」(間宮氏)

↑「街ランで使用したい方には、豊富なカラーリングを用意しています」と語る間宮氏

 

【その1】軽量化

1080の最大の特徴が、凸凹構造のミッドソールです。凹んでいるところは上から荷重を掛けると潰れやすいのでクッショニング効果が得られ、出っ張っているところは潰れにくいので安定感が出るという凹凸構造を組み合わせたワンプレートにすることで劇的な軽量化に繋がっています。

 

前作のv12モデルでは、前への推進力や足抜けといったスピード感もある程度考慮した設計になっていましたが、v13に関しましてはロングライドを意識して、反発性と軽さに特徴のあるコンパウンドを使用しています。

 

「衝撃吸収性がアップしたのはもちろん、特に前足部に関して反発性が感じられるようなコンパウンドになっています。それによってクッション反発が良く、厚みを増しているのにも関わらず軽量化も実現したコンパウンドになっています。形状に関しましては、前足部のトゥー・スプリングを低く、レングスを長く設計しておりますので、より日常使いからロングジョブまで幅広いシーンに対応できるような一足になっているのが特徴です」(間宮氏)

↑安定感やクッション性を持たせるために凸凹形状で機能を発揮するミッドソール

 

【その2】ラスト形状の見直し

1080は、幅の狭いものから広いものまで、踵からつま先の大きさ以外でもサイズが選べるので、カスタムオーダーとまではいえませんが、セミオーダーに近い感じでアジャストが可能です。

 

「長時間履いていてもタイトすぎない設計になっていますので、よりストレスフリーな履き心地を体験できるのが特徴です。そういった足へのフィット感ですとか、ロングライドを意識した形状にアップデートしまして、より幅広い用途やランナーの方に履いていただけるシューズになっています」(間宮氏)

↑タイト過ぎない快適なフィット感を実現したアッパー。ワイズ(足幅)はメンズがDから4E まで展開

 

【その3】アウトソールデザインの改良

Data to Disignコンセプトの元、デザインを一新。走行時の軌跡データを元に、より接地から足抜けまでの重心移動をサポートする形状にアップデート。カヌーのようなソール形状と相まってスムーズなライド感を実現しています。

 

「v12では横に少し屈曲性を意識しまして、切り込みのあるデザインを採用していましたが、v13では踵設置、そこから足抜け、重心移動の軌跡というのを重視しまして、より縦方向へのライド感というのを意識した形状にアップデートしました」(間宮氏)

↑特徴的なカヌーのような形状に改良したことで、縦方向へのスムーズなライド感を実現

 

トップアスリートのコンディション作りやリカバリー、日々のランニングやウォーキングまで、あらゆるレベルのランナーの様々な目的の足元を支えるFresh Foam X 1080 v13。世界で長く愛されるFresh Foam Xの安定感はもちろん、ファッションアイテムとして人気のニューバランスだけにライフスタイルに合わせやすいカラーリングも展開しています。来年以降はライフスタイルシーンに合わせたコラボ企画も予定されているので、そちらも注目です。

 

 

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上りも下りも快適!!「ウエーブライダー27」は大人のクルージングモデル/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす!ランニングシューズ戦線異状なし

2023「ミズノ」秋の陣②「ウエーブライダー27」の巻(後編)

 

日本が誇る総合スポーツカンパニー、ミズノ。このミズノを代表するランニングシューズと言えば「ウエーブライダー」である。軟らかで、かつ高反発なミッドソール「ミズノエナジー」が着地衝撃を吸収して推進力に換え、硬質なプレートである「ミズノウエーブ」が走行を安定性させる。ランニング初心者から、42.195㎞のフルマラソン挑戦まで、幅広い走力に応える、まさにミズノのマスターピースである。

 

27代目となる最新ウエーブライダーの注目は、前モデル(26)で行われた“機能”の見直しを踏まえた、“履き心地”のアップデートにある。しかも、競合メーカーもビックリのお値段据え置き1万4850円という戦略的な値付けも話題となっている。

 

今回は、いよいよウエーブライダー27を実際に履いて、その実力を体感するレポートに移る。いつものように、ランニング初心者も含めた4つの目的別“ランナーあるある”のランレポをお届けしたい。

↑ミズノ「ウエーブライダー27(WAVE RIDER)」1万4850円(税込)。サイズ展開:メンズ24.5~29.0、30.0㎝、ウィメンズ22.5~26.0㎝。カラー展開:メンズ、ウィメンズ計10色。ソール厚:前足部25mm /かかと38.5mm。ドロップ(踵と前足部の高低差):13.5 ㎜。重量:280g(27㎝片足)

 

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いよいよ、ウエーブライダー27を試走!

まずは、シューズに足を入れた感覚およびウォーキングのインプレから。次は「運動不足解消」が目的で走る1㎞を約7分(=キロ7分)の、の~んびり走。続いて、脂肪を燃焼させる「痩せラン」に適した、1kmを約6分(=キロ6分)の、めらめらペース。最後は、距離ではなく、走り切る爽快感を重視した、1㎞約4分30秒~5分(キロ4.5~5分)の「スカッと走」である。

 

【まず、履いてみた!(走る前の足入れ感&ウォーキング)】

ミズノがウエーブライダー27のプロモーションで最もチカラを入れるのが、試履き体験。マラソン大会の会場や、その大会が行われる地域のスポーツ量販店にミズノの社員が赴き、シューズの履き方からレベルにあった選び方まで、訪れた人々とのコミュニケーションを通じたプロモーションを計画している。

 

ランニングシューズの正しい履き方は、改めて書くまでもなく、シューレース(靴ひも)を十分に緩めて、かかとに合わせて足を入れ、つま先を軽く上げて馴染ませるところから始まる。ウエーブライダー27のシューレースを丁寧に、きつ過ぎも、ゆる過ぎもせずに締める。すくっと立ちあがり、ミッドソール「ミズノエナジー」のクッションの快適さを感じたら、出来上がりである。

 

なるほど、ウエーブライダー27のかかとのホールド感は、さすがミズノが自信を持って語るだけの快適さ。足首回りを含め、アッパーも優しくフィットしている。一度シューズを脱いで、雑に履いてみると、どーにも違和感が生じる雲泥の差。シューズはちゃんと履こう! と改めて思い知らされる。

 

試しに26に履き替えると、27は同じアウトソールとミッドソールとは思えない“履き心地”だ。“さては、中敷きを換えたか……”と思い、インソール(中敷き)を引き出して、26と27を比べてみたが、色が違うだけで厚みや質感は変化なし。ケチな疑いを持った自分を恥じるほどだ(疑って、スミマセン……)。

 

【運動不足解消ジョグ(1㎞を7分で走るペース)】

ウエーブライダー27を履き、軽く前傾姿勢。つま先に重心を移すと、自然にカラダが前へ前へと走り出そうとなる。その理由は、ドロップが12㎜あるから。ドロップは、つま先とかかとの高低差を差すギョーカイ用語。かかと側が12mm高い構造のため、ほどよいドロップによって生まれる前傾姿勢で、カラダが前へ進むのだ。

 

ウエーブライダー27のドロップに導かれるまま、ゆっくり走り出す。ミッドソールの「ミズノエナジー」が着地の衝撃を快適に吸収してくれる。1㎞を7分かけて走る「運動不足解消ラン」のペース。いい感じに全身の筋肉をリラックスさせ、どこにも無理がないペースだ。一緒に走っている人とお喋りしても息も切れない。お散歩替わりのランである。

 

最初はウォーキングから。慣れてきても一気にペースを上げず、心肺機能も、内臓を支える筋膜も、骨や関節や筋肉たちも、ランを自然に受け止められるように慣らしてゆく。これからランニングシーズン初めにもってこいのペースだし、レースをガシガシ走る上級者が大会の翌日などに体調を整えるリカバリー走のペースにも合う。“履き心地”をアップデートしたウエーブライダー27、良い感じだ

 

【痩せラン(1㎞を6分で走るペース)】

脚の向くまま、気の向くまま走ったら自然にペースが上がり、1㎞を6分10秒。あくまで筆者の走力での話だが、シューズ設計で想定されたドンピシャのペースでもある。なるほど初心者からマラソン挑戦者まで、ウエーブライダー27の対応レンジの厚さに納得

 

お散歩(走)から、もうちょいペースを上げてもカラダが順応してくると、30分や1時間でもヘッチャラになってくる。そうなれば、体脂肪は腹回りから消え、ランニングのエネルギーへと供出される。という「痩せラン」でも、ウエーブライダー27は快適に走りを支えてくれる。

 

着地衝撃を優しく吸収してくれるミッドソールの「ミズノエナジー」に加え、中足部に内蔵されたプレート「ミズノウエーブ」が走行安定性を確保。内側への過度な倒れ込み(オーバープロネーション)を防止し、かかとの着地衝撃を、前足部の蹴り出しの反発へとアシストしてくれるのだ。と、構造として説明すると難しそうだが、要は、不安なく走れるってコト。

 

試しに、左足にウエーブライダー26、右足に27を履いてみる。(怖いので)歩くだけのつもりが、いつの間にやら「痩せラン」ペースに。機能面を共有しているので似ているけど、やはり違う。クールなお姉さん(兄ちゃん)と、愛嬌のある妹(弟)……(お好きな設定で、妄想ください)。

※インプレ用の走行テストのため、真似して走ることは推奨しません。

 

【スカッと走(1㎞を4.5~5分で走るペース)】

走る目的は、自分に勝つため! 時間がない日の2㎞走の最後の50mだけでも、風を切ってゴール(自宅前)に駆け込みたい。そんな「スカッと走」に、ウエーブライダー27は応えてくれるだろうか?

 

せっかくなので、石畳のあるいつもの坂道へ。上り坂でペースを上げても、ウエーブライダー27はクロスオーバーSUVのようにしっかり加速に追従してくれる。さすが、軽量にして衝撃吸収性と反発性に富む「ミズノエナジー」である。

 

下り坂でも、ビックリの安定性。かかとから足首回りの抜群のフィッティングで、石畳の着地も怖さを感じない。加速によって、地面からの足裏への情報が増えているにも関わらず、安定した走りが得られる(26でも試したが、軍配は27である!)。

 

下り切って、フラットな道に入り、再度の加速。と、ここでの打てば響くような反応性は、残念ながらウエーブライダー27は持ち合わせていない。シューズの設計的にも、ウエーブライダーに採用されている「ミズノウエーブ」の構造的にも当然の反応である。

 

ウエーブライダー27は、打てば響く取り扱い要注意のレーシングタイプではなく、上りも下りも快適にこなす長距離でのクルーズ感を楽しむモデル(もちろんミズノはガチなレーシングタイプのラインナップも豊富だ)。

 

ということで、ウエーブライダー27での「スカッと走」は、上りゴール(もしくは下りゴール)がお薦め。誰かと競り合うのではなく、クルーズ感の延長、余裕で迎える大人のゴールこそ似つかわしい。

 

撮影/中田 悟

 

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今季メジャーで最も人気があったユニフォームTOP 20が発表!大谷翔平がここでも快挙

現地9月30日、MLB公式サイトは、今季最も人気があったレプリカユニフォームのランキングを発表。公式オンラインショップのデータをもとにトップ20の選手名が公開されており、そのなかでエンゼルスの大谷翔平は、メジャー全体1位に選出された。日本人選手がトップに立つのは、史上初の快挙だ。


10勝&44発と今季も投打で躍動し、日本人選手として初のアメリカン・リーグ本塁打王に輝いた大谷。その活躍ぶりを受け、今回の記事内では、「2023年シーズンもダイヤモンドの上で畏敬の念を抱かせるようなパフォーマンスを披露し、世界中にいるファンの心を揺るがし続けた」と称賛の言葉が綴られている。


大谷に次ぐ2位は、史上初の40本塁打&70盗塁を達成したブレーブスのロナルド・アクーニャJr.だ。前半戦終了時点では、ユニフォームの売上でメジャー全体トップに立っていた25歳。後半戦で惜しくも二刀流スターに逆転されているが、今季最も存在感を示したプレーヤーの一人であることは間違いないだろう。


アクーニャJr.が所属するブレーブスからは、他にマット・オルソン(8位)、オースティン・ライリー(12位)、オジー・オルビーズ(18位)が上位入り。トップ20に4名というのは今回、同ランキングに掲載されている選手が最も多いチームであり、それぞれポストシーズンでの活躍にも大きな期待が注がれる。

 

また、大谷の同僚では、過去3度MVP受賞のマイク・トラウトが10位。12年のデビュー以来、同ランキングの常連として君臨し続けているエンゼルスの主砲は今季、7月の左有鉤骨骨折によって出場が82試合にとどまり、打率.263、18本塁打、44打点、OPS.858と振るわなかったが、依然としてその人気は絶大だ。

 

今回掲載されたトップ20の顔ぶれは以下の通り。

 

1位 大谷翔平(エンゼルス)

2位 ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)

3位 アーロン・ジャッジ(ヤンキース)

4位 フェルナンド・タティスJr.(パドレス)

5位 ムーキー・ベッツ(ドジャース)

6位 ホセ・アルトゥーベ(アストロズ)

7位 フリオ・ロドリゲス(マリナーズ)

8位 マット・オルソン(ブレーブス)

9位 アレックス・ブレグマン(アストロズ)

10位 マイク・トラウト(エンゼルス)

11位 フレディ・フリーマン(ドジャース)

12位 オースティン・ライリー(ブレーブス)

13位 ジョーイ・ボットー(レッズ)

14位 コリー・シーガー(レンジャーズ)

15位 ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)

16位 エリー・デラクルーズ(レッズ)

17位 マニー・マチャド(パドレス)

18位 オジー・オルビーズ(ブレーブス)

19位 フランシスコ・リンドーア(メッツ)

20位 アドリー・ラッチマン(オリオールズ)

On「Cloudflow」が軽量化など大幅アップデートし、第4世代モデルに!

スイスのスポーツブランド「On(オン)」は、「すべてのランナーにスピードを」をコンセプトに掲げ、2017年に初代モデルが登場以降、あらゆるランナーから人気を得てきた軽量のパフォーマンスシューズの大幅アップデートモデル第4世代「Cloudflow 4(クラウドフロー 4)」を、2023年10月5日からOnオフィシャルオンラインショップ、On Tokyoおよび全国の取扱店にて発売します。

 

ランナーを前へ前へと押し出す!

歴代の「Cloudflow」の中で最も軽量で、高いエネルギーリターンをもたらす、次世代レベルのクッショニングがランナーを前へ前へと押し出します。また、最新素材で作られたSpeedboardと融合し、より一層スピードを感じることが可能に。

↑「Cloudflow 4」1万8480円(税込)

 

クラウドフロー 4のアッパーはOnのレーシングモデル「Cloudboom Echo」と同素材のハイテクウーブンアッパーが採用されています。この素材は通気性に優れており、100%リサイクルポリエステルを使用しています。さらには、新しくなったヒール構造が履き口を快適にし、ホールド力も向上しました。

 

そして今回のアップデートでは、ミッドソールを一新しました。密度の異なる二層のCloudTecがクッション性を強化し、そのミッドソールに挟まれたスプーン形状のSpeedboardが、滑らかなローリングと反発性を高め、ペースアップを助けます。またソールのラバーパッドは、濡れた路面でも高いトラクションを発揮。

 

メンズは全5色展開(アルペン限定色含む)。

 

本商品の発売にあわせ、東京都墨田区太平にある下町銭湯黄金湯ではクラウドフロー 4の無料トライアルも実施。ランニングとともに、黄金湯のお風呂とサウナを楽しむことができます。

◾On Cloudflow 4 レンタルシューズイベント in 黄金湯

◆期間
10月6日-10月15日
※貸出可能時間:平日・日曜・祝日 11:00-22:00、土曜日 15:00-22:00

◆貸出サイズ
男性-25cm~28.5cm、29cm
女性-23cm~25cm

 

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「サンキュー、ジャパン」F1界のレジェンドがUSJでキノピオ姿に…? 感謝のインスタ投稿が話題

世界のトップドライバーが三重・鈴鹿サーキットに集い、今年も熱い戦いが繰り広げられた自動車F1シリーズ第17戦の日本グランプリ(GP)。大会終了後には、“ある選手”のインスタグラム投稿が話題だ。

 

今回、SNSで反響を呼んだのは、F1史上最多の103勝を挙げ、通算7度の年間優勝を誇るルイス・ハミルトン(メルセデス)。5位に終わった今大会終了後の9月26日、公式インスタグラムを更新したイギリスのベテランドライバーは、文面に「サンキュー、ジャパン」と感謝の英文メッセージを綴ると、来日中に撮影された7枚の写真を公開している。

 

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日本人アーティストの空山基氏とコラボレーションしているヘルメットの写真や、東京・豊洲のアート施設「チームラボプラネッツ」を訪れた様子などがアップされているが、なかでも注目なのが、6枚目の写真。そこには、任天堂のマリオシリーズに登場する「キノピオ」の被り物を頭に乗せ、友人たちと一枚に収まったハミルトンの姿が…。

 

また、その画像に友人の一人として写っていたのは、リオ五輪のフェンシング男子フルーレ団体で銅メダルを獲得しているマイルス・チェムリーワトソン。「人生で最高の日、最高の旅だったかもしれない」と記された彼のインスタグラム投稿では、マリオシリーズのキャラクターに変装した別のショット、さらにゲームセンターで遊ぶ姿も投稿されている。

 

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ちなみに、今回の“キノピオ姿”が視線を集めていたのは、大会開幕前からだ。米放送局『ESPN』は9日、 F1専門のインスタグラムを更新し、「ハミルトンが日本の任天堂ストアでキノピオの帽子を被り、買い物していたのを目撃される」と投稿。すでにここでは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)で遊ぶハミルトンの後ろ姿が捉えられていた。

 

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大会に出場する一方で、日本を満喫していた様子のハミルトン。38歳になった今も第一線で活躍を続けるレジェンドの走りに今後も注目だ。

やはり「ミズノの至宝」は違った! 価格据え置きの英断は自信があるから。/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす!「ランニングシューズ戦線異状なし」

2023「ミズノ」秋の陣①「ウエーブライダー27」の巻(前編)

 

“やる気” の全てを溶かし続けてきたモーレツな暑さも、やっと落ち着いてきた。暑さを言い訳に、全てを先送りした結果の腹部周囲は、さすがにヤバっ……。なのに、食欲だけは自分史上、空前の好景気! そんな今、多くの人々が自戒のために始めるのが、シューズを履いて外に出ること。そう、ランニングシーズンの到来である。

 

“世界的巣ごもり”を理由に、走る回数も、距離も控えていた方々も、今シーズンの体脂肪率は待ったナシ。さらに、中止が相次いでいたマラソン大会も、続々と募集を再開し、走らない理由は、どーやら、どーこにも見当たらなくなってきた。

 

と、さまざまな理由で走り始める人々を応援する本連載。今回は、日本が誇る総合スポーツカンパニーのミズノの東京フラッグシップストア「MIZUNO TOKYO」にお邪魔している。普段のトレーニングから、初レース完走などエントリー層のランナーを支え続けているミズノの至宝「ウエーブライダー」が、今年もアップデートされたのである。

↑今回お話を伺ったのは、ミズノのマーケティングチーム斉藤太一マネージャー(左)と加藤利行ディレクター(右)。そして聞き手(中央)は、10年以上ライダーを履き続けている筆者

 

値上げラッシュのご時勢なのに、価格据え置き!

何もかもが値上げのご時勢、並みいる競合も値上げラッシュのなか、価格据え置き1万4850円(税込)という驚異的な大盤振る舞いで、ミズノの「ウエーブライダー27」はギョーカイの話題をさらっている。で、その背景にあるランニングシーンの変化を含め、今回ミズノに話を聞きに伺った。

↑ミズノ「ウエーブライダー27(WAVE RIDER)」1万4850円(税込)。サイズ展開:メンズ24.5~29.0、30.0㎝、ウィメンズ22.5~26.0㎝。カラー展開:メンズ、ウィメンズ計10色。ソール厚:前足部25mm /かかと38.5mm。ドロップ(踵と前足部の高低差):13.5 ㎜。重量:280g(27㎝片足)

 

「コロナ禍前は、人気のマラソン大会には、応募抽選でなかなか出場できない状況でした。現在、マラソン大会の状況がコロナ禍前まで戻らないと思っている人が大半だと思います。たしかに最近では、集客に困っている大会は数多くあります。ただ、ランナーの数が多かったコロナ禍前でも、大会の数そのものが多過ぎて、大会の人気によって集客に大きな差が出ていました」

 

と語るのは、ミズノでランニングを含めた陸上競技などを統括するマーケチームの斉藤太一マネージャーだ。なるほどSNSの発達とともに、大会出場の申し込みサイトも人気の大会を重視するようになっていた。コロナ禍前に徐々に進んでいた変化が、一気に加速したと斉藤さんが捉えている現象は、多くのギョーカイ関係者も感じていたことだ。

 

「もちろん、単に3年の間が空いたので、新たに大会に出ようとエントリーする人が一時的に減っただけで、イベントの有無に左右されることなく、個人個人の目的意識を持って走る人口は、むしろ増えたという見方もあります」(斉藤さん)

↑斉藤さんは、スパイクを利用する陸上競技から、厚底シューズが席巻するランニング、さらにはフィットネス領域まで幅広く統括する

 

“これから走り始める人に”まさにジャストなタイミング

一方、この春に17年間在籍したサッカーのマーケチームから、ランニング部門に異動したミズノのランニング部門のディレクター加藤利行さんは、ギョーカイの慣習に囚われない客観的な目線で、日本のランニング市場を分析し、ミズノの可能性に明るい展望を抱いている。

 

「期待したいのは、コロナ禍を機に走り始めた人たちです。イベントそのものがない中でも走っているので、そもそも競技志向ではないのですが、最近“ハーフマラソンを走ってみようかなぁ”と話すのを聞くようになってきました。今、そのような方々にウエーブライダー27をお届けできるのは、すごくタイミングが良いと思っています」(加藤さん)

 

ウエーブライダー27は、前年にフルモデルチェンジされた26の新機能の数々を発展的に継承するモデルだ。26で刷新されたミッドソールの「ミズノエナジー」は、それまで(25)よりも2㎜厚くなったにもかかわらず、より軽く、より軟らかになり、着地衝撃の吸収は20%、反発性は30%向上。これは当然、27でも継承している。

 

さらにウエーブライダーの屋台骨とも言える「ミズノウエーブ」の形状も、このタイミングでモデルチェンジ。樹脂系のPEVA系の形状を進化させた。

↑グレーと白の「ミズノエナジー」のミッドソールが、かかとなどでの着地の衝撃を吸収し、前足部での快適な蹴り出しをサポート。ミッドソールの合間の波状のプレート「ミズノウエーブ」(ブルーとライトグリーンのグラデ部材)は、着地から蹴り出しに駆けた内側への過度な倒れ込みを防止し、安定した走りを実現する

 

“機能”の見直しではなく、“履き心地”のアップデートなのだ!

忘れてならないのは、ミッドソールの「ミズノエナジー」フォームだ。軽く、反発性に優れ、しかも軟らか。と、フルモデルチェンジによるウエーブライダー26の諸々の機能や構造は、27にも継承している。となると27は、26と何が違うのだろう?

↑今回見直されたかかとのヒールカウンター(ミズノランニングの象徴ランバードが羽ばたく、中央の薄いグレーの部材)。よりコンパクトに、踵骨(しょうこつ)を包み込む

 

「ウエーブライダー27のアップデートは、26で行ったような機能の見直しではなく、“履き心地”の見直しです。そのため、かかとを包み込むコンパクトなヒールカウンターに変更しました。フィッティングが増し、かつ軽量化しています。新たに採用されたアッパーのメッシュは、かかとから足首回りまで吸い付くような感覚に仕上がりました」(斉藤さん)

 

ミズノがウエーブライダー27で見直した“履き心地”は、3点。先述の、①小型でかかと包み込むヒールカウンター、②よりフィットするメッシュアッパー。これに加え、③足の甲を包み込む一体構造のガセットタングに変更している。

↑アッパーと一体になったガセットタング。かかとのヒールカウンターとともに、かかとから足首まで包み込むウエーブライダー27の核心部

 

実際に履いて走ったレポートは、次回にたっぷり紹介するが、ミズノは、これから本格的に走り始める人たちが増えるであろうタイミングに、フラグシップシューズの最新機能を、“履き心地”を重視したアップデートで熟成させ、しかもお手頃価格のウエーブライダー27として発表したのだ。

↑ウエーブライダー26から継続となった、アウトソール(靴底)。中心の溝の奥のブルーとライトグリーンのグラデのプレートが「ミズノウエーブ」。今回27の“履き心地”のアップデートに次は、全面的な機能性の見直しが予定されているはず……とギョーカイ関係者のもっぱらの噂だ

 

ウエーブライダー27の価格戦略の深淵を探る

「価格を上げる話は、もちろん大きな議題でした。しかし、今回は機能重視のモデルチェンジではなく、“履き心地”重視のモデルチェンジです。正直、ここまで変わるのか、と驚くと同時に、その良さを私たちは確信しています。ともかく履いていただくことが大切なタイミングなので、あえて価格維持に踏み切りました」(加藤さん)

 

ミズノの決断の裏には、現在のランニングシューズ業界の、苛烈な開発ラッシュによる消耗戦の実情がある。新技術を搭載したモデルチェンジが恐ろしい勢いで進み、従来のランニンシューズブランド以外からも、欧州勢など新ブランドが市場を席捲し続けている。数値化しやすい機能だけでなく、履く人の心まで設計されたシューズが求められている時代なのだ。

 

日本のモノ作りのミズノが、フラッグシップモデルのアップデートで日本のランナーに出したひとつの提案が、“履き心地”重視のモデルチェンジを“価格維持で行う”こと。ミズノの真摯なモノ作りへの自信を踏まえた選択なのだ。

↑サッカースパイクを背に、17年間全国を駆け回って試履きを続けてきたという加藤さん。お気に入りのウエーブライダー27のカラーを手に熱く語る!

 

推測の域を出ないので恐縮だが、この価格戦略にはもっと深い意味があると筆者は考えている。それは、日本のスポーツ用品市場では話題になっていないが、中国ブランドを始めとする日本以外のアジアのプレーヤーたちのシューズの存在だ。ミズノの価格戦略は、これからのプレーヤーたちの価格戦略への、ひとつの布石だと筆者は見ている。

 

ミズノお二人には答えをはぐらかされてしまったが、ユーロでの価格を見る限り、中国勢の価格の割安感は侮れない。欧米の多くのスポーツブランドは、中国を生産の拠点にしていた時期が長く、その技術力の高さに大きな遜色などない。欧米ブランドだけを見て高価格に振り過ぎると、かつての日本の家電の二の舞になることも、あながち夢物語ではないと思えてならないのだ。

↑筆者の暴走する妄想に、真摯に応えていただく斉藤さんと加藤さん。撮影場所にお借りした東京・神保町の「MIZUNO TOKYO」3階のランニングシューズ売り場には、最新ウエーブライダー27の全カラー10色が並ぶ!

 

ウエーブライダーである限り、ミズノウエーブは存続する

最後にどーしても避けられないのは、ウエーブライダーの命とも言える「ミズノウエーブ」の今後だ。安定性を担保するシューズの“骨”でもある硬いプレートの存在は、ウエーブライダーの安定性の源泉であり、多くのウエーブライダーファンの安心感の要でもある。昨今、競合他社が相次いで安定感を得るためのプレートの採用を行っておらず、ウエーブライダーの去就には注目せざるを得ないのだ。

 

「ウエーブライダー27の試履き会を行った際、一番評価が高かったのは安定性です。ウエーブプレートの存在があるからこその、グラつかずに走れる安定性の高さに、皆さん改めて気付いていただけたと感じています。ウエーブライダーのDNAであるミズノウエーブは、ウエーブライダーである限り、なくなることはありません」(斉藤さん)

 

と、ミズノランニングを支えるマーケのお二人の、熱~いウエーブライダー27話は尽きない。宴もたけなわではあるが、いよいよ最新ウエーブライダー27の“履き心地”のアップデート具合についてのレポートに移りたい。もちろん、次回のお楽しみだ!

 

撮影/中田 悟

 

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FCバルセロナと日本の“草サッカー”が激突!「U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ」2023年大会の成果

11回目を迎えた「U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ」(通称ワーチャレ)。今年は8月24日から27日、千葉のフクダ電子アリーナや周辺のグラウンドで開催されました。 “ワールドチャレンジ” と銘打つ本来の姿が戻ってきたことを感じさせた、今大会のハイライトをレポートします。

↑ジェフ千葉の本拠地、千葉市のフクダ電子アリーナで決勝・準決勝・3位決定戦が行われた

 

国際色豊かな本来の “ワールドチャレンジ” が復活

ジュニア世代を対象とした、11人制サッカーのインターナショナルなサッカー大会として、すっかりお馴染みとなった本大会。通常、小さなコートを使って7〜8人で戦うジュニア世代の諸大会と一線を画し、スペインのFCバルセロナ(バルサ)を筆頭に世界的強豪クラブのジュニアチームと、フルコートのサッカーで勝負ができる点が、参加チームにとっても大きな魅力となっています。

 

今回の2023年大会では、欧州からFCバルセロナとユベントスFCが前年に続いて参戦したうえ、コロナの影響で途絶えていたアジアやアフリカを中心とした海外チームの招待も復活。中国から2チーム、インドネシアから1チーム(直前で事情により出場辞退)、さらには政情不安が続くミャンマーからもU-12チームが参加するなど、国際色豊かな本来のワーチャレとなりました。

↑スペインからは、常連かつ大会の象徴的存在となっているFCバルセロナが昨年に引き続き参戦

 

U-12、つまり小学生でありながら、海外の強豪チームと試合ができる機会はほとんどないでしょう。とくに島国・日本の選手たちにとっては、その機会を作ることも容易ではありませんが、逆に機会を得ることができたチームや選手にとっては、得難い経験となることは間違いありません。

 

振り返れば、2013年の第1回大会では、現日本代表の久保建英(くぼたけふさ)選手を擁するFCバルセロナのジュニアチームが圧倒的な強さを見せつけ優勝。日本のサッカー指導者たちに大きな衝撃を与えました。以来、ワーチャレはバルサを筆頭とした世界の強豪クラブと勝負でき、かつ世界の最先端のプレー技術や戦術、指導技術に触れることができる大会として、ジュニアチームのコーチたちの間で注目度を増していきました。

 

一方では、この10年の間に日本におけるジュニアサッカーのレベルも着実に進歩を遂げています。当初は歯が立たなかった強豪の海外招待チームとの対戦も、僅差の勝負となる好ゲームが増え、実際コロナ禍直前の2019年、そして昨年の2022年の大会——FCバルセロナは出場した直近2大会で、決勝に辿り着けていません。それ以前の大会では、全出場大会で決勝に進出、優勝を果たしていたのです(準優勝は1回のみ)。

 

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「ワーチャレは子どもたちが世界に “憧れる” のではなく、『自分たちもやれるぞ!』と肌で感じてもらうことで、今後の成長を引き出すという意図をもって開催しています」と話すのは、大会実行委員長の浜田満さん。コロナ禍を乗り越えた同大会への国内からの参加要望増加に応え、本大会に出場するための国内予選の枠も大幅に拡大されました。以前は別々だったJクラブと街クラブの垣根も取り払って、全国8カ所で予選を敢行。その結果、 “天王山” であるフクダ電子アリーナには有名無名を問わず、全国から非常にレベルの高いチームが集まりました。

↑大会の発起人で、実行委員長を務めるAmazing Sports Lab Japan代表の浜田満さん

 

その効果は、結果からも感じられます。グループリーグではどの試合も接戦、熱戦となり、FCバルセロナやユベントスFCとの試合でも、大差がつく試合が見られません。大会後、浜田さんは「日本のチームがこの大会に力を入れるようになってくれて、大会のレベルがとても上がりました」と感想を語っています。ワーチャレの開催意義が着実に日本のジュニアサッカー界にも広がり、その成果は今大会にも色濃く反映された——。そう見て間違いないでしょう。その象徴が、今大会の決勝の対戦カード、FCバルセロナ対SORRISO SELECT(ソレッソ・セレクト)でした。

↑決勝は、スペインから参戦したFCバルセロナと熊本・鹿児島・宮崎・長崎と九州4県からの選抜チーム、ソレッソ・セレクトという顔合わせ

 

バルサの猛攻に、街クラブによる席巻……今大会を象徴するような戦いの行方

今大会ではFCバルセロナの気合いの入り方が、これまでとは違って見えました。来日した選手たちは、ここ2大会で決勝進出を逃していたことを、先輩たちから聞いていたそうです。つまり彼らは、プライドを賭けて優勝を狙いに来ていたのです。 “バルサ招聘” を実現させてきた浜田さんも、「今年のバルサはすごくいいチームで、トップレベルの選手たちが出てくれた」と語ったことにも現れています。

 

彼らの優勝への強い思いが炸裂したのが、準決勝の横浜F・マリノスプライマリー戦。炎天下での連戦の疲れなどまったく感じさせず、開始早々から、1タッチ、2タッチで流れるようにつないでいく持ち前のパスサッカーと、とくに前線の3人の選手たちの個人技とスピードで、横浜F・マリノスプライマリーを防戦一方へと押し込んでいきます。また攻撃のみならず、ボールを失った後に猛然と奪いにいく選手たちの戦う姿勢には、勝利への執念が見られました。

 

バルサは決定機を量産。大量8ゴールを奪い、Jクラブのジュニアでも最高峰クラスのチームに圧勝を遂げました。横浜F・マリノスプライマリーは、終盤になって意地のゴールをもぎ取りましたが、それが精一杯の抵抗でした。これがバルサの真の実力か、そう思わせました。

↑Jクラブチーム同士の対戦となった3位決定戦は、決着がPKにまでもつれ込んだ

 

もう一方の準決勝では、ソレッソ・セレクトがヴィッセル神戸U-12を下して、決勝に進出します。勝者のソレッソは、熊本を拠点として2002年に設立された街クラブで、九州各地でスクールも展開しており、その各地から集めた選抜チームということで “セレクト” を名乗ったそう。

 

驚くべきは、「5カ所から何人かずつ集めたチーム」(広川靖二監督)が並みいる強豪たちを抑え、決勝まで進出してきたことでしょう。いわば即席のチームが、決勝でバルサと対戦する。そんな痛快なことが実現してしまうのがワーチャレの真骨頂であり、まさにこの年代の選手たちの、草の根からのレベルアップを感じさせた出来事といえました。

↑決勝戦に向かうソレッソ・セレクトの選手たち。決勝に駒を進めた喜びが伝わってくる

 

世界のバルサと地方の街クラブが激突

迎えた決勝でも、驚きは続きました。気合十分で試合に臨んだFCバルセロナのメンバーにまったく臆することなく、ソレッソ・セレクトの選手たちも前へと圧力をかけ、開始早々にコーナーキックのチャンスを得ます。ニアに送ったボールをバルサの選手が頭でそらすと、ボールはそのままバルサゴールへ……。なんとオウンゴールでソレッソが先制点を奪います。

 

まさかの失点でしたが、バルサも慌てることはありませんでした。ただそれ以上に、中盤に人数をかけ、執拗に圧力をかけてくるソレッソの選手たちに、手を焼いているのは明らかでした。それでも9分には、中盤深めの位置からのスルーパスに、今大会で見事なゴールを重ねてきたFWのエクトル・ネストル・アスム・オヤナ選手が反応。同点に追いつきます。

ソレッソは同点に意気消沈することなく、とにかく走って身体を寄せ、交わされてもカバーを繰り返します。とくに速さと巧さを兼ね備えたFWのエクトル選手やディバイン・イケナ・エジョフォル・ジョン選手のマークを任された切通武琉選手と河崎心太郎選手の身体を張ったディフェンスは、ソレッソのピンチを何度も救い、とうとう前半は1-1の同点で終了しました。

↑後半から投入されたマルビン・チュックウブンケン・ドゥル・ドゥル選手と、負けず劣らぬ走力を見せる河崎心太郎選手。彼もまた切通選手とともにバルサのFW陣を苦しめた

 

準決勝でJクラブのジュニアを完膚なきまでに叩きのめしたバルサでしたが、決勝では街クラブのソレッソに善戦を許すという構図は、今大会を象徴していたといえます。スーパーな選手がいるわけではないソレッソでも、戦い方次第でバルサでさえ苦しめることができる。まさに浜田さんの言う「世界に憧れるのではなく、『自分たちもやれるぞ!』と肌で感じる」を、ソレッソは体現していました。

↑ソレッソ・セレクトの守護神は、丹後龍人選手。決勝ではDF陣とともに、鋭い飛び出しと的確なセービングでピンチを何度となく防いだ

 

迎えた後半、ソレッソは変わらずハイプレッシャーでバルサに挑んでいきます。とはいえ、バルサの選手たちもしたたかでした。32分(後半7分)、後半から入ったマルビン・チュックウブンケン・ドゥル・ドゥル選手が一瞬のスキを突いてマークについていた相手を振り切って後方からのパスに飛び出すと、そのまま見事なゴールを決めます。逆転ゴールの歓喜に、ベンチから選手も飛び出し大喜び。それは、バルサの選手たちが本気で勝利を求めていた証でした。

 

その後もソレッソは懸命に走り続け、時にチャンスを迎えたこともありましたが、ゴールには及ばず。逆に48分(後半23分)には、今大会のMVP、ジャン・リソス・トレス選手に3点目を決められ、勝負は決しました。優勝杯は2018年以来となるFCバルセロナが獲得。準優勝はソレッソ・セレクト、そして3位はJクラブ同士の熱い3位決定戦をPK戦で制したヴィッセル神戸U-12 という結果でした。

↑チームにトロフィー、各自にメダルが授けられた

 

↑グループリーグから決勝まで、ハイスピードドリブルを武器にゴールを量産したジャン・リソス・トレス選手には、大会を通じてたった1名の選手にのみ与えられるDaiwa House MVP賞が授与された

 

日本中のサッカー少年少女にポジティブな経験を受け継ぐ

決勝の試合後、ソレッソの広川靖二監督が語った言葉が印象的です。

 

「ぼくらが(決勝まで)来られたということは、誰にでもチャンスがあるということ。それをチームとして表現できたことは、日本中のサッカーをしている子どもたちにとってポジティブなことだと思います」

 

バルサやユベントスといった世界の強豪ジュニアを招待するだけでなく、街クラブ選抜チームを作るなど、常に日本サッカー界の裾野を支える街クラブに門戸を開いてきたことも、ワーチャレのもうひとつの特徴。今大会の結果は、その試みに対する1つの成果がもたらされたといえます。街クラブでもやればできるとなれば、市井で奮闘する街クラブの指導者の皆さんを勇気づけるとともに、Jクラブにも大きな刺激を与えることにもなります。

ソレッソ・セレクトの選手たちは勇敢に戦い、日本サッカーの裾野の広さ、豊かさの一端を垣間見せてくれました。一方のバルサの選手たちは、プレーの巧みさや賢さに加え、気持ちの強さも披露。選手たちがこの大会で得た経験は、きっと豊かな土壌となって、今後の成長を一段も二段も押し上げてくれるのではないでしょうか。

↑決勝戦直後。ソレッソ・セレクトの選手たちは善戦していただけに、その顔に悔しさがあふれる

 

↑大会終了直後のアリーナでは、バルサと国内参加チームや観客たちとの交流も見られた

 

「今大会を経て、このワーチャレの趣旨というものを、また多くの方に理解していただけるのではないかと思います。ここ数年は、コロナ禍の影響で海外チームを連れてくることが難しかったのですが、今年、またイチから新たな歴史を作っていけると感じました」(浜田さん)

 

コロナ禍を乗り越え、U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジもまた新たなステージへ。次はどのような戦いが繰り広げられるのか、早くも2024年が楽しみでなりません。

大谷翔平、特大ファウル直撃で壊した電光掲示板の一部がまさかのオークションに!気になる落札価格は?

“まさかのアイテム”が高額落札された。

 

今回、話題となっているのは、 MLB公式オークションが「壊れたシティ・フィールドのビデオボードパネル」という名前で出品していた電光掲示板の一部。これは、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が現地8月26日、敵地ニューヨーク・メッツ戦で特大ファウルを放った際にその打球が直撃し、画像が表示されなくなってしまったものだ。


現地9月5日から始まり、落札終了の現地17日まで計14件の入札があったこのオークション。最終的な取引価格は、なんと7010ドル(約103万6000円)だ。商品説明欄には、「このユニークなメッツの記念品を手にする機会は見逃せない」と記されていたが、その言葉通り、ファンにとって魅力的なグッズだったことは間違いないだろう。

 

また、大谷が電光掲示板を破壊したこのメッツ戦では、「請求書を送るよ、ショウヘイ」というジョークがシティ・フィールドの電光掲示板に表示され、SNSを中心に反響。さらに、翌日の試合でも、「もう何も壊さないでくれよ、ショウヘイ」と大谷をいじったメッセージが掲示され、スタジアムの観客を大いに盛り上げていた。


ちなみに、ファウル直撃の電子掲示板に表示されていたのは、クアーズ社が販売しているライトビール「クアーズ・ライト」の広告。現地9月5日には、その壊れているデザインを再現した記念缶が限定販売され、こちらもファンの間で大きな話題に。すでに完売となっているが、その価格は、大谷の背番号にちなんだ17ドル(約2500円)だった。


あらゆる角度から爆発的な人気ぶりがうかがえる大谷。現地16日に負傷者リスト入りし、すでに今季終了を発表している二刀流スターだが、その存在感は凄まじいとしか言いようがない。

元女子サッカー日本代表・岩渕真奈がなでしこジャパンを初解説『なでしこジャパン×アルゼンチン女子代表』9・23放送

9月23日(土)放送の『女子サッカー日本代表 国際強化試合 なでしこジャパン×アルゼンチン女子代表』(テレビ朝日系 ※一部地域を除く、ABEMA、TVer 正午~2時)で、元女子日本代表・岩渕真奈がなでしこジャパンを初解説する。

岩渕真奈

 

今年7~8月に開催された「FIFA 女子ワールドカップ 2023」で各国と熱戦を繰り広げ、ベスト8入りを果たしたなでしこジャパンが早速、2024年7月開催のパリ五輪へ向けて始動。今年10月から始まるパリ五輪アジア2次予選に向け、今回のアルゼンチン戦は唯一の国際強化試合。アジアでのパリ五輪出場「2枠」を勝ち取るため、新たな戦いがここから始まる。

 

司令塔・長谷川唯(マンチェスター・シティWFC)、2017年からキャプテンを務める大黒柱・熊谷紗希(ASローマ)、ワールドカップ得点王・宮澤ひなた(マンチェスター・ユナイテッドWFC)など、選出されたメンバー23名のうち、ワールドカップ選出メンバーは21名と大部分を占める。

 

指揮官の池田太監督は「躍動感やゴールへ向かう推進力、諦めないプレーで、応援している方に、元気を届けられるよう見せていく」と俊敏性を生かした攻撃や、チームとしての連動性といった日本の強みを生かしつつ、個人の力やチームとしての打開力など新たなレベルアップに自信をのぞかせる。

 

パリ五輪への道は、アジアとの厳しい戦いだけではなく、出場人数が23人から18人と絞られるため、メンバー争いが加熱すること必至。1人ひとりの成長が不可欠となる中、どの選手がどのようなプレーでアピールするのかにも注目だ。

 

そんな熱き一戦を解説席で見守るのは、今月現役引退を発表したばかりの元女子日本代表・岩渕真奈。10代の頃からなでしこジャパンに選ばれ、ワールドカップでは日本が初優勝した2011年のドイツ大会にチーム最年少の18歳で出場して以降、3大会連続で出場という輝かしいキャリアを持つ。

 

そんな岩渕がなでしこの中継で解説を務めるのは今回が初となる。テレビ朝日サッカー解説者・松木安太郎との掛け合いにも期待が高まる中、「ワールドカップ後初戦、そして、パリオリンピック予選に向けてチームにとっても、日本女子サッカーのためにも大事な試合だと思います。今のなでしこの良さ、女子サッカーの魅力を皆さんに伝えられるように頑張ります!!!」と意気込んでいる。

 

番組情報

『女子サッカー日本代表 国際強化試合 なでしこジャパン×アルゼンチン女子代表』
テレビ朝日系(※一部地域を除く)、ABEMA、TVer
2023年9月23日(土)正午~2時

解説:松木安太郎 岩渕真奈
実況:柳下圭佑(テレビ朝日アナウンサー)
リポート:寺川俊平(テレビ朝日アナウンサー)

(c)テレビ朝日

ソナーポケットとタッグを組んだニューバランス「Fresh Foam X 1080 v12」

ニューバランスジャパンは、ミュージシャンでありながら、ランナーとしても高いレベルの記録を持ち、デザイナーとしてアートワークのコラボレーションなど、活躍するソナーポケットのeyeron氏とタッグを組んだ第二弾オリジナルデザインシューズ「Fresh Foam X 1080 v12」、オリジナルデザインソックス「グラフィック ランニングミッドソックス」を発売。9月15日より、ニューバランス公式オンラインストア、一部のニューバランスオフィシャルストア、その他一部の取り扱い店舗にて発売中。

 

「走ることで何かを共有し、繋がってほしい」

Fresh Foam X 1080 v12は、プレミアムなクッショニングを提供するFresh Foam Xミッドソール、着地から蹴り出しまでスムーズに支えるアウトソール、通気性とフィット性に優れたHYPOKNITアッパーが、長時間のランニングからデイリーユースまで快適にサポートしてくれるランニングシューズです。

 

今回のコラボに関して、ソナーポケットのeyeronさんは「走る時、人は皆それぞれの目的と向き合い方を持っている。だから、同じようで、同じではない。それでも走ることで何かを共有し、繋がってほしいという想いを込めて、個性を様々な色と小さな円で表し、それらが集まり繋がっていくデザインにしました。さらにシューズとソックスが繋がることで完成する、というストーリーを描きました。このデザイン全体で走る楽しみを表現しています」とのこと。

↑「Fresh Foam X 1080 v12」1万9800円(税込)

 

↑「グラフィック ランニングミッドソックス」1650円(税込)

 

 

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九州エリア最大級の品揃えを誇る「Alpen FUKUOKA」がオープン! 総延べ床面積は約3000坪だ

スポーツ用品販売のアルペンは、「Alpen TOKYO」に次ぐ西日本初の旗艦店「Alpen FUKUOKA」を9月15日より、福岡県福岡市博多区にあるキャナルシティ博多 サウスビル1階〜3階にオープン。総延べ床面積約3000坪の店舗には、1階ゴルフ5フラッグシップストア、2階と3階一部エリアにスポーツデポフラッグシップストア、3階アルペンアウトドアーズフラッグシップストアの3業態が入る九州エリア最大級の売場を展開します。

 

九州エリアにおけるスポーツ、アウトドア、ゴルフの楽しさを発信

ゴルフ・アウトドア・各スポーツにおいて、九州エリア最大級の売場を誇る「Alpen FUKUOKA」は、各階・各コーナーにおいて、実際の使用シーンをイメージできる空間や売場作りを行うことで、リアルな買い物体験を提供。また、ライフスタイルから本格的なスポーツ用品まで、初心者から経験者向けの豊富なラインナップを取り揃え、九州エリアにおけるスポーツ、アウトドア、ゴルフの楽しさを発信する新たな拠点を目指すとのこと。

 

【1階】ゴルフ5フラッグシップストア

東京・名古屋・神戸に5店舗出店している「ゴルフ5プレステージ」が、プレステージコーナーとして展開される九州初の旗艦店です。「ゴルフ用品を売るだけでなく、新しいゴルフライフをお客様へ提案する」をコンセプトに、クラブコーナーでは、多彩なカスタムシャフトを含めた約2500本の試打クラブ、パターフィッティングの最新機器に加えて、個室試打席1打席を含む計5打席を用意し、充実のフィッティングサービスを提供します。

 

【2階】スポーツデポフラッグシップストア

競技者にも満足できる専門性の高い競技スポーツアイテムを豊富に取り揃え、高い知識と専門性を有したスタッフがユーザーに最適な商品を提案します。ライフスタイルから競技スポーツまで、様々なニーズに応える商品をラインナップ。ランニングにおいては、アシックスやHOKAなどの人気ブランドショップインショップを展開します。

 

また、サッカー・野球&ソフトボール・バスケットボール・バドミントンなどの競技スポーツにおいては、取り扱い店舗が限定されている他店ではなかなか手に入らないアイテムも多数展開します。一例として、バスケットボールでは、NIKE GT シリーズや LUKA など、競技者注目の数量限定シューズもラインナップ。

 

【3階】アルペンアウトドアーズフラッグシップストア

アルペンアウトドアーズの象徴であるウッドデッキやテントの試し張りだけでなく、大型モニターで風景を流すなど、店舗内にいながらもアウトドアの世界観を連想させる圧巻の売場構成で、様々なキャンプシーンを提案します。

 

「LIVing」や「DINing」「SLEEPing」といった従来のシーン売場のみならず、アルペンアウトドアーズアンバサダーとしてYouTube登録者数110万人以上を誇るキャンプ芸人ヒロシさんのコーナーや、登山愛好家から高い評価を得ているブラックダイヤモンドやグリベルなどのトレッキングアイテムの取り扱いを強化。さらにオスプレーやグレゴリー、ミステリーランチなど人気ブランドのトラベルバッグやアクセサリーを集約したトラベルコーナーなど、多種多様なアウトドアアイテムを豊富に取り揃えた総合アウトドアショップとなっています。

 

<概要>

■店名:Alpen FUKUOKA

■住所:福岡県福岡市博多区住吉1-2-74

キャナルシティ博多 サウスビル1階~3階

■営業時間:10時~21時

 

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「負けず嫌いでてる笑」香川真司とサニブラウンが10メートル走で豪華対決!

“まさかの豪華対決”が話題だ。

 

9月5日、サッカーJ1のセレッソ大阪でプレーする香川真司は、自身のインスタグラムを更新。陸上のサニブラウン・アブデル・ハキームと撮影した2ショット写真を掲載すると、10メートル走で対決した様子を2本の動画で公開し、握手やウインクの絵文字とともに、「結果ドローかな」と冗談を交えながら綴っている。


 

動画1本目は、男子100メートル前日本記録保持者のサニブラウンが“貫禄の勝利”だ。クラウチングスタートの香川に対し、日本短距離界の若きエースは、悠々のスタンディングスタート。「位置について よーい ドン」の掛け声とともに完璧なスタートを切ると、出遅れた香川を楽々と置き去りにし、さすがの実力を見せつけた。

https://www.instagram.com/p/CwzaGMISrKI/?img_index=2

 

ただ“疑惑の結果”となったのが、2本目の動画だ。歓声に応えるような仕草を見せながらスタート位置についた二人だが、スタートの掛け声に先立って飛び出したようにも見える香川は、そのままフィニッシュし、雄叫びとともにガッツポーズ。一方でサニブラウンは、「フライング、フライング」と笑いながら突っ込んでいた。


 

香川と以前から親交があるというサニブラウンは先月、ハンガリー・ブダペストにて開催された「2023世界陸上競技選手権大会」に出場しており、男子100メートルで2大会連続のファイナル進出という快挙を達成。さらに、現地8月20日に行なわれた決勝では、10秒04で日本人過去最高となる6位入賞を果たしていた。


 

今回の豪華対決を見たファンからは、反響の声が続々。「楽しそうですね」「次回はマジ対決して欲しい」「大人げないのが好き」「なんというコラボ あつい」「サニブラウン選手いい人ですね」「負けず嫌いでてる笑」などと、さまざまなコメントが寄せられている。

「ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI」がリニューアル! 他とは一線を画すポイントとは?

オフィスワーカーや観光客にも人気のランニングスポットである皇居の周りは、荷物を置いたり、着替えをしたりと、仕事前や仕事終わりに利用できるランニングステーションが多く点在します。そのなか、JR東京駅から徒歩3分、皇居まで徒歩8~10分と抜群のロケーションに位置する「ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI(アシックスラン東京丸の内)」が8月25日にリニューアルオープンを飾りました。

↑東京駅が見える三菱ビルの好立地、地下1階へと続くエントランス

 

オールインワンな施設

アシックスラン東京丸の内は、皇居にも気軽に走りに行くことができる好立地にあります。店舗面積は約500平方メートルと充分で、足の形や走り方の分析・診断、アシックスのシューズやウェアの購入はもちろん、レース登録やレース後のケアといったランニングに関わる一連の流れ(ランニングエコシステム)をすべて完結できることを目指し、このほどリニューアルを行いました。

↑「アシックスの創業哲学『健全な身体に健全な精神があれかし』の思いや活動を体現」として位置づけしたと語る同社DTC統括部長の落知勇(おちいさむ)氏

 

↑多くのランニングのリアルイベントが復活するなか、急成長してきたデジタル施策を融合する

 

2020年に始まった新型コロナウイルスにより、ランニングイベントが急激に減少しましたが、2023年は多くのイベントが復活し、コロナ前以上の盛り上がりを見せています。一方で、世界はデジタル関連への積極的な投資やECの購買拡大が顕著に表れています。そのなか、アシックスはデジタル施策を積極的に進め、復活したリアルイベントと融合することで、ランナーに対してどのような価値が提供できるかを検討してきました。

↑ファンランナーからシリアスランナーまでそれぞれの嗜好に合ったシューズを提供するアシックスならではの圧巻のラインナップ

 

↑最新のランニングウェアが揃う店内。そこがランニングステーションであることを忘れる、中性的で柔らかな空間となっている

 

アシックスが目指す「ランニングエコシステム」とは何なのか!

今回のリニューアルでアシックスが提案するのが「ランニングエコシステム」の構築です。従来ランニングイベントに参加する場合は、レースに登録して、自身でトレーニングを積み、ウェアやシューズも自身で買い揃えてレース当日を迎えていました。

 

「アシックスが掲げるランニングエコシステムとは、ランニングイベントへの登録から、大会当日そして大会後のケアまでをサポートする循環型のシステムです。アプリを通じたトレーニング記録。レースに向けた段階的なトレーニングを促すランニングプログラム。直営店やECサイトでご自身が、ご自身に合ったシューズを見つけてその商品を購入いただくこともできます。

 

我々は単に新しい商品を買っていただくことを目指すのではなく、日々のランニング体験を通じ心と体がポジティブになっていく、そう実感していただくことが最も大切だと考えています」(落知氏)

 

シリアスランナーのパフォーマンスアップはもちろん、ファンランナーにとっては走ること自体が楽しくなる――そうしたランニングライフの実現がアシックスラン東京丸の内の目指すところ。同ストアは、まさにそのランニングエコシステムを体現する店舗です。

↑レースの登録から始まり、シューズやランニングウェアの購入、日々のトレーニングなど、煩雑な手続きをワンストップで行える循環型システム

 

「ファンランナー、特に女性の方に一歩踏み出すきっかけ作りの場になってほしい。ランニングの悩みや課題に寄り添い、健康的で豊かなライフスタイルの実現に貢献することを目指しています。これからランニングを始める方、あるいは観光で東京を訪れた旅行者の方にもぜひ手ぶらでお越しいただければ、最新のシューズやウェアを試しながら、コーチからのアドバイスも受けられます。

 

そして何より世界有数のランニングスポットである皇居周りの町並みや文化を堪能しながら走る。そういった走る喜び、そして心も体も満たされる、そんなランニングステーションでありたいと思っております」(落知氏)

 

従来のランニングステーションの機能はもちろん、初回は無料の会員登録を行い、施設は1回880円(税込 以下同)で使用可能(回数券10枚7700円)。ただ単にステーション機能だけではなくレンタルシューズ(1点220円)とレンタルウェア(1点220円)もあり、手ぶらで来店しても皇居ランを満喫することができる店舗になっています。

↑男性用ロッカーは66扉(女性用55扉)、シャワールームは男女とも6機。アメニティもシャンプーやボディソープ、ドライヤーや美顔器も利用できる

 

シューズに関しては、通常のランニングのショップでは、足入れして軽くその場で足踏みしたり、軽く歩いたり少し走る程度でしか試せません。しかしアシックスラン東京丸の内では、ステーションを利用する際にレンタルして、営業時間内であれば、基本的には時間の制限なしで、10キロでも20キロでも実走することができます。感覚や感触を試して、さらにその後はシャワーあびてから商品を購入することも可能なのです。

↑先日発売されたアシックス「ゲルカヤノ 30」も、もちろん試し履きできる

 

特に、市民ランナーには憧れの厚底カーボン「メタスピード」シリーズはストライド型、ピッチ型の2種類があることで迷う方が多いそう。レーシングシューズは他のシューズに比べて高価なので選ぶのが大変ですが、レンタル(特別料金550円)して、履いた感触でよかったものを購入することもできます。

↑ステーション内には200足以上のレンタルシューズが用意されており、店舗外で試して自身に合ったシューズを選ぶことができる

 

↑レンタルウェアは最新の秋冬商品も取り揃えており、2点セット330円、4点セット660円などお得なプランも用意されている

 

デジタル診断でランニングをサポート!

またアシックスラン東京丸の内には、それぞれのランナーに合ったシューズ選びをサポートする計測機器も充実しています。計測コーナーには足形の3D計測器「ASICS FOOT ID」があり、数分で計測が可能。足の長さ、幅はもちろん、3Dなので足の厚みや土踏まずの高さ、かかとの骨の角度などが測れます。着地したときに起きうる動作の傾向も見ることができ、計測の結果によって自身に合ったシューズを選ぶことが可能となっています。

↑速く走るだけでなく安全に走るためにも、足形に合ったランニングシューズ選びをサポート

 

AI(人工知能)画像解析技術を用いたプロネーションタイプ判定サービス「ASICS RUNNING ANALYZER」では、ランニングマシントレッドミルで30秒ほど走り、iPadで後ろから着地の様子を撮影することで、着地したときの足首の動きや踵の動き、着地のくせが分析できます。そのデータからも最適なシューズ選びが行えます。これらの計測サービスは無料で予約も不要です。

↑アシックスが蓄積したランニングフォームに関するデータや知見をもとに、ランニング時の足の運びを分析し、数値を割り出して評価する

 

今回のリニューアルで新たに加わったのが、専門機器を使用してランニングの総合的な能力が測定できる「ASICS RUNNING LAB」です。ランニングフォームの測定から全身持久力測定まで、トップアスリートを対象に行われていた「ランニング能力測定」を受けることができます。こちらは有料で予約も必要。ランニングフォーム測定(1回5090円)、全身持久力測定(初回1万3200円、2回目以降8150円)となっています。

↑前後、横、頭上の4つのカメラで動画を撮影し、ランナーの特徴を科学的にとらえ、ランニング能力向上のための方針を提案してくれる

 

さらにアシックスラン東京丸の内では、アシックスランニングクラブコーチによるランニングイベントも連日開催しています。例えば、平日開催のウォーク&ラン、女性限定の街ラン、サブ5向けのランニングなどは参加費無料(施設利用料のみ)。土日開催のストレッチ・3ステップドリルなど基礎講座、観光&スイーツラン、サブ5ランナー向け総合ランニングイベントなどは1650円〜2200円+施設利用料で参加できます。

 

さまざまなランナーに合わせたランニングライフを提供するアシックスラン東京丸の内だから、あなたにもピッタリのサービスが見つかるはず。一度訪ねてみてはいかがでしょうか。

 

■住所:〒100-0005

東京都千代田区丸の内2-5-2 三菱ビル地下1階

■電話番号:03-6259-1601

■ランステーション

平日:12:00-21:00(最終入店20:00)

土日祝:9:00-17:00(最終入店16:00)

■ストア

平日:12:00-21:00

土日祝:9:00-17:00

 

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アディダスの新次元コンセプトシューズ「アディゼロ プライム X 2 ストラング」

アディダス ジャパンは、1秒でも速いベストタイムを目指すランナーの記録更新を支えるアディゼロシリーズの最新作、「ADIZERO PRIME X 2 STRUNG(アディゼロ プライム エックス ツー ストラング)」を 2023年9月1日より先行発売、9月15日より一般発売を開始します。

 

アディダス規格外のコンセプトモデル

“靴底の厚さ(スタックハイト)は40mmまで、カーボンプレートは1枚までとする”という世界陸連の規定に縛られずに設計された本シューズは、アディダス独自のテクノロジーを搭載し、スタックハイト50mm、カーボンプレート2枚を誇る規格外のコンセプトモデルです。再構築されたミッドソールには、アディダスのランニングシューズでは最多となる3層構造のLIGHTSTRIKE PROを採用しています。

↑「アディゼロ プライム エックス ツー ストラング」3万9600円(税込)

 

↑アッパーはアディダス独自のテキスタイル技術「STRUNG」を採用。ミッドフットとヒールの要所には補強レイヤーを精巧な技術で施し、同時に前足部の拡張ゾーンには局所的に柔軟性をアップ

 

↑Continental コンパウンド(複合ゴム)を採用したアウトソールが、厳しいコンディションの路面でも優れたグリッ プ力を発揮

 

↑LIGHTSTRIKE PROのコア層を、2枚のカーボンプレートで挟み込むプラットフォーム構造により、ランニング中にずっと高い反発力を発揮

 

レース規定に縛られない速さを目指すアディゼロ プライム エックス ツー ストラングは、「速くなるための、すべて。」を実現するためのアディゼロの取り組みと技術を集約した革新的なシューズであり、今後もアディダスは、新鋭のイノベーションを搭載したレースモデルを引き続き発表していくとのこと。

 

 

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スラムダンクの名シーンと一緒…FIBA公式の“粋なSNS投稿”が反響。原作者も歴史的勝利を祝福

大会公式の“粋なSNS投稿”が話題だ。

 

日本、インドネシア、フィリピンのアジア3か国で開催中の「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」。連日熱戦が繰り広げられているが、特に大きく盛り上がった試合は、8月27日に沖縄アリーナで行なわれたグループE・第2戦、日本代表(世界ランキング36位)がフィンランド代表(同24位)を98-88で下した一戦だろう。


この歴史的勝利後に話題となったのが、FIBA公式のX(旧ツイッター)投稿だ。同アカウントは、「Slam Dunk vibes」と文面に綴ると、2枚の画像を共有。そこには、人気漫画「スラムダンク」の流川楓と桜木花道がインターハイの山王工業撃破後にハイタッチを交わす名シーン、そして同じ構図で渡邊雄太と富永啓生がハイタッチを交わした写真が収められている。


これを見た日本のXユーザーからは、「センス抜群」「FIBA公式最高かよ!実写スラムダンク!!」「現実で再現してるw」「追い上げ方がマジで山王戦かと思った。ドラマチックな勝利」などと反響の声が続々。さらに、渡邊が所属するフェニックス・サンズの公式アカウントも拍手の絵文字で反応し、アカツキジャパンの快挙を称えていた。

 

また、このフィランド戦終了後には、スラムダンクの原作者として知られる漫画家の井上雄彦氏が自身のXを更新。日本の国旗、炎の絵文字とともに「バスケを好きでよかったですよね皆さん!」と綴れば、「#YEEEEESSSSSS」「#Respect」とハッシュタグを添えており、日本代表の印象的な戦いぶりに興奮していた様子だ。


見事なパフォーマンスで熱狂を生み出した日本代表。17年ぶりのW杯白星というだけに、このフィンランド戦は日本バスケファンの記憶に強く残る試合となったことだろう。

HOKA「アウェークン エナジー」コレクションは、鮮やかなカラーで走りがきっと楽しくなる!

HOKA(ホカ)の人気ロードランニングシューズや、アパレルのエネルギーを鮮やかなカラーで呼び覚ます「AWAKEN ENERGY(アウェークン エナジー)」コレクションが8月25日から登場。

 

鮮やかなカラーのシューズとアパレル

HOKAは、2023年8月14日より、「その想いに、伴走する。」キャンペーンを展開しています。このキャンペーンは、グローバルタグラインとして掲げている『FLY HUMAN FLY』に基づく、“すべての人の可能性を賞賛し、飛躍することを応援する”というブランドアクションの一環です。

 

アウェークン エナジーコレクションは、HOKAのアイコンモデルの「CLIFTON 9」や「BONDI 8」から人気ランニングシューズからアパレルまでをラインナップした、あらゆるランナーが走りを楽しめるアイテムです。「その想いに、伴走する。」、体にやさしく、最後まで楽しい走りをささえるフットウェアは以下たち。

↑「アラヒ 6」1万9800円(税込)

 

↑「クリフトン 9」2万900円(税込)

 

↑「ボンダイ 8」2万5300円(税込)

 

↑「リンコン 3」1万7600円(税込)

 

↑「マッハ X」3万800円(税込)

 

↑「マッハ 5」1万9800円(税込)

 

続いて、アウェークン エナジーのアパレルはコチラ。

↑「スカイフロー ジャケット」2万350円(税込)

 

↑「グライド ショート スリーブ」8800円(税込)

 

↑「7インチ ショーツ」8690円(税込)

 

アウェークン エナジーコレクションは、HOKA公式サイトおよび一部取扱店舗で販売中。

 

 

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スポーツ誌の編集長が教える、大注目のNBAプレイヤー&ラグビー日本代表選手とは

コロナ以前の日常がほぼ戻ったいま、気付けば2023年も後半戦に突入。この先売れるアイテムと流行るコトを各ジャンルのプロたちに断言してもらった。今回はバスケ&ラグビーW杯に注目!見逃し厳禁! NEXTトレンドの波に乗り遅れるな!

※こちらは「GetNavi」2023年9,10月合併号に掲載された記事を再編集したものです。

 

高い壁を打ち破るべく史上最高のチームを目指す

トム・ホーバスヘッドコーチ率いるバスケ日本代表「AKATSUKI JAPAN」は、1次ラウンドで“死の組”グループEに入った。世界ランクでは全チーム格上とあって、難しい試合になることは必至だが、まずはW杯悲願の1勝を目指したい。アジア勢で1位となれば、2024年パリ五輪の出場権も獲得できる。

 

八村塁選手の欠場は惜しいが、同じくNBAプレーヤーの渡邊雄太選手や、昨シーズンNBA下部のGリーグでプレーした馬場雄大選手、NCAA(全米大学体育協会)で活躍する富永啓生選手ら海外組も合流。ホーバスジャパンとしての仕上がりが楽しみだ。

 

ラグビー日本代表「BRAVE BLOSSOMS」もフランス大会に向けてすでに始動。強豪の南アフリカを破り、史上最大の番狂わせ「ブライトンの奇跡」と呼ばれた2015年大会や、自国開催で大いに盛り上がった2019年大会での活躍を再び期待したい。

 

過去2大会でキャプテンを務めたリーチ マイケル選手をはじめ、大舞台での経験値は十分。一方、7月7日に行われたニュージーランド代表予備軍とのマッチでは、福井翔大選手など代表未キャップの選手を5名起用した。ジェイミー・ジョセフヘッドコーチが作り上げる新時代の代表チームが、8強の壁を突破できるのか要注目だ。

 

バスケットボール

FIBA

バスケットボールワールドカップ

2023 8月25日〜9月10日 日本(沖縄)、フィリピン(マニラ)、インドネシア(ジャカルタ)の3か国で共同開催。グループステージ1次ラウンドでは32の代表チームがA〜Hの8つのグループに分かれて、各グループの上位2チームが2次ラウンドに進める。

 

<専門誌の編集長に聞いた注目すべきはこの選手!>

「月刊バスケットボール」編集長 飯田康二さん

代表チームをまとめ上げる エンジン役・富樫勇樹選手

「身長167cmと小柄ながら、日本のエンジンとして世界と戦う富樫選手。トム・ホーバスHCも信頼を寄せる司令塔で、クイックネスあふれる動きから繰り出されるクリエイティブなプレー、一瞬の隙を突いて放つ3Pシュートが持ち味です。同じくPGの河村勇輝選手(172cm)とともに、小さな男たちが世界を驚かせる!」

 

ラグビー

ラグビーワールドカップ

2023 9月8日〜10月28日(現地時間)

第10回となるフランス大会は全9都市の会場で開催。A〜Dの4つのプールから上位2チームが決勝トーナメントに進出できる。プールDの突破も決して容易ではないが、準々決勝で南アフリカに敗れた2019年日本大会(写真)からさらに前進して、ベスト8の高い壁を突破できるのか注目されている。

<専門誌の編集長に聞いた注目すべきはこの選手!>

「ラグビーマガジン」編集長 田村一博さん

タックルのスペシャリスト姫野和樹選手のフィジカル

「前回大会で、タックルで倒した相手からボールを奪い取る「ジャッカル」の言葉を広めたのが姫野選手。海外チームに引けを取らない187㎝、108㎏の体躯を誇り、タフ&パワフルにFLのポジションで輝きます。世界最高峰のリーグ、スーパーラグビーでも活躍し、世界規格の実力は証明済み。W杯でも暴れ、熱視線を集めるでしょう」

最もおしゃれなメジャーリーガーは? 大谷翔平の“ユニフォーム&スーツ姿”がMLB番組内で脚光「まるでアイアンマン」

フィールド上の驚異的な二刀流パフォーマンスだけでなく、ユニフォームやスーツの着こなしにも脚光が注がれている。

 

現地8月19日、 MLB公式ネットワーク局『MLB Network』は、公式X(旧ツイッター)を更新。掲載された番組「MLB Central」の動画には、「最もおしゃれなメジャーリーガー」というテーマについて議論を交わす出演者たちの様子が収められており、今回、その一人として挙げられていたのが、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平だ。

 

まず、番組の司会者を務めるロバート・フローレス氏は、「ユニフォーム姿がかなり格好いい」と話し始めると、着用しているギアの中でも、手足のプロテクターに注目。「未来的な見た目だ」と続け、ダグアウトから打席に向かう様子については、「まるでアイアンマンのよう」とマーベルコミックの人気ヒーローに例えながら絶賛した。


さらに、司会者兼レポーターのローレン・シェハディ氏は、オールスター・ゲーム前日に開かれるレッドカーペットショーでの着こなしについて言及。よく奇抜なファッションが話題となる同イベントだが、大谷は毎年、シンプルなスーツ姿で登場しており、「彼はただスーツを着ていたけれど、ハンサムだからあれで十分」と高評価のようだ。


ファッション的な視点でも熱い視線を集めるようになった大谷。なお、今回の番組内では、その他にニューヨーク・メッツのフランシスコ・リンドーア、テキサス・レンジャーズのアロルディス・チャップマン、ダイヤモンド・バックスのケーテル・マルテの3選手が「最もおしゃれなメジャーリーガー」候補として言及されていた。

バスケW杯を徹底解説! 日本代表からドンチッチまで初心者が知っておくべきキーワード

数あるスポーツの中でも圧倒的な人気を誇るバスケットボール。世界では競技人口が約4億5000万人にのぼり(FIBA調べ)、実はサッカーを大きく上回ります。日本でも映画が大ヒットとなった『スラムダンク』など人気コンテンツの影響も相まって、プレーしない人からの注目度も高まる中、8月25日から「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」が日本で開催。今回のW杯の見どころや日本代表の注目選手、海外の一押しチームなどを知っておけば、さらに観戦が楽しくなるはず。そこで、元バスケットボールプレイヤーであり解説者としても活躍する佐々木クリスさんに取材し、バスケ初心者が気になる疑問に答えていただきました。

↑フランスとの強化試合中のスナップ。左が佐々木クリスさん

 

Q1.もうすぐ開催されるバスケW杯はどういう大会ですか? サッカーW杯のように最高峰?

A.バスケW杯はオリンピックの前哨戦にあたる重要な大会です。

正式名称を「FIBA バスケットボールワールドカップ2023」といいます。FIBAとはバスケットボール国際連盟のことで、FIBAが行うワールドカップは、オリンピックへの出場切符をかけた重要な大会に位置付けられています。

 

日本が今大会で一番の目標に掲げているのも、2024年にパリで開催されるオリンピックの出場権を勝ち取ることです。それは、オーストラリアやニュージーランドを除いたアジアの国の中で、最高順位を獲得すること。そうなれば、このW杯の時点でオリンピックの出場権が確約されるわけです。また、サッカーと違ってバスケットボールの場合は、オリンピック出場への年齢制限を設けていないということもあり、国別ではオリンピックがトップの大会といえるでしょう。

 

ただし、オリンピックには12チームしか出場できない一方で、W杯は32カ国が出場できるので、より多彩な国々のプレーを存分に観戦できるという魅力もあります。

 

なお、プロリーグでは、アメリカのNBAチャンピオンが、世界ナンバーワンのトロフィーです。

 

Q2.優勝までの道のりについて、仕組みを教えてください。

A.優勝までには、2つのグループラウンドとトーナメントを勝ち上がっていく必要があります。

↑グループフェーズ1stラウンドの構造を示した図。日本はグループE

 

まずは、グループフェーズ1stラウンド。くじ引きで決められたグループごとに総当たり戦をします。AからHまで4チーム×8グループあり、例えば日本はEグループなので、E1〜4対F1〜4で3試合を行います。結果、各グループで成績の高い2チームが、グループフェーズ2ndラウンドに進めます。

 

グループフェーズ2nd ラウンドでは、グループA・Bの上位2チームはグループIへ、グループC・Dの上位2チームはグループJへ……というように進み、4つのグループ内で、第1ラウンドで対戦しなかったもうひとつのグループの2チームと戦います。つまり日本なら、グループKで、グループFの上位2チームと戦うのです。その結果で勝ち点が決まったら、各グループの上位2チームがトーナメントへ進み、8チームまで絞られることになるわけです。

 

次はいよいよファイナルフェーズ。ここからは、トーナメント方式です。一発勝負で、勝ったチームが次に進めるというシンプルな内容。

 

そして、最後には順位決定戦が行われます。ヨーロッパ、アメリカから上位2チーム、さらにアフリカ、アジア、オセアニアから上位1チームがオリンピックに進めるルールなので、最終順位をつけることがとても重要です。ですから、グループフェーズ2ndフェーズへ進めなかったチームも、例えば準準決勝で負けたチームでも、17~32位までの順位を決めるためにもう2回、試合をすることになります。

 

Q3.日本が属するグループは?

A.“死の組” といわれ熾烈を極めるグループEです。

今回日本が選ばれたEグループは、いずれも世界ランキングが日本より上位のドイツ、フィンランド、オーストラリアが入る “死の組” といわれる熾烈を極めるグループです。現時点ではオリンピックでもW杯でも、アジアのチームがアメリカやヨーロッパに勝つことができていない状況ですが、もし勝てれば、2019年のラグビーのW杯で南アフリカに勝利したことに匹敵する偉業だと思います。

 

Q4.今大会が日本(沖縄)、フィリピン、インドネシアの3カ国で開催されるのはなぜですか?

A.アジア圏でバスケ熱を盛り上げるためだと思います。

2019年の前大会は、中国・北京で開催されたので、2大会連続のアジア圏での開催となりました。このことからも、FIBAがアジアに力を入れているのがわかると思います。「アジアでのバスケ熱を盛り上げるため」の選定とも言えるかもしれません。

 

フィリピンはバスケットが国技の一つで、国民の60%が「バスケットボールに興味がある」と回答するぐらいの人気。しかも、SNSをアクティブに使用する人が世界でも類を見ないぐらい多いので、盛り上げやすいという側面はあるかもしれません。この “SNSの活用” は、スポーツの盛り上がりに欠かせないものになっています。インドネシアは国民の半数にあたる1億人以上が30歳以下と若い。SNSに日常的に触れている年齢層ですから、バスケットの話題が世界に拡散されやすいでしょう。

 

一方、日本に関しては、Bリーグ(日本のプロバスケットボールリーグ)が2015年に誕生するまでは、国内でバスケットが盛り上がっているとはまだまだ言えない状況でした。それが2019年には、日本が自力でW杯に出場したことで盛り上がりをみせています。FIBAとしてもさらに追い風を送るべく、2021年の東京オリンピックには開催国枠として出場を認めたという経緯があります。今回の開催地に日本が選ばれたのも「バスケ熱をさらに加速させていこう」という気勢があるはずです。

 

Q5.日本代表チームの注目選手を教えてください。

A.渡邊雄太選手に注目!

今大会に八村塁選手は出場しませんが、そのほかにもたくさんの逸材がいます。渡邊選手は、日本のハートアンドソウルだと思いますし、NBAの平均キャリアは4〜5年と言われている中で5年の経験をもつ素晴らしい選手です。けっして注目されている選手ではなかったので、ドラフトされずに常に崖っぷちながら、サマーリーグやトレーニングキャンプといった “トライアウト” を生き残って、足かけ5年もプレーしています。この精神力も含めて、日本代表には欠かせない選手のひとりと言えるでしょう。

 

アメリカ、ヨーロッパ勢が強いバスケ界において、日本代表のW杯での戦いは、ある意味 “下剋上” だし、チャレンジ。渡邊選手を筆頭に、いかに団結して戦っていけるかが重要だと思います。

 

Q6.今大会の “台風の目” になりそうな海外チームは?

A.やはり、アメリカチーム!

 

世界のバスケットの人気がこれだけ広まったのも、1992年にマイケルジョーダンを筆頭に結成された「ドリームチーム」と呼ばれるNBAのオールスター軍団が、そのままバルセロナオリンピックに乗り込んだのがきっかけ。そこからバスケットボール界の発展と国際化が急速に進んだという背景があるので、アメリカチームが今大会でどういった戦いをするのかには要注目です。

 

また、アメリカでもオリンピックが最上位にあるので、選手の中でも1軍、2軍クラスはW杯には出場しない場合も多いです。一方で、将来はNBAの顔になるだろうけど、今はまだ3軍、4軍クラスにいる20代前半ぐらいの選手たちがチームの主体になります。このW杯をきっかけに、NBAのスターダムをさらにかけのぼっていく選手を見つける楽しさも味わえます。

 

とはいえ、NBAを目指し、あるいはこれからも活躍しようとしている選手としては、W杯に出場することで、選手生命にかかわる大きな怪我を負う可能性も心配でしょう。そんな中で、今回のW杯を辞退する選手がいることは事実としてあります。

 

Q7.注目の海外チームの選手を教えてください。

A.アンソニー・エドワーズ選手、ルカ・ドンチッチ選手、ジョシュ・ギディー選手。

↑スロベニア代表のルカ・ドンチッチ選手

 

まずはアメリカのアンソニー・エドワーズ選手。普段はNBAのミネソタ・ティンバーウルブズでプレイしている選手で、まだ21歳なのに、もう2023年2月20日に行われたオールスターゲームに出場しています。オールスターゲームとは、NBAで毎年2月に開催されるエキシビションゲームのこと。出場選手はファン投票とヘッドコーチの推薦で決まりますから、これに選ばれるのは実力がある証拠です。

 

とはいえ、いまはまだNBAの顔として定着するかどうかの分岐点にあるので、W杯を通して一気に花開けば、ますますNBAにおけるスター同士の熾烈な戦いが加速して見物になるのではと期待しています。何と言ってもアンソニー・エドワーズ選手は、運動能力が圧倒的だしダンクシュートも格好良いしで、見ごたえ抜群。

 

ちなみに、2021年2月20日に行われたミネソタ・ティンバーウルブズ戦の第3クォーター残り10秒で、渡邊選手が彼にダンクを決められて、両者のプレーに世界の注目が集まったことも記憶に鮮明です。ゲーム後「あんなに跳躍力のある選手なんかそもそも止められるはずがないのに、なんでブロックしにいったんだ」と質問されたのに対して、「100回のうち99回ダンクを決められても1回ブロックできるのなら、僕は必ずブロックに飛びます」と答えた渡邊選手がかっこよかった! スーパープレイを食らったのにもかかわらず、渡邊選手の株が上がった瞬間でした。

 

続いて、スロベニアのルカ・ドンチッチ選手。この選手は、グループフェーズで沖縄に来ます。とにかくプレーがカッコイイ。もうすでにNBAの中でもMVPクラスの選手です。スロベニアがルカ・ドンチッチに率いられて優勝という可能性も現実味がある話です。

 

優勝候補の一角、オーストラリアのジョシュ・ギディー選手も注目。まだ20歳ながら、パスさばきからして天才的なセンスを持っています。この選手もルカ・ドンチッチ選手同様に来日しますよ。難しいルールを知らなくても、プレーが芸術的なので、ただ見ているだけでもバスケットボールのアーティスティックな部分を楽しめると思います。

 

例えばこれらの選手のプレーを集中的にチェックして、いかにして彼らが一瞬のうちに想像力を働かせたプレーをするのか……みたいな部分を見るだけでも十分面白いはず。

 

Q8.ズバリ、クリスさんが予想する今大会の優勝チームは?

A.アメリカとフランスチームに注目しています。

辞退する選手も増えていく中で、優勝候補を予想するのはなかなか難しいですね……。フランス、アメリカ、スロベニア、スペイン、オーストラリア、このあたりが優勝候補に挙げられていますが、カナダにもNBAプレーヤーがすごくたくさんいますし……。早い段階でフランスとスロベニアが当たる可能性もあって、そうすると前述したルカ・ドンチッチ選手とオリンピックで銀メダルだったフランスがぶつかる、なんてことも。この大会では番狂わせも演じられるのかなと思いますので、優勝候補を一つに絞るのは難しいです!

 

Q9.超初心者でもこれだけは知っておきたいルールやプレーがあれば教えてください。

A.「ペイントエリア」と「ショットクロック」を知っておきましょう。

 

試合の流れをガラッと変えるプレーというのはたくさんあるものの、バスケットボールをほとんど観戦したことがない方が技術的なことを見分けるのは難しいかもしれません。

 

まずは、あまり力を入れすぎずに、せっかく見るなら楽しんで見てください。観戦に没頭すれば、会場が盛り上がる様子でも今のプレーはすごかったんだ! と感じられるのではないでしょうか。バスケットボールの試合はとにかくスピーディーなので、ジェットコースターに乗った気分で楽しむのがコツ。

 

「全プレーがハイライト」なんです。ディフェンスで頑張るのもハイライトだし、ルーズボールといって誰のボールかわからなくなっているボールを取りに行くのもハイライトです。両チームが80点以上取るようなスポーツなので、あとから全体を俯瞰してみたときに、実は試合を決めたのはあのルーズボールだった……みたいなこともあり得ます。それを踏まえた上で、知っておくとグッと楽しくなる2つのポイントを紹介しましょう。

 

・ペイントエリア

バスケットボールコートの中のゴール近くの小さい長方形に囲まれたエリアのこと。ここにボールを運ぶまでのプロセスが結構重要なのです。

 

このエリアにボールを入れればオフェンスの仕事の半分以上が達成されたといっても過言ではないほど。シュートが入っても入らなくても、たとえばここにボールが入ると、相手のディフェンスもゴール周辺に集まってくるかもしれない。するとスリーポイント地点のスペースが空いてシュートを打てるかもしれない……というような感じでドミノ倒しのようにゲームが劇的に進んでいくのです。

 

どちらのチームが主にゲームを支配しているかが分からないなら、ペイントエリアにどのぐらいボールを入れているのかを判断材料にしてもいいでしょう。

 

・ショットクロック

次に、「ショットクロック」について説明します。バスケットボールには、ボールを持っているチームは24秒に1回シュートを放って、リングにボールをぶつけなきゃいけないというルールがあります。

 

計40分の試合を4回に分けて戦うため、1クォーター10分をカウントダウンする時計(ゲームクロック)と、24秒をカウントダウンする時計、つまりショットクロックがあり、試合中はずっと動いているのです。

 

この “24秒” というのは、選手によってはプレッシャーに感じることも。時間が少なくなって焦ると、目に見えて選手のボール運びに影響を及ぼします。なぜシュートを打ったのかわからないプレーでも、ショットクロックの概念を知っておくと、理解できる行動も多いです。

 

まだ8秒しか経ってないのにもうシュートを打つんだ、なるほど不意打ちか! とか、このチームは大エースがいるから24秒ギリギリでも焦っていないのか、などと分析できるようになれば、観戦がもっと面白いものになります。

 

Q10.過去のW杯で、クリスさんの記憶に残るシーンはありますか?

A.日本で開催された2006年大会での試合です

 

まさに今日まで20年間NBAの顔であり続けている若かりし頃のレブロン・ジェームズ選手のようなスターたちがアメリカ代表にそろっていて、そんな選手たちが来日するということで注目が集まっていました。ところが、ふたを開けてみたら、アメリカ代表チームはギリシャ代表チームに敗れてしまったんです。負け方も “コテンパン” という表現がしっくりくるほどの内容。ギリシャのボール回しに右往左往しているアメリカチームのプレーヤーたちを見て、何だこれは! と衝撃を受けました。

 

思い起こせば、1992年バルセロナオリンピックでアメリカのスターたちが出場した時には、どの試合も40点差ぐらいで勝っていたんです。そこからヨーロッパチームは、とにかくアメリカに追いつけ! という気運が高まったんですね。成果が現れはじめたのは、2002年の世界選手権(※)でユーゴスラビアが優勝したところから始まっていて、2004年のアテネオリンピックではアルゼンチンが優勝。そんな中でアメリカは2006年もギリシャに負けて優勝を逃しているので、もはやアメリカの威信は失墜したという感じでした。

 

ただ2008年からは、アメリカもことオリンピックに関しては国の威信をかけてもう一回チームを作り直したりして今に至るわけですが、歴史のターニングポイントを見られたというのは記憶に残っています。そんなことがあって、NBAの中でもバスケットボールの国際化が進んでいて、今では全選手の1/4近くにあたる100人以上が、アメリカ国外出身のプレーヤーになっています。そのくらいボーダーレスになってきているので、W杯をグローバルなイベントとして楽しんでみてもいいでしょう。

 

今度は、アジアの国がヨーロッパやアメリカに勝利という形で土を付けられると面白くなってくるんじゃないかなと思います。

 

※ワールドカップの名のもとに開催される前の名称

 

Q11.W杯を楽しむためにチェックすべきツールがあれば教えてください!

A.大会の公式サイトをチェックしつつ、興味のおもむくままに情報を収集するのがおすすめ。

大会本部が運営している公式サイトは、正確な情報がキャッチできるのでおすすめ。あとは、興味のおもむくままに、好奇心が湧くものをチェックして見るのが一番です。各国、ヴィジュアルやハイライトにも力を入れて発信しているので、好きなチームを見つけたらすぐSNSでフォローするのも良いと思います! けっして勉強ではないので、気ままに楽しみながらワクワクを感じてください!

FIBA バスケットボール ワールドカップ 2023 公式サイト
日本代表チーム公式X(Twitter)

 

プロフィール

バスケットボールアナリスト / 佐々木クリス

ニューヨーク生まれ、東京育ち。青山学院大学在籍時に大学日本一を経験。千葉ジェッツ、東京サンレーヴスでプロ選手として活動したのち、2013年よりNBAアナリストとしてNBAの中継解説をスタートさせる。2017年より国内Bリーグの公認アナリストとしてNHK、民放各局などでもBリーグ中継解説を務める傍ら子供達を指導する『えいごdeバスケ』を主宰。日本バスケットボール協会C級コーチライセンスを保有。著書に「NBAバスケ超分析~語りたくなる50の新常識~」がある。
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ジャケット22万は高い? デサント渾身のプレミアムライン「PRO」のとんでもない技術

常に斬新な発想で今までにない「モノづくり」を目指してきたスポーツブランド「デサント」。このほど、アスリートの課題解決を起点に、独自の機能美が凝縮されたプレミアムスポーツウェアの新コレクション「デサント プロ(DESCENTE PRO)」を発表しました。

↑8月9日より、公式通販「DESCENTE STORE オンライン」、一部店舗を除くデサント直営店、一部百貨店にて順次販売を開始しています

 

デサントのプレミアムスポーツラウェア「PRO」とは?

2023年2月、デサントはプレミアムスポーツブランド戦略を始動。これはブランドの原点でもある、トップアスリートとの共同開発に基づく「モノづくり」を通して、機能美を追求した高機能で高品質、そしてデザイン性に優れたスポーツウェアを提案していくことでした。

 

その時に発表されたのが、これまでやってきた各カテゴリーを集約した2つの軸です。一つが、スポーツのDOのシーンにおいてユーザーのパフォーマンスをサポートする「アドバンスドスポーツ」。スポーツを愛するユーザーに自信を与え、挑戦心を掻き立てる機能性とデザイン性に優れたハイパフォーマンスカテゴリーのウェアです。もう一つが、水沢ダウンやオルテラインに象徴される「ムーブウェア」。こちらは日々の生活で快適性をもたらし、心身ともに活動的になれる商品群が魅力で、スポーツに限定しない動くためのウェアとして人気です。

↑デサントのアパレルは、大きく分けてムーブスポーツウェアとアドバンスドスポーツの2軸

 

今回発表されたプレミアムスポーツウェア「プロ」は、アドバンスドスポーツの頂点に位置するコレクションで、「スキー」「ゴルフ」「トレーニング」の3つのカテゴリーでアイテムが展開されます

↑左から「スキー」2アイテム、「ゴルフ」3アイテム、「トレーニング」2アイテムを用意

 

なかでも特に注目されたのが、全カテゴリーに採用されている「スキーマテック(Schematech)」です。デサントが独自開発した技術スキーマテックとは、“第2の皮膚”とも称され、1枚の生地でありながら部位ごとに異なる組成や配置にすることで、部位に応じてストレッチ性や耐久性、通気性など異なる機能性を付与する特殊技術です。

↑スキーマテックは1枚の生地を部位別に融解したり、編み方を変える特殊技術。空気抵抗に繋がる縫い目を少なくし、小さなパネルより大きなパネルの方がよく伸びるという観点からたどり着いた

 

↑左と右の生地は、スキーマテックが施された同じ1枚生地からカッティングしたもの。部位によってストレッチ性も違うので、引っ張ると伸縮性に差が出るのが分かります

 

スキーマテックを様々な商品に応用できるよう進化させるだけでなく、各競技シーンに適したパターン設計技術と融合させることで、動きやすさを生み出し、ストレス軽減とパフォーマンの向上をサポートします。同社マーケティング部門 部門長代行の大辻俊作氏は「この『プロ』というカテゴリーは、私たちとしても挑戦でもあります」と力強く語りました。

↑「プロ」における「スキーマテック」の進化を解説する大辻氏

 

運動性と快適性の両立を追求したPRO SKI

それでは3つのカテゴリーの商品をそれぞれ見ていきましょう。スキーウェアはアスリートが雪山という過酷な環境の中で、快適に過ごすために必要な保温性があります。さらに衣服内の蒸れを排出するベンチレーション機能を搭載し、変わりやすい山の天候への対応が考えられています。

 

ウィンタージャケットは動作と一体化したような動きやすさを実現。空気の流れを想定した特殊な配置のダウンチューブ構造と、背中、両胸、両脇に配置されたベンチレーションにより、高い保温性を備えながらも、快適な着心地を保ちます。「トップ選手はスキーを滑ったあとに汗をかいた暑い状態と、長い時間リフトに乗って動かない寒い状態、寒暖のサイクルを繰り返す中で、ベンチレーションを上げる動作は非常に面倒くさいといった声がありました。ウェア自体が有機的に呼吸をするように蒸れた空気を排出する“呼吸をするウェア”をコンセプトにしています」(同社カテゴリーマーケティング3課 橋本謙一氏)

↑「スキーマテックスカイ スキー ウインタージャケット」22万円(税込)。カラーはブラックのみ

 

パンツは動きやすさを保ちながらも、主要部位に保護転写プリント「プロテクションマッピング」を採用することで、ウィンタースポーツに求められる部位に応じた必要な強度を付加しています。「膝に見えるところがプロデクションマッピングという工法で、樹脂のような特殊な素材を組み合わせています。スキーのパンツですので、アウター以上に部位ごとに必要な素材を組み合わせています」(橋本氏)

↑「スキーマテックスカイ スキー ウインターパンツ」8万8000円(税込)。カラーはブラックのみ

 

新たな着心地を追求したPRO GOLF

ゴルフウェアは服がかさばる冬のシーズにおいて、プレーに支障をきたさない着心地を目指しています。プレー中の身体に関する研究結果に基づき、ゴルフ特有のスイングやアドレス時の動作と一体化したような動きやすさをニットバリエーションの「スキーマテックスカイ」と、ゴルフシーンに適した技術を組み合わせて実現。

 

ダウンジャケットは胸、後ろ身にはスキーマテックとダウン、スイングやアドレス時にもたつきが気になる袖、脇、腹部には、ストレッチ性を兼ね備えたナイロンボンディグ生地を使用。「袖口のストリームラインは水の流れをコントロールする機能があります。例えば雨の日のパッティングの時に、真下に落ちてくる水の流れを外にはじいてストレスを軽減します」(同社カテゴリーマーケティング2課 片山雄貴氏)

↑「スキーマテックスカイ ゴルフ ダウンジャケット」17万6000円(税込)。カラーはブラックのみ

 

パンツはダウンジャケットと同様に、スキーマテックとダウン、ストレッチ性を兼ね備えたナイロンボンディング素材を使用し、ゴルフの動作に合わせて使い分けた設計。膝にはパターン技術“アークカット”を採用し、膝の曲げ伸ばしの負担を軽減します。「ゴルフは基本的にシャツインというスタイルになります。そこでシャツのずり上がりを防止したいということで、防滑性のある素材を使っています」(片山氏)

↑「スキーマテックスカイ ゴルフ ダウンパンツ」11万円(税込)。カラーはブラックのみ

 

柔らかな風合いと高い保温性を備えながら、ゴルフ特有のスイングやアドレス時の動作と一体化したような動きやすさを実現したカシミヤセーターも登場。「セーターといえばやはり天敵はピリング(毛玉)です。特にゴルフのプレーでは、袖下や脇で擦れが発生すると毛玉ができてしまいますので、このあたりは毛足のない素材でピリングを軽減しました」(片山氏)

↑「スキーマテックスカイ ゴルフ セーター」8万8000円(税込)。カラーはブラックのみ

 

肉体が持つパワーを最大限に発揮するためのPRO TRAINING

トレーニングウェアは冷風への対策を考慮した生地を使用。人がどこに汗をかきやすいか研究した“スウェットマッピング”理論から割り出した部分や、身体を大きく動かす箇所は、特殊な融解技術を使用し生地を溶かすことで、通気性や伸縮性、軽量化をもたらしています。

 

ジャケットは前面に風を通しにくくし、衣服内の蒸れを感じやすい背中部分は熱や蒸れを逃しやすい加工を施しています。急な雨にも対応する撥水機能もあり。「寒い時のトレーニングは、最初は寒いのですがランニングなどの動作を30分していくと、衣服の中が蒸れてきて体が温まる現象があります。まずはそこを解決したかったんです。」(同社カテゴリーマーケティング3課 谷豪太氏)

↑「スキーマテックスカイ ランニング ジャケット」5万2800円(税込)。カラーはブラックのみ

 

パンツはジャケットと同様の動きやすさや機能性を持たせながら、寒さを感じやすい前面の大腿部は風を通しにくく、膝下からは足の運び方をよりスムーズにするために伸縮性を高める加工が施されています。パンツ後面は汗がたまりやすい膝裏を中心に通気性を高める加工も。

↑「スキーマテックスカイ ランニングパンツ」4万9500円(税込)。カラーはブラックのみ

 

「アスリートファースト」でアスリートの課題解決を起点にした「プロ」だからこそ、これまでのウェアではストレスだと気づかなかったことが実感できます。

 

 

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スマイリング・シンデレラ 渋野日向子、全英予選落ち後の“神対応”に大会公式が注目!

スマイリング・シンデレラの“神対応”に現地から脚光が注がれている。

 

海外女子ゴルフの今季メジャー最終戦、AIG全英女子オープンに出場した2019年女王の渋野日向子は、初日、2日目ともに「75」とスコアを伸ばせず、通算6オーバーの105位で予選落ち。前週のスコットランド女子オープンでは、2日目まで首位を走り、16位フィニッシュするなど、今大会を上り調子で迎えていたが、決勝ラウンドに進むことはできなかった。


不本意な結果に終わった渋野だが、そんな中で今回、注目を集めているのが、予選落ち後に見られた振る舞いだ。大会公式X(旧ツイッター)が掲載した動画には、ラウンド後もしばらく会場に残り、ファンサービスをする渋野の姿が収められている。ゴルフボールやキャップにサインをすると、記念撮影にも快く応じ、「ありがとー」と笑顔を見せていた。

 

投稿の文面には、「ヒナコ・シブノは予選落ちを喫したかもしれない…。ただ、スマイリング・シンデレラは、いつもファンのために時間を割き、敬意を忘れない」と綴られており、大会公式もその神対応ぶりに感心した様子。海外ファンからも多くの称賛コメントが寄せられ、悔しい敗戦後も変わらないその物腰柔らかな人柄は、観るものを大いに魅了しているようだ。


また、悔しい結果で大会を後にした渋野は、14日にインスタグラムを更新し、「うまくいかない日々が続き久しぶりの投稿をこういう文章でまとめないといけないことがとても悔しくて、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」と現在の心境を吐露。キャディーやマネージャー、ファンへの感謝を記し、「まだまだこれからも前を向いて頑張ります」と決意を綴っていた。


海外女子ツアーのシーズン終盤を迎えている渋野。次戦は、現地24日からカナダ・バンクーバーで開催のCPKC女子オープンに出場予定だ。

大谷翔平の球宴ユニフォームを世界的ラッパーが着用し話題に!「ベースボール・イズ・バック」

今季も投打で圧倒的な存在感を放ち、米球界を沸かせている大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)。その注目はもはや、スポーツ界にとどまらない。

 

このほど、X(旧ツイッター)上で話題を集めていたのが、あるトップアーティストの姿を捉えた写真だ。MLB公式が運営するカルチャー専門アカウント『MLB Life』の投稿した画像には、世界的ラッパーのドレイクが、背中に「OHTANI 17」と入った大谷のオールスター・ユニフォームを着用し、車に乗り込む様子が収められている。


デビューアルバムから8作連続で全米1位を獲得するなど、ヒップホップシーンで数々の記録を打ち立ててきたドレイク。今回の着こなしには、現地からも反響が相次ぎ、米放送局『ESPN』のアルデン・ゴンザレス記者は、「オオタニのジャージを着ているドレイクの姿が目撃された。ベースボール・イズ・バック」と呟いていた。

 

さらに、米スポーツチャンネル『Fox Sports』のアナリストを務め、大谷の熱狂的なファンとしても知られるベン・バーランダー氏は、「ショウヘイ・オオタニのジャージを着用するドレイク。野球界は今、最高の瞬間を迎えている」と喜びのコメント。このホットな話題を受け、野球界の盛り上がりを確信していたようだ。

 

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今や野球の枠、スポーツの枠を飛び越え、高い支持を集める大谷。今季も6、7月に月間MVPを受賞するなど、その快進撃は止まらない。なかでも7月は、打者として打率.282、9本塁打、14打点、OPS1.152と大暴れ。投手としては、2勝2敗、防御率4.97と振るわなかったが、現時点でア・リーグMVPの最有力であることは間違いない。

 

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果たして残りのシーズンでは、どんな活躍が見られるだろうか。今後のパフォーマンスも楽しみでならない。

ミズノランニングの看板モデル「ウエーブライダー27」が登場! こだわりはアッパー構造にあり

1906年の創業以来“より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する”という経営理念を掲げるドメスティックスポーツブランド「ミズノ」。そんな同ブランドからランニングシーンを長年支えてきた定番モデルの「WAVE RIDER(ウエーブライダー)」の最新作が登場。クッション性と前に進む反発力を高次元で兼ね備えた、快適な走行性で魅了する人気シリーズがどのように進化したのか、紹介していきます。

 

27代目となる「ウエーブライダー27」!

ウエーブライダーはミズノのデイリートレーナーモデルとして、1997年に登場。当時からミズノランニングが大切にしている滑らかな走り心地である「スムーズネス」を体現するために、「ミズノウエーブ」というプレートを搭載しています。

 

今でこそ当たり前となりましたが、この仕様の先駆け的な存在となり、誰もが認めるところのクッション性、反発性、安定性のバランスのいいシューズとして世界中のランナーを支える名作として定着しました。

↑商品説明はシューズ企画担当の川西さんが登壇。「ウエーブライダー」シリーズの歴史から、最新作のテクノロジーや機能性を紹介してくれました

 

そして、本作で27代目となるウエーブライダー。2021年に「ウエーブライダー25」、2022年に「ウエーブライダー26」とコンスタントにリリースされてきましたが、25年という長い年月の間でさまざまな進化を遂げてきました。昨今、物価の高騰により、さまざまなモノの値上がりが行われていますが、ミズノは初心者でも気軽にランニングを楽しんでほしいという思いのもと、プライスは前作と同じ据え置き価格となっています。

↑新作発表会では歴代のモデルをスライド形式で紹介。デザインがどのように変化していったのかをチェックできる贅沢な瞬間

 

続いて、ここからは「WAVE RIDER(ウエーブライダー)27」ではどこがアップデートされたのかを深掘りしていきます。

↑「ウエーブライダー27」1万4850円(税込)。カラーラインナップはメンズ用6色展開、ウィメンズ用4色展開。重さは約280g(片足27cmの場合)

 

最大のアップデートポイントはアッパー構造!

最新作でこだわったのがアッパーのスムーズネス。細部までこだわり微調整を行ったことで、さらなる進化を遂げました。

↑アッパーにはメッシュ素材をセレクト。優れた通気性により蒸れることなく、柔らかなフィット感でランニング時でも不快感を与えません

 

↑海の波を乗りこなすような流線形のデザインが施されたPUプリントはメッシュアッパーの補強としての役割も兼任。また、ベロ端部両側にストレッチ性の高い素材を付けて固定し、中足部のフィット感を高めるガセットタングを採用。段差の少ないステッチにより、ストレスも感じさせません

 

↑アッパーに改良に合わせて、ヒールカウンターも変更。従来よりも短くしたことで、柔らかくなったアッパーの良さを最大限に引き出し、フィット感も高めています。また、ヒールカウンターが小さくなったことで前作よりも5gの軽量化にも成功しています

 

↑実際使用されている踵のパーツ、ヒールカウンター

 

ソールは前作と同様、ミズノエナジーとミズノウエーブ!

アッパーの仕様変更が行われたウエーブライダー27ですが、ソールはウエーブライダー26と同じテクノロジーである「ミズノエナジー」と「ミズノウエーブ」を搭載。ミズノが誇る技術力で安定感を生み出しています。

↑まず「ミズノエナジー」をソール全面に搭載することで素材の搭載堆積を17%UP。これにより、シリーズ史上最高の柔軟性と反発性が生み出され、よりスムーズな走り心地でランナーをサポートしてくれます

 

↑続いて「ミズノウエーブ」はウエーブライダー26と同様、中足部のシャンクエリアを補強する3D形状のハニカムパターンを採用。そして、外側も巻き上げることで安定性も向上。体の横ブレが起きにくいのでスムーズな体重移動を促してくれます

 

2つのテクノロジーに合わせてアウトソールは屈曲溝と耐久性の高いラバーを採用。こちらも過度な屈曲を抑え、スムーズな体重移動をサポート。また、前足部と踵内側には、微発泡ラバーを採用し、柔らかさと軽量性を追求しているのもポイントです。

↑アウトソールのデザインもウエーブライダー26と同様

 

機能性以外で注目したいのは、ミズノのサステナビリティ活動。ウエーブライダー27においてもアッパーや裏地、インソールには90%以上のリサイクル素材を使用。シューズの要となっているウエーブプレートも植物由来のPebax Rnew(R)を使うなど、地球環境にも配慮しているんです。

 

そんなミズノが自信を持って世に送り出すウエーブライダー27。前作のテクノロジーを生かしつつ、アッパーへのこだわりでさらなる快適な走りを提供してくれる意欲作と言えるでしょう。気になる発売日は8月25日。ブランドファンのみならず、ランニングを楽しんでいる人、これから始めたいと思っている人はぜひ手に取って、そのクオリティを体感してみてください。きっと27代目という貫禄が感じられるはずです。

 

撮影/編集部

 

 

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インテルのレジェンドOBが日本を満喫!たこ焼きを食べる“ワイルドな姿”が話題に

今夏も海外サッカーのビッグクラブが相次いで来日し、世界トップクラスのプレーに国内のサッカーファンは熱狂。その一方、ピッチを離れると、SNS上には日本観光を楽しむ選手たちの姿が数多くアップされていたが、なかでも注目を集めているのがイタリアの名門 インテルのレジェンドが登場した一本の動画だ。

 

7月26日、インテルのクラブ公式インスタグラムに姿を現したのが、元イタリア代表のマルコ・マテラッツィ氏。2001年から10年間在籍したインテルでは、公式戦276試合で20得点を記録するなど、攻撃的なDFとして活躍。06年ドイツW杯では、元フランス代表のジネディーヌ・ジダン氏に頭突きを食らった当事者としても有名だ。

 

そんなマテラッツィ氏は今回、インテルOBとしてジャパンツアーに帯同。投稿された動画内では、「やあ、みんな!ついに大阪に到着した。この街を探索する準備は万端だ」と話し始めると、大阪の街で射的やガチャガチャ、クレーンゲームに挑戦したり、いちご大福、たこ焼きなどを食べ歩きする姿が公開されている。

 

 

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なかでも話題となっているのが、ワイルドな“たこ焼きの食べ方”だ。最初は楊枝を使い、たこ焼きを頬張っていたマテラッツィ氏だが、これに苦戦したのか、次の場面では、素手で口に運ぶ様子が収められている。動画を見たツイッター上の国内ファンからは、「面白すぎるw」「漢だね」などと様々な反響が寄せられていた。

 

「今日はここまで。東京で会いましょう」と動画を締めくくったマテラッツィ氏。さらに、インテルが31日に更新したクラブの公式インスタグラムでは、大阪と同じように都内を散策する映像が公開されている。浅草寺の雷門で記念撮影したり、寿司店で食事を楽しむ様子が収められており、存分に日本を満喫していたようだ。

 

 

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なお、今回のジャパンツアーでインテルは、7月27日に大阪・ヤンマースタジアム長居でサウジアラビア1部アル・ナスルと対戦し、1-1の引き分け。8月1日に東京・国立競技場で行われた2戦目では、フランス1部パリ・サンジェルマン(PSG)に2-1の逆転勝利を飾っている。

世界市場を睥睨するサロモン、渾身のロードランシューズを履いた!/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす! 「ランニングシューズ戦線異状なし」

2023「サロモン」夏の陣③「エアロ グライド」の巻(後編)

 

スキーをルーツに、今やウインタースポーツのみならず、世界のトレランシーンをリードするサロモン(Salomon)。過酷なアウトドアでのあらゆる路面状況(サーフェイス)への対応を、世界中で開催されるトレランのレースを通じて研究し、高い技術として昇華し続けてきた。

 

今や敵なし山の王サロモンが睥睨するのは、ロードランニングの平原。新興ブランドもひしめき、開発競争が激化する、まさにレッドオーシャンである。このレッドオーシャンにサロモンが放つ矢のひとつが、オンロード用の「エアロ グライド」だ。

↑「エアロ グライド(AERO GLIDE)」1万8700円(税込)。サイズ展開:メンズ25.0~28.5㎝、ウィメンズ22.0~25.0㎝。カラー展開:メンズ4色、ウィメンズ4色。ソール厚:前足部27mm /かかと37mm。ドロップ(踵と前足部の高低差):10㎜。重量:254g(27㎝片足)

 

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いよいよ、エアロ グライドを試走!

ということで、今回は高尾のトレイルから、八王子郊外の住宅街のロードに移動し、エアロ グライドのインプレをお届けする。試走の内容は、いつもの連載に戻り、4シーンでのインプレとなる。

 

まずは、シューズに足を入れた感覚およびウォーキングのインプレ。次は「運動不足解消」が目的で走る、1㎞を約7分(=キロ7分)の、の~んびりペース。続いて、脂肪を燃焼させる「痩せラン」に適した、1kmを約6分(=キロ6分)のゆっくりペース。

 

最後は、距離ではなく、走る爽快感重視の、1㎞約4分30秒~5分で走る(キロ4.5~5分)「スカッと走」。暑さをモノともせず新たに走り始めたい初心者にも、涼しい避暑地でランニングしたいお久し振りさんにも、“おっ、そのペースだね”と思っていただける目的(およびペースの目安)のはず。

 

【まず、履いてみた!(走る前の足入れ感&ウォーキング)】

シューズに足を入れ、シューレース(靴ひも)を丁寧に結ぶ。すくっと立つと、シューレースに連動するセンシフィットテクノロジーが、さらに足とシューズを馴染ませてくれる。エアロ グライドの分厚いミッドソールは、優しく体重を受け止める。

 

ほぉ~。ショップの店頭での足入れ感にチカラを入れる、昨今のオンロードランニング市場のトレンド的にも、エアロ グライドは競合他社に引けを取らない。とても、最近オンロード市場に参入した後発ブランドとは思えない出来栄えである。

 

歩くと、サロモンのミッドソール「エナジーフォーム」が着地をふんわりと受け止める。これもお見事! 厚底でのふんわり感という、売れ筋のトレンドをしっかり押さえている。サロモン=トップアスリートのためのガチなトレランシューズブランド、という筆者の凝り固まったイメージは、エアロ グライドを履いて歩くと、ふんわり霧散した。

 

【運動不足解消ジョグ(1㎞を7分で走るペース)】

履いた瞬間と歩くことで感じた“ふんわり感”は、走り始めると、ほど良い反発性に変わる。これまた“今どき”のランニングシューズに共通する、ミッドソールのストロングポイントだ。日本の市場でもまさにトレンドなだけに、単なる研究だけでなく、日本のコンシューマーの気持ちにも寄り添ったシューズ開発を行っていることが分かる。

 

それもそのはずサロモンは、オリジンであるスキー用品を1962年から日本で発売を開始している。その後、世界市場で最もサロモンのスキーブーツのフィッティングの良さを理解したのが、何を隠そう日本人なのだ。

 

逆を言えば、日本人の足を誰よりも知るサロモンのシューズのフィッティングに、不安がある理由は、少なくとも往年のスキーブームを知る世代にはない(実は筆者も、その昔、クロスカントリースキー用のブーツで世話になっていたなぁ……)。

 

で、1㎞を7分で走る運動不足解消のためのジョギングペース。エアロ グライドは、全くゴキゲン。感覚的には、走る際のピッチ(足幅)を短めにすると、さらにリズムよく跳ねる。(意地悪だが)大きくバウンドすると、ミッドソールがけっこう沈む。試しに、もうチョイスピードを上げてみよう。

 

【痩せラン(1㎞を6分で走るペース)】

走力が上がり、スピードをチョイ上げると、脂肪燃焼にもってこいの「痩せラン」ペース。長く走り続けられたら、そのペースがさほど速くなくても、脂肪はどんどん燃えてくれる。エアロ グライドは、スピードアップにきれいに追従、ミッドソールは衝撃を素早く反発性に変えてくれている。つまり、脂肪燃焼にはエアロ グライドなのである。

 

サロモンが山で培ったテクノロジーの数々を、オンロードに展開したエアロ グライド。そのひとつが、ミッドソールの「エナジーフォーム」である。エナジーフォームは、衝撃吸収性に富み、速度や段差などによる衝撃の大きさに合わせて反発する特性を持つ。EVAにオレフィンを配合した、サロモンがトレイルランで培ったテクノロジーである。

 

さらにサロモンは、硬いアスファルトに対して、一定の角度から、規則正しく、長時間にわたって走るというロードランの特性のために、エアロ グライドのアウトソールも開発している。高い耐摩耗性を持ち、薄く、軽量な「コンタグリップ」である。

 

これらのテクノロジーは、バラバラに開発されてきたわけではない。すべては、“ライト&ファスト”というサロモンの商品開発のDNAを継承するために、研究開発され、新たな製品として世に出されてきたものだ。

 

サロモンのDNAである“ライト&ファスト”は、クロカンスキーやトレランという“競技”の底流に共有する考え方だ。シューズが軽いために速く動ければ、時間をより有効に使うことができる。さらに天候やルートなどの情報を活用することで、持って行くべきギアも絞り込むことができる。これらは、アスリートも、入門者も、本質的な違いはない。

 

エアロ グライドは、現在のロードランの世界のトレンドに対する、サロモンによるひとつの答えだ。“ライト&ファスト”というサロモンのDNAを、エアロ グライドはどのように引き継いでいるのだろう? さらに、ペースを上げてみよう!

 

【スカッと走(1㎞を4.5~5分で走るペース)】

ここで一旦、前回紹介した、エアロ グライドの開発コンセプトを振り返ってみよう。サロモンMDの山村 拓さんに聞いたところでは、エアロ グライドは、北米の大柄な体格のライナーを対象に、運動不足解消のために歩いたり走ったり、脂肪を燃やして痩せることを目的に走る人たちを視野に入れて開発されたという。

 

その意味でも、エアロ グライドは、ここまでのペースでのランに、まさにピッタリな一足と言える。しかし問題は、「スカッと走」だ。距離は長く走らないが、目指したゴールを駆け抜ける爽快さ、疾走感を味わうのもランニングの醍醐味なのである。

 

“ライト&ファスト”のDNAに基づいて開発されたエアロ グライドのミッドソール素材のエナジーフォームは、スピードを上げるほどに反発性を強めてくれる。アウトソールの踏み面も広いので、下り坂でガシガシスピードを上げても安定した走りだ。しかし、下りから平地に戻り、そこで加速しようとしても、エアログライドはスピードに乗るような造りになっていない。

 

もし、「スカッと走」をエアログライドで味わうとしたら、思い切ってミッドソールの厚みを削るか、ミッドソールにTPUのプレートを内蔵するかだろう(実は、サロモンのロードランシューズのラインナップには、まさにこうしたモデルが用意されている)。

 

一足ですべてを満たすシューズを求めるのは、高すぎる要求であることは百も承知している。しかし、このタイプのシューズでも、“ライト&ファスト”のDNAを味わいたいと思い描いてしまうのも、往年のサロモンファンなのだ(オイラだ!)。

 

しかし、ロードランの世界を狙うサロモンの本気のモノ作りは、ホンモノだ。近い将来、今までの常識を根底から覆すプロダクツを、サロモンは山の上から一気にロードランの平原に押し出して来るだろう。その光景に出会えることが、今から楽しみである!

 

【おまけ】エアロ グライドで山道を走ってみた

本来なら蛇足なのだが、せっかくなのでエアロ グライドを山で履くことに。前々回に紹介した超長距離用のトレランシューズ「ウルトラ グライド 2」も伴い、山道と舗装路で履き比べるため、おあつらえ向きの沢沿いのコースにやって来た。

 

オンロード用のインプレは、走る目的に応じた速度で行う。しかし山では、アップダウンや崖、沢の渡渉(としょう)など、一定のペースでは走れない。ましてや、ダイエット目的で食料や水を持たずに山を走ることは、その行為自体が“遭難”である。

 

エアロ グライドの肉厚なミッドソールは、上りでの強力なアシストとなる。着地衝撃を推進力に換える“跳ねる”感覚でグイグイと進める。周囲に誰も人はいないが、上り番長になった気分。トレランシューズにない軽快さも魅力だ。

 

広く整備された林道をガシガシ下るのも、さすがはサロモン。アウトソールの踏み面も広く、厚底のエナジーフォームのおかげで、多少の凸凹など気に留める必要もなく進む。エアロ グライドは、オンロードモデルながら、自転車のロードバイクのような鋭利な繊細さではなく、グラベルバイクやMTBの野武士のような豪快な乗り味で進む

 

しかし課題は、路面状況(サーフェイス)が悪いシーンでのシューズのパフォーマンスだ。上っている最中から、爪先を保護する補強材(トゥキャップ)がないので、爪先が岩に直接当たる。濡れた岩場では、ちょっと弾みで滑る。ザレ(砂礫)の急斜面は、自身が滑落しないよう、恐る恐る進むしかない。

 

沢を横切る渡渉に至っては、岩についたコケなどの表面で足を取られて、ノロノロと進むしかない。アウトドアのあらゆる悪路で機動力を得るには、エアロ グライドのアウトソールは(当たり前だが)不向きである。

 

サロモンのトレランシューズを履いた後、同じコースの2周目にエアロ グライドを試しているが、その差は歴然。まぁ、当たり前な結果と相成った。教訓、今まで山の初心者に「履き慣れた靴なら、ランニングシューズでも大丈夫」と(コースに応じて)語ったことが何度かあったが、これからは「山へはトレランシューズ(またはハイキングシューズ)で行こう!」と改める。おススメは、もちろんサロモンの「ウルトラ グライド 2」である!

 

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撮影/中田 悟

 

 

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2023「サロモン」夏の陣③「エアロ グライド」の巻(前編)

 

フランス・アヌシーで産声を上げたサロモン(Salomon)。スキーから始まるアウトドアブランドである。冬はクロカンスキー、夏はトレランという北欧のライフスタイルを取り入れ、今や世界のトレラン文化を牽引する存在として、日本のみならず世界のトレイルランナーの圧倒的な支持を得ている。

 

そのサロモンが得意とする、スキーやスノーボードなどのウインタースポーツ、そしてトレランやハイキングなどのマウンテンスポーツに共通する哲学は“ライト&ファスト”。より短時間に、距離を稼ぎ、ミニマルな装備で、身体のパフォーマンスをできる限り維持することが、商品開発の根本にある。

 

サロモンの“ライト&ファスト”を体現したトレランシューズの紹介と実際に走ったインプレが、前回まで。今回からは、いよいよトレランを極めることで、全てのサーフェイス(路面状況)に精通したサロモンが、“どこでも走る”ランニングブランドとなるべく開発した、オンロード向けのランニングシューズへのフォーカスとなる。

↑「エアロ グライド(AERO GLIDE)」1万8700円(税込)。サイズ展開:メンズ25.0~28.5㎝、ウィメンズ22.0~25.0㎝。カラー展開:メンズ4色、ウィメンズ4色。ソール厚:前足部27mm /かかと37mm。ドロップ(踵と前足部の高低差):10㎜。重量:254g(27㎝片足)

 

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サロモンが提案する、世界的トレンドへのひとつの答え

「2023年にサロモンが強化するのが、“エブリデイ ラン”。サロモンが提供する一連のロードランニングシューズでも、初のクッショニングのモデルです。北米を含め、体重のある方々も買い求めやすいタイプのシューズがリニューアルしました」

 

と語るのは、サロモンのイケメンMD山村 拓さん。山村さんが、GetNavi web読者を含めたランニング初心者にすすめてくれたのは、「エアロ グライド」というモデル。厚底をトレンドも踏まえ、真上から見ると接地面のソールが広くせり出したフォルムが印象的である。

 

エアロ グライドは、見た瞬間に、安定性に秀でると直感的に伝わるシューズだ。3Dメッシュのアッパーには、軽量化にも寄与するリサイクル素材が使用されており、この見た目ながら254g(27㎝片足)と、オンロードで先行する競合他社の商品と比べても遜色はない。

↑今回お話を伺った、サロモンの山村 拓さん。日本での展開商品の選定やプロモーションをマーケチームと連携して行う。トレランはもちろん、アウトドアスポーツとサッカーを愛するイケメンMD

 

全くの初心者から、ガチレースでのリカバリー目的まで

「(大柄の方が多い)北米市場も意識しているので、日常使いはもちろん、運動不足解消ための日々のウォーキングや、体脂肪を燃やすためのジョギングなどのシーンを想定しています。膝が気になっていたり、シューズのクッション性に不安がある方など、ご自身が抱える“問題解決”になる1足になれば……、と願っています」(山村さん)

 

山村さんによると、エアログライドは、サロモン社内のレース好きのガチなトレイルランナーたちが、100マイル(=160㎞)などの過酷なレースの翌日、リカバリー用に履くことが多いという。アスリートは、酷使した脚の筋肉に対して、スローペースで“走って!”血行を促すことで、筋肉痛を軽減させると共にパフォーマンスをリカバリー(回復)させるのである。

 

しかも、泥や砂まみれのトレランシューズは、きれいに洗っても、翌朝に快適に履くのには難があるのだ。なるほど、ゆっくり走っても安定性に優れる“もう一足”としてエアロ グライドが人気なのが頷ける。

↑エアロ グライドは、“エブリデイ ラン”を標榜するサロモン2023年の強化シューズ。サロモンが展開するロードシューズ群で、初のクッショニングモデルとしてローンチされた。3Dメッシュにはリサイクル素材を採用し、比較可能な前モデルから21g(27㎝片足)の軽量化に成功している

 

過酷な山で磨かれた高い技術を、ロードシューズに展開

エアロ グライドは、爪先とかかとが揺りかごのようにラウンドする「ロッカー構造」を採用している。そのため、かかとでの着地から、爪先での蹴り出しにかけて、滑らか(グライド)に足が運ばれる。あまりに極端なロッカー構造は、ともするとスネの筋肉に過度な負担をかけることがある。しかしながら、エアロ グライドのロッカーは穏やか。安全な設計と言える。

 

「エアロ グライドに使われる厚底のミッドソールは、サロモンが独自に開発した『エナジーフォーム』という素材です。エナジーフォームは、衝撃吸収性富んだEVAに、反発性を高めるオレフィンを配合しています。着地衝撃を推進力に換え、ガシガシと山を駆け巡るために開発された素材を、オンロード用にも使用しています」(山村さん)

 

エナジーフォームは、前回まで紹介してきたトレランシューズ「ウルトラ グライド 2」にも使用されており、同素材をオンロード用のエアロ グライドへ搭載することは、トレラン好きにとって、大いに興味を惹かれるところなのだ(詳しくは、次回のインプレにて!)。

↑白いミッドソールは、高い衝撃吸収を持つEVAに、高反発なオレフィンを配合した「エナジーフォーム」。今どきの厚底のかかと部は、何と37㎜! アッパーには、シューレースと一体になって足首全体を包み込む、センシフィットテクノロジーが採用されている(サロモンのロゴがプリントされたライトグリーンの部分)

 

「あらゆるサーフェイスを知る」サロモンだからこそのアウトソール

硬いアスファルトなどの舗装路を、同じようなペースと足運びで走るオンロードでのラン。数万人もの参加者とともに、トップアスリートが賞金を懸けて競い合うことで、使用されるシューズの技術は飛躍的に進化してきた。

 

サロモンが得意としてきたのは、土や岩などの路面状況(サーフェイス)はもとより、気温差も湿度の差も激しいオフロードでのランである。近年は人気も急上昇し、出場資格をポイント制にして、出場選手のレベルと安全確保を行う人気レースも増えている。

 

サロモンは、世界中のトレランレースを走る選手たちのサポートを通じて、あらゆるサーフェイスを研究し、さまざまな環境に対応できる技術を磨いてきた。そして今、その高い技術を武器に、オンロードのランニングの世界への足掛かりを着実に固めている。

 

「こうした、サロモンのサーフェイスへの対応力が、アウトソールの開発でも活かされています。それが『コンタグリップ』と呼ばれるラバーです。コンタグリップは、サロモンが開発するアウトソールの総称で、使用させるサーフェイスに応じてラバーの性質を調整しています」(山村さん)

 

エアロ グライドに使用されているのは、硬い路面での耐摩耗性が高く、しかも軽量なコンタグリップ。アウトドアのゴツゴツしたアウトソールとは対照的に、シンプルな分、高い技術力が求められているという。

↑サロモンが独自に開発をしたロード用のアウトソール「コンタグリップ」を搭載(グレーの部材)。アスファルトなど硬い路面で、一定方向からの着地が重なるため、耐摩耗性の高くなる混合比のラバーが採用されている。ちなみに、赤いポッチは、コンタグリップのマークである

 

山の王サロモンが睥睨(へいげい)する、ロードランニングの平原

トレラン界に君臨する山の王サロモンは、その高い技術を武器に、ロードランニングの平原への拡大計画を着実に推し進めている。ヨーロッパには新興のランニングブランドも乱立し、これまでシェア争いに勤しんでいた巨大ブランドたちも、生き残りをかけた開発競争に突入せざるを得なくなっている。

 

東京の郊外、古民家を再利用して作られたサロモンのショップは、日本のアウトドアシーンの巨大な玄関=高尾に位置する、まさに最前線。呑気にも、カフェでアイスコーヒーを飲んでいる筆者なのだが、ランニングシューズ戦線は、今、とんでもない歴史的なシーンを迎えているのだ。

 

次回は、山の王サロモンがロードランニング界に放つエアロ グライドのインプレである。と、独り緊張が高まってきたところで、本連載『ロードシューズ戦線異状なし』、サロモン夏の陣「エアロ グライド」は、大団円の後編に続くのであった。

↑山村さんにお話を伺ったのは、サロモンブランドのコンセプトショップ、東京・八王子市の「TAKAO MOUNTAIN HOUSE」。京王線高尾山口駅からスグのアクセスの良さもあり、コアなファンの忘れ物需要だけでなく、今までサロモンブランドに触れてこなかったレジャー客層も立ち寄るようになったとか

 

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撮影/中田 悟

 

 

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東京23区初のJリーグチームへ!「東京23FC」の戦いと目指す未来

1993年にJリーグが開幕してから30年。昨年行われたFIFAワールドカップ(カタール)の熱狂も記憶に新しく、目下開催中のFIFA女子ワールドカップでも熱戦が期待されるところ。その活躍に触発され、日本におけるサッカーの裾野は広がり続けています。現在、日本国内の老若男女すべて合わせたクラブチームは、2万5000チーム以上存在しているとか。

 

数あるクラブチームの中でも「東京23区から初のJリーグ昇格」を目指すチームが、東京江戸川区を拠点に活動する東京23フットボールクラブ(以下、東京23FC)。この、あるようでなかった東京23区に所属するサッカークラブチームに迫ります。

 

設立当時から変わらない「東京23区からJリーグ、そして世界へ」

↑ホームグラウンドで戦いに向かう東京23FCの選手たち

これまでにも “東京” と名のつくサッカーチームは複数ありましたが、いずれも23区外が拠点のチームだったため、実は現在のJリーグには東京23区を拠点としたチームはありませんでした。「23区内にクラブチームがないなら、僕たちが作ろう」と設立されたのが、今回紹介する東京23FCです。2010年から現在の体制で始動。2013年には関東1部リーグへと昇格し、現在はJリーグへつながるアマチュアリーグの最高峰JFLへの昇格をかけ、江戸川区を拠点に日々戦いを続けています。

↑平日7~9時は、江戸川区の葛西臨海公園近くにある競技場での練習が開催されています

 

「Jリーグが開幕してからサッカー全体のレベルも大きく上がってきました。現在の関東リーグでは、Jリーガーを目指せる環境で、切磋琢磨していますし、元Jリーガーが所属するチームも増えています。東京23FCとしても、変化に対応しながら勝ち上がることが大切だと考えています。近い将来Jリーグで23区を代表できるようなチームとなって、そして世界でも活躍できる選手を育成していきたいですね。江戸川区をはじめ、23区内に住むみなさんに『東京23FCを応援したい』と誇りを持っていただけるよう頑張っているところです」

 

こう話すのは、東京23FCの取締役COOを務める石井温さん。東京23FCは、今年10月に佐賀県で行われる「第59回全国社会人サッカー選手権」の切符を手にしたところ。関東リーグで優勝すること、もしくはこの大会で3位以内に入れば、JFL昇格につながる地域チャンピオンズリーグへの出場ができます。まさに勝負の年となる今年は、チーム一丸となってある思いを強めているのだとか。

 

東京23FCでキャプテンを務めるFW(フォワード)の清水光選手が、チームで大切にしている思いについても語ってくれました。

 

「僕たちはサッカーを通じて『観る者の心を打つフットボール』を掲げ、最後まで諦めずに走り続けることを大切にしています。この思いは、トップチームに所属する31名の選手だけでなく、セカンドチーム、U-18、U-15、さらにはサッカースクールに通う子どもたちまでが同じ思いでサッカーに向き合っています」

↑練習中の様子。この日は筋トレを重視したメニューが実施されていました

 

サポーターの応援が力に! 約7000人収容のスタジアムで熱気を感じる

↑ともに勝利を喜ぶサポーターたち。親子連れから地域のサッカーファンまで、幅広いファン層も特徴的です

 

選手のテクニカルなプレイに魅了され、サポーター同士の繋がりもアツいのが東京23FC。なんとクラブを応援してくれている人たちが率先して試合のライブ配信やインタビューなどを実施しているのです。東京23FCのYouTubeチャンネルを見てみると “東京23勝手に実況隊” のメンバーがその名の通り、勝手に実況し、選手にインタビューした映像まで配信されています。もちろんリーグやチーム、関係各所に許可は得ていますが、ここまでサポーターと深い関係になれているのはどうしてなのでしょうか?

 

「いろいろなご縁が重なって “東京23勝手に実況隊” のみなさんに配信いただいているのですが、クラブの中の人ではないので、基本的にはフラットに自由に楽しくファン目線から配信してもらっています。サポーターのみなさんからも愛されていて、現地にいけない時でも配信を見て楽しめていると好評なんですよ」(石井さん)

 

東京23FCのホームグラウンドはスピアーズえどりくフィールド(通称:えどりく)で、収容人数は約7000人! コロナ禍で無観客試合が続いたそうですが、入場制限や声出し応援が解禁された時は、選手も大きな力を得られたと言います。

↑試合後には、選手とサポーターが直接触れ合える場面も。選手もサポーターのリアルな声や表情を見れるうれしい瞬間なのだとか

 

「試合中につらい状況になると、選手たちもモチベーションが下がってしまうタイミングがあるんです。けれどサポーターのみなさんが90分間声を出して鼓舞し続けてくれている姿や、『頑張れー!』の声援で踏ん張れることがあるんですよね。目には見えませんけど、選手も背中を押されるというか……こんなに誰かに応援される経験って限られた人間しかできないと思うので、しっかり答えていきたいですね。特にコロナ禍で無観客が続いていたのも経験しているので、解禁された時のサポーターさんたちの熱気、そして選手の気合いはすごいものがありましたね」(清水選手)

 

東京23FCの注目選手にインタビュー!

↑左からFW清水光選手、GK大石文弥選手、DF宮田和哉選手。年齢は違いますが、3人とも2021年に入団した仲良しな同期とのこと

 

サポーターをここまでアツくさせるのはチームの魅力、選手の魅力があってこそ。しかし、アマチュアリーグである地域リーグに所属する選手は、試合だけで生計を立てるのは難しく約9割の選手がサッカー選手とは別の仕事をしているそうです。東京23FCに所属する選手も、毎朝7~9時の合同練習が終わると、会社員として働いたり経営者として組織を率いたり、選手以外の活動も行っています。

 

今回は、取材に答えていただいた清水選手のほか、2021年に入団したGK(ゴールキーパー)の大石文弥選手、そして大学卒業後に東京23FCに所属したDF(ディフェンス)の宮田和哉選手に、選手以外にどんな活動を行っているのかを聞きました。

 

↑GK・大石文弥選手

 

「東京23FCに入団する前は、もう引退するつもりだったんですが、共通の知り合いを通じて誘っていただき『もう一度サッカーするならこのチームだ』と加入を決めました。選手以外の活動として、ゴールキーパーのサッカースクールを経営しています。日本では、ゴールキーパーを育成する場所も機会も少ないので、環境を整える必要があるんですよね。朝の合同練習が終わったあとは、別メニューでトレーニングを行い、午後からスクールへ。現在は2つのスクールを掛け持ちしていて、40人の生徒を指導しています」(大石文弥選手)

 

↑FW・清水光選手

 

「東京23FCは3チーム目。実は何度かお誘いいただいていたチームだったんですけど、2021年に大石選手が加入されるのをTwitterで知って(笑)、ぜひ一緒に! と加入しました。僕は、昨年から東京23FCのスタッフとしても活動しています。街に出てポスターを貼らせてもらったり、スポンサーさんとサッカーを通じてできることがないかお話ししたり、僕にできることはなんでもやらせてもらっています。クラブの経営や営業にも関わる部分なので、日々勉強しながら取り組んでいます」(清水選手)

 

↑DF・宮田和哉選手

 

「僕は、大学を卒業するタイミングで入団しました。卒業後もサッカーを続けたい思いが強くあり、色々と探している中でお声がけいただきました。選手以外の活動としては、スクールのコーチとして働いています。学生時代に素晴らしいコーチに指導してもらったので、『僕もこんなコーチになれれば』と思い、現在は子どもたちにサッカーの楽しさを教えています。誰かに教えるためには、何より自分がサッカーを理解しなければいけない。指導する側になって初めて気が付くことも多く、日々勉強ですね」(宮田和哉選手)

 

今回お話を伺った3名は2021年入団の同期。コロナ禍さなかの入団ということもあり、サッカーへの思い、チームを盛り上げたい気持ちはとても強く伝わってきました。アツい気持ちを持った3人に、あらためて東京23FCの魅力を聞いてみました。

↑球際にこだわって、果敢に攻め続けるGKの大石選手。どんな時も声を出して、チームを鼓舞する姿に勇気をもらえます

 

「東京23FCのホームゲームは地域リーグに所属しているチームの中でも、サポーターさんにたくさん支えられているチームだと思います。サッカーを通じて、ファンと選手、そしてファン同士の繋がりが濃くなり、イベントも大盛り上がり。ぜひ一度スタジアムに足を運んでいただければうれしいですね。試合では、球際でビビらずに攻めていく姿に注目して欲しいです!」(大石選手)

↑キャプテンとしてチームを牽引する清水選手。試合中はもちろん、試合前の “気合い入れ” も必見!

 

「ホームゲームでは、サッカーを知らない人でも楽しめるようなイベントを企画しています。キッチンカーの出店や夏はお祭りなど、サッカー以外の魅力もたっぷり。もちろん試合でも僕たちのモットーである『観る者の心を打つフットボール』を最大限にお見せしますよ! 僕もがんがん点を取ってチームに貢献していきたいと思いますので、がむしゃらな選手の姿を見てみなさんも元気になってください」(清水選手)

↑試合中、ゲームメイカーとして大活躍する宮田選手。スタジアムで観戦すると、その熱気も体感できます

 

「選手とサポーターのみなさんが一緒になって喜んだり、悔しがったりできるのがサッカー、そしてスポーツの魅力だと思っています。ぜひスタジアムで生の熱狂を感じていただきたいですね。僕は攻撃の起点となるパスやゲームメイクが得意なので、『お! 宮田がボール持ったぞ!』と楽しみにしていただければうれしいです」(宮田選手)

↑資金面で応援する “サポーター” の存在も。大和リビングは、東京23FCのオフィシャルパートナー(ゴールドスポンサー)。選手たちのハーフパンツ裏にロゴが掲載されています

 

まずはJFLへ昇格し、Jリーグへ。

最後に、東京23FCがJリーグ昇格に向けての取り組みや目標を伺いました。

 

「11月末にJFL昇格の試合が行われます。JFLに昇格した後、Jリーグに入るのは最低条件で、そこから世界を目指したいと考えています。10段階でいうとまだまだ1。世界を目指すためには、まずは拠点としている江戸川区のみなさんに知っていただくことです。僕たちが活動していく中で、東京23区のみなさんも誇りを持って応援してくださるよう、しっかり足場を固めていきたいですね」(石井さん)

↑勝っても負けてもサポーターには感謝の気持ちを伝えている選手たち。強い絆を感じられる瞬間です

 

次回の東京23FCがえどりくで実施するホームゲームは、2023年8月5日 (土) 18:00〜。同月には、2023年8月27日 (日) 18:00〜も、ホームゲームとして開催されます。「サッカーを生で観戦してみたい」「23区からJリーグを目指すチームを応援したい」と思ったら、ぜひ東京23FCのホームゲームの観戦を。

 

イベント情報は、公式SNSでも発信されていますので、気になるイベントから参加してみるのもおすすめ。ぜひ夏に負けないアツい試合を堪能してみてください。

 

プロフィール

東京23フットボールクラブ

東京都江戸川区を拠点に活動するクラブチーム。2010年より現体制。スピアーズえどりくフィールドを本拠地としている。世界に視線を向ける一方、お膝元の江戸川区民との交流を大切に活動を続けている。

HP https://tokyo23fc.jp/
Instagram https://www.instagram.com/23footballclub/
Twitter https://twitter.com/tokyo23official

30周年30代目で最大のアプデ。アシックス「ゲルカヤノ 30」の鍵は「4Dガイダンスシステム」

1993年の登場以来、数あるランニングシューズの中でも最も歴史の長いロングセラーモデルとして、日本はもちろん、世界のランナーから愛され続けているアシックスの「GEL-KAYANO(ゲルカヤノ)」。これまでにない大幅な進化を遂げたシリーズ30代目の「GEL-KAYANO 30(ゲルカヤノ 30)」の開発の経緯が、発売直前の「GEL-KAYANO 30 Launch Forum in Japan」イベントで熱く語られました。

 

アシックス「ゲルカヤノ 30」がいよいよ発売開始!

↑「GEL-KAYANO 30」1万9800円(税込)。7月27日からアシックスオンラインストアで先行発売し、 8月10日からアシックス直営店各店、全国のスポーツ用品店などで順次発売予定

 

1993年に登場した「ゲルカヤノ トレーナー」を起点に、毎年、様々な進化を続けている「ゲルカヤノ」シリーズは初心者ランナーからベテランランナーまで幅広い層に愛され、その進化もつねに注目されてきました。

↑イベント会場で展示されていた「ゲルカヤノ トレーナー」

 

そして今回のシリーズ30年の節目を迎えたゲルカヤノ 30は、シリーズ最大級のアップデートが行われました。その開発の過程を、パフォーマンスランニングフットウエア統括部開発部の中村浩基氏、同デザイン部の三宅大希氏、スポーツ工学研究所プロダクト機能研究部の高増翔氏が、それぞれの部門での苦労と、「ゲルカヤノ」への熱い思いを語ってくれました。

 

ゲルカヤノ30の進化は「4Dガイダンスシステム」にあり

↑ゲルカヤノ 30の開発について語った、左から開発部の中村氏、スポーツ工学研究所の高増氏、そしてデザイン部の三宅氏

 

「大幅なアップデートを果たしたのは『ゲルカヤノ』が30周年を迎えるからでしょうか? もちろんそれもありました。しかし今回の本質は、改めてランナーのことを考え、ランニング時にずっと寄り添い続けられるシューズ。その機能こそが、シューズとしてランナーをサポートすることだと再定義したため。『ゲルカヤノ 30』は、それを体現することを目指したシューズです」(中村氏)

 

ゲルカヤノシリーズは、アシックスを代表する長距離ランニング用の高性能モデルとして、長時間走行してもスムーズな足運びができるようサポート力を高め、足元のぐらつきを抑えるなど、安定性を高めることで多くのランナーをフルマラソン完走に導いてきました。

 

その歴史の中で、様々な機能改善と知見の蓄積がなされ、これまでは安定性を継承しながら新しい素材や機能を取り入れられてきました。しかし今回は、基軸の安定性とは相反する快適性の両立が開発のコンセプトとなりました。

 

「安定性を追求する場合、硬い素材で足の倒れを防ぐ、足を固めるアプローチが主流でした。今回の『ゲルカヤノ 30』では、長時間走行におけるランニングフォームの変化に着目し、安定性と快適性の両立を目指しました。その結果として、新たに開発した『4Dガイダンスシステム』の搭載につながっていきます」(中村氏)

 

「4Dガイダンスシステム」とは、走行距離とともに変化するランナーの動きを研究し開発した複合的な機能構造で、①広がりを持たせたミッドソール、②アーチ部の高反発のフォーム材、③かかと部の適切な傾斜角度、④接地面積を広げたアウトソール。この4つの特徴を組み合わせることで、走行時の変化に適応した安定性と優れた快適性を実現しました。

↑これまでのシリーズにはなかった広がりを持たせたかかと部のミッドソール形状

 

↑ミッドソールは全体を前作より約4mm厚くし、環境に配慮したクッションフォーム材を採用

 

この「4Dガイダンスシステム」の開発に欠かせなかったのが、同社のスポーツ工学研究所内で実施された走行テストでした。

 

「今回は硬いゲルをどこにも使っていません。それを実現したのが、長距離を分析してランニングフォームの変化を分析して一つひとつ形状を変えたこと。社外の方にも10km走っていただいたところ『走る前よりも走った後の方が快適性を感じる』と、コメントをいただきました。コンセプトを説明していない方にそう言われて、すごく自信につながった」(高増氏)

↑これまでは外側からも見えていたゲルを、外側から見えないよう内蔵。前作に搭載したタイプより約65%やわらかく、約10%の軽量化も実現

 

デザインも同様に、これまでの「ゲルカヤノ」と比べると、柔らかそうな印象を受けます。

 

「『カヤノシリーズ』は歴史がありゆえに『カヤノ』らしさをキープしたい声と、機能を大幅にチェンジするのでデザインを変えようという意見があり、1回目のサンプルはどっちなのみたいなデザインになってしまった。私たちとしては『カヤノ』は先進的でベストな素材、ベストなデザインで作っていきたい。機能の大幅なアップに合わせてデザインも大幅にチェンジしていくよう1回ゼロに戻してブラッシュアップしました」(三宅氏)

 

開発部の中村氏は先々代「ゲルカヤノ 28」から開発を担当。なので、30周年を迎える「ゲルカヤノ」は2ndサンプルまで作り、機能性だけでなくデザインにもこだわりました。

↑デザインに3回修正を加え、完成した今回のゲルカヤノ 30

 

「ゲルカヤノ」シリーズはサステナビリティに関する透明性のある取り組みを行っており、今回のゲルカヤノ 30では温室効果ガス排出量を業界平均より14%軽減しました。製品ライフサイクルにおける(材料調達4.7、製造4.7、輸送0.4、使用0.03、廃棄0.8)10.7kgの温室効果ガス排出量を示すカーボンフィットプリントをアシックスのシューズでは初めて表示することで環境負荷に対する透明性を高めています。

↑ゲルカヤノ 30は製品ライフサイクルで排出される温室効果ガス排出量を、アシックスとして初めて表示。シューズボックスにも記載

 

野口みずきさんもゲルカヤノ30の安定性に感動!

↑アテネオリンピック金メダリストの野口みずきさん

 

今回は特別ゲストに、女子マラソン日本記録・アジア記録保持者で、アテネオリンピック金メダリストの野口みずきさんも登壇。7年前に現役を引退後も、毎日10kmほど走っていたそうですが、ゲルカヤノ 30を履いてからは最低でも13kmから15kmは走っているとのこと。

 

「安定感がすごいですね。クッション性もすごくいいので、長時間走っても疲れない。7年前に現役を引退した理由が、長年苦しんでいた足の抜け感なんです。抜け感が出てくると、回内(プロネーション)をしてしまいトレーニングを中断、質の高い練習ができなかった。

 

なので、机の引き出しを開けてこのシューズを持ってタイムスリップして、7年前の自分に『これいいよ。ゲルカヤノ 30!』って。これを履いていたら現役をもうちょっと長く走れていたかもしれない」と笑いも誘ってくれた野口さん。

 

実はトップアスリートでもクセがあり、「ぬけぬけ病」で苦しんでいる選手も結構いるそうで、野口さんは「そういう選手がジョグの時に矯正用として履くのもありかな」と提案します。

 

「この安定感、それからクッション性は、やはり手に取って外に出て、走って感じてほしい。履いたら、私たちが言っていたことがすごく分かると思う。楽しいランニングライフをこの『ゲルカヤノ 30』とともに楽しんでいただきたい」とメッセージも送ります。

 

発売から30年。まさにランニングシューズのトップを走り続けている「ゲルカヤノ」シリーズは、その時代に応じた最新の材料、最新のアシックステクノロジーを持って進化を続けていたアシックスのフラッグシップモデル。シリーズ史上最大級の進化を遂げたゲルカヤノ 30の進化の歴史の新たな1ページを、ぜひ、あなたの目で、手で、そして履いてその進化を実感してください。

 

撮影/編集部

 

 

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他のオールスター選手と比べても凄まじい人気ぶり! 大谷翔平の球宴ユニフォーム、ヘルメットが高額落札

二刀流スターの人気ぶりが凄まじい。今季も投打で米球界を席巻している大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)だ。

 

現地7月11日、シアトル・マリナーズの本拠地T-モバイル・パークで開催のオールスター・ゲームに出場した大谷だが、MLB公式オークションは今回、その“お宝アイテム”を次々と出品。着用したヘルメットに9万8010ドル(約1370万円)の高値がつけられ、未使用のサイン入りユニフォームには、5万10ドル(約700万円)の高額落札がなされた。

 

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今年もア・リーグのDH部門、投手部門で球宴選出された大谷だが、右手中指の割れた爪とマメの影響により、投手としての出場は辞退。昨年に続いて打者専念となり、1打数無安打、1四球という結果に終わったが、マリナーズファンから「Come to Seattle!(シアトルに来て!)」の大チャントが送られるなど、その存在感はピカイチだった。


さらに、オールスター前日の現地10日に開かれたメディアデーでは、大谷の会見場に凄まじい報道陣の人だかりができ、ここでも圧倒的な人気ぶり。米スポーツチャンネル『FOX Sports: MLB』や、メジャーリーグ選手会(MLBPA)の公式ツイッターなどが現地の映像を公開すると、日米ファンからこの光景に驚く声が数多く上がっていた。


また、他のオールスター選手と比べれば、大谷の落札価格がいかに圧倒的なものかわかる。今回、出品されたヘルメットの中で大谷に次ぐ2位は、ムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)の2270ドル(約32万円)。未使用のサイン入りユニフォームは、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)が3590ドル(約50万円)で2位だった。

 

現在、ア・リーグ本塁打ランキングでトップ独走中の大谷。8月のトレードの噂も囁かれたがエンゼルス残留も決まり、2年ぶりのア・リーグMVP受賞にも期待が高まっているだけに、この“フィーバー”は今後も続いていきそうだ。

山を森を谷を駆け巡られる、サロモンのトレランシューズ「ウルトラ グライド 2」/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす! 「ランニングシューズ戦線異状なし」

2023「サロモン」夏の陣②「ウルトラ グライド 2」の巻(後編)

 

スキー用品の開発に始まり、今やトレラン界を牽引するブランド「サロモン」。夏も冬も、縦横無尽に山を駆け巡るギア作りに定評がある。前回は、そのサロモンがGetNavi web読者におすすめしてくれた、入門者用のトレランシューズ「ウルトラ グライド 2」について、サロモンのMD山村 拓さんに話を伺った。

 

ウルトラ グライド 2は、100マイル(160㎞)のレースでも威力を発揮するモデル。短距離をビューンと進むモデルというより、ゆっくりでも着実にゴールを狙うのに向いている。ということは、つまり“そんなに走らないけど……”な初心者にとっても、扱いやすい一足なのだ。

 

ウルトラ グライド 2は、爪先と踵が反った、ほど良いロッカー構造(シューズのソールが前後で揺りかごのようなアールを描いている)。ロッカーがあることで、転がるように脚の回転をアシストしてくれる。さらに、衝撃吸収性に富んだミッドソールの「エナジーフォーム」と、アウトソール(靴裏)のグリップ性の高いラバー「コンタグリップ」の相乗効果で、ウルトラ グライド 2の走破性は驚くほど高いという。

↑「ウルトラ グライド 2(ULTRA GLIDE 2)」1万9800円(税込)。サイズ展開:メンズ25.0~28.5㎝、ウィメンズ22.0~25.0㎝。カラー展開:メンズ4色、ウィメンズ4色。ソール厚:前足部26mm /かかと32mm。ドロップ(踵と前足部の高低差):6㎜。重量:260g(27㎝片足)

 

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2023年夏のトレラン入門者向け、サロモンおすすめのトレランシューズ!/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

 

いよいよ、ウルトラ グライド 2を試走!

というのが、前回まで。で、いよいよ山でのウルトラ グライド 2の試走である。なお、通常この連載では、目的に応じて、4つの速度帯に分けて走ってみてのインプレを行ってきた。

 

まずは、足入れとウォークのインプレ。そして、運動不足解消の目的での1㎞を7分(=キロ7分)で走るの~んびりラン。さらに、脂肪燃焼が目的ための「痩せラン」に適した、1kmを約6分(=キロ6分)のゆっくりペース。最後は、距離ではなく、走る爽快感重視の、1㎞約4分30秒~5分で走る(=キロ4.5~5分)「スカッと走」だ。

 

だが、今回の舞台はロードではなく、急なアップダウンもあるトレイル。一定の速度での移動ができないため、評価の物差しは、サーフェイス(路面状況)に変えざるを得ない。上り、下り、岩や泥、沢を走って横切る渡渉など、さまざまなサーフェイスでのウルトラ グライド 2のインプレとなる。

 

まず、履いてみた!(走る前の足入れ感&ウォーキング)

とは言え、最初の足入れやウォークは、トレイルでも行う最初の儀式。靴は履かなきゃ走れない、のである。なお、多くのサロモンのトレランシューズには、ワイヤーを引くことでシューレースの圧を均等にする「クイックレース」が採用されている。

 

このクイックレースは、フィッティングを高めるサロモンのセンシフィットテクノロジーとも連動している。また、左右非対称なシュータン(甲に当たる部分)や足首に当たるパット部分は、過酷な長距離走でも足をしっかり安全に、そして快適に包んでくれるフカフカさ。

 

ということで、シューレースとなるワイヤーを引くだけで、センスフィットテクノロジーが効き、足はヨーロッパ高級車のシートに座ったかのようにシューズに快適に包まれるのである。

 

ウルトラ グライド 2のロッカー(揺りかごのような構造)は、さほど大きくないので、スネに過度な負担を与えて痛める心配はなさそうだ。それでも、アスファルトの平地のウォークでは、ウルトラ グライド 2はガシガシ進む

 

ガシガシなので、アウトドア用シューズに施される靴裏のラグ(すべり止めの凸部材)が、ロードノイズを上げる。誰もいない林道であれば気にする必要はないが、深夜の街中だとチト気になるやも。

 

山での上り、下り。きついところは歩きつつ、インプレを開始

山を走るトレラン。山なので、上っているか、下っているかが基本。激上りはきつくて走れないし、急な下りは危なくて走れない。レアな存在でもある平地は、ご馳走的な存在だ。ウルトラ グライド 2は、不整地でもガシガシと路面を噛んで進む。どこまでも行ける!

 

トレラン用シューズなので、もちろんトレランに使いたいが、歩きでも、走りでも、ウルトラ グライド 2はガシガシ進める。ということは、休憩も短く機動性を高めたファストハイク、未舗装の林道を走破するグラベル的な使い方との相性も良い

 

階段の上りは、想像以上に体力を奪う。段差が大きいほど筋肉への負荷は高まり、呼吸も乱れがちになる。そんな時こそ、ステップを小まめに刻み、特定の筋肉や心肺機能への負担をなるべく軽くしながら進みたい。

 

一段一段の着地衝撃に素早く反発し、推進力に換えてくれるエナジーフォームのミッドソールは、カラダを前へ運んでくれる。コンタグリップのアウトソールも、路面を良くグリップしてくれる。体重をもう2~3㎏軽くしておけば、足運びはさらに軽快になる(はず)!

 

緩い下り、ところどころ木の根が出ているトレイルでも、ウルトラ グライド 2は安定した走りだ。着地の衝撃は、エナジーフォームによってほど良く吸収されるため、突き上げはほとんど感じない。エナジーフォームはクイックに反応するので、沈み込み過ぎることなく、ステップを軽快に刻むことができる。

 

なお、たとえ超~快適な下りでも、前方の視認性が低ければ、スピードを上げ過ぎてはならない。理由は、前から上ってくるハイカーなどとの衝突を避けるためだ。トレイルでの原則は、上り優先。ゆっくりトレイルを楽しむハイカーを驚かせたり邪魔をしないことは、トレランのマナーでもある。

 

木の根、濡れた岩、泥など、異なる路面を走ってみた!

木の根だらけの走りにくいサーフェイス。雨やコケなどでスリップすることがあり、植生(※1)も痛む。特に、濡れた木の根だらけの下り道では、スピードを極力落とし、歩きたい。「サロモンは、あらゆるサーフェイスを知る」とは、MDの山村さんの言葉だが、なるほどウルトラ グライド 2のコンタグリップは、ここでも良く効いている

※1:地球上の陸地において、ある場所に生育している植物の集団。

 

渓谷沿いの濡れた岩のサーフェイス。撮影のために何度も繰り返したが、コンタグリップはいずれでも良好だった。さらに、“ガレ”や“ザレ”の下りでも試してみたが、コンタグリップはここでも良く効いていた。

 

ちなみに“ガレ”は、山肌からの崩落などによる岩ばかりのサーフェイス。“ザレ”は、さらに小さな砂礫のサーフェイスを差す。ザレ場では自身の滑落、ガレ場では下を歩く人への落石を招かぬように注意したい。見通しが悪いところや、グラグラと不安定な「浮石(うきいし)」が多い場所では、立ち止まって周囲の状況を観察し、安全を確認してから進もう。

 

降雨のトレイルや、雪や霜が融けたトレイルは、路面がドロドロぐちゃぐちゃ。スリッピーなので、シューズのみならず、転べば衣服も泥だらけになる。土の組成や、保湿の程度によって泥のサーフェイスの状態はさまざまなため、1回のランでの評価は差し控えたいが、シューズの悪い印象は感じなかった。

 

ウルトラ グライド 2での、上りで感じたバネのような推進力。ガシガシの下りでは、バネが効き過ぎて、かえって不安定になるかとも危惧したが、さにあらず。ミッドソールのエナジーフォームは、速くて強い衝撃にはクイックに反応し、遅くて弱い衝撃にはスローに反応してくれている。なので、速い下りでも安定する。世界中のトレランレースで鍛え抜かれたミッドソールの技術は、さすがサロモンと唸らざるを得ない。

 

最後は「渡渉(としょう)」。読んで字の如くだが、台風などで橋が流失したり、エリアによって橋がないトレイルは数多ある。流れに脚をすくわれないよう、浅瀬を探して渡りたい。岩についたコケなど、表面の状態によりスリップしやすいため、慎重に渡りたい。ちなみに、(別日におこなった)試走では5箇所の渡渉ポイントがあったが、コンタグリップはいずれも良く効いてくれた。

 

【おまけ】ウルトラ グライド 2を舗装路でも試走してみた

ということで、インプレは終了! と書いても良いのだが、次回から紹介するサロモンのオンロード用ランニングシューズ「エアログライド」(写真、左)も伴って、ウルトラ グライド 2での2度目のインプレ、オンロードでの試走も行った。

↑GetNavi web読者にサロモンがお薦めする2足。右は、今回試走した「ウルトラ グライド 2」の別カラー。左は、次回から紹介するオフロードタイプの「エアロ グライド」いずれも長距離を走る設計のため、シルエットは酷似。何が同じで、何が異なるか、興味津々なのである

 

あまり細かな点は割愛するが、ウルトラ グライド 2をロードで走った印象も◎。ガシガシ行ける感覚は、街でも十分に楽しめる。下町や都心、段差や階段や障害物がある“都会のジャングル”でウルトラ グライドは威力を発揮する。

 

ウォークに始まり、1㎞を7分で走る「運動不足解消」目的でも、1㎞を6分で走る「痩せラン」目的にも、全く遜色はない。さらにペースを上げ、1㎞4分半から5分程度の「スカッと走」になると、四駆のクルマのような馬力感でぐいぐい進む。このペースで上りや下りに突っ込めば、ウルトラ グライド2の面白さを漏れなく堪能できるはずだ。

 

注意しなくてはならないのは、硬いアスファルトでは、アウトソールの摩耗が激しい点だ。トレランシューズは、コースの一部が舗装路だったりするが、同じリズムと角度で硬いアスファルトを走り続けることを想定してはいない。ウルトラ グライド 2は、安価なシューズではないので、TPOを踏まえた履き方がクレバーだと筆者は考える。

 

ロードを走って改めて気付いたのは、トレイルでは超ゴキゲンだった、足首回り。ロードを走ると、足首回りが緩く、走行の安定感にわずかに不安が残るのだ。不整地を走るトレランでは、着地の角度はまちまちとなる。そのため、ヒールカップ(かかと)が低めに設計されているのだが、この柔軟な設計がオンロードを走ると違う印象になった。

 

ということで、次回からは、サロモンのオンロードランニングシューズ「エアロ グライド」のインプレがスタートする。

 

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撮影/中田 悟

 

 

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スキー用品の開発に始まり、今やトレラン界を牽引するブランド「サロモン」。夏も冬も、縦横無尽に山を駆け巡るギア作りに定評がある。前回は、そのサロモンがGetNavi web読者におすすめしてくれた、入門者用のトレランシューズ「ウルトラ グライド 2」について、サロモンのMD山村 拓さんに話を伺った。

 

ウルトラ グライド 2は、100マイル(160㎞)のレースでも威力を発揮するモデル。短距離をビューンと進むモデルというより、ゆっくりでも着実にゴールを狙うのに向いている。ということは、つまり“そんなに走らないけど……”な初心者にとっても、扱いやすい一足なのだ。

 

ウルトラ グライド 2は、爪先と踵が反った、ほど良いロッカー構造(シューズのソールが前後で揺りかごのようなアールを描いている)。ロッカーがあることで、転がるように脚の回転をアシストしてくれる。さらに、衝撃吸収性に富んだミッドソールの「エナジーフォーム」と、アウトソール(靴裏)のグリップ性の高いラバー「コンタグリップ」の相乗効果で、ウルトラ グライド 2の走破性は驚くほど高いという。

↑「ウルトラ グライド 2(ULTRA GLIDE 2)」1万9800円(税込)。サイズ展開:メンズ25.0~28.5㎝、ウィメンズ22.0~25.0㎝。カラー展開:メンズ4色、ウィメンズ4色。ソール厚:前足部26mm /かかと32mm。ドロップ(踵と前足部の高低差):6㎜。重量:260g(27㎝片足)

 

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いよいよ、ウルトラ グライド 2を試走!

というのが、前回まで。で、いよいよ山でのウルトラ グライド 2の試走である。なお、通常この連載では、目的に応じて、4つの速度帯に分けて走ってみてのインプレを行ってきた。

 

まずは、足入れとウォークのインプレ。そして、運動不足解消の目的での1㎞を7分(=キロ7分)で走るの~んびりラン。さらに、脂肪燃焼が目的ための「痩せラン」に適した、1kmを約6分(=キロ6分)のゆっくりペース。最後は、距離ではなく、走る爽快感重視の、1㎞約4分30秒~5分で走る(=キロ4.5~5分)「スカッと走」だ。

 

だが、今回の舞台はロードではなく、急なアップダウンもあるトレイル。一定の速度での移動ができないため、評価の物差しは、サーフェイス(路面状況)に変えざるを得ない。上り、下り、岩や泥、沢を走って横切る渡渉など、さまざまなサーフェイスでのウルトラ グライド 2のインプレとなる。

 

まず、履いてみた!(走る前の足入れ感&ウォーキング)

とは言え、最初の足入れやウォークは、トレイルでも行う最初の儀式。靴は履かなきゃ走れない、のである。なお、多くのサロモンのトレランシューズには、ワイヤーを引くことでシューレースの圧を均等にする「クイックレース」が採用されている。

 

このクイックレースは、フィッティングを高めるサロモンのセンシフィットテクノロジーとも連動している。また、左右非対称なシュータン(甲に当たる部分)や足首に当たるパット部分は、過酷な長距離走でも足をしっかり安全に、そして快適に包んでくれるフカフカさ。

 

ということで、シューレースとなるワイヤーを引くだけで、センスフィットテクノロジーが効き、足はヨーロッパ高級車のシートに座ったかのようにシューズに快適に包まれるのである。

 

ウルトラ グライド 2のロッカー(揺りかごのような構造)は、さほど大きくないので、スネに過度な負担を与えて痛める心配はなさそうだ。それでも、アスファルトの平地のウォークでは、ウルトラ グライド 2はガシガシ進む

 

ガシガシなので、アウトドア用シューズに施される靴裏のラグ(すべり止めの凸部材)が、ロードノイズを上げる。誰もいない林道であれば気にする必要はないが、深夜の街中だとチト気になるやも。

 

山での上り、下り。きついところは歩きつつ、インプレを開始

山を走るトレラン。山なので、上っているか、下っているかが基本。激上りはきつくて走れないし、急な下りは危なくて走れない。レアな存在でもある平地は、ご馳走的な存在だ。ウルトラ グライド 2は、不整地でもガシガシと路面を噛んで進む。どこまでも行ける!

 

トレラン用シューズなので、もちろんトレランに使いたいが、歩きでも、走りでも、ウルトラ グライド 2はガシガシ進める。ということは、休憩も短く機動性を高めたファストハイク、未舗装の林道を走破するグラベル的な使い方との相性も良い

 

階段の上りは、想像以上に体力を奪う。段差が大きいほど筋肉への負荷は高まり、呼吸も乱れがちになる。そんな時こそ、ステップを小まめに刻み、特定の筋肉や心肺機能への負担をなるべく軽くしながら進みたい。

 

一段一段の着地衝撃に素早く反発し、推進力に換えてくれるエナジーフォームのミッドソールは、カラダを前へ運んでくれる。コンタグリップのアウトソールも、路面を良くグリップしてくれる。体重をもう2~3㎏軽くしておけば、足運びはさらに軽快になる(はず)!

 

緩い下り、ところどころ木の根が出ているトレイルでも、ウルトラ グライド 2は安定した走りだ。着地の衝撃は、エナジーフォームによってほど良く吸収されるため、突き上げはほとんど感じない。エナジーフォームはクイックに反応するので、沈み込み過ぎることなく、ステップを軽快に刻むことができる。

 

なお、たとえ超~快適な下りでも、前方の視認性が低ければ、スピードを上げ過ぎてはならない。理由は、前から上ってくるハイカーなどとの衝突を避けるためだ。トレイルでの原則は、上り優先。ゆっくりトレイルを楽しむハイカーを驚かせたり邪魔をしないことは、トレランのマナーでもある。

 

木の根、濡れた岩、泥など、異なる路面を走ってみた!

木の根だらけの走りにくいサーフェイス。雨やコケなどでスリップすることがあり、植生(※1)も痛む。特に、濡れた木の根だらけの下り道では、スピードを極力落とし、歩きたい。「サロモンは、あらゆるサーフェイスを知る」とは、MDの山村さんの言葉だが、なるほどウルトラ グライド 2のコンタグリップは、ここでも良く効いている

※1:地球上の陸地において、ある場所に生育している植物の集団。

 

渓谷沿いの濡れた岩のサーフェイス。撮影のために何度も繰り返したが、コンタグリップはいずれでも良好だった。さらに、“ガレ”や“ザレ”の下りでも試してみたが、コンタグリップはここでも良く効いていた。

 

ちなみに“ガレ”は、山肌からの崩落などによる岩ばかりのサーフェイス。“ザレ”は、さらに小さな砂礫のサーフェイスを差す。ザレ場では自身の滑落、ガレ場では下を歩く人への落石を招かぬように注意したい。見通しが悪いところや、グラグラと不安定な「浮石(うきいし)」が多い場所では、立ち止まって周囲の状況を観察し、安全を確認してから進もう。

 

降雨のトレイルや、雪や霜が融けたトレイルは、路面がドロドロぐちゃぐちゃ。スリッピーなので、シューズのみならず、転べば衣服も泥だらけになる。土の組成や、保湿の程度によって泥のサーフェイスの状態はさまざまなため、1回のランでの評価は差し控えたいが、シューズの悪い印象は感じなかった。

 

ウルトラ グライド 2での、上りで感じたバネのような推進力。ガシガシの下りでは、バネが効き過ぎて、かえって不安定になるかとも危惧したが、さにあらず。ミッドソールのエナジーフォームは、速くて強い衝撃にはクイックに反応し、遅くて弱い衝撃にはスローに反応してくれている。なので、速い下りでも安定する。世界中のトレランレースで鍛え抜かれたミッドソールの技術は、さすがサロモンと唸らざるを得ない。

 

最後は「渡渉(としょう)」。読んで字の如くだが、台風などで橋が流失したり、エリアによって橋がないトレイルは数多ある。流れに脚をすくわれないよう、浅瀬を探して渡りたい。岩についたコケなど、表面の状態によりスリップしやすいため、慎重に渡りたい。ちなみに、(別日におこなった)試走では5箇所の渡渉ポイントがあったが、コンタグリップはいずれも良く効いてくれた。

 

【おまけ】ウルトラ グライド 2を舗装路でも試走してみた

ということで、インプレは終了! と書いても良いのだが、次回から紹介するサロモンのオンロード用ランニングシューズ「エアログライド」(写真、左)も伴って、ウルトラ グライド 2での2度目のインプレ、オンロードでの試走も行った。

↑GetNavi web読者にサロモンがお薦めする2足。右は、今回試走した「ウルトラ グライド 2」の別カラー。左は、次回から紹介するオフロードタイプの「エアロ グライド」いずれも長距離を走る設計のため、シルエットは酷似。何が同じで、何が異なるか、興味津々なのである

 

あまり細かな点は割愛するが、ウルトラ グライド 2をロードで走った印象も◎。ガシガシ行ける感覚は、街でも十分に楽しめる。下町や都心、段差や階段や障害物がある“都会のジャングル”でウルトラ グライドは威力を発揮する。

 

ウォークに始まり、1㎞を7分で走る「運動不足解消」目的でも、1㎞を6分で走る「痩せラン」目的にも、全く遜色はない。さらにペースを上げ、1㎞4分半から5分程度の「スカッと走」になると、四駆のクルマのような馬力感でぐいぐい進む。このペースで上りや下りに突っ込めば、ウルトラ グライド2の面白さを漏れなく堪能できるはずだ。

 

注意しなくてはならないのは、硬いアスファルトでは、アウトソールの摩耗が激しい点だ。トレランシューズは、コースの一部が舗装路だったりするが、同じリズムと角度で硬いアスファルトを走り続けることを想定してはいない。ウルトラ グライド 2は、安価なシューズではないので、TPOを踏まえた履き方がクレバーだと筆者は考える。

 

ロードを走って改めて気付いたのは、トレイルでは超ゴキゲンだった、足首回り。ロードを走ると、足首回りが緩く、走行の安定感にわずかに不安が残るのだ。不整地を走るトレランでは、着地の角度はまちまちとなる。そのため、ヒールカップ(かかと)が低めに設計されているのだが、この柔軟な設計がオンロードを走ると違う印象になった。

 

ということで、次回からは、サロモンのオンロードランニングシューズ「エアロ グライド」のインプレがスタートする。

 

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撮影/中田 悟

 

 

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2023「サロモン」夏の陣②「ウルトラ グライド 2」の巻(前編)

 

ランニングのシーズンは、10月から3月。夏の弛緩した空気が引き締まる秋から、心地よく走る季節が始まり、空気が冷えてタイムも上がってくると、レースも本格化する。ということで暑い夏は、ランナーと言えども、プールで泳いだり、風を切って自転車に乗ったり、涼しい高原でワチャワチャしていたい季節なのである。

 

ということで、本ランニングシューズのインプレ連載も、今回はリゾート気分で高原を駆け抜けるトレランシューズにフォーカス。そのトレランのトップブランドと言えば、フランスが生んだサロモン(Salomon)である。

 

サロモンは、1992年にトレランやMTB、カヤックなどを組み合わせたアウトドアの複合競技であるアドベンチャーレースのための専用シューズを開発。以降サロモンは、徹底した“ライト&ファスト”な製品づくりを通じて、トレランカルチャーを牽引し続けてきた。

↑「ウルトラ グライド 2(ULTRA GLIDE 2)」1万9800円(税込)。サイズ展開:メンズ25.0~28.5㎝、ウィメンズ22.0~25.0㎝。カラー展開:メンズ4色、ウィメンズ4色。ソール厚:前足部26mm /かかと32mm。ドロップ(踵と前足部の高低差):6㎜。重量:260g(27㎝片足)

 

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それは“滑るように”、“ウルトラ長く走れる”トレランシューズ⁉

「サロモンのシューズ作りには“ライト&ファスト”が徹底されています。軽量であれば速い移動が可能ですし、履く人のパフォーマンスの低下も軽減できます。時間を短縮できれば、行動中の食料や水なども必然的に減らせるので、ザックなどもコンパクトにできます。ゴールに早く着いて観光することも、さらに先まで進むことも可能になります」

 

と語るのは、前回もご登場いただいた、サロモンのイケメンMD(マーチャンダイザー)山村 拓さん。ロケ地も同じく、八王子・高尾山の麓にある、サロモンのマウンテンスポーツカテゴリーのコンセプトショップ「TAKAO MOUNTAIN HOUSE」からお届けする。

↑今回お話を伺った、サロモンの山村 拓さん(右)。日本での展開商品の選定やプロモーションをマーケチームと連携して行う。トレランはもちろん、アウトドアスポーツとサッカーを愛するイケメンMD。左は、渋面エディターの筆者

 

山村さんが、GetNavi web読者のために、ビギナーにもお薦めのトレランシューズとして紹介してくれたのが「ウルトラ グライド 2」。ウルトラ グライド 2の“ウルトラ”は、100㎞や160㎞(100マイル)のウルトラ長いレースにも対応するタイプという意味。シューズを横から見ると、ソールの形状が揺りかごのようなロッカー構造になっていて、滑る(Glide)ように進むことから、“グライド”という命名となっている(2は、その二代目!)。

↑GetNavi web読者にすすめてくれたサロモンシューズ2足。左は、今回紹介するトレラン用の「ウルトラ グライド 2」。右はロードラン用の「エアロ グライド」。いずれも同じ、軽量にして衝撃吸収性と反発性に富んだミッドソール「エナジーフォーム」を搭載している

 

ゴツい印象のトレランシューズながら、重量わずか260g!

「ウルトラ グライド 2にも、サロモンの“ライト&ファスト”は結実されています。ミッドソールには、衝撃吸収性に富んだEVA素材に、反発性の高いオレフェンを配合した『エナジーフォーム』という軽量素材を使用しています」(山村さん)

 

ゴツいイメージのトレランシューズだが、重要はわずか260g(27㎝片足)。エナジーフォームは、軽量ながら着地衝撃へのレスポンスが高く、トレランシューズに求められる、前後だけでない左右などの動きや、絶えず変わる歩幅にもクイックに反応するという。

↑ウルトラ グライド 2は、靴底が揺りかごのようなアールを描くロッカー構造。このロッカー構造で得られる“滑るような”乗り味が名称となっている。ミッドソールの「エナジーフォーム」(白い部材)は、衝撃吸収性に優れたEVAをベースに、オレフェンの配合比率で反発性をコントロールしている

 

また、アウトソール(靴裏)には、粘着性が高く、ラグ(凸部)を付けた「コンタグリップ」と呼ばれるサロモン独自のラバーを搭載している。ウルトラ グライド 2のコンタグリップには、乾いた岩や泥、木の根、濡れた岩などにも対応するオールテレインタイプを採用しているという。

 

「コンタグリップとミッドソールとのシナジーで、衝撃を吸収しながら推進力に換え、確実に路面をグリップするので、走破性が格段に良くなっています。日本やヨーロッパなどの、急峻で複雑な地形に刻まれたトレイルで求められる、細かいステップや足さばきにも、ウルトラ グライド 2は十分に対応できます」(山村さん)

↑前足部のラグ(凸部)たちは、傾斜に噛んで滑らないようにデザインされている。赤のコンタグリップマークの真下のラグは、他のラグに比べて僅かに高く、硬度も持たせており、下りの際のスリップを防ぐ配置になっているという。一体成型で実現させる製法は、企業秘密だとか

 

「長距離のトレイルでも軽快に走れるシューズですので、ウルトラ グライド 2は、コアな方だけでなく、トレラン初心者の方にもおすすめできる一足です。足を入れた履き心地の良さである、フィット性に富んだアッパーも“ライト&ファスト”には欠かせません」(山村さん)

 

足首回りのフィット性は、足の甲に当たる部材であるシュータン、そしてかかとを包み込むヒールカップが大きく左右する。下の写真のように、ウルトラ グライド2の足首回りはリッチそのもの。シューズに足を入れただけでも、ふんわり、すっぽりと包み込んでくれる。

↑ウルトラ グライドを含めたサロモンのトレランシューズのアッパーの最大の特徴は、非対称のシュータン(甲に当たる部材)。枝や岩に当たりやすく、砂や泥が入りやすい外側が広く、ねじれからも保護してくれる(内側は、ふっかふか!)。足首回りのクッションも、ふっかふか!

 

アッパーに搭載されシューレース(靴ひも)の機構は、ザ・サロモンとも言うべき逸品。ワイヤ―を引いてストッパーで止めるため、締め上げが均一化できる(サロモンでは「クイックレース」と呼んでいる)。

 

さらに、サロモンが誇る「センシフィットテクノロジー」が、シューレースの締め上げに連動して、手のひらで足を包み込むようにアッパーと足をフィットさせる。トレラン初心者のたおやかな足にも、100マイル先のゴールを目指すトレラン猛者の足にも、等しく優しく接してくれるのだ。

↑サロモンのトレランシューズのシューレース(靴ひも)は、ワイヤーを引いてストッパー(黒い部材)で止める「クイックレース」が採用されている。止めたワイヤーとストッパーは、左の靴のようにシュータン上部のポケットに格納できる。オレンジの部材は、センシフィットテクノロジーに連動しており、ワイヤーを引くことで、足全体を手で包み込むようにホールドされる

 

次回は、いよいよ「ウルトラグライド2」を実走!

初心者から、ウルトラロングな100マイルのトレランレースまで対応するというウルトラグライド 2。ということで後編では、ウルトラグライド 2を実際に、履いて、歩いて、上って、下って、走って、ジャバジャバしたりする。

 

普段の本連載とは、ちょっと違う評価法を採るのは、トレランシューズを目的や走力に応じた速度で評価するのが適切ではないから。なので、路面状況に応じたシューズの反応を中心にレビューを行う予定だ。本連載初のトレランシューズのレビュー、ウルトラ グライド 2の威力や如何に!

↑今回のロケ地は、サロモンブランドのコンセプトショップ、東京・八王子の「TAKAO MOUNTAIN HOUSE」。京王線高尾山口駅から、高尾山ケーブルカー清滝駅に向かう小径沿い、年間300万人の観光客が通るというフィールドに直結したショップだ。次回は、高尾山の山中よりお届けしよう!

 

撮影/中田 悟

 

 

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ウィンブルドン新王者・アルカラスが「成功の鍵」と語る“愛用アイテム”に海外反響!

ウィンブルドン新王者の“愛用アイテム”に反響が集まっている。

 

現地7月16日、テニス四大大会「ウィンブルドン」の男子シングルス決勝が行なわれ、第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン)は、大会5連覇を狙う第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦。1-6、7-6(6)、6-1、3-6、6-4と4時間42分に及ぶ死闘を制し、昨年の「全米オープン」に続くグランドスラム2勝目を飾った。


破壊力抜群のストロークに繊細なタッチセンス、粘り強いコートカバーリングを兼ね備え、20歳とは思えないプレーぶりでテニス界に衝撃を与えているアルカラス。一方で今大会、注目を集めていたのは、そのファッションスタイルだ。なかでも、コート外で愛用していた白いバケットハットは、ナイキの公式オンラインストアで完売するほどの人気ぶりとなった。


また、このアイテムを巡っては、優勝会見でのワンシーンが話題を呼んでいる。決勝後のプレスルームでは、アルカラスと同じバケットハットを着用したスペインのジャーナリストたちが最前席に並び、それらの存在を目にしたスペインの20歳は、思わず笑顔。温かい拍手のなか席に座ると、ガッツポーズとともにバケットハットを指差し、関係者の笑いを誘っていた。


さらに、この会見後には、お揃いのバケットハットを被った母国記者たちと記念撮影。スペインの大手ラジオ局『COPE』などでスポーツジャーナリストを務めるエンジェル・ガルシア氏は、自身のツイッターを更新し、その一枚を共有している。そこには、笑顔でカメラに収まった5人の姿があり、スペインテニス界の新たな勝利を分かち合っていたようだ。


決勝から一夜明けた現地17日には、英ラジオ局『talkSPORT』が記事を掲載し、「アルカラスは、母国のジャーナリストたちに出迎えられたのをとても気に入ったようだ」と報道。スペインのスポーツ紙『Diario AS』でレポーターを務めるナチョ・アルバラン氏によれば、このバケットハットについて本人は、「今大会における成功の鍵」と語っていたという。

 

飛び抜けたテニスの才能に加え、その穏やかな人柄でもテニスファンを惹きつけるアルカラス。男子テニスの新時代を切り開くニュースターの活躍に今後も注目だ。

トレランブームを牽引する「サロモン」に聞いたモノ作りの使命/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす! 「ランニングシューズ戦線異状なし」

2023「サロモン」夏の陣①

 

夏本番は、ランのオフシーズン! あまりの暑さに、パフォーマンスも発揮できず、大量の発汗は生命の危険さえ伴う。ところが、高~い山の上は、別世界! 深い森のトレイルは盛夏の日差しをも遮り、稜線を吹く風は汗を優しくぬぐってくれる。日の出の時刻も早く、トレランにもってこいの季節のひとつなのだ。

 

で、ここは東京を代表するアウトドアフィールド、高尾山。京王線高尾線の終点・高尾山口から、ケーブルカーの起点となる滝本へつながる道沿いにある、古民家を利用したサロモンのショップである。今回は、世界のトレイルランニングシーンを牽引する「サロモン(Salomon)」の店舗からお届けしている。

 

今回のテーマは、トレランとラン、シューズは何が違うのか? サロモンおすすめの2足について根掘り葉掘りお話を伺い、履き比べてみようという特別編である。お話を伺うのは、サロモンのイケメンMD、山村 拓さんである。

↑2022年10月にオープンした、東京・八王子の「TAKAO MOUNTAIN HOUSE」にて。サロモンブランドのコンセプトショップ、カフェ、コミュニケーションスペースを併設した、まさに山の家! 京王高尾線高尾山口駅から、高尾山ケーブルカー清滝駅に向かう小径沿いある

 

スキーで始まったサロモンが、トレランシューズを作る必然とは?

「サロモンは1947年、フランス東部のアヌシーで、スキーのエッジを作る研磨工場から始まります。スキーのバインディングやブーツ、クロスカントリースキーなどのイクイップメントを手掛けるブランドとして成長しました。スキーに関しては、ヘルメット、ゴーグル、アパレル、グローブ、ストックまで、頭からスキー板の先まで揃う“ヘッド トゥー ティップ”のブランドと自負しています」(山村さん)

 

日本では1962年からスキー用品の輸入が始まったサロモン。スキーやスノーボードなどのウインタースポーツだけでなく、今ではトレランやハイキングなどマウンテンスポーツのブランドとしても抜群の知名度を誇る。

↑今回お話を伺った、サロモンの山村 拓さん(右)。日本での展開商品の選定やプロモーションをマーケチームと連携して行う。トレランはもちろん、アウトドアスポーツとサッカーを愛するイケメンMD。左は、実は山登り好き、イカメシイ面の筆者である

 

今回、高尾山の正面玄関に構えるコンセプトショップ「TAKAO MOUNTAIN HOUSE」に伺ったのは、まさにサロモンのマウンテンスポーツ領域の話を聞くため。山村さんによると、サロモンがトレイルランニングのシューズを本格的に世に送り出したのは、2005年の「XA PRO 3D」だという。

 

「北欧では、クロスカントリースキーの人気が高く、その人たちの多くが夏場はトレランを楽しんでいます。その意味でも、スキーから始まったサロモンが、トレランシューズを出すのは自然な流れでした」(山村さん)

↑サロモンのトレイルランニングシューズの定番となった「XA PRO 3D」。トレランやMTB、カヤックなどを組み合わせた複合型のアウトドア競技「アドベンチャーレース」のために2005年に開発された(現在は8代目が発売されている)

 

全てのサロモン製品に宿る“ライト&ファスト”

「サロモンのモノ作りの使命は、“ライト&ファスト”にあります。より短時間に、距離を稼ぎ、ミニマルな装備で、身体のパフォーマンスをできる限り維持することが、商品開発の根本にあります。これは、ウインタースポーツ、マウンテンスポーツに共通する考え方です」(山村さん)

 

“ライト&ファスト”の思想の下で開発されるスキーギアやトレランシューズ、ザックなどのイクイップメントは、用途に応じて機能を特化し、軽量化されたモノばかり。堅牢なテントを背負っての山岳縦走など、“ヘビー&スロー”なイクイップメントとは、対極のモノ作りをしている。

 

「サロモンが得意とする主戦場は、厳冬期ではない3000m級の山々まで。日本の市場で受け入れられているのも、まさに日本の山々の標高と、様々に変化するテクニカルなトレイルがあるからと言えます。こうしたフィールドで、高いパフォーマンスを維持するために必要なのは“軽さ”です」(山村さん)

 

軽いために速く動ければ、時間をより有効に使うことができる。さらに天候やルートなどの情報を活用することで、持って行くべきギアも絞り込むことができる。これらは、アスリートも、入門者も、本質的な違いはない。“安心、安全”を至上にして、不必要なギアまで背負って、体力も時間も浪費することは、サロモンが提唱する“ライト&ファスト”とは相容れない。

 

ところで、ハイキングとトレラン、シューズの違いは、何?

「トレランとランニングで、シューズの何が違うのか? というお話ですが、まずは、ハイキングとトレランのシューズの違いから説明すると理解しやすくなります。ハイキングシューズは、下り道での捻挫や転倒などのケガに備えて、足を保護する必要があります。そのため、歩行を安定させるTPUなどの硬いシャーシを中足部に入れたり、アッパーにレザーを使ったり、爪先にトゥキャップなどの部材を使用するのが一般的です」(山村さん)

↑ハイキングシューズとトレランシューズ最大の違いは、ソールの軟らかさ。素早く長く移動するトレランシューズには、グリップ性が高いソールが搭載されている。一方のハイキングシューズは、硬くて弾力性のあるTPUのシャーシが中足部に搭載されており(写真シューズの黒いパーツ)、長時間の移動でも歩行が安定する

 

サロモンのハイキングシューズに使われるシャーシは、酷寒の厳しい環境下で培われたウインタースポーツのギアの開発力が応用されているという。クロカンスキーの超軽量なブーツの内側への倒れ込みを防ぐシャーシが、ハイキングシューズに活かされているのだ。

 

一方のトレランシューズは、移動速度を上げるために、硬くて重いシャーシを抜き、その分グリップ性の高いラバーのアウトソールを履かせ、アッパーをよりフィットさせるのが一般的だという。岩や泥、濡れた根っ子など、あらゆる路面状況でも高いグリップ力があるアウトソールのラバーは、サロモンがスノーボードブーツの開発で培った技術を応用しているのだそうだ。

 

「次は、トレランとランです。両者の最大の違いは、シューズのアウトソール(靴裏)の作りです。トレランは、岩や土など、さまざまな路面状況に対応するため、グリップ性に富んだラバーとラグ(凸凹)が必要になります。一方、ロードのランでは、常に一定方向への着地衝撃が繰り返されるため、高い耐摩耗性のアウトソールが必要になります」(山村さん)

↑トレランシューズとランニングシューズの違いについて。左は、高いグリップ性を持つアウトソール(赤い部材)を搭載するトレランシューズ。一方、右のランニングシューズのアウトソール(グレーの部材)は、薄く軽量ながら高い耐摩耗性を持っている

 

なるほど、ハイキング、トレラン、ロードランニングの各領域のシューズを手掛けるサロモンだからこその経験に裏打ちされた知見と言えよう。現在のサロモンは、ウインタースポーツだけではなく、トレランシューズの開発に巨額の投資を集中させていると山村さんは語る。

 

「今は、サロモンブランドのDNAは、トレランシューズの開発から得ています。それは、“トレランは全ての要素を持っている”からです。様々な路面状況だけでなく、高度によって気温や湿度も激しく変わりますし、山での長時間の移動では雨や風など天候もめまぐるしく変化します。それらに対応できる製品ラインナップが必要だと考えています」(山村さん)

 

サロモンが、日本市場に注目し続けるワケ

「日本人の体型や足の形状には、サロモンは以前から注目してきました。スキーブーツの出荷数量が世界一の国のマーケットという面もありますが、日本で売れる商品は、世界でウケるからです。北米では100㎏を超える体重の人たちも走りますが、北米のトップアスリートの体重は驚くほど軽量です。その中間に、ちょうど日本人がいるのです」(山村さん)

 

サロモンが日本でのスキーブーツの販売で学んだのは、甲高ばんびろな足型や、小柄な体型や骨格にも対応する製品を開発することだった。日本で売れる商品は、世界市場でもサロモンに成功をもたらしてきたからだ。

 

トレランシューズの開発でも、変化に富む日本の山々のテクニカルな環境に加え、市民マラソン大国としてのポテンシャルも、日本というマーケットへのサロモンの注目を高めることになったという。

↑今回、GetNavi web読者にサロモンが勧めてくれた、トレイルモデル(右=「ウルトラ グライド 2」)とロードモデル(左=「エアロ グライド」)。いずれのモデルも、高い衝撃吸収性と反発性を持つ「エナジーフォーム」をミッドソールに搭載している。次回以降、両者の詳細なレポートと実走によるインプレを紹介する

 

ロードランニングを含めた、総合ランニングブランドへの道

「競合ブランドの製品が、日本でどのように展開し、どんな評価を得ているかのレポートは、本国での製品開発に活かされています。サロモンは、あらゆる環境に対応する製品を開発してきました。さらにサロモンは、日本の市場を通じて、グローバルのマーケットで必要な問題解決の方法も学習してきたのです」(山村さん)

 

そのサロモンは、今後どの方向へ向かってゆくのだろう? ウインタースポーツに始まり、今やトレランでは破竹のサロモンである。このシンプルな質問を、山村さんに最後にぶつけてみた。

 

「トレランには、ランニングの全てのシチュエーションがあります。しかもサロモンは、トレイルのさまざまなシチュエーションを知っています。そのためサロモンは、“どこで走るのか?”という問いに対して、さまざまな答えを用意してきました。だからこそ、これからのサロモンは“どこでも走れる”ランニングブランドでありたいと考えています。なかなか難しいことは、百も承知のことですが……(笑)」(山村さん)

 

ということで次回からは、いよいよサロモンの最新トレイルランニングシューズ「ウルトラグライド 2」の詳細と試走に移る! 本連載でトレランシューズを扱うのは、実は初めて。乞うご期待なのである。

 

撮影/中田 悟

 

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世界3位のカジュアルシューズブランド「スケッチャーズ」がノリに乗っている理由

世界第3位、全米第2位の売上を誇るアメリカのカジュアルシューズブランド「スケッチャーズ(SKECHERS)」。1992年の創業以来、着々と売上を伸ばし2022年に過去最高売上を達成。ノリに乗っているスケッチャーズの2023Fall&Winter Exhibitionに行ってきました!

 

履き心地に徹底的にこだわった「ハンズフリー スリップ・インズ」

まず驚いたのはショールームにあるシューズの数。未発表のものなどもあるため写真は撮れなかったのですが、コンセプトごとに7つほどの部屋に分かれており、それぞれ部屋の壁にびっしりとシューズが並んでいました。スケッチャーズはスポーツブランドではなくライフスタイルブランドであり、何よりも「コンフォート(履き心地)」を追求しているブランドとのこと。最近、最も力をいれているのが、手を使わず、立ったままでもスッと履ける「スケッチャーズ ハンズフリー スリップ・インズ」シリーズです。

 

↑せっかくなので私もハンズフリー スリップ・インズを体験!

 

たしかに立ったままするりと、あっという間に履けてとても楽! 独自技術のヒールピーローで、手を使わずに足を入れてもかかとが潰れず、かかとをしっかりとホールドしてくれます。さらにインソールに使われている“スケッチャーズ メモリーフォーム”という素材がふかふかと柔らかく足裏にフィットして、履き心地がとても気持ち良いです。リカバリーシューズとしても良さそう。

↑履いたのは靴紐のないタイプですが、靴紐のあるスニーカータイプのハンズフリー スリップ・インズもあり、同じように手を使わず履けます

 

多様なラインナップのランニングシューズ

スケッチャーズはライフスタイルブランドであるということですが、ランニングシューズからゴルフシューズ、トレッキングシューズまで、ラインナップしています。走るタレント中村としては、やっぱりランニングシューズは要チェック! ということで見せていただきました。

 

シンプルで普段履きしやすそうなランニングシューズが並ぶ中で、一際目立つスケッチャーズらしいデザインのこちらは、「スケッチャーズ ゴー ラン スピード ビースト」(メンズのみ)。カーボンプレート入りランニングシューズです!

↑「スケッチャーズ ゴー ラン スピード ビースト」

 

カーボンプレート「H-Plate」が体重移動の効率性を向上。ミッドソールは、球状の気泡を固めて作るという「HYPER BURST」を採用。高反発とクッション性と軽量を兼ねそなえています。アウトソールは、タイヤメーカーとして定評のあるGoodyear社と共同開発しており、グリップ力と耐久性に優れます。と、技術的にも語ることは多そうです。

↑Goodyear(R) Performance(グッドイヤー パフォーマンス)アウトソールがトラクション性、安定性、耐久性を強化してくれます

 

続いて、ウィメンズモデルの「スケッチャーズ ゴー ラン レイザー エクセス2」。カーボン製のモノメッシュ素材をアッパーに使用したレースアップシューズ。ランニングシューズを主役にコーディネートを組みたくなる派手さがいいですね!

↑「スケッチャーズ ゴー ラン レイザー エクセス2」

 

イベントではスケッチャーズファンであるタレントのLiLiCoさんと、モデルの滝川ロランさんのトークショーもありました。小さなお子さんがいらっしゃるロランさんは、靴を履くのに時間がかからないスケッチャーズ ハンズフリー スリップ・インズシリーズがお気に入りだそう。LiLiCoさんが履いている「スケッチャーズ ウノ – ナイトシェイズ」は、明るいカラーの衣装にもピッタリでよくお似合いですね。

↑滝川ロランさんとLiLiCoさん

 

↑スヌープ・ドッグなど、アーティスト着用のスニーカーもたくさんあります

 

小さなお子さんからお年寄りまで、全ての人が選べるラインナップの多さ、履き心地の良さ、それでいて手に取りやすい価格で、人気の理由がよくわかりました。ランニングシューズももちろんですが、ハンズフリースリップ・インズは私も欲しくなってしまったので、お店に履きに入ってみたいと思います!

 

 

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MLB前半戦のユニフォーム売上ランキング! 大谷翔平を抑えて1位に輝いた選手とは?

現地7月10日、 メジャーリーグ機構(MLB)は、前半戦における選手ユニフォームの売上ランキングを発表。公式オンラインショップのデータをもとにトップ20の選手名が掲載されており、その中でロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は、アメリカン・リーグ1位、メジャー全体2位に選出された。


今季も投打で驚異的な活躍を見せている大谷。17試合に登板し投げては、ここまで7勝4敗、防御率3.32、132奪三振をマークし、打っても89試合の出場で打率.302、32本塁打、71打点という好成績だ。特に本塁打争いでは、メジャートップを独走しており、2年ぶり2度目のア・リーグMVPを期待する声も大きい。


ただ今回、そんな大谷を抑えてメジャー全体1位に選出されたのは、ナショナル・リーグのMVP最有力として注目されているロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)。今季89試合で打率.331、21本塁打、55打点、41盗塁をマークしており、オールスターの前に“20発&40盗塁&50打点”を達成するのは、史上初の快挙だった。


このリストを踏まえて、MLB公式のデビッド・アドラー記者は、「MLBスーパースターの多様性を表している」と指摘。「トップ20のうち9人が米国外で生まれた選手であり、ベネズエラ出身のアクーニャJr.、日本出身のオオタニをはじめ、ドミニカ共和国、キューバ、キュラソー、カナダ、プエルトリコの選手が含まれている」と記述していた。

 

オールスター・ゲームのファン投票でも、同じく得票数1位、2位となっていたアクーニャJr.と大谷。果たしてシーズン後半戦では、どのようなパフォーマンスが見られるのだろうか。歴史的な活躍を続ける二人に今後も注目だ。

 

なお、今回掲載された「ユニフォーム売上ランキング」の上位10名は、以下の通り。

 

1位:ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)

2位:大谷翔平(エンゼルス)

3位:フェルナンド・タティスJr.(パドレス)

4位:アーロン・ジャッジ(ヤンキース)

5位:ホセ・アルトゥーベ(アストロズ)

6位:ムーキー・ベッツ(ドジャース)

7位:フリオ・ロドリゲス(マリナーズ)

8位:マット・オルソン(ブレーブス)

9位:アレックス・ブレグマン(アストロズ)

10位:マイク・トラウト(エンゼルス)

MLB公式が“今年の球宴ユニフォーム”をお披露目! 大谷翔平は3年連続の二刀流選出も…

今年の球宴ユニフォームがお披露目だ。

 

現地6月30日、MLB公式サイトは、オールスター・ゲーム(現地7月11日、T-モバイル・パーク)で両リーグの選手が着用する特別ユニフォームを公開。開催地シアトルの海や森、地形などをイメージしたプリントが施されており、アメリカン・リーグが淡いグリーン、ナショナル・リーグが濃いネイビーというカラーリングだ。


近年、米最大のスポーツメーカー「NIKE」がデザインを手掛け、ファンの間でもさまざまな意見が飛び交うオールスター・ゲームの特別ユニフォーム。ア・リーグの昨年はチャコールグレーにゴールドの文字を配したデザイン、一昨年は濃いネイビーを基調とし、アクセントにレッド、ホワイトを使用したカラーリングだった。


開幕まで1週間を切っているオールスター・ゲームは、日本人選手からエンゼルスの大谷翔平が出場予定。ただ、ア・リーグの指名打者(DH)、投手の2部門で選出された二刀流スターは、現地7月4日のパドレス戦で「右手中指のマメ」を負傷した影響により、投手としての出場を辞退し、打者に専念する見通しを明かしている。

 

エンゼルスレッドから一転、新鮮なグリーンのユニフォームでオールスター・ゲームに臨む大谷。今季もここまで投打両面で好成績を残しており、2年ぶり3度目のア・リーグ月間MVPに選出された6月は、打者として27試合で打率.394、15本塁打、29打点、投手としても5試合で2勝2敗、防御率3.26、37奪三振をマークしていた。


果たして“球宴の舞台”では、どのような活躍が見られるだろうか。今年もそのパフォーマンスから目が離せない。

これは胸熱! ナイキ ジョーダンブランドの新型バッシュ「エア ジョーダン 38」が登場!!

数々のスニーカーファン、バスケットボールファンを魅了し続けてきたMichael Jordan(マイケル・ジョーダン)のシグネチャーモデル「エア・ジョーダン」シリーズ。その最新型となる「エア ジョーダン XXXVIII」が、8月18日に登場します。NIKE.COMと一部のジョーダン取扱店で、ファンダメンタル カラーが発売予定。

↑「エア ジョーダン XXXVIII」2万9700円(税込)

 

ジョーダンブランド史上最もサステナブル

エア ジョーダンのシグネチャーシリーズは、バスケットボールの中で最も豊かな逸話を持つフットウェアというだけにとどまらず、次世代のプレイヤー達のために最先端のイノベーションを提供するシリーズでもあります。エア ジョーダン XXXVIIIもその歴史を踏襲し、マイケル・ジョーダンの巧みなフットワークを参考に作られた、新しいプレート技術を採用しています。ジョーダンのフェイダウェイ・ジャンパーのように、コートでの機動性で相手に差をつけることにフォーカスしています。

↑プレイヤーが接地感を感じながらピボットやカット、ディフェンスのための横の動きを可能にするため、ソールが薄めにデザインされています

 

↑アッパー前足部はメッシュのような刺繍が施され、足をしっかりと支えます

 

また、写真ではわからないが、アッパーには1993年のNBAファイナルズで平均41得点、8リバウンド、6アシストと、フィールドゴール50%を記録したマイケル・ジョーダンの活躍が表現されています。例えば、履き口には平均41得点にちなんで41のクロスステッチが施され、足内側の側面にある3つのダイアモンドは、シカゴが3シリーズ連続でファイナルに進出したことを記念するものになっています。

 

エア ジョーダン XXXVIIIはジョーダン ブランドの歴史上、最もサステナブルなエア ジョーダン シグネチャーシューズであり、重量の20%以上がリサイクル原料で構成されています。

 

 

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井上尚弥、注目のフルトン戦まで残り1か月。Sバンタム級初戦へ向けて進化した“筋肉美”に反響

約1か月後のスーパーバンタム級初戦に向けて肉体が進化しているのは、ボクシングの前世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)だ。

 

来る7月25日、東京・有明アリーナにてWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者のスティーブン・フルトン(米国)と対戦する井上。今年1月にバンタム級のベルト4つを全て返上したばかりだが、階級を上げての初戦がいきなり世界王座戦、プロキャリア無敗を誇る両雄の一戦とあり、同ビッグマッチへの注目度は高まり続けている。


 

この一戦を来月に控える井上は6月23日、自身のツイッター、インスタグラムを更新。スパーリング相手を務めた元米国トップアマのWBC世界フェザー級20位、ジャフェスリー・ラミド(米国)との2ショット写真を掲載すると、「ラミドーーー」と書き始め、「上手くて速い。。仮想フルトンにはもってこいの選手だ」と充実感をにじませた。

 

今回掲載されている画像で目を引くのは、やはり井上の“ムキムキボディ”だ。ラフなTシャツ姿で一枚に収まるラミドに対し、上半身裸にヘアバンド、短パン姿で登場した日本の怪物は、カメラに視線を送りながら左手でサムズアップ。厚みを増した胸板、バキバキの腹筋を見れば、おそらく順調に準備が進んでいることは間違いないだろう。


 

ツイッターで1万件以上、インスタグラムで4万件以上の「いいね」が寄せられたこの投稿は、コメント欄でも応援の声が続々。昨年12月の世界バンタム級4団体統一戦では、WBO王者ポール・バトラー(英国)に11回1分9秒のKO勝ちを収めていた井上だが、早くもフルトンとの一戦に向けてボクシングファンの熱気が高まっているようだ。


 

待ちに待った次戦では、果たしてどのようなパフォーマンスが見られるだろうか。約1か月後の大一番が今から楽しみでならない。

6月末に大阪・なんばと、神奈川・湘南に「スポーツデポ」新店舗がオープン!

スポーツ用品店を全国に展開するアルペンが、大阪府大阪市浪速区に「スポーツデポ なんばパークス店」。さらに、神奈川県藤沢市にも「スポーツデポ フラッグシップストア テラスモール湘南店」をオープンします。

 

スポーツライフスタイルの提案

「スポーツデポ なんばパークス店」は、南海電鉄なんば駅に直結するショッピングモールなんばパークス4階にオープン(6月23日)。スポーツデポ なんばパークス店では「スポーツライフスタイルの提案」をコンセプトに、なんばパークスの開放的な雰囲気ともマッチした新しい店舗作りを実現。

 

広く開放的な入口正面からスポーツウエアやシューズを豊富に取り揃え、各コーナーにてスポーツファッションコーディネートを提案。

 

人気のバスケットボール・ランニング・サッカー・野球・バレー・ラケットスポーツ(テニス・バドミントン・卓球)などの競技スポーツコーナーでは、まるで専門店が店内にあるような各売り場をブース展開。初心者から上級者まで満足できる品揃えと、スポーツ総合専門店だからこそできる信頼のサービスを提供。

 

さらに、6月23日~7月3日の11日間、「日替り奉仕品」「期間限定値下げ商品」「オープン特別お買得企画」などのオープンセールを開催。

 

湘南エリア最大級13万点以上のアイテム数を誇る

また、湘南辻堂エリア地域最大級のショッピングモール「テラスモール湘南」には、スポーツデポ151店舗目となる「スポーツデポ フラッグシップストア テラスモール湘南店」を6月30日にオープンします。

 

「スポーツデポ フラッグシップストア テラスモール湘南店」はスポーツデポのフラッグシップストアとしてはAlpen TOKYOに次ぐ2号店。本店舗内にショップインショップとして、アルペンアウトドアーズエッセンシャルストアとゴルフ5を構えます。これは、スポーツデポフラッグシップストアとして全国初の3業態ミックス店舗となります。湘南というアクティブなライフスタイルにマッチするスポーツの旗艦店として地域に根ざした店舗を目指すとのこと。

 

ファッション、レジャー、アウトドア、ゴルフ、スポーツの全ての買い物が「スポーツデポ フラッグシップストア テラスモール湘南店」で完結します。湘南の地域特性に合わせ、マリン・サーフブランドも強化。

 

「スポーツデポ フラッグシップストア テラスモール湘南店」のオープンを記念して、「グランドオープンセール」を開催。6月30日〜7月10日の11日間、当日入会可能なアルペングループメンバーズ限定、店内商品を購入で購入金額の15%をポイント還元。

 

さらに、スペシャルプライスにて用意した日替わり奉仕品の用意や3弾 (6月30日~7月6日、7月7日~7月10日、7月14日~7月24日)に分けた期間限定値下げなど、お買い得商品を多数用意されています。

 

 

【店舗情報】

店名:スポーツデポ なんばパークス店

住所:大阪府大阪市浪速区難波中2-10-70 なんばパークス4階

電話番号:06-6644-0511

営業時間:11:00~21:00

 

店名:スポーツデポ フラッグシップストア テラスモール湘南店

住所:神奈川県藤沢市辻堂神台1丁目3-1 テラスモール湘南3階

電話番号:0466-35-3150

営業時間:10:00~21:00

大谷翔平が着用していた“お洒落なスニーカー”に米注目!「ニューバランスの未発売シューズでテキサス入り」

現在、同地区首位に立つテキサス・レンジャーズと4連戦中の大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)。圧巻の二刀流パフォーマンスで米球界を沸かせている28歳だが、そんななか今回は、フィールド外の“ワンシーン”にも現地から熱視線が注がれている。

 

現地6月12日、MLB公式のカルチャー専門ツイッター『MLB Life』は、敵地グローブライフ・フィールドに球場入りし、スタジアムの廊下を歩く大谷の私服姿に注目。今季から契約している有名スポーツメーカー「ニューバランス」のTシャツ、スウェットパンツを上下グレーで合わせ、後ろ向きに被ったキャップ、首にかけたヘッドホン、そしてリュックを黒で締めているラフなコーディネートだ。


こうしたシンプルな着こなしの中で目を引くのが、特徴的なカラーリングの足元だろう。白とパープルを基調としたニューバランスのスニーカーだが、これは、投稿の文面に「ショウヘイ・オオタニが本日、ニューバランスの未発売シューズを履いてテキサス入り」と紹介されている通り、着用していた時点でまだ世に出回っていないアイテム。同ツイートは、「いいね」が1万件を超えるなど、大反響だった。


なお、同日に「2番・指名打者」としてスタメン出場したレンジャーズとのシリーズ初戦では、7回に同点の19号ソロ、延長12回に勝ち越しの20号2ランを放っている大谷。4打数2安打、4打点、1四球と躍動し、今季のアメリカン・リーグ最速で20号に到達した。これで3年連続、4度目のシーズン20本塁打となり、この止まらない活躍ぶりは、まさに驚異的としか言いようがない。


6月に入って本塁打ペースを上げているが、果たして残りのシーズンはどんなパフォーマンスが見られるか。その存在は今後もメジャーを賑わせていきそうだ。

“やっと出会えた”逸品ランシュー、アディダス「アディゼロ SL」/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす! 「ランニングシューズ戦線異状なし」

2023「adidas」新緑の陣③「アディゼロ SL」の巻(後編)

 

日本で開発が始まり、2005年に登場するや、瞬く間にグローバルブランドとなったアディゼロ。トップアスリートから、記録に挑む市民ランナーまで、幅広いラインナップを取り揃えるアディダスの人気シリーズである。

 

そのアディゼロシリーズに、唯一欠けていたピースと言われる“デイリートレーナー”が、今回紹介する「アディゼロ SL」。厚底カーボンでゴリゴリに走るエリートから、“普段のトレーニングでもレースでも履ける一足”を探すビギナー層まで、幅広く使えるシューズとして評価が上がっているという。

↑「アディゼロ SL(ADIZERO SL)」1万4300円(税込)。サイズ展開:メンズ24.0~30.0㎝、ウィメンズ22.0~26.0㎝。カラー展開:メンズ12色、ウィメンズ10色。ドロップ(踵と前足部の高低差)8.5㎜

 

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いよいよ、アディゼロ SLを試走!

ということで、アディゼロ SLを実際に履いてみることに。まずは、シューズに足を入れた感覚およびウォーキングのインプレ。そして、「運動不足解消」が目的で走る、1㎞を約7分(=キロ7分)の、の~んびりペース。続いて、脂肪を燃焼させる「痩せラン」に適した、1kmを約6分(=キロ6分)のゆっくりペース。

 

最後は、距離ではなく、走る爽快感重視の、1㎞約4分30秒~5分で走る(キロ4.5~5分)「スカッと走」。いずれも、“たまには、走ってみようかな~”と思った際に、あなたの志向にジャストフィットする、目安のペースをいろいろ用意した。

 

【まず、履いてみた!(走る前の足入れ感&ウォーキング)】

人気ブランドであるアディダスの最新シューズだけに、足入れの期待は大。さっそく「アディゼロ SL」に足を入れる。ガチのレースシューズのような、細めの平ひもをキッチリ結んで立つと、ミッドソールのフォーム材「ライトストライク EVA」が体重を受け止め、やんわりと沈み込む

 

多くのショップでは、実際のオンロードでの試走はままならない。そこでシューズメーカー各社は、足入れに並々ならぬ力を注いでいる。さすがはアディダス。“これで走って大丈夫なのか?”と心配になるくらい快適な履き心地。

 

踵に重心を掛け、ゆっくり歩く。ほ~、EVAとは思えぬ軟らかさ。今度は、前足部に重心を移動させる。さらにソフト。「ライトストライク プロ」が受け止めてくれる。ということで、気持ちよく一歩を踏み出せば、次の一歩、また次の一歩と快適なウォーキングがいつの間にかスタートしているはずだ。

 

【運動不足解消ジョグ(1㎞を7分で走るペース)】

1㎞を7分かけて、ゆっくりジョグ。運動不足解消にはウォーキングが手軽だが、負荷がチト軽すぎる。足腰の筋肉への刺激と、お腹周りを内と外からスッキリ引き締めるなら、断然ジョギングをチョイスしたい。何より、ウォークの約半分の時間で、同等の効果を得られる。ランニングは“タイパ”なアクティビティなのだ。“たまには走るか”のペースでこの状態。

 

で、アディゼロ SL。歩いた時には快適なクッション感を感じたが、ひとたび走り始めると、フワフワなクッション性よりも、安定性や反発性を感じるようになる。それにしても、アディゼロ SLは、よく進む。アディゼロ SLのロッカー形状(爪先からかかとにかけて揺りかごのように反った形状)は比較的に浅いにもかかわらず、よく進むのだ。

 

理由は、やはり前足部に内蔵されている「ライトストライク プロ」だろう。ライトストライク プロは、軽量にして高反発、しかもクッション性も高い最新のフォーム材。アディゼロのトップモデルである、カーボンプレート入りの厚底シューズにも使われている。ライトストライク プロの反発性こそが、キロ7分という低速ながら、まるでバネのようにカラダを前に進ませているとしか考えられない。

 

【痩せラン(1㎞を6分で走るペース)】

少しスピードUP。“体重計の値が減るのが、思いのほか嬉しくて、またまた走ってしまう”。そんなペースが、約6分で1㎞進む「痩せラン」。走った後に体重を測って一喜一憂するのは、実はその大半が水分量だったりするが、サウナと異なり、ランは汗だけでなく、確実に体脂肪をエネルギーにして減らしてくれる。継続こそ、チカラなり。燃やしたい放題の皮下脂肪の下に眠る6パックを掘り起こすには、腹筋を鍛えるよりも、断然ランニングの方が効率は良い。

 

ウォークからランに変わったとたんに変化したアディゼロ SLのミッドソールだが、キロ7分から6分のスピードアップでは、(良い意味で)変化しない。キロ7分と同じく快適に、カラダが軽くなったかのように前へと進めてくれる。

 

【スカッと走(1㎞を4.5~5分で走るペース)】

ランニングは余分な体脂肪を燃やし、心肺への酸素供給システムをメンテし、筋肉や関節を刺激して強靭な構造に換える。“運動は最良のクスリ”と言われるゆえんだ。しかもランニングは、メンタルにも効く

 

次の一歩が踏み出す行為自体が、ポジティブなマインドに切り替える。しかもペースを上げて追い込めば、それまで抱えていた諸所の課題も、いったんオフ。汗とともに毛穴にたまった老廃物を洗い流し、肺一杯に新鮮な空気を取り込めば、脳のリセットも完了だ。

 

そんなペースが、キロ4分半~5分ほどの「スカッと走」。短時間のガチランでリフレッシュするのも、ランの楽しみ方のひとつ。そこで、アディゼロ SL。ペースを上げたが、驚くことにシューズのパフォーマンスに変化はない。

 

少々の加速では、この安定感は揺るぎない。なるほど、エリートランナーと呼ばれる実業団レベルの選手が、練習用に履く理由がここにある。となると、このままランを止めるの、ももったいない。せっかくなので、激坂の下りに1㎞4分以下のペースで突っ込んでみる。

 

高速で脚が回り、前足部に体重を載せて駆け降りるが、厚底ゆえにグラつくかとも思ったが、全くの安定した走り。踏み面がそこまで広くないのに、不安感もない。やはり、前足部に内蔵されているライトストライク プロのクッション性が効いている。

 

もう少し厚みを減らしても、十分にパフォーマンスが得られるとも思ったが、厚底+カーボンプレート入りのレースシューズとの併用も想定して開発されたとか。敢えてこの厚みにしたという話は、なるほど納得である。

 

正直、ここまで敷居が低いアディゼロの登場には驚かざるを得ない。今までのアディゼロには、“走りの優等生” のためのシューズという印象があった。しかしSLの登場によって、筆者のアディゼロへの印象は大きく変化した。

 

ゆっくり走っても、速く走っても、アディゼロ SLは、それぞれのスピードに追従してくれる。クセが無く、シンプルな造りも好感が持てる。“明日も履こう”、そんな風に素直に思えるシューズだ。アディゼロ SL、今後のモデルチェンジを経ても、必ずチェックしたい逸品に出会えた。

 

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撮影/中田 悟

 

 

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大谷翔平の同僚が見せた“紳士的な振る舞い”に脚光。衝突しかけた相手ファンの少年にボールをプレゼント

2014年以来、9年ぶりのプレーオフ進出を目指すロサンゼルス・エンゼルス。やはり大谷翔平の二刀流パフォーマンスは圧巻だが、その影で印象的な活躍を見せている同僚も少なくない。

 

現在、注目度を高めている一人が、若手のミッキー・モニアックだ。16年のドラフト全体1位でフィラデルフィア・フィリーズ入りし、昨季エンゼルスにトレード移籍してきた25歳。6月7日(日本時間8日)の本拠地シカゴ・カブス戦では、攻守にわたって躍動するだけでなく、少年への“神対応”が脚光を浴びたのも記憶に新しい。

 

MLB公式の動画サイト『CUT4』がツイッターで紹介しているのは、両チーム無得点で迎えた3回2死走者なしの場面。高めのストレートを捉えきれなかった1番打者ニコ・ホーナー(カブス)の打球が高々と舞い上がり、右翼のファウルゾーンへ。これに素早く反応したモニアックは、観客席に身を乗り出しながら好捕してみせた。

 

実はこの瞬間、カブスファンの少年と接触しかけていたモニアック。気迫のファインプレーに会場が沸くなか、一度ベンチに引き上げようとしたエンゼルスの背番号16は、ふと何か気づいたように方向転換すると、握っていたボールを少年にプレゼント。この粋なファンサービスには、少年もうれしそうに笑顔を浮かべていた。


紳士的な振る舞いで観るものを魅了したモニアックはこの日、3打数1安打3打点。1点リードの6回2死満塁という局面では、カブスの2番手右腕マーク・ライターJr.が投じた83.4マイル(約134.2キロ)のスプリッターをライト方向へ打ち返し、これが走者一掃の3点タイムリー二塁打に。エンジェルスはその後、6対2で勝利している。


プロ入り後、思うような結果を残せていなかったモニアック。20年にメジャーデビューし、21年に初本塁打を放つが、22年の開幕直前に右手を骨折すると、同年8月のエンゼルス移籍後にも左手中指を骨折。ただ、メジャー昇格を果たした今年5月には、3本の先頭打者本塁打を放つなど、このところ存在感を強めているのは間違いない。


現時点でア・リーグ西地区3位に位置しているエンゼルスだが、果たして今後の戦いはどのようなものとなるだろうか。大谷個人の活躍に加え、同僚たちのパフォーマンスにも注目だ。

「アディゼロ SL」=アディダス屈指の“デイリートレーナー”/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす! 「ランニングシューズ戦線異状なし」

2023「adidas」新緑の陣③「アディゼロ SL」の巻(前編)

 

世界的なスポーツカンパニーであるアディダスが、日本のランナーのために、日本で開発をスタートさせたシューズ。それが「アディゼロ」シリーズである。初代アディゼロ開発に至る時代背景は、1990年代後半から2000年代前半。当時の欧米でのランニングシューズ開発の常識である、クッション性や安全性とは全く異なるアプローチで、アディゼロは開発される。

 

欧米市場のターゲット層は、大柄で体重も重めの人々。そのためシューズの開発はクッション性や安全性が重視されていた。一方、小柄で軽量な日本のランナーは、フィッティングの良さや軽量性を重視。開発の方向性としては、両者は全く相容れなかった。

 

アジアのマラソン大国である日本において、アディダス ジャパンは、日本のランナーたちのニーズに応えるべく、“ゼロからの挑戦”としてアディゼロ開発に着手。2005年、アディゼロが日本で発売されるに至る。

↑「アディゼロ SL(ADIZERO SL)」1万4300円(税込)。サイズ展開:メンズ24.0~30.0㎝、ウィメンズ22.0~26.0㎝。カラー展開:メンズ12色、ウィメンズ10色。ドロップ(踵と前足部の高低差)8.5㎜

 

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アディダス「アディゼロ」は、日本で生まれた世界ブランドである/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

 

2005年、アディゼロ初号機が登場!

↑今回お話を伺った、アディダス ジャパンの山口智久さん(マーケティング事業本部)。東京・六本木一丁目のオフィスビルの同社会議室にて

 

「アディゼロは、その驚異的な軽さで、当時の欧米主導のシューズ開発に一石を投じることになります。さらに、マラソン大国日本のトップアスリートたちの記録も伴ったため、世界的な市民マラソンブームを追い風に、瞬く間に世界ブランドへと成長を遂げました」

 

と、当時を振り返るのは、アディダス ジャパンでランニングカテゴリーの商品開発を手掛ける山口智久さん。学生時代からインターンとしてアディダスの商品開発に携わってきた、いわば“アディダス猛者”である。

↑2005年に発売された「アディゼロ LT」。トレーニングモデルということで、筆者も当時履いたが、ソール全体が硬く、一般のランナーには、だいぶ敷居が高い仕上がりだったことを記憶している(もちろん、現在発売はされていない)。the adidas Archive/studio waldeck

 

↑こちらは、レーシングモデルである「アディゼロ RC」(現在、発売はされていない)。筆者はアディゼロの取材のため、ドイツのアディダス本社を訪れている。アディダスジャパンの全面的な協力のもと、社員でも入ることが制限されているラボにて、ベルリンマラソンを走る日本人開発者にインタビューを行った。the adidas Archive/studio waldeck

 

アディゼロに欠けていた、最後のピース=SL

「アディダスにおけるアディゼロの位置づけは、記録を生む、速く走るためのシューズです。2021年の秋冬モデルで、アディゼロはリニューアルされ、今のランニング市場に見合ったコレクションに一新しました」(山口さん)

 

新たなアディゼロシリーズは、厚底+カーボンプレート入りの「アディオス」を頂点に、「ボストン」や「ジャパン」といったモデルも大幅に進化して加わることになる。しかしそれでも、新しいアディゼロシリーズには、欠けているピースがあったという。

 

「アディゼロに欠けていたのは、ベストオブ“デイリートレ―ナー”と言えるシューズの存在です。レース用として厚底カーボンを履くようなトップの選手にとっても、普段のトレーニングで使える、オーソドックスなモデルがなかったのです。その穴を埋めたのが、2022年12月に登場した『アディゼロ SL』なのです」(山口さん)

↑ベーシックなサンドイッチメッシュのアッパー。大小さまざまな大きさのドット状の通気孔が設けられている。片足240g(27.0cm)という軽さ

 

コロナ禍の前後から、ランナーの層はさらに厚くなり、さまざまなタイプのランナーも出てきている。山口さんによると、近頃は、距離は踏んでいない(練習量は少ない)けれど、レースは真剣に走りたいというランナーも増えているとのこと。

 

「練習量が不足していても、アディゼロ SLであれば高いパフォーマンスが望めます(笑)。初心者にとって、日常のランもレースも一足で兼用できるシューズのニーズはなくなりませんし、エリートにとっても、距離を踏む際に使いやすいシューズは必要不可欠です」(山口さん)

 

アディゼロの開発拠点は、現在、ドイツのヘッドクオーターに置かれている。山口さんとドイツの開発チームは緊密な連絡を取り合いながら、日本国内でも選手たちとプロトタイプのテストを行い、共同で開発に当たっている。もちろん、アディゼロ SLも例外ではない。

 

「開発の現場でも語られたアディゼロ SLの特徴は、“Nothing special is special.”。当たり前のシューズが大事だという点です。アディゼロ SLは、ランナーにとってなくてはならない、いわば主食。日本であれば“しろめし”的なシューズなのです」(山口さん)

 

アディ・ダスラーのモノ作りの理念

ということで、ここからは、アディゼロ SLの設計や構造の話に移る。アディゼロ SLの特徴のひとつが、前足部に内蔵されているフォーム材「ライトストライク プロ」。外からは見えず、まさに内蔵されている部材なのだが、ライトストライク プロは、ハイエンドな厚底カーボンシューズにも使われる最新素材だ。

 

超軽量にして、高いクッション性を誇り、しかも抜群の反発性能を持つライトストライク プロ。これを前足部に内蔵することで、ロッカー構造(爪先から踵にかけての揺りかごのような形状)をキツくしなくても、推進力を得ることが可能だという(ロッカーがキツイと、脛の筋肉への負担が増すため、故障のリスクが高まる)。

↑前足部のEVA素材の中には、超軽量で反発性の高い「ライトストライク プロ」が内蔵されている

 

なるほど、シューズの裏から指で押すと、ライトストライク プロが入っている部分は周囲に比べて軟らかい。ちなみにライトストライク プロは、「ライトストライク EVA」というEVA素材で囲われている。ライトストライク プロは、EVA素材とは異なるため、ハイテクな厚底カーボンシューズで多用されている、エラストマー系のフォーム材だと考えるのが自然だろう。

 

「昔のEVAは重い上に加水分解しやすいなど、デメリットもありました。アディダスが採用する現代のEVAは、そうしたデメリットをほぼクリアできている上に、しかも扱いやすいという特徴があります。アスリートの声を聴き、アスリートの満足するシューズを作り、厳しい品質基準をクリアしたシューズを届けるというアディ・ダスラーの理念は、今でも保たれています」(山口さん)

 

アディゼロ SLのアウトソールは、アディダスの他のランニングシューズで採用されているコンチネンタル社のラバーではない。より軽量で、かつコンチネンタルラバーに近いパフォーマンスを持つライトウェイトな「ハイグリップ ラバー」を開発したという。

↑左側がトゥ、右側が踵。上の切り込みの部分を押すと、ライトストライク プロの軟らかさが分かる。また、黒とライトグリーンの部材が、ハイグリップ ラバーである

 

各社のシューズ開発競争は、激化を辿っている

「ここ数年、ランニングシューズは、劇的に進化しています。私が今のポジションに就いた3年前と今では、全く様変わりしました。短い開発タームで市場に新商品を投入するメーカーもありますが、品質にこだわるアディダスは、きちんと開発に時間を掛けます。その分、未来を見据え、開発の立ち上げを早めるようになってきました」(山口さん)

 

ということで、次回はいよいよアディゼロ SLを実走する。レビューのシーンは、全部で4つ。足入れ感と歩いた際のインプレに始まり、運動不足解消のゆっくりペース、脂肪を燃やすための長時間ペース、最後はスカッと爽快に駆け抜けるペースである。それぞれで、アディゼロ SLはどんなパフォーマンスを発揮するか。次回、乞うご期待である。

↑山口さん(右)が手に持つライトグリーンのモデルは、6月1日から発売となったニューカラー。メンズのカラバリは11色となった

 

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撮影/中田 悟

 

 

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陸上競技の元選手だったアディ・ダスラーが、1948年にドイツ・ヘルツォ―ゲンアウラッハで興したスポーツカンパニー、アディダス。そのアディダスには、トップ選手など記録を追い求めるランナーたちが履く「アディゼロ」シリーズを筆頭に、高いクッション性で、快適な走りを求める「ソーラー」や「スーパーノヴァ」といったシリーズなど、豊富なラインナップを揃えている。

 

そんなアディダスのランニングシューズの中で、よりエネルギッシュに、気分を高めて走りたい人たちに支持されているのが「ウルトラブースト」シリーズ。大量の気泡が埋め込まれた発泡ポリウレタン樹脂であるブーストフォームによって得られる、独特の“沈んで跳ねる”感覚が最大の特徴である。

 

そのブーストフォームが今シーズン、最軽量のライト ブーストに進化。初めて搭載された「ウルトラブースト ライト」となって登場した。というところまでが、前回までの話。今回は、実際に走って試してみることになる。

↑「ウルトラブースト ライト(ULTRABOOST LIGHT)」2万5300円(税込)。サイズ展開:ユニセックス22.5~30㎝。カラー展開:ユニセックス8色。ドロップ(踵と前足部の高低差)は10㎜

 

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いよいよ、ウルトラブースト ライトを試走!

ということで、まずはシューズに足を入れた感覚およびウォーキングのインプレ。そして、「運動不足解消」が目的で走る、1㎞を約7分(=キロ7分)の、の~んびりペース。続いて、脂肪を燃焼させる「痩せラン」に適した、1kmを約6分(=キロ6分)のゆっくりペース。

 

最後は、距離ではなく、走る爽快感重視の、1㎞約4分30秒~5分で走る(キロ4.5~5分)「スカッと走」だ。いずれも、“たまには、走ってみようかな”と思った際に目安になるペースである。

 

【まず、履いてみた!(走る前の足入れ感&ウォーキング)】

「ウルトラブースト ライト」は、ニットのブーティ構造。ブーティは履くのに少し手間がかかるが、履いてしまえば足に良く馴染む。しかもウルトラブースト ライトのニットは「プライムニット」と呼ばれ、なるほど快適に足を包み込んでくれている。ヒールカップも深い上にパッドまで付けられており、エアラインで例えるなら、ビジネスクラス的な快適さで、足とシューズが一体化している。

 

立ち上がって、脚を上げる。か、軽い! 27㎝片足で293gというが、もっと軽く感じる。足を包み込むブーティ構造のためかもしれないが、ブ厚い「ライト ブースト」フォームの見た目のイメージを覆す、想像以上の軽さだ

 

歩き出しても、もちろん足取りは軽い。“楽に歩ける”なんて表現は陳腐だが、“楽”だから仕方ない。仕事柄、さまざまなスポーツブランドにお邪魔する機会が多いので、普段履きには特定のブランドのシューズを履くことは絶対にないのだが、展示会周りなど2万歩に迫る歩数の日に履きたい誘惑に駆られる一足だ。

 

【運動不足解消ジョグ(1㎞を7分で走るペース)】

ランニングとジョギングの違いは、走るペースの差。早足と同程度(1㎞を7分で走る程度)のペースを、ジョギングと呼ぶ。それ以上のペースが、ラン。運動不足の解消には、息が切れず、しかしながら全身の血流が増えて筋肉の過緊張やコリがやわらぐ、ジョギングが最適とされる理由だ。

 

早足と同程度の速さなので、頑張る必要はナシ。気分転換に、音楽を聴きながら、好きな方向へ散歩の延長で走り出せば、街の新たな発見や、自分のカラダへの意外な気付きが待っている。

 

ウルトラブースト ライトでのジョギングは、もちろん快適。ロッカー構造(ヒールから爪先に向けて揺りかごのような形状)があるので、もう少し転がる乗り味がするかと想像していたが、いたってニュートラル。無理に進ませるようなことはない

 

強いて書けば、アウトソールの「コンチネンタルラバー」のノイズ音だろう。普通に屋外を走っている分には気にならないが、トンネルや体育館内の走路を走ると、少しノイズが気になる。まぁ、それだけグリップしている証拠でもあるのだが……。

 

【痩せラン(1㎞を6分で走るペース)】

疲れない=たくさん走れる。それが、ジョギングペースの魅力。たくさん走れば、当然、脂肪もたくさん燃える。ジョグに慣れてくれば、もちろん走力も上がる。少しくらいペースを上げてもヘッチャラだし、5㎞、10㎞と言われてもビビらなくなる。

 

そんなあなたは、すでに1㎞を6分程度のペースで走っているはず。距離が増えれば体型も締まるし、体型が締まれば、さらに距離も伸ばせる。この好循環が軌道に乗れば、健康診断の数値も劇的に改善し、食事の自由も取り戻せる。まさに、良いコトずくしが、痩せランペースなのだ。

 

向き合う相手は、あくまで己の内臓脂肪や皮下脂肪、異所性脂肪なので、ペースを無理くり上げて、故障のリスクを高めるべきではない。そんな賢者のランにも、ウルトラブースト ライトは十二分に対応する。

 

近所に丘があれば、ラッキーでさえある。ペースを上げずとも負荷が高まるし、永遠に続く坂道はないので、下り坂で筋肉や関節への適度な刺激を与えることができる。何よりブーストフォームのクッション性と反発性は、坂道に入るとめきめきと頭角を現す。ちょっとやそっとの坂道なら、ウルトラブースト ライトは屁の河童なのだ。

 

特筆すべきは、上り。グングン登れる。これだけ分厚く、かつ軽量なライト ブーストフォームがあるにも関わらず、走行が安定しているのは、ソールユニットに樹脂プレートを配したL.E.P. (リニア エナジー プッシュ)の貢献が大きい。

↑写真はウルトラブースト ライトのアウトソール。爪先(右)から、左右に分かれて踵へと伸びる朱赤のバーが、L.E.P.である

 

L.E.P.は、前足部から分かれて中足部に至る樹脂製のバーによって得られる機構。L.E.Pは、中足部に入れることで安定を高めるプレートシャンク)の替わりに安定性を高める部材だが、同時に板バネとしての機能も持つ。フラットな路面では感じにくいが、上りでは劇的にL.E.P.の効果を感じるはずだ。

 

【スカッと走(1㎞を4.5~5分で走るペース)】

ということで、さらにペースアップ。距離は短くとも、ペースを上げて追い込めば、気分はスカッとなる。すでに坂道でウルトラブースト ライトの実力は証明済みだが、ペースを上げてもライト ブーストライト+L.E.P.は働いてくれる

 

最軽量のブーストフォームとして生まれたライト ブーストも、従来のブーストフォーム同様のバネ感が健在(計測値では4%アップ)。それ以上に感じるのは、ファーストインプレッションでの“軽さ”だ。もちろんレーシングシューズの軽さとは比較にならないが、ギアとしてのシューズの軽さ以上の、走りの軽快感がウルトラブースト ライトにはある

 

先ほど、L.E.P.には、板バネ的な働きと、シャンクの安定性を兼ね備える機構と書いた。そのため、平地でスピードを上げるほど、L.E.P.は板バネとしての働くと想像していたが、実際に走ってみると、L.E.P.は安定性の方により貢献していた。

 

理由のひとつは、ウルトラブースト ライトの踵側に配されている樹脂のフレームの存在だろう。高速走行での着地衝撃は、踵のプレートに守られたライト ブーストよって、無理のない範囲で吸収された上でL.E.P.に伝わるため、走りの安定感が増すと考えるのが自然だ。

↑踵を左右から支えるように配された朱赤の樹脂フレーム。中足部まで伸びており、分厚いライト ブーストにもかかわらず、安定した着地に寄与すると考えられる

 

ウルトラブースト ライトの“やんちゃさ”は、高速走行というよりも、アップダウンなどの緩急あるランニングで発揮される。いわば、勝利のための駆けっこ専用モデルではなく、楽しく走れる鬼ごっこ対応モデル、といったシューズなのだ。

 

ということで、次回からは、日本のランナーのために、日本で開発されたグローバルブランド「アディゼロ」シリーズの最新デイリートレナー「アディゼロ SL」についてレポートしよう!

 

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撮影/中田 悟、我妻慶一

 

 

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ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす!「ランニングシューズ戦線異状なし」

2023「adidas」新緑の陣②「ウルトラブースト ライト」の巻(前編)

 

ドイツ・ヘルツォーゲンアウラッハで生まれた総合スポーツカンパニー、アディダス。そのアディダスには、陸上競技選手だった創業者アディ・ダスラーのモノ作りのDNAが脈々と受け継がれている。

 

前回、そのアディダスのモノ作りの歴史に刻まれた、日本のランナーのための、ジャパンメイドの「アディゼロ」シリーズの物語を中心に、アディダスが提案するランニングの未来に思いを馳せた。今回は、アディダス ランニングのもう一つの柱である「ウルトラブースト」シリーズから、最新にして最軽量という「ウルトラブースト ライト」へと話は移る。

↑「ウルトラブースト ライト(ULTRABOOST LIGHT)」2万5300円(税込)。サイズ展開:ユニセックス22.5~30㎝。カラー展開:ユニセックス8色。ドロップ(踵と前足部の高低差)は10㎜

 

「『ウルトラブースト』シリーズの特徴は、ミッドソールのブーストフォームの高いパフォーマンスによって、走るモチベーションが上がり、エネルギッシュに走れる点にあります。新登場となった『ウルトラブースト ライト』は、クッション性をより強く、反発性にも優れた、最軽量の『ライト ブースト』フォームを初めて搭載したシューズです」

 

と語るのは、アディダスジャパンのランニングカテゴリーの商品企画・山口智久さん。山口さんは、学生時代からインターンとしてアディダスジャパンで働いてきたという叩き上げ。まさに、“アディダス猛者”な存在である。

↑今回お話を伺った、アディダス ジャパンの山口智久さん(マーケティング事業本部)。東京・六本木一丁目のオフィスビルの同社会議室にて

 

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最大の課題は“機能を損なわず、軽量化する”こと

「27㎝片足で、293g。300gを切ることに成功しました。しかし、ブーストシリーズに求められる反発性とクッション性を損なうことなく軽量化することは、技術的に難しい挑戦でした」(山口さん)

 

確かに、ミッドソールの厚みを削れば軽量化はできる。しかし、軽量化のためにブーストシリーズ本来の機能を損なっては本末転倒なのだ。ライト ブーストの元となるブーストフォームの開発の目的は、それまで主流であったEVA素材に替わる新素材にあった。ブーストは、EVAよりもクッション性と反発性に優れ、かつ温度や路面コンディションなどの変化への耐久性に秀でたフォームを目指してきたのだ。

↑ブーストフォームを搭載し、2013年に発売された「エナジーブースト」。ブーストフォームをふんだんに使った、当時としては相当に“厚底”なシューズだった。the adidas Archive/studio waldeck

 

このブーストフォームを最初に搭載したモデルが、「エナジーブースト」。発売当初の2013年2月、筆者も仕事として履く機会を得ている。アップダウンのある10㎞のレースでも使用し、下りで着地衝撃を吸収しまくり、上りでの力強い推進力に驚かされた記憶がある。

 

エナジーブーストは、デザイン的な斬新さもあって、街履きから火が付き、爆発的なヒットを記録する。当時は、ミッドソールの素材名を商品名にするという発想もまだ珍しかった。ウルトラブーストは、陸上競技にDNAを持つアディダスの、イノベーションへの強い意気込みを感じるシリーズなのだ。

↑ウルトラブースト ライトの踵部。近づいてライト ブーストのフォームを観察すると、無数のつぶつぶの集合体であることが分かる

 

「ブーストフォームは、ドイツを拠点とする世界的化学メーカーであるBASF社とアディダスが協同で開発した、新たな時代のランニングシューズに適した素材です。足のダメージを軽減するクッション性と、力強く進みたいという反発性は、本来、相反する機能。しかしブーストは、相反する機能を高いレベルで両立し、どんなコンディションでもベストなパフォーマンスを感じてもらえる素材なのです」(山口さん)

 

ブーストフォームは、化学的には、気泡熱可塑性ポリウレタンと言われる。ポリウレタン樹脂を発泡させることで、微細な空気の気泡が超高密度で生じるため、超弾性、耐摩耗性に富むフォームになる。ライト ブーストは、従来のブーストの原料を変えず、発泡を調整することで、さらなる軽量化に成功。

 

「従来のブーストフォームから30%も軽くなりました。そのため、踵のブーストフォームは30㎜、爪先でも20㎜ありますが、重量は300gを切っています」(山口さん)

↑気持ちも和むカウンターも、アディダスジャパンのエントランスの一隅。神楽坂にあった旧オフィス(1998~2012年)も明るく開放的だったが、六本木一丁目の現オフィスは、オフィスビルの最上階を含む3フロアと広々

 

シャンクにして、板バネの役割を持つL.E.P.

これだけの厚みを持ちながら、ウルトラブースト ライトの走りは安定しているという。安定性に寄与するのは、「L.E.P.=リニア エナジー プッシュ」という機構だ。L.E.P.は、爪先から左右に分かれて中足部へ至る、アウトソールに埋め込まれた逆U字状の樹脂製のバーによって得られる。

 

「L.E.P.は、着地から蹴り出しにかけてのシューズのねじれを低減するシャンクの役割とともに、推進力に換える板バネ的な役割も担っています。さらに、高性能なクルマのタイヤで知られるコンチネンタル社と共同開発したラバーを採用しているので、どんな天候でも高いグリップ力を保ち、安定した走りを実現しています」(山口さん)

↑写真はウルトラブースト ライトのアウトソール。爪先(左)から、左右に分かれて踵へと伸びる朱赤のバーが、L.E.P.である

 

ライト ブーストによる軽量性にL.E.P.と組み合わせることで、沈んで跳ねる反発性は、安定したエネルギッシュさへと昇華するという。毎朝のジョギングや、週末のゆったりした気分での散歩ならぬ“散走”にピッタリなモデルが、ウルトラブースト ライトなのだ。

 

「エネルギーを感じ、フレッシュさも加味したデザインも、ウルトラブースト ライトの特徴です。もちろん、街履きにも馴染むオールブラックやオールホワイトのカラーもご用意しています」(山口さん)

↑靴裏の黒いラバーには、ヨーロッパを代表するタイヤメーカーであるコンチネンタルのロゴが

 

次回は、いよいよウルトラブースト ライトで実走!

初代のエナジーブーストも含め、ウルトラブーストのシリーズは、速度を追い求めるレーシングモデルの風貌とは一線を画している。人間に例えれば、賢いけど、クールなエリートではなく、フレンドリーでやんちゃな奴。走りそのものも、それを裏打ちしていそうだ。

 

ということで後編では、ウルトラブースト ライトを実際に、履いて、歩いて、3段階のスピード(運動不足解消/痩せラン/スカッと走)で走ってレビューをしたい。30%もの軽量化に成功したという、ライト ブーストフォームの実力やいかに⁉

 

撮影/中田 悟

 

 

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アディダス「ADIZEROシリーズ」に新たなシューズが登場。より幅広い “速さ”へのニーズに応えることが可能に!

アディダス ジャパンは、1秒でも速いベストタイムを目指して走るランナー向けのシューズ「ADIZERO(アディゼロ)シリーズ」から、新たに「ADIZERO BOSTON 12(アディゼロ ボストン 12)」と 「ADIZERO JAPAN 8(アディゼロ ジャパン 8)」を発売。さらに「ADIZERO DURAMO SPEED(アディゼロ デュラモ スピード)」が新たにシリーズに加わり、より幅広い “速さ”へのニーズに応えることが可能となりました。

 

新たに登場したADIZEROシリーズ3モデル

ADIZERO BOSTON 12は、ADIZEROシリーズにおけるイノベーションの可能性を広げ続けるというアディダスの決意の証として開発されました。今回、ペレス・ジェプチルチル選手、アベル・キプチュンバ選手、アンジェラ・タヌイ選手など、世界第一線で活躍するトップアスリートの協力を得て、19回ものテストセッションを実施。

 

そこで得た独自の知見を開発プロセス全体で活用し、圧倒的な速さを目指すランナーのニーズに応えるシューズを目指したとのこと。その結果生まれたADIZERO BOSTON 12は、高機能パフォーマンステクノロジーを搭載し、スピードを追求するトレーニングランにもレース本番にも対応するオールラウンドな設計となっています。

↑「ADIZERO BOSTON 12」1万8700円(税込)。トレーニングからレース当日まで、速さを求めるランナーをサポート

 

同じくアディゼロシリーズの1モデルであるADIZERO JAPAN 8は、主にスピードトレーニングに対応する、ハイパフォーマンスシューズへと進化しました。反発力のある薄型ミッドソールを融合した軽量な設計により、レース本番でもスピードワークアウトでも、素足感覚と軽快なフットワークで自分の走りを引き出します。

↑「ADIZERO JAPAN 8」1万6500円(税込)。スピードトレーニング対応薄型軽量レースシューズ

 

また、今回シリーズに加わったADIZERO DURAMO SPEEDは、優れた安定性と軽量性を両立させたベーシックトレーニングシューズとして、様々なスポーツ部活動やフィジカルトレーニングでの使用に適しています。

↑「ADIZERO DURAMO SPEED」9350円(税込)。様々な運動部活動やフィジカルトレーニングで使用可能なベーシックトレーニングシューズ

 

 

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ChatGPTが選出したMLBベストナインが話題! 右翼にはイチローの名前も

米OpenAIが提供している対話型AI『ChatGPT』の興味深い回答が話題だ。

 

現地5月25日、米スポーツベッティングサイト『DraftKings』は、公式ツイッターを更新。「ChatGPTが誤ったポジションを教えてください」と文面に綴ると、評判の人工知能に聞いた「MLBベストナイン」を紹介しており、その顔ぶれを見たファンの間で小さくない反響を呼んでいる。気になる回答は以下の通り。


捕手:ジョー・マウアー

一塁:アルバート・プホルス

二塁:チェイス・アトリー

三塁:アレックス・ロドリゲス

遊撃:デレク・ジーター

左翼:バリー・ボンズ

中堅:マイク・トラウト

右翼:イチロー・スズキ

DH:デビッド・オルティーズ

先発:クレイトン・カーショウ

抑え:マリアノ・リベラ

 

錚々たるレジェンドたちの名前が並んだ同リストだが、中でも日本の野球ファンにとって目を引くのは、やはりイチローの存在だろう。

 

日本時代から7年連続の首位打者に輝くなど、球界を席巻していたイチローは2001年、活躍の場をメジャーに移すと、シアトル・マリナーズの1年目に新人王、MVPをダブル受賞。さらに首位打者、盗塁王、シルバースラッガー賞、ゴールドグラブ賞と様々なタイトルを獲得し、日本人初の快挙を数多く成し遂げた。


その後も卓越した野球センスで異彩を放ったイチローは04年、シーズン最多記録の262安打をマークし、自身2度目の首位打者を獲得。19年に引退するまで一線で戦い続け、メジャーの通算成績は、2653試合で打率.311、3089安打、117本塁打、780打点、509盗塁、OPS.757という驚異的な数字だった。


25年の米野球殿堂入りも確実視されているイチロー。球史に刻み込まれたその功績は、話題のChatGPTにとっても偉大なようだ。

アシックスを代表するランシュー「GEL-KAYANO 30」が登場。気になる進化はどんな感じ!?

アシックスを代表する高機能ランニングシューズ「GEL-KAYANO」シリーズから、 走り始めから終わりまでの疲労によるランニングフォームの変化に注目し、安定性と快適性を両立させた最新モデル「GEL-KAYANO 30(ゲルカヤノ 30)」が登場。

 

長時間の走行によるランニングフォームの変化に適応

ランナーは、走行距離が長くなり疲労が蓄積すると、走り始めよりもフォームが前傾姿勢になります。また、足裏を地面に対しフラットに着地させる傾向が強くなります。そのため、着地からミッドスタンス(重心が足の前側へ移行するタイミング)にかけてプロネーション(回内)する傾向が強くなり、怪我のリスクも高くなっていきます。

 

そこでGEL-KAYANO 30は、足を固定して動きを制限するのではなく、長時間の走行によるランニングフォームの変化に適応した「4D GUIDANCE SYSTEM(フォーディガイダンスシステム)」を新たに採用し、安定性と快適性を両立させています。

↑「GEL-KAYANO 30」1万9800円(税込)。アッパー(甲被)は足当たりの良いニット素材を採用し、部位によって密度を変えることで、 必要箇所を補強しつつ、通気性にも優れた仕様に

 

↑4D GUIDANCE SYSTEMは、走行距離とともに変化するランナーの動きを研究し開発した複合的な機能構造。かかと部外側に適切な傾斜をつけ、ヒールコンタクト(かかとからの接地)をよりスムーズにします

 

また、ミッドソール(甲被と靴底の間の中間クッション材)を内側のかかと部から中部にかけて広がりをもたせた立体形状にすることで、走行時の過度な倒れ込みを抑制し、アーチ部に横に張り出すようにやわらかなフォームパーツを配置することで、疲労時に必要となる中部の安定性に加え、快適な履き心地が得られるようにしています。さらに、靴底の接地面積を広げることで、安定した足運びをサポート。

 

ミッドソールは、全体を前作より約4mm厚くしながら、環境に配慮したクッションフォーム材「FF BLAST PLUS ECO(エフエフブラストプラスエコ)」を採用し、軽量でやわらかなクッション性を実現しています。クッションフォーム材の約24%に植物由来の素材を使用。また、かかと部に足にかかる負担を軽減する衝撃緩衝機能「PureGEL(ピュアゲル)」テクノロジーを内蔵しています。前作に搭載していたタイプと比較し、PureGELは約65%やわらかく、約10%の軽量化を実現しています。

↑靴底は、後部にアシックス従来ラバーと比較し約3倍の耐摩耗性をもつ素材を使用し、前部にも軽量で耐摩耗性に優れた素材を配しています

 

製品ライフサイクル(材料調達・製造・輸送・使用・廃棄)で排出される温室効果ガス排出量(カーボンフットプリント)を、アシックスとして初めて表示しています。

 

GEL-KAYANO 30は7月27日からアシックスオンラインストアで先行発売し、 8月10日からアシックス直営店各店、全国のスポーツ用品店などで順次発売予定です。

 

 

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江川卓・掛布雅之・福本豊・村田兆治……「昭和の野球人」37人の「一球」に込めた想いとは!?

新元号「令和」となって、早くも5年目を迎えた。「平成」もすでに過去のものとなり、「昭和」はますます遠くなった。2023年、新型コロナウイルス禍に揺れ続けた混乱の時期を経て、今シーズンからは入場制限も撤廃され、声出し応援も解禁となり、令和のプロ野球はようやく本来の姿を取り戻しつつある。

 

昭和のプロ野球に魅せられたすべての人たちに

海の向こうでは大谷翔平が異次元の活躍を見せ、吉田正尚が小さな身体でヒットを連発。国内では佐々木朗希が160キロを超える豪速球を披露し、今季は不調に苦しんでいるものの、昨シーズン「令和史上初の三冠王」に輝いた村上宗隆など、次代のスターは着実にファンの心をわしづかみにしている。

 

しかし、令和のプロ野球に魅了されつつも、無性に昭和のプロ野球が恋しくなるときがある。現在のような「アスリート」ではなく、「野球の上手なオジサン」たちが、ときには勝敗を度外視して自らの威信をかけて男と男、個と個の戦いに殉じていた時代が確かにあった。宇都宮ミゲルの新刊『一球の記憶』(朝日新聞出版・刊)には、そんな時代の男たちの生きざまがしっかりと活写されている。

 

460ページを超える大著には、昭和プロ野球選手たちの生々しい証言が記録されている。山田久志、東尾修、村田兆治といったパ・リーグ各球団のエースたち、数々の名勝負を繰り広げた掛布雅之と江川卓などなど、実に37名もの貴重な証言を集めた力作である。本書が秀逸なのは、それぞれの選手に「あなたにとって、記憶の中に残り続ける一球とは?」という共通の質問を投げかける点にある。

 

阪急のスラッガー・長池徳士のように「32試合連続安打の記録を作った試合ですね」と即答する者もいれば、同じく阪急OB、「世界の盗塁王」福本豊のように、自身のプレーではなく、敗れた試合における、味方投手の失投を挙げる者もいる。選手たちのプロ野球人生を振り返りつつ、「記憶に残る一球」というコンセプトがあるために、決して総花的にならず、個別のインタビュー集でありながら、一冊の本としての核が成立しているのである。

 

怪物・江川卓の「一球」とは?

本書において印象的だったのは「怪物」と称された江川卓だ。84年のオールスターゲームで、江夏豊以来となる「9連続奪三振」をあと一歩のところで逃したエピソードは有名だが、実は江川は9番目の打者・大石大二郎を振り逃げで出塁させた後に次の打者を三振に取り、史上初となる「10連続三振」を目論んでいたのだという。記録上、振り逃げも三振である。

 

さらに江川は、振り逃げを活用すれば、「1イニングで三振を6つ取れるから、既定の3イニングなら18個の三振が記録できるんじゃないか」とまで、考えていたということが明かされる。まさに、怪物らしい逸話であるが、江川の語る「記憶に残る一球」はこの場面ではない。

 

彼が口にしたのは81年、日本ハムと激突した日本シリーズ。3勝2敗で日本一に王手をかけた第6戦2アウトの場面だった。実はこの場面、江川は「誰もやったことのない形で日本一を決めたいと考えていた」という。事前に調べた結果、「投手が最後に球を捕って日本一を達成し、しかもこれまでなかった場面というのはピッチャーライナーだった」と知る。

 

ここまで言えば、もうお分かりだろう。日本一のかかった大事な場面で、江川は「ピッチャーライナーで終わりたい」と、野球の神様にお願いをしてマウンドに上がっていたのである。ご記憶の方も多いと思うが、結果はピッチャーフライとなり、この飛球を江川は自らキャッチ。見事、日本一に輝いた。ピッチャーライナーではなく、ピッチャーフライだったことについて、江川は言う。「ひょっとすると神様は野球にあまり詳しくなかったのかもしれません」、と。まさに怪物の面目躍如である。

 

この本には、このようなエピソードが山のように詰まっている。昭和の野球に魅せられた人たちにとって、本書を開くことは思い出の宝箱を開けることと同義なのかもしれない。男たちの誇りと矜持は、こんな時代だからこそ、何かを訴えかけてくるかのようだ。

 

担当編集者の隠れた想い

本稿の結びとして、「番外編」のささやかなエピソードを披露したい。本書刊行後、この本を担当した編集者と酒席を囲んだ。日本酒の心地いい酔いが全身に回り始めた頃、彼は高校球児だった自らの思い出を語り始めた。高校2年時の新チームにおいてエースを託された彼は、ある試合で四死球を連発する大乱調で大敗を喫したという。それ以来、エースの座は剥奪され、最後までその地位を取り戻すことはできなかった。

 

「あの試合、僕は逃げたんです。その後も、野球に対して本気になることは一度もなかった。もう、あんな思いは二度としたくない。そんな思いで、再び野球と向き合い、この本を作ったんです……」

 

40年も50年も昔のシーンを再現するために、スポーツ新聞の記録のエキスパートを訪ね、徹底的に事実検証にこだわった。この本に登場する37名、一人ひとりに手紙を書き、掲載の許可を得た。完成後にも丁寧な礼状とともに本書を贈り、元中日・宇野勝からは感謝を伝える手紙が届いた。あるいは、デザイナーとも、印刷所とも丁々発止のやり取りを続けた。こうして完成したのが本書だった。「自分は逃げた」という高校時代の悔恨を、この本を作ることで彼は払拭できたのだろうか? 読後、ふと、そんなことも頭をよぎった。

 

(執筆:長谷川晶一)

 

【書籍紹介】

一球の記憶

著者:宇都宮ミゲル
発行:朝日新聞出版

村田兆治、山田久志、東尾修、江川卓、掛布雅之、高橋慶彦、石毛宏典など、昭和のプロ野球で活躍したあの名選手37人が、絶対に忘れない1球を告白する。それは誰もが記憶するあの名場面だったり、球史にも残らない小さなワンプレーだったり……。スタジアムのカクテル光線に照らされた男たちが放った、まばゆい一瞬の輝きは、私たち野球ファンの目に灼きついて何十年経っても色あせることがないが、それは当事者である元プロ野球選手たちにとっても同じだった。永久保存版のベースボールドキュメント。

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水泳で期待できる筋トレの効果とは? 筋力アップのコツとともにプロが教えます!

分厚い胸板に広い肩幅による逆三角形の体型。トップスイマーはまさに理想の体型ですが、水泳をすればその体型に近付くことができるのでしょうか。そんな素朴な疑問から、水泳をすることで得られる筋肉への効果について、日本初のプロスイムコーチに聞いてみました。

 

<識者紹介>

プロスイムコーチ 前田康輔さん

3歳で水泳を始め、競泳界の名門中央大学では全国大会インカレで優勝。社会人スイマーとしても活躍後、25歳で現役引退。2017年より、日本初のプロスイムコーチとしてスポンサー契約を受けながら企業でのコーチングやトライアスロンチームの指導など、泳ぎの魅力を伝えるために幅広く活躍している。競泳マスターズでは現在、日本記録4個、世界記録1個を保持。アスリートの引退後のキャリアを支援するアスリートプランニング所属。

 

水泳で期待できる筋トレの効果

まず気になるのは、水泳をするとどれほど筋トレに効果があるのか?また、水泳をすれば選手のような逆三角形の理想の体型に近付けるのか?ということ。

 

「水泳は『浮力・密度・水圧』を利用しながら身体を移動させるため、全身の筋肉をバランス良く鍛えることに向いています。特に腹筋や背筋、腕のインナーマッスル、そして体幹が鍛えられる効果があります。ただし、毎日ハードに泳がないと、トップスイマーのように肩の骨格自体は広くなりません」(前田さん)

 

ただ単純に泳いでいるだけだと逆三角形のような体型を作ることは難しいが、全身の筋肉のバランスを鍛えるには水泳は効果的とのこと。

 

また水泳はランニングと同じ有酸素運動なので、実は汗をかきます。水の中にいるだけで汗をかいているのを実感することがないという。

 

「水泳は全身運動で、実はすごく汗をかきます。水の中に入っているので意外かもしれませんが、泳ぐ前と泳いだ後では、かなり体重が変わる方もいるほど。身体の水分が奪われているわけなので、『練習中は水分補給をしてください』とアドバイスをしています」(前田さん)

 

鍛えられる筋肉と泳ぎ方のポイントについて

基本の4泳法について、それぞれどの部分にどのような効果があるのかも伺いました。

 

「水泳の4泳法と言われるのが『クロール』『平泳ぎ』『背泳ぎ』『バタフライ』です。どの泳ぎにも共通しているのが身体の軸が鍛えられること。これにより、姿勢を良くする効果があります」(前田さん)

 

■クロール

4泳法のなかで一番スピードの速い種目で、全身をバランス良く動かしながら泳ぐことができます。

 

「クロールは、全身の筋力アップに効果的。広背筋・肩関節周辺・体幹・お尻・大腿四頭筋などの大きい筋肉からインナーマッスルまで動かします」(前田さん)

 

■背泳ぎ

仰向けの状態で泳ぐ泳法で、ストロークの腕を真っ直ぐ伸ばし、手のひらで水をかくことによって推進力を生み出します。

 

「背泳ぎはクロールと同様の動きがあるため、同等の効果があります。上向きか下向きの違いですね」(前田さん)

 

■平泳ぎ

キック動作がメインとなる泳法。

 

「平泳ぎとバタフライは上下動があるので、水をすくい上げる三角筋と広背筋が共通項。足のキックも特殊で、ももとももの裏(ハムストリング)が鍛えられます」(前田さん)

 

■バタフライ

両手両足の動きを左右対称かつ、同時に行う難易度の高い泳法。

 

「背中の僧帽筋・三角筋・広背筋などが鍛えられ、『ドルフィンキック』という独特のキックが主軸になり、大腿部分にも効果があります」(前田さん)

 

なお、上半身の筋肉を鍛えたいときはストローク(腕のかき・速さ・強弱など)を意識しながら泳ぎ、下半身を鍛えたいときには、キック動作をいつもより重視しながら泳ぐと効果的です。

 

水泳で筋トレの効果をアップさせるコツとは?

続いて、水泳で筋トレの効果を上げるためのコツについて聞いてみました。

 

■全力で泳ぐ

「25mを全力で泳ぐ練習メニューがあります。これは呼吸を一切しないので、実は無酸素運動のカテゴリーに入りますが、泳ぎのスピードアップを図ります。ハードに泳ぐと強度が増し、より多くのカロリーを消費します」(前田さん)

 

■水泳の前後にストレッチをする

「泳ぐ前に動的ストレッチで筋肉を温めましょう。プールの外で腕を回すなどのストレッチをします。そして泳いだ後は水中で静的ストレッチを行い、使った筋肉をゆっくり伸ばします。水中ウォーキングを1往復ぐらいして、前腕を伸ばしましょう。プールからすぐに上がらずにクールダウンの時間を作るのが最優先。身体が熱を持ったまま終わると疲労感が残ります」(前田さん)

 

■定期的に泳ぐことが大切

「毎日泳ぐのが理想ですが、なかなか難しいと思うので週2〜3回泳げれば良いですね。例えば週1回だけで長い距離、1時間30分泳ぐよりも、週3回にして30分ずつ泳いだほうが良い。そうすることで、水に対する感覚も変わりますし、身体の動かし方も変わってきます。ルーティーン化し、定期的に泳ぐことが大事なんです」(前田さん)

 

水泳と筋トレを両方する必要はある?

より筋肉をつけたいのであれば、水泳だけでなく陸上での筋トレも取り入れましょう。陸上での筋トレと水泳をいっしょに行うと多くのメリットがあります。しかし、その順番には注意が必要です。

 

「順番としては、無酸素運動をしてから有酸素運動をしたほうが良いです。例えば、ジムでマシンを使った筋トレの後、プールで泳ぐことで脂肪燃焼に良い結果が期待できます。筋トレでしっかりカロリーを消耗しているのでダイエット効果も高まりますし、筋トレの後は成長ホルモンが出ていて、筋肉が大きくなるタイミングなので、筋トレ効果も高まります。すぐにプールで有酸素運動をして乳酸を流すのが理想ですね」(前田さん)

 

なお、陸上での筋トレはケガのリスクがある一方、プールはリスクの少ない運動ができるのが特徴。また、水泳は、筋肉の回復を早めることで筋トレ後に生じる痛みを軽減することができ、ケガのリスクも減らせます。泳がなくても、水中に入るだけでも効果は期待できます。

 

「ちなみに、栄養バランスが取れていないと、筋肉はなかなかつきません。栄養補給は大切なので、プールに入る前はバナナやゼリー飲料、プロテインでも良いので摂取しましょう。筋トレ→栄養補給→水泳が、筋肉づくりの黄金メニューです」(前田さん)

 

有酸素運動の水泳だけでは高い筋トレ効果は望めませんが、無酸素運動の陸上筋トレを並行して行うことで、理想の身体に近付けます。しかも、泳ぎも上達できて一石二鳥。筋トレからの水泳は、まさにボディメイクの黄金メドレーと言えるのです。

 

撮影/大田浩樹 文/マイヒーロー

アディダス「アディゼロ」は、日本で生まれた世界ブランドである/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす!「ランニングシューズ戦線異状なし」

2023「adidas」新緑の陣①

 

アディダスのランニングシューズ最上位機種と言えば、「アディゼロ」シリーズ。最新鋭の厚底カーボン「アディゼロ アディオス PRO 3.0」を筆頭に、さまざまなタイプのシューズで、ランナーの走りをサポートしてくれている。実はアディゼロ、日本で開発されたグローバルコレクションであることを、どれくらいの人が覚えているだろうか?

 

「アディダスは、1949年ドイツで創業しました。創業者のアディ・ダスラーはもともと陸上競技出身で、アスリートの声を聴き、スポーツパフォーマンスを高めるギアとしてのシューズ開発からスタートします」

 

と語るのは、アディダス ジャパンの山口智久さん。山口さんは、長年アディダスのシューズ開発に携わってきた、まさに“アディダス猛者”。筆者もフットサルで山口さんとも何度か対戦してきたが、実は初のインタビュー。場所は、東京・六本木一丁目のアディダス ジャパンである。

↑東京・六本木一丁目にある高層オフィスビルの44階。アディダス ジャパンのエントランスにて、今回お話を伺った山口智久さん(左)との筆者(右)の2ショット

 

「アディダスのランニングシューズで有名なのは、1972年に登場の『SL72』。ナイロンのアッパーを初めて採用した、軽量モデルの代表作です。これ以降も、クッション機能やマイクロチップを搭載したモデルなど、ランニング界に様々なイノベーションを起こすシューズを作ってきました」(山口さん)

↑写真は往年の最先端モデル「SL72」。こうしたアーカイブスのシューズたちは、アディダス オリジナルス(※)のコレクションに加えられることがある。the adidas Archive/studio waldeck

 

世界と全く異なっていた、日本のランニング文化

「1990年代後半から2000年にかけて、マラソン大国日本のトレンドは、世界のトレンドとは全く異なっていました。世界のランニング界の常識に反して、日本のランナーの多くは、フィッティングが良く、軽量なシューズを求めていました。そのため、アディダス ジャパンは、日本人ランナーをもっと速くするための『アディゼロ』の開発に着手したのです」(山口さん)

 

こうして2005年、アディダス ジャパンが“ゼロからの挑戦”として開発した「アディゼロ」が誕生する。欧米のランニングシューズ業界が、ランナーの体重が比較的に重いためクッション性を重視し、軽量性よりも耐久性に重きを置いてきただけに、ジャパンメイドのアディゼロが衝撃をもたらすのだ。

 

「フィッティングにこだわり、軽量なアディゼロは、狙い通り日本のランナーに受け入れてもらえました。さらに記録も伴うようになって、世界でも注目されます。日本発信のアディゼロが、“驚異的な軽さのランニングシューズ”としてワールドワイドに拡がっていきました」(山口さん)

↑学生時代からインターンとしてアディダスのシューズ開発に携わってきたという山口さんは、まさに“アディダス猛者”。2020年より、ランニングカテゴリー全ての商品企画を担当している

 

世界的なブームを追い風に、快進撃が続く

アディゼロの快進撃は、陸上競技をDNAに持つアディダスのシューズ開発に一石を投じる。一時期、野球やサッカー、バスケットボール、ゴルフのラインにも“驚異的な軽さ”の代名詞として、アディゼロと名付けられたシューズが続々と登場する。

 

「アディゼロの成長期は、世界的にも市民マラソンへの参加が拡がっていったタイミングでもあります。ランニングは、一部の競技者のためのものではなく、誰もが気軽に始められるアクティビティとして市民権を得ました。当時のアディゼロの使命は、北米やヨーロッパ各地、そして日本で数多く開催されるマラソン大会に挑戦したいという人たちに寄り添うことにありました」(山口さん)

↑山口さんが手にするのが、従来よりも30%軽量化に成功した「ライト ブースト」フォームを搭載した「ウルトラブースト ライト」だ

 

圧倒的な物量での、ランニングシューズ布陣

グローバルブランドであるアディダスは、日本が生んだアディゼロを通して、より拡大しつつあったランニングカルチャーを再発見したと言えよう。あの当時のアディダス ジャパンのスタッフたちの、アディゼロへの誇りと期待の熱量の高さは、フィットネスライフスタイル雑誌の編集現場にいた筆者にも、ハンパなく伝わってきていた。

 

「誕生から18年経った今でも、アディゼロの開発にはジャパンが大きく関わっています。ドイツのヘッドクォーターとジャパンとの協業で開発は進められています。シーズンごとの重要なミーティングには、我々も必ず参加させてもらっています」(山口さん)

 

もちろんアディダスには、アディゼロ以外にも優れたランニングシューズのラインナップがある。よりエネルギッシュに、気分を高めて走りたい人たちに支持されている「ウルトラブースト」シリーズ。高いクッション性で、快適な走りを求める「ソーラー」や「スーパーノヴァ」といったシリーズなど、巨大なグローバルスポーツカンパニーであるアディダスならではの圧倒的な物量の布陣である。

 

GetNavi web読者への、おすすめシューズ2足!

「今回、GetNavi webの読者の皆さんにおすすめしたいシューズは、2足あります。ひとつは先ほどから話題に上っているアディゼロシリーズの最新作のひとつ『アディゼロ SL』。もうひとつは、ウルトラブーストのシリーズから『ウルトラブースト ライト』です」(山口さん)

 

シューズの詳細な紹介は次回に譲るが、「アディゼロ SL」は、従来のアディゼロには無いタイプのシューズだ。実業団や大学駅伝部などのエリートランナーと呼ばれる人たちから、初のフルマラソンに挑む人たち、5㎞や10㎞などのイベント性の高いレースで自己ベスト更新を狙うような幅広い層に対応した汎用モデルだという。

↑注目の「アディゼロ SL」。“アディゼロシリーズは、レベルが高い”という印象を抱き続けてきたので、実走が楽しみ一足だ

 

「ランニングする人たちのパイも増え、レベルの幅も拡がっています。最近は、週1回の練習でも、フルマラソンに挑戦する人もいます。アディゼロは、トップから裾野まで、自分のタイムが気になるなど、何かに挑戦する全ての方たちをサポートするブランドになりました。アディゼロ SLは、ベストオブ“デイリートレーナー”を目指した一足です」(山口さん)

 

最軽量ブーストを新たに開発!

そして、もう一足の「ウルトラブースト ライト」は、アディダスが誇る、超弾性とも評される反発性を持ち、耐摩耗性にも優れたブーストフォームを30%も軽量化した最新モデルだ。ブースト素材の第二世代として開発された「ライト ブースト」を搭載した初のモデルである。第一世代の最初に登場した「エナジー ブースト」を履いた筆者にとっても、期待の一足であることは間違いない。

↑ウルトラブースト ライトの全容。ハンパではない厚みのライト ブーストフォームを踵に配しているのが分かる(ミッドソールの白色の部材)

 

次回以降では、ウルトラブースト ライト、そしてアディゼロ SLの2足について、開発コンセプトやテクノロジーに関して、引き続き山口さんにインタビューを行ってゆく。さらに、実際のフィールドでも、目的に合わせた3つのペースで、実際に走ったインプレッションも記事にする予定だ。運動不足解消、痩せるためのラン、気分をスカッとさせたい時など、私たちが走る理由は、さまざまなのだ。

 

新たな時代のランニング文化「TOKYO CITY RUN」

「コロナ禍を経て、ランニングをする人はさらに増えました。フルマラソンなどの大会の敷居は高いですが、距離が短くても、多くの方にとって、自分の走力に見合った楽しみができるイベントのニーズは高いと考えています。アディダスでも、3月末にトップ選手によるガチなレースと、同じコースを一般の方が思い思いのペースで走るイベント『ADIDAS TOKYO CITY RUN 2023』を東京・神宮外苑で開催しました」(山口さん)

↑3月26日に東京・神宮外苑で開催された「ADIDAS TOKYO CITY RUN 2023」

 

トップ選手たちにとっては、駅伝シーズンが終わり、スパイクを履いてのトラック競技が始まるタイミング。この時期に、ロードシューズでのハイレベルのレース(しかも陸連公認の記録会)となったことで、選手たちの評判も上々だったとか。

 

「一般の方々にとって、トップ選手たちと同じ公認コースで走るのは大きな魅力です。こうした新しい試みは、数こそ多くはできませんが、今後も取り組みたいと考えています。唯一残念だったのは、当日が雨だった点です(苦笑)」(山口さん)

↑生憎の雨ではあったが、午前中に10㎞のエキシビション、5㎞男女の招待枠のレースが行われ、午後は一般枠の5㎞で競われる熱い一日となったという

 

“すべてはアスリートのために”という、創業者アディ・ダスラーの理念が受け継がれるアディダスのモノづくりのこだわり。世界で最もたくさんの人たちが参加するアクティビティであるランニングカルチャーに、アディダスはどんな未来を提案してゆくのだろうか。次回以降に、乞うご期待なのだ!

 

※)アディダス オリジナルス:2001年にスタートしたアディダスの新レーベルのこと。通常レーベルのアディダスとは違い、世界のストリートシーンを彩る斬新でお洒落なスニーカーが多い。

 

撮影/中田 悟

 

 

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予想落札額は4億円! ジョーダンの“五輪着用ジャケット”がオークションに「最も物議を醸すアイテムだ」

“バスケットボールの神様”として崇められ、絶大な影響力を誇るマイケル・ジョーダン。その人気ぶりは今なお健在だが、そんな中で現在、大手オークションハウス『Sotheby’s』から出品され、一部で注目を集めているのが、1992年バルセロナ五輪の表彰式で着用していたリーボックのトラックジャケットだ。


バルセロナ五輪といえば、ジョーダン、ラリー・バード、マジック・ジョンソン、チャールズ・バークレーなど、NBAのスター選手で構成されたアメリカ代表「ドリームチーム」が参加し、世界的なバスケットボール人気に火がついた大会。この錚々たるメンバーで順当に勝ち上がると、決勝ではクロアチア代表を117対85と圧倒し、異次元の強さで金メダルを手にした。


今回出品されたジャケットは、表彰台でのエピソードが有名だ。動画で確認できる通り、ナイキの看板選手だったジョーダンは、星条旗でリーボックのロゴを覆い隠し、ナイキへの忠誠心を示した。この過去を踏まえ、同オークションハウスは、「これまで登場した中で最も重要な『ドリームチーム』アイテムであり、ジョーダンの輝かしいキャリアで最も物議を醸すであろうアイテムだ」と説明している。


この出来事から30年以上が経ち、現在出品されている同ジャケットは、当時のNBA広報ブライアン・マッキンタイア氏に向けて感謝のメッセージが綴られた本人のサイン入りだ。米放送局『NBC Sports』など複数メディアによると、同オークションハウスは、100万〜300万ドル(約1億4000万〜4億2000万円)の値がつくと予想しているという。

 

また、ジョーダンのメモラビリア(記念品)は、昨年から凄まじい金額での落札が止まらない。2022年9月には、98年のNBAファイナル初戦で着用したジャージに1010万ドル(約14億5000万円)の高値がつけられ、今年4月11日には、98年NBAファイナル第2戦の「エアジョーダン13」が223万8000ドル(約3億円)でオークション終了となっていた。


現地5月24日の時点では、75万ドル(約1億500万円)の入札がなされている同オークション。現地6月29日に終了予定だが、果たしてどこまで落札価格は跳ね上がるのだろうか。

吉田正尚が極レアな“母の日”着用アイテムをオークションに出品中!

ボストン・レッドソックスの吉田正尚が5月14日、“母の日”に関連したチャリティー企画への参加を報告している。

 

インスタグラムの文面に「感謝を込めて」と書き始めると、花束の絵文字を添え「試合で使ったアイテムはオークションに出品します。オークションで得た収益はお母さんを元気にするプロジェクトに寄付いたします」と告知。現地14日のセントルイス・カージナルス戦では、“母の日”仕様の特別ギアを使用していたが、その一部がオークションに出品されるという。


3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、大会新記録の13打点を挙げ、侍ジャパンの世界一奪還に貢献した吉田。メジャー開幕後もその勢いは衰えることがなく、現地4月20日から16試合連続安打をマークすれば、現地5月8日には、アメリカン・リーグの週間最優秀選手(MVP)に初めて選出されるなど、今やその実力は誰もが認めるところだ。


そして今回、参加を表明したのが、有名スポーツメーカー「アンダーアーマー」開催のチャリティー企画「UAマザーズデー2023」。本人のインスタグラムで説明されているとおり、直筆サイン入りの着用アイテムがオークションサイト「HATTRICK」に出品され、その収益が、国際協力NGOジョイセフを通じて「お母さんを元気にするプロジェクト」に寄付されるという。


高い人気を誇る吉田の関連アイテムは、スパイク×2、バッティンググローブ、バット、リストバンドの5種類。いずれも“母の日”を象徴するピンクが配色された華やかなデザインだ。5月14日の12時にスタートした同オークションは、21日の22時に終了予定。18日時点で入札額30万円を超えたものもあるが、最終的にどれほど跳ね上がるだろうか、その行方に注目だ。

 

なお、同オークションには、吉田を含め日本スポーツ界で活躍する13選手、7チームのサイン入りアイテムが出品中。プロ野球界からは、福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐、今宮健太、読売ジャイアンツの松田宣浩、横浜DeNAベイスターズの山﨑康晃、千葉ロッテマリーンズの藤原恭大、広島東洋カープの小園海斗が参加している。

アンダーアーマーのシューズに特化した「UNDER ARMOUR FOOTWEAR PARK」が原宿にオープン!!

アンダーアーマーが国内でブランド初となるシューズに特化したポップアップストア「UNDER ARMOUR FOOTWEAR PARK」をオープンしたので、潜入取材してきました!

 

日本では、アンダーアーマー史上初のシューズ専門店

原宿駅の目の前にあるWITH HARAJUKUメインエントランス向かって左側の1・2階が「UNDER ARMOUR FOOTWEAR PARK」となっています。

 

アスリートだけでなく、「より健康的に」「より自分を良くしたい」「運動を通じて豊かになりたい」そんな人たち全員をサポートしたいという想いのもとつくられた「UNDER ARMOUR FOOTWEAR PARK」。全ての活動のベースとなる“シューズ”にフォーカスしたショップです。

 

コンセプトは公園。誰もが公園のように気軽に立ち寄れるように、グリーンのシューズウォールや多数のチェア、ウォーターサーバーが配置されています。ランナーが水分補給のために立ち寄るのもOKとのこと。

 

オンでもオフでも使えるバーサタイルシューズ

入口のグリーンウォールに展示されているのは、アンダーアーマー初のバーサタイルシューズ「UAフロー スリップスピード」(1万6500円・税込)。バーサタイルとは多用途、多目的という意味。トレーニング、リカバリーの2WAYでオンにもオフにも使えるまさにバーサタイルな1足です。

 

かかと部分を上げて履くとトレーニングモードに、かかと部分を下げてスリッポンのように履くとリカバリーモードに早変わり。BOAタイプなのでフィット感の調整がしやすく、リカバリーモードでもとても歩きやすいです。長距離移動やマラソン後にちょうど良さそうですね。

 

弾力性のあるクッションと軽量なソールが心地よい接地感を実現。また、洗濯機での洗濯が可能です。いつでも清潔に保ち長く使えます。

 

リカバリーモードメインで履いてしまいそうなほど履き心地が楽で気に入ってしまいました!

 

私が履かせていただいた目の冴えるようなLime Surgeというカラーのほかに、いろいろなスタイリングにも合わせやすいBlackもあります。(写真にはありませんが白地にかかと部分がピンクのPink Shockというカラーもあります。)

 

エリートランナー向けカーボンプレート搭載レーシングシューズ

ランナー注目のシューズは、カーボンプレート搭載の超軽量本格レーシングシューズ「UAフロー ベロシティ エリート」。昨年のニューヨークシティマラソンで、シャロン・ロケディ選手が優勝した時に履いていたのがこの「UAフロー ベロシティ エリート」(2万6400円・税込)です。

 

異なる特性を持つ2層のクッションフォームと、フルレングスのカーボンプレートを挟んだ「FLOW MIDSOLEシステム」が優れた反発性と推進力を実現。フォアフット、ミッドフット、ヒールストライクなど、着地が異なるあらゆる双方に対応可能とのこと。

 

東京マラソン2023で、UAフロー ベロシティ エリートを履いて自己ベストを更新する人が多数いたとのことです。エリートランナー向けシューズなので、速さを追及したいランナーは要チェックです。

 

私は眺めるだけ……ですが(笑)、デザインが格好良いですよね。もちろんUNDER ARMOUR FOOTWEAR PARKには、エリートランナー向けシューズ以外もあるのでご安心を!

 

ランニング以外にも様々な種類シューズやアパレルも豊富に展示

2階へと足を運ぶと……。主にランニング、バスケットボール、トレーニング、ライフスタイルのシューズと、アパレルも販売しています。

 

アンダーアーマーといえばバスケットボールのステフィン・カリー選手! カリー選手のシグネチャーシューズ「カーリーフロー10」(2万900円・税込)をはじめとするバスケットボールシューズも並んでいました。

 

UAリワードメンバーになって新しい体験を!

4月6日にリニューアルされたアンダーアーマーの公式アプリ「UAリワード」のUAリワードメンバーになると、全国の直営店、公式サイトでのお買い物でポイントが貯まるほか、メンバー限定イベントの参加応募などができます。

 

単なるショッピングアプリではなく、トップアスリートがトレーニングの知識や方法を教えてくれる動画、記事などのコンテンツが豊富なので、スポーツをもっと楽しむため、パフォーマンスを高めるため、より良い自分になるためにダウンロードして損はないでしょう!

 

「UNDER ARMOUR FOOTWEAR PARK」は2023年9月10までの期間限定店舗です。代々木公園も近いので、ランニングがてら水分補給と新しいシューズチェックに行ってみてはいかがでしょうか?

 

【店舗概要】

店舗名:UNDER ARMOUR FOOTWEAR PARK

住所:WITH HARAJUKU 1階・2階(東京都渋谷区神宮前1-14-30)

営業時間:11:00-20:00

定休日:不定休

 

 

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スマートウォッチが自動的にゴルフのショットやスコアを記録? 次期Wear OS 4で実現するかも

Googleの次期スマートウォッチ用OS「Wear OS 4」は5月11日のGoogle I/Oイベントで正式発表され、すでに開発者向けプレビュー版も公開済みです

↑ゴルフのショットを自動的に記録できるようになる?

 

その正式版は今年(2023年)秋にリリースされる予定ですが、改善される機能の1つにゴルフのトラッキング(記録)が含まれていることが明らかとなりました。

 

この改善は、具体的にはWear OS の「ヘルスサービス」がアップデートしたことによります。このサービスは、アプリ開発者がスマートウォッチのセンサーから得られるデータにアクセスしやすくするものです。

 

その最近の更新では、アプリがより頻繁に心拍数データを取れるようになり「ゴルフのショット数を自動的に検出する」ようになったそうです(対応するWear OS端末に限る)。

 

この機能はサムスンと共同で開発されており、さらにゴルフスイングの大きさ(ショート、パット、フル)を検出できる予定です。これにより、対応スマートウォッチでは「ゴルフコースにいる間、アプリがシームレスな自動トラッキングとスコアリングを構築できる」ようになるとのこと。つまり、ショットやスコアを手で入力しなくても済む見通しです。

 

さらにWear OS 4では、バックグラウンドで健康関連センサーにアクセスするための新たなパーミッション(許可)が導入される予定です。たとえば、ユーザーが意識してアプリを使っていない間に、「アプリがバックグラウンドで心拍数を追跡する」よう許可でき、ユーザーが自分の健康データを制御しつつ、消費電力を節約して効率よくアクセスできそうです。

 

Source:9to5Google

大谷翔平のWBC着用ユニフォームが約1700万円で落札! 海外メディアはどう報じた?

今年も圧巻の二刀流パフォーマンスで日米ファンを沸かせている大谷翔平(エンゼルス)。3月には、野球日本代表「侍ジャパン」の一員としてワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に初出場し、14年ぶりの世界一奪還に大きな貢献を果たしたが、同大会での着用ユニフォームが今回、MLB公式オークションで高額落札された。

 

凄まじい落札価格で話題を集めているのは、3月12日に東京ドームで行なわれたWBC1次ラウンド・オーストラリア戦の着用ユニフォーム。現地4月28日の12時から始まり、現地5月7日の20時過ぎに締め切られたこのオークションには、最終的に125件の入札があり、なんと12万6110ドル(約1700万円)という高値がつけられた。

 

「3番・指名打者」として先発出場したオーストラリアとの1次ラウンド最終戦では、先制3ランを含む2打数1安打4打点、2四球と躍動し、7対1の快勝でチームを準々決勝進出に導いた大谷。初回無死一、二塁の場面では、相手先発が投じたカーブを完璧に捉えると、これが看板直撃の特大アーチとなり、会場に熱狂の渦を巻き起こしていた。


この印象的な一発が見られた試合の“お宝ユニフォーム”を巡っては、やはり現地の視線も熱い。米野球データサイト『Codify Baseball』は、オークション終了まで残り2日となった現地5日にツイッターを更新。7万4030ドル(約1000万円)という入札額の途中経過を報告し、他選手の数字とともに大谷の圧倒的な人気ぶりを伝えている。


なおこの時点で、村上宗隆(ヤクルト)が決勝の米国戦で着用したユニフォームは1万100ドル(約137万円)、米国主将のマイク・トラウト(エンゼルス)がコロンビア戦で着用したものは8030ドル(約109万円)、ラーズ・ヌートバー(カージナルス)が決勝の米国戦で着用したものは6000ドル(約81万円)という入札額となっていた。

 

そして最終的には、村上が1万6010ドル(約216万円)、ヌートバーが1万2550ドル(約170万円)、トラウトが1万2070ドル(約163万円)でオークション終了。その他、日本代表が決勝で着用したユニフォームでは、高橋奎二(ヤクルト)に6020ドル(約81万円)、大勢(巨人)に6010ドル(約81万円)の値がつけられている。

 

記念品のオークションでも周りとの違いを見せつける大谷。ちなみに先月は、大会期間中にロッカールームで使用していたネームプレートが出品され、最終的に11万6010ドル(約1560万円)という価格で落札されていた。


まだまだ投打で球史に残るパフォーマンスが期待されるだけに、こうした大谷関連アイテムの高騰は今後も続いていきそうだ。

アディダス「ウルトラブースト ライト」を履いて、編集部員が「ええやん!」と感じた5つのポイントを解説

幅広いランナーのニーズに対応するアディダスのプレミアムランニングシューズ「ウルトラブースト(ULTRABOOST)シリーズ」。その最新モデル「ウルトラブースト ライト(ULTRABOOST LIGHT)」が、現在発売中です。今回は、ランニングビギナーズの編集部員・野田が試し履きして感じた、5つのポイントを紹介します。

 

長年の改良を重ね生まれた最新モデル

2015年にデビューしたアディダスの「ウルトラブースト」は、ミッドソールに採用された「BOOSTフォーム」による抜群のクッション性から生まれるフワフワした独自の走行感と、「アディダス プライムニット」による足をやさしく包み込むような快適なフィット感を組み合わせることで、ランニングシーンのみならず、ライフスタイルシーンでも人気を博しました。

 

今回履いてみたウルトラブースト ライトは、BOOSTテクノロジーの導入から10年を経て、長年の改良を重ね生まれた最新モデルです。ウルトラブーストは23代目まで登場していますが、“ウルトラブースト ライト”は、その軽量版になります。

↑アディダス「ウルトラブースト ライト」2万5300円(税込)

 

【Point1】フィット感が良くて「ええやん!」

最初の驚きは足を入れたときのフィット感。ウルトラブーストシリーズはフィット感の良さが有名。大袈裟ではなく、プライムニットアッパーが足を包み込むようなフィット感があります。

 

【Point2】グリップが強くて「ええやん!」

アウトソールを見てみるとウルトラブーストシリーズらしく、高機能な天然ゴム製「ContinentalTM ラバー」を採用しています。これは、ドイツのタイヤメーカーコンチネンタル製のラバーとなり、あらゆる路面でグリップ性能が著しく向上。グリップが強くなると、地面との接触が良くなり、推進力を生み出すので、より速いタイムで走ることができます。

 

【Point3】軽くて「ええやん!」

ウルトラブースト ライトは、従来の “BOOST素材” に比べて 30%軽量化した革新的な新素材「Light BOOST」を採用することで、シリーズ最軽量を実現しています【片足299g(メンズ27.0cm)】。早速走ってみると、軽い軽い。“BOOST カプセル” が強力なエナジーリターンを生み出しているからか、足運びもスムーズです。

 

【Point4】安定感があって「ええやん!」

最近の反発力が高いタイプのランニングと比べるとソールは硬めです。ただ、ホールド感はしっかりあるので、走っている時にかかと部分がブレないので足に余計なストレスをかけません。私は、足をかなりひねりやすいタイプなのですが、そんな心配も少なく気持ちよく走れます。

 

以前のモデルはソールの凹凸の溝が汚れてしまうという問題がありましたが、今回のモデルからBOOSTフォーム表面の凹凸がなくなり、見た目の劣化が起こりにくいのも、ウルトラブースト ライトのおすすめポイントになります。

 

【Point5】普段履きもええやん!

↑メンズは8カラー、ウィメンズは4カラーラインナップしています

 

安定感が高いとお伝えしましたが、歩行時の安定性も優れていて快適に歩けます。普段履きとしても足元が映えるので、旅の相棒としても使えて、旅先で朝ランをするなんて使い方もOK。新シーズンを迎えたので、これを機にランニングシューズを新調するのもアリだと思います。

 

撮影/我妻慶一

 

 

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アラフォー男のランニングをサポート! プロが教える「お手軽フード」4選

一足のランニングシューズさえあればすぐに走れるが、せっかくなら最適なギアを選びたい。ランニング・フィジカルコーチの大角さんがシューズやウエア、ウオッチ、フードでターゲット・目的別にオススメのアイテムをピックアップしてくれた。今回は、自分にピッタリなフードを探そう!

※こちらは「GetNavi」 2023年02・03合併特大号に掲載された記事を再編集したものです

 

私が教えます

ランニング・フィジカルコーチ

大角重人さん

ランニングイベントの運営などを行う会社イチキロを設立。大学時代は箱根駅伝を走り、現在ランニング・フィジカルコーチとして指導する。

 

フード選びの極意

1:ダイエットなど目的に合わせて摂取すること!

走る前や途中にはアミノ酸、走ったあとにはタンパク質、また長い距離を走ったら炭水化物を摂取することが大事。ダイエットや脚つり防止など目的に合わせて補食しましょう。

 

2:補食のタイミングでパッと食べられる手軽なモノが最適

パンツやアウターに入れて走れるよう小さくて簡単に食べられるフードがオススメ。走ったあとにしっかりプロテインを飲みたい人は、コンビニなどで購入するのもアリです。

 

【その1】身体の電解質バランスを考慮した塩ジェル

メダリスト

塩ジェル

162円(1袋)

33 kcal

【脚つり防止】

ミネラルの摂取に特化した本格的な塩分補給用ジェル。身体へ素早く吸収できるよう経口補水液と同様の塩分と糖分のバランスに仕上げた。1袋で食塩相当量が0.77gなので、水分と併せて摂ることが必須だ。食べやすいサイダー味。

 

【その2】最後まで途切れず全力のパフォーマンスが期待できるアミノ酸5000mg配合ゼリー

味の素

アミノバイタル(R)パーフェクトエネルギー(R) ゼリードリンク

199円

180 kcal

【パフォーマンス持続が期待】

糖質と持続性エネルギー源アミノ酸が5000mg入ったゼリードリンク。マラソンやサッカーなど長時間のスポーツにおいて、最後まで途切れず全力のパフォーマンスが期待できる。すっきりとしたグレープフルーツ味でスポーツ中も飲みやすい。

 

【その3】身体をメンテナンスする新世代アミノ酸を採用

サウルスジャパン

アミノサウルス

3456円(1箱)

19.8 kcal

【コンディション調整】

累計販売数20万個を突破したサウルスシリーズの人気商品。数十種類の中から厳選したアミノ酸を含有量や組み合わせにこだわって作った、OCAA(アルギニン、シトルリン、オルニチン)を1000mg配合する。身体のコンディションを整えてくれる。

 

【その4】第4の栄養素「MCT」のエネルギーで運動をサポート

日清オイリオグループ

MCT CHARGEゼリーPRO

1944円(1箱)

57 kcal

【ボディメイク】

アスリートの第4の栄養素と言われる「MCT(中鎖脂肪酸油)」を配合したゼリー。MCTはココナッツや牛乳に含まれる成分で、一般的な油に比べてすぐにエネルギー分解される。体脂肪を運動で燃やして、理想のボディを目指す人をサポート。

2023春「ランニング」を始める人に贈る「最低限の3つの動き」と「長く走る6つのコツ」

新しい年度が始まり、花粉のピークが過ぎて、走りやすい季節だ。この春こそランニングを始めようと一念発起する読者貴兄に、本稿では「ランニングフォーム」の基本を解説。「毎年この手の記事見てはいるんだよな(で、いつの間にか挫折するんだよな)」という方も、気分も新たに「正しいランニングフォーム」で走り出してみてほしい。

※こちらは「GetNavi」 2023年02・03合併特大号に掲載された記事を再編集したものです

 

 

“走る”の基礎知識を学ぶ!

プロが教える正しいランニングへはじめの一歩。

いままでフォームを気にせずに走ってきた人がほとんどだろう。しかし「適当走り」は想像以上に身体を痛めやすい。初心者でもすぐに実践できる正しいフォームに加えて、走るうえで必要な知識をランニング・フィジカルコーチの大角重人さんに聞いた。

 

私が教えます

ランニング・フィジカルコーチ

大角重人さん

ランニングイベントの運営などを行う会社イチキロを設立。大学時代は箱根駅伝を走り、現在ランニング・フィジカルコーチとして指導する。

 

ちょっとずつでも良いのでコツコツ続けることが大事

昨今、走る人口の増加や、多彩なギアの展開、新しいランニングステーションが続々登場するなどランニングが注目を浴びています。走ることで体力の向上やストレス発散、スタイルアップといったメリットをもたらしてくれますが、それは1回や2回のランニングだけでは得られません。ちょっとずつでも良いのでコツコツ続けることが大事。1か月〜半年〜1年と続けば、走ることがライフスタイルに定着し、そのご利益を授かっていることでしょう。

 

だからこそ続けるために重要なのは、身体を痛めにくい正しいフォームです。いくつかポイントはありますが、前提としてランニングの正しい姿勢は“意識して”作るのではなく“自然と”作られるもの。そのためには筋肉を動かす意識やスムーズに動かすための柔軟性が必要です。筋トレや、やみくもに長く走ることよりも、走る前のウォーミングアップを入念に行い、身体を整えるほうが大切です。

 

以下の写真で紹介している「腕回し」「股関節をストレッチ」「その場でウォーキング」の3つは最低限行いましょう。ストレッチなんてまどろっこしく感じますが、短時間でケガをしにくい身体に。例えば、30分のランニングでウォーミングアップとクールダウンをそれぞれ5分ずつ取り入れれば、40分走るよりも確実に効果を高められます。最初に「肩関節」。腕を大きく回すと肩甲骨や胸まわりの筋肉をほぐすことができ、リラックスした状態で走れて腕をしっかり振りやすくなります。

 

次いで「股関節」。脚をスムーズに動かせるよう筋肉を伸ばします。最後は、仕上げとして「肩関節と股関節を一緒に動かす」。ヒザを高く上げ、腕を大きく振り、脚を“下ろす”意識で行います。このように重点的に肩関節と股関節の準備をするだけで動きがスムーズになり、正しいフォームを手助けしてくれますよ。

 

【まず最低限やるべき3つの動き】

腕を回す

↑肘を伸ばして大きく腕を回す。前回し、後ろ回しや左右逆回しを

 

股関節をストレッチ

↑前屈、もも伸ばし、もも上げの姿勢で股関節を丁寧にほぐす

 

その場でウォーキング

↑行進のように脚を高く上げ、腕振りをつけて軽く前進

 

ムリなく続けられるペースと呼吸法を身に付ける

最初は、速さや距離をあまり意識しないこと。“30分続けて動けるようになる”を目標に「5分歩く+5分走る」というのを3セット行うことから始めて、少しずつ走る時間の割合を増やしていくのがオススメです。負荷としては走りながら会話ができる程度のスピード、また心拍計の機能を搭載したスマートウオッチを持っている場合は120〜130bpm程度を意識しましょう。

 

もう少し走りたいなというところでやめておくのが、続けられる秘訣です。呼吸法というよりもビギナーは“吐く意識を持つ”と、自然と息を吸うことに繋がりますし、簡単にできるものも利点です。腕を振るタイミングと合わせるとリズム良くできますよ(下写真)。

 

↑腕のスイングとタイミングを合わせて息を吐く

 

これを週2回できるのがベスト。週半ばと週末で間を空けて走ると、筋肉の回復と成長が効果的です。続けていれば確実に走れる距離や時間、スピードなどが向上していくのが目に見えてわかるのがランニングの良いところ。大人になって得られる達成感はなかなかないので、ストレッチや正しいフォームを取り入れてぜひ走ってみてください!

 

フオーム作りのための6つのポイント

ラクに長〜く走るコツ

【ポイント1】真っ直ぐ立てているか体幹の安定性を確認

「胸を突き出した反り腰や、首が前に突き出てしまうなど真っ直ぐに立てない人が多いです。耳から肩、大転子(太ももの横あたりの出ている骨)、ヒザの横、くるぶしの前側までが一直線なのが正しい姿勢。これが正しいフォームの基礎となるのでチェックを!」

【○な例】

【×な例】

 

【ポイント2】腕振りは頑張らずスムーズなスイングを

「腕振りはもちろん大事ですが、ムリに腕を振り上げたり後ろに引いたりするのはNG。腰の横に付けた小太鼓を軽く叩くようなイメージで腕を振り下ろすと、肘が後ろまで行って自然と正しいフォームになります。ストレッチで肩や胸まわりの筋肉を動きやすくしましょう」

 

【ポイント3】太ももやふくらはぎではなく股関節を意識して動かす

「速く走ろうとして太ももを持ち上げたり、ふくらはぎの力で進もうとしたりすると、脚の筋肉の負担になってケガや炎症の原因になりかねません。その代わりに使うべきは“股関節(お尻)”。意識して走るだけで随分変わります。股関節がスムーズに動くようしっかり準備すること!」

 

【ポイント4】“半歩前にある空き缶を踏む”をイメージして足裏全体で着地

「箱根駅伝やプロのランナーを見るとつま先で走っていますが、ビギナーがこの走り方をすると確実にふくらはぎを痛めます。基本的には、“半歩前にある空き缶を踏む”感覚で、身体の真下で着地するようにしてください。脚ではなくお尻の筋肉で身体を支えられて、負担を軽減できます」

 

【ポイント5】真っ直ぐな姿勢のまま少し前に倒すこと

「半歩前にある空き缶を踏むイメージを維持しつつ、【ポイント1】で作った真っ直ぐな姿勢のまま少しだけ身体を前に傾けてください。自然に前へ進むようになり、そのまま身体の下に脚を落とすことができムリなく走れます。これが最も長く走れる姿勢!」

 

【ポイント6】腕も肩も力を抜いてリラックスして走る

「力を入れると筋肉がこわばり、身体の動きが悪くなります。特に肘から先、ヒザから先はできる限りリラックス。歯を食いしばっていないか、肩に力が入っていないか、手を強く握っていないかチェックしましょう。走る前に手足をブラブラ振っておくのも効果的」

【○な例】

【×な例】

 

 

文/吉野ユリ子 撮影/島本一男(BAARL)、中田 悟

ランニングに特化したスマートウオッチ、プロが選んだ3品は?

一足のランニングシューズさえあればすぐに走れるが、せっかくなら最適なギアを選びたい。ランニング・フィジカルコーチの大角さんがシューズやウエア、ウオッチ、フードでターゲット・目的別にオススメのアイテムをピックアップしてくれた。今回は、自分にピッタリなウオッチを探そう!

※こちらは「GetNavi」 2023年02・03合併特大号に掲載された記事を再編集したものです

 

私が教えます

ランニング・フィジカルコーチ

大角重人さん

ランニングイベントの運営などを行う会社イチキロを設立。大学時代は箱根駅伝を走り、現在ランニング・フィジカルコーチとして指導する。

 

ウオッチ選びの極意

1:使用目的に沿って必要な機能を吟味して選ぼう!

運動負荷をコントロールするために、速さと距離が測れる機能があれば最低限OK。機能が多すぎると直感的に操作しにくく、また高価格になるので自分に必要な機能を検討しよう。

 

2:ランニング中に邪魔にならないかサイズを確認!

ネットショッピングで購入すると失敗しがちなのがサイズ。多機能や電池持ちが良いタイプは比較的ゴツくて大きい傾向にあります。走行時に邪魔だとストレスになるので要注意。

 

【その1】多彩なトレーニング機能であらゆるランナーをサポート

SPEC●ディスプレイタイプ:MIP●画面解像度:260×260ピクセル●最大稼働時間:スマートウオッチモードで約14日間●内蔵メモリ:4GB●音楽保存最大可能数:500曲●サイズ(リストバンド除く)/質量:約W45.6×H45.6×D12.9mm/約49g

ガーミン

Forerunner 255 Music

5万2800円

健康志向のランナーから本格アスリートまでに対応するGPSランニングウオッチ。トレーニングプランをサポートするHRVステータスや多数のスポーツアプリなどを内蔵する。音楽配信サービスと同期し、再生しながら走れる。

 

 

↑GARMIN COACH機能を搭載。目標に応じてコーチからの専門的なアドバイスと、無料のトレーニングメニューを提供してくれる

 

【その2】身体にかかる負荷を計る実用的なランニングウオッチ

SPEC●ディスプレイタイプ: MIP●画面解像度:240×240ピクセル●CPUスピード:192MHz●メモリー:5MB●ストレージ:32MB●最大稼働時間:省電力モードで約100時間●サイズ(リストバンド除く)/質量:約W45×H45×D11.5mm/約40g

ポラール

Polar Pacer

2万9700円

ランナーに必要な基本性能や最大100時間のパワフルバッテリー、軽量設計など実用性に特化。Precision Prime(TM) 光学式心拍計測テクノロジーを搭載し、走行中の身体にかかる負荷もチェックできる。ミニマルなデザインだ。

 

 

↑人間工学に基づいた使いやすいグリップボタンを採用。ボタンを押すだけで簡単にアプリ機能をスタートできる。誤操作の心配もない

 

【その3】高精度な性能と軽さでランニングに専念できる1本

SPEC●ディスプレイタイプ:常時点灯型メモリーLCD●携帯電話接続:Bluetooth●防水性能:5ATM●充電時間:2時間未満●最大稼働時間:UltraMax GPSモードで約60時間●サイズ(リストバンド除く)/質量(ナイロンバンドの場合):約W42×H42×D11.7mm/約29g

カロス

PACE 2

2万9480円

まるで着けていないような軽さを実現。激しい運動時のストレスが軽減され、レースや試合に集中できる。従来品に比べてCPU処理速度が1.5倍、メモリ容量が4倍にアップし、多彩な機能を使いこなせるハイパフォーマンスに進化した。

 

↑トラックランモードでは、トラックのラップ数を正確に計測。距離の誤差は約数mで、ラップ数はストップウオッチとほぼ変わらない

ジョーダンがブルズ最後のシーズンで着用したサイン入りユニフォームに高額落札

“神様”と呼ばれたNBAの元スター選手、マイケル・ジョーダン。バスケットボールのみならず、スポーツの垣根を超えてリスペクトされるレジェンドだが、最後の現役引退から20年以上が経った今でも、その人気ぶりは凄まじい。

 

大手オークションハウス『Goldin』によると、現地4月27日、シカゴ・ブルズの最終シーズンで着用していたサイン入りジャージが、36万ドル(約5000万円)で落札された。1998年2月19日に行なわれたトロント・ラプターズ戦での一枚とされており、この試合では16得点、4リバウンド、5アシストを記録したジョーダンが、123対86のチーム勝利に貢献している。


 

同年のジョーダンは、ブルズを6度目の優勝に導き、自身5度目のシーズンMVP、6度目のファイナルMVPを受賞。2020年には、米スポーツ専門局『ESPN』と動画配信サービス『Netflix』の共同制作により、当時のブルズを追ったドキュメンタリーシリーズ『The Last Dance』が配信され、注目を集めるとともに人気再燃のきっかけとなった。


 

ジョーダンといえば、先月の高額落札も記憶に新しいことだろう。現地4月11日、大手オークションハウス『Sotheby’s』から出品されていた「エアジョーダン13」は、驚異の223万8000ドル(約3億円)で取引終了。98年のNBAファイナル第2戦で履かれ、試合後にボールボーイが受け取っていたものだが、これはシューズとしての史上最高額だ。


 

また、スポーツ記念品で史上最高額を記録しているのも、やはりジョーダン。『Sotheby’s』によると、1998年のNBAファイナル初戦で着用したジャージは、2022年9月に1010万ドル(約14億5000万円)で落札されている。なお、それまでのトップは、サッカーのディエゴ・マラドーナが“神の手ゴール”を決めた試合の着用ウエア(928万ドル)だった。


 

“史上最高のアスリート”としても呼び声が高いジョーダン。その影響力はまだまだ健在のようだ。

軽くて見やすく、距離とペースが分かればと試したGARMIN「Forerunner 265S」が予想を遥かに超えてパーソナルトレーナーでした

「中村 優の走って試して優言実行」

ランニングだけでなくサイクリングやゴルフなど、様々なスポーツ向けのスマートウォッチを出しているGARMIN(ガーミン)。私が初めて購入したガーミンのGPSウォッチ『ForeAthlete 10J』から現在まで10年以上経ちますが、いつの間にか“GPSウォッチ”ではなく“スマートウォッチ”と呼ばれています。今回は、距離を測るだけではない、もはやスマートフォン? と言いたくなるほど高性能な最新のガーミンのスマートウォッチを走って試して優言実行しちゃいます!

 

ランナーにおすすめのスマートウォッチ5モデル!

ガーミンスマートウォッチには驚くほどたくさんのモデルがあり、ガーミンのHPからもスマートウォッチ診断や、目指したい理想の姿のタイプ別でおすすめモデルを選べるようになっています。

あなたにおすすめのガーミン スマートウォッチの選び方 | Garmin 日本

 

数ある中から私が選びたいのはやはりランニングに特化したこちらの5モデル!(サイズ違いやちょっとした機能違いで全10種)

 

・Forerunner 965

・Forerunner 265/265S

・Forerunner 955 Dual Power/955

・Forerunner 255 Music/255/255S Music/255S

・ForeAthlete 55

 

ちなみに今私がスマートウォッチに求める点は、画面が見やすくて軽いこと。私が今使っているGPSウォッチ(直径46mm、重さ66g)は、ディスプレイが大きくて見やすいのはいいのですが、少し重たいのが気になっているのです。最新のスマートウォッチを前にあまり大きな声で言えませんが、あとは距離やペースさえわかれば他に機能はいらないと思っているくらい……。いろいろ機能が増えすぎても扱い切れるか不安、というのが正直なところです。

 

そんな私からすると、この5モデルの中で使い方が一番シンプルそうな「ForeAthlete 55」。しかし、 “画面が見やすいこと”の条件を満たしてくれるであろうAMOLEDディスプレイ(明るい太陽の下でも視認性が良く、ディスプレイが大きくなくても見やすい!)が使われているモデル(3種類)が、「Forerunner 965」と「Forerunner 265/265S」。

 

となるとこの3モデルの中でも、よりコンパクトなForerunner 265S(直径 28.1mm)で十分な気もします。重さの観点からしても、私が今使っているGPSウォッチが66gで少し重たいと感じているのに対し、Forerunner 965は53g。Forerunner 265が47g。さらに、そのひとまわり小さなモデルForerunner 265Sが39g。現GPSウォッチと比べて半分の重さ、とまではいかずとも27gも軽くなると感じ方が変わりそうですよね。というわけで……。

 

小さい! 軽い! 視認性良し!

Forerunner 265Sを走って試して優言実行することにしました。

 

まずはディスプレイの明るさにびっくり! これがAMOLEDディスプレイの凄さ。今年の名古屋ウィメンズマラソンを走った時も着けていたのですが、疲れていようとも日差しが強い時でも一目でパッと内容が入ってくるので、走りながらディスプレイを注視するストレスは全くありませんでした。

 

そして、ボタン操作だけでなくタッチ操作も可能なダブルインターフェイスになっているのも特徴。スマートウォッチモードで約15日間、GPSモードで約24時間持つバッテリーも優秀ですね。

↑腕につけると全然小さく見えないサイズ感なのですが、なんと言っても軽いので思い切り腕を大きく速く振っても気になりません。(直径28.1mm、重さ39g)

 

表示の多彩さでモチベーション爆上がり!

走り終わるといろいろなデータが出てきました。22分48秒と、短めのジョグで済ませたこの日は、トレーニング効果3.4。フィットネスの改善を望める数値です。(0―なし、1―マイナー、2―維持、3―改善、4―大幅に改善、5―過剰)

 

VO2 MAXは最大酸素摂取量のことで、マラソンのタイムの目安などもわかるのでランナーには大事な数字ですよね。リカバリーの時間まで教えてくれるので、練習しすぎてしまう人はチェックして欲しい項目です。

 

距離やペースだけ分かればいいと思っていた私も興味津々のデータたち。もうかれこれ15年以上走っていますが、実はランニングパワーというのは初めて聞きました。

 

ランニングパワーというのは、ペースや上下動、傾斜、その地域の風の状況などの測定基準を基にして、ランニング時に地面にかかるパワーのこと。自分がどのくらいのパワーを分単位で使っているのかを把握することで、自分のペースの向上や体力消費を抑えることができるとのこと。

 

そして月間走行距離は気にしたことがありましたがその都度のトレーニング効果や、リカバリー時間なども出てくるんですね。こういった数値は、計測を続けてデータが増えるたびに精度が上がっていくようです。

 

さらに、安静時の心拍やHRV(ストレスの目安になる値)などのデータを取ることで、より自分に合ったトレーニングを提案してくれます。基本的には私は自己ベストを目指したりはせず、ゆるゆる楽しく走るだけのランナーなのですが、そんな私でも、こうやって具体的にいろんな数値が出てくると「もっといい数値出したい……!」という気持ちになってきました。

 

24時間着けていることでわかる数値などもあるので、トレーニングの質を無理せずあげられるのなら!と、スマートウォッチは走る時だけ着けたい派の私もいよいよ気持ちが変わり、お風呂の時以外Forerunner 265Sを着けて生活してみました。

 

……さらっと、「トレーニングの質を上げる」なんて言いましたが、今までそんなことあまり考えたことがなかったんですよ。完全にForerunner 265Sがトレーニング意欲を掻き立ててくれていますね。

 

日常的に着用して楽しい睡眠トラッカー

まずは、睡眠時間や睡眠レベルなどを測ってみました。こちらが私の睡眠記録。「睡眠には自信があったんです!」というのもなんだか変ですが、浅い睡眠、深い睡眠、レム睡眠のバランスが適切にとれています、と良い睡眠という結果が出て満足です。ちなみに翌朝のスコアは9時間半も寝てしまい、81点まで下がりました(笑)。

↑7時間32分寝た日はバランスがよく、睡眠スコアは93点!

 

頼りになるコーチ機能

計測を続けてデータが揃ってくると、アクティビティ計測時に“今日のおすすめのトレーニング”というのが提示されます。ある日、私に提示されたのは6:10/kmのペースで1時間3分走ること。「(私にしてはちょっと負荷高めだな……)」なんて思いながらも言われた通りやってみることに。

 

走ってみた結果は“プロダクティブ”でした。“プロダクティブ”というのは、トレーニングステータスの一つ。「トレーニング負荷があなたのフィットネスを正しい方向へ導いているので、このままの状態を維持してください!」というステータス。ほかにも、理想的なレースコンディションであることを知らせる“ピーキング”、トレーニング負荷が高く、逆効果であることを知らせる“オーバーリーチング”などのステータスがあります。

 

Forerunner 265Sのコーチングを聞き、おすすめのトレーニングをしたから、“プロダクティブ”と出ているんですね。しっかりと負荷のある練習ができたようで気持ちの充実度も上がりました。リカバリー65時間と出ているので、しっかり休息も取ることにしました。

↑ランニングの帰りにGarmin PayのSuicaでご褒美アイスコーヒーを購入しました

 

いつでも側にいてくれる頼りがいのあるパーソナルトレーナーだった!

正直なところ、Forerunner 265Sを実際に使ってみるまでは、スマートウォッチに対して、「本当に最低限の機能でいいから軽くして!」と思っていた私。いざ使い始めると、「これ以上は求めません!」というくらい軽いのに、あまりにも高性能でとても驚きました。ここでご紹介したのはほんの一部の機能で、ほかにもたくさんの機能があるので気になる方は調べてみてください。

 

寝る時に時計をつけることにも最初は抵抗があったのですが、睡眠のデータやリカバリーされているのを数値で確認することが結構楽しみになっていました。どんな練習をすべきかわからないランナーって意外と多いと思うので、今の自分の体力に対してどれくらいやれば体力が向上するか、どれくらい休息が必要か、といったことを示してくれるのは助かりますよね。オーバーワークを防いでケガ予防にもつながるので、ランニングを長く楽しむためにも良い指針となってくれそうです。

 

おすすめのトレーニングとして出されたお題に応えていくのも楽しかったし、Forerunner 265Sを着けていること自体が走るモチベーションになっているのを実感しました。

 

練習メニューも組んでくれてモチベーションまで上げてくれるなんて、スマートウォッチの域を超えていますね。いつでもそばにいてくれる頼りがいのある専属パーソナルトレーナーといった感じ。機能を知るまでは6万800円(税込)というお値段が悩ましいと思っていましたが、1回払いきりでずっと専属のパーソナルトレーナーがついていると思えば手が伸びるかもしれません。

↑今回試したForerunner 265S。どんな練習したらいいか悩んでるランナーさん、よりトレーニングの質を上げたいランナーさんには本当におすすめです!

 

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

GWはランニングで心身をリフレッシュ! 爽快に走れる都内のビュースポットを紹介

GWはどこもかしこも賑わっていて、どこにも出かけにくい…。そう思っているあなたにおすすめなのがランニング。 観光気分で景色を楽しめるスポットで走れば、心も身体もリフレッシュされるはず。ここでは都内のオススメコースを紹介する。

※こちらは「GetNavi」 2023年02・03合併特大号に掲載された記事を再編集したものです

 

【その1】季節ごとの表情を楽しめる自然に包まれたコース

↑緑に包まれたクロカンコース

 

代々木公園

四季折々の自然を堪能しながら走れる3kmのクロカンコース(赤い線)と、中央広場を囲む1.15km(青い線)のロードコースが特徴。ラン専用のコースではないため歩行者に配慮を。クロカンコースは真夏でも涼しく走れる。

住所:東京都渋谷区代々木神園町2-1

 

【その2】見晴らしの良い道で潮風を浴びながら優雅に走れる!

↑海に面した開放的なシーサイドコース

 

豊洲ぐるり公園

青い空と海、そして豊かな緑を楽しめる公園の周囲をめぐる4.8km(赤い線)のコース。コース全体が海に面していて潮風を感じながら走れる。ラン専用コースではないため歩行者に配慮することと、周回コースではないので注意。

住所:東京都江東区豊洲5-1

 

【その3】お手軽コースで張り詰めた心をリフレッシュ!

↑都会のど真ん中を走るコース

 

新宿中央公園

ビジネスパーソンで溢れかえる都心にある900m(青い線)と1.1km(赤い線)の周回コース。出張時や仕事帰りなどに息抜きとして活用できる。900mは階段や坂道がありアップダウンが激しいので、平坦な道が物足りない人にオススメ。

住所:東京都新宿区西新宿2-11

 

【その4】有名スポーツ施設のそばを走り抜けてアスリート気分に!

↑スポーツの聖地を見ながら走るコース

 

明治神宮外苑

国立競技場や明治神宮野球場、東京体育館などを取り巻く1.325km(赤い線)の周回コース。周辺のスポーツ施設を訪れたアスリートに混ざって気分良く走れる。近隣にはランニングステーションや銭湯など便利な施設が多い。

住所:東京都新宿区霞ヶ丘町1-1

サッカー日本代表の“桜餅ウェア”に手を加えた刺繍アーティストの作品が話題!

見事なアレンジを効かせたサッカー日本代表の“桜餅ウェア”が一部で話題となっている。世界各国の代表ユニフォームに独自の刺繍を施し、サッカーシャツの新たな価値を創造してきたダイアナ・アル・シャマリ氏の最新作だ。

 

英国のユニフォーム刺繍家として活動し、作品を世界に発信しているシャマリ氏。2020年にPUMAのイタリア代表ユニフォームをリメイクしたウェアが話題となると、今年2月には、メジャーリーグ・サッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシーとタッグを組み、赤い薔薇の刺繍を入れたユニフォームが公式オークションで完売するなど、活躍の場を広げている。


そんな彼女が新たに手を加えたのは、日本代表の“桜餅ウェア”だ。ファッションブランドKENZOアーティスティックディレクター、HUMAN MADE創始者兼デザイナーのNIGO氏によってデザインされ、サムライブルーから一転、ピンクとグリーンの組み合わせが印象的なadidasのスペシャルコレクションだったが、そのユニフォームは今回、次のような変貌を遂げている。


現地4月22日、インスタグラム、ツイッターを更新したシャマリ氏は、「日本の文化や春、新たな門出にインスパイアされた」とコンセプトを記し、作品の写真を共有。ウェアの前面には日本の桜をイメージしたと思われる白やピンクの花、そして背面には刺し子の模様がアレンジされており、「背中の四角いパターンはサシコという日本の伝統的な刺繍技法から着想を得ている」と説明した。

 

この投稿には、ツイッターで3000件、インスタグラムで9000件を超える「いいね」が寄せられ、コメント欄にも絶賛の声が続々。シャマリ氏のSNSには、今作の他にも独自の刺繍を施したユニフォームが公開されており、日本代表のカタール・ワールドカップ(W杯)着用モデルも同じく桜をテーマとしたデザインで好評のようだ。


なお、彼女が発表した作品の一部は、本人の公式オンラインショップから購入が可能。特別な一枚が欲しい方は、ぜひ一度チェックしてみてはいかがだろうか

アンダーアーマー「UAフロー ベロシティ ウインド2」は好きなタイプ/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

ギョーカイ“猛者”が走って、試して、書き尽くす! 「ランニングシューズ戦線異状なし」

2023「アンダーアーマー」春の陣⑤「UAフロー ベロシティ ウインド2」の巻(後編)

 

スポーツブランド各社自慢のランニングシューズを、担当者に取材して、実際に履いて走ってレポートする本連載。ここ4回に亘ってお届けしたのは、アメリカ・ボルチモアに本拠を構えるUAこと、アンダーアーマーである。

 

“ジョギングもするし、レースにも出たことある”という方々のために、UAのシューズ担当である松原恵治さんがすすめてくれたのが「UAフロー ベロシティ ウインド2(以下、ウインド2)」。前編では、シンプルなルックスからは想像できない、アッパーとソールのテクノロジーについて話をたっぷり伺った。この後編では、ウインド2を、実際に履いて、走ったインプレをレポートしよう!

↑今回紹介するのは「UAフロー ベロシティ ウインド2(FLOW VELOCITI WIND2)」1万8700円(税込)。サイズ展開:メンズ25.0~30.0㎝、ウィメンズ22.5~26.0㎝。 カラー展開:メンズ3色、ウィメンズ2色

 

【関連記事】

超シンプルなルックスに宿る、アンダーアーマーの本気度/大田原 透の「ランニングシューズ戦線異状なし」

 

いよいよ、「UAフロー ベロシティ ウインド2」を試走!

UAのシューズ統括の松原さんは「ウインド2は、初心者や中級者でも、“スピードを出したい”という方向けのシューズです。もちろん、厚底カーボンを履かれるような上級者のトレーニング用にも最適です」と話していたが、その実力はどれほどのものだろう。

 

まずは、シューズに足を入れた感覚およびウォーキングのインプレ。そして、「運動不足解消」が目的で走る、1㎞を約7分(=キロ7分)の、の~んびりペース。続いて、脂肪を燃焼させる「痩せラン」に適した、1kmを約6分(=キロ6分)のゆっくりペース。

 

最後は、距離ではなく、走る爽快感重視の、1㎞約4分30秒~5分で走る(キロ4.5~5分)「スカッと走」。いずれも、“たまには、走ってみようかな~”と思った際に、あなたの志向にジャストフィットする、目安のペースをいろいろ用意した。

 

【まず、履いてみた!(走る前の足入れ感&ウォーキング)】

ブーティーのシューズのようなアッパーを持つ、ウインド2。シューレース(靴ひも)をよ~く緩めてから足入れしないと、履きにくい(一度履いてしまえば、しっかりフィット)。なぜなら、足の甲に当たる“舌”の形状の部材(タン)が、袋状にシューズにガセット(接合)されている。ウインド2はフィット感を重視した構造で、軽快な走りを期待できそうだ。

 

足馴染みの良いアッパーは、メッシュ地に細いテープが格子状に組まれ、糸で刺繍のごとく縫い留められている。アパレルを知り尽くすUAならではの、伸び止めのステッチによる軽量にして堅牢な素材「ワープ」である。立ってみると、ワープの軽快な快適性をさらに実感できる。

 

歩いてみると、わずかにふわっとソールが沈む。すぐにでも走り出したくなる感覚は、ソールの「フロー」素材によるもの。フローは、一見するとシンプルだが、とんでもないハイテク素材。

 

些末な点を上げると、シューレース(靴ひも)が少々短い……。トレーニングで履く分には全く問題がないが、レース時、解けることを恐れる筆者は、蝶結びを2重に結ぶ。甲高だんびろ(ばんびろ、ともいう)の昭和の足には、2重にするにはひもがわずかに足りないのだ……(もちろん、平成以降の細長のシュッとした足型の方は、問題なし!)。

 

【運動不足解消ジョグ(1㎞を7分で走るペース)】

超~シンプルな構造なのに、超~ハイテクなウインド2。歩いた時に感じたわずかなふわっと感は、運動不足解消のの~んびりペースでも堪能できる。フローフォームの適度なクッション性、路面をグリップしている感覚は◎。思わずスピードを上げたくなるほどだ。

 

しかしながら、運動不足解消の特効薬は、日々コツコツの積み重ねである。自分に余力を持たせて、“今日は、この辺で勘弁してやる”と、次につなげることが大切だ。疲れ過ぎない、の~んびりペースを守り、走る距離を少しずつ伸ばそう。足の筋肉が走ることに不慣れなうちは、無理は禁物。脚力がない段階だと、ウィンド2を持て余す可能性がある。

 

ウインド2は、脚力を含めたランニングのパフォーマンスが高い人ほど、その性能を引き出すことができるシューズと言える。推進力を生むプレートも搭載されておらず、ソールの形状がゆりかご状のロッカー構造が著しいタイプのシューズでもない。構造的にシンプルな分、ある程度の走る脚力があった方が、ウインド2をより楽しめる

 

もちろん、ハイレベルな脚力など、求めてはいない。少しずつシューズと息を合わせ、走る時間や距離を増やすことで、筋肉、心肺機能、内臓と筋膜、血液を含めた体液など、カラダが“運動に耐え得る”状態に導かれたら、ウインド2は十分に期待に応えてくれるはずだ。

 

【痩せラン(1㎞を6分で走るペース)】

痩せるために走るには、定期的に脂肪を燃やす必要がある。そのため、見た目のカラダの印象と、体重の数値が反映されるまでは、忍耐強く走らなければ結果は伴わない。物思いにふけりながらの継続も良いが、軽快なシューズで走ることそのものが楽しくなれば、課題を作らなくても、気軽にロードへ繰り出せる。そんな方にこそ、ウインド2はおすすめだ。

 

ウインド2は、走ること自体が楽しくなるシューズなのだ。ソールのフローフォームは、着地衝撃の度合いに合ったレスポンスを返してくれる。運動不足解消のキロ7分のペースで感じたクッション感は、少しスピードを上げただけで反発性に置き換わっている。

 

走る前に懸念していたのは、靴裏にラバーがないことへの抵抗感だ。耐摩耗性とグリップのためのゴム(ラバー)への信頼感は、絶大だからだ。しかしウインド2のソール面には何も貼られていない……。凹凸はあるが、細かなパターンだけ、大丈夫なのか……。

 

という心配は、実際に走ると払拭される。フロー素材だけなのに、ソールのグリップは侮れない。今回の撮影とは別の日、里山のダートも走ってみたが、MTBのタイヤのようによくグリップする(ちなみに、ロードバイクのレース用タイヤの接地面は、指1本の先ほどしかない)。フローは、路面を片手の指5本で鷲掴みなほどの感覚なのだ。

 

【スカッと走(1㎞を4.5~5分で走るペース)】

走る楽しみに出会う前、42.195㎞は拷問レベルの距離だと思っていた。ましてや、“ハワイまでも走っていけそう”などというランナーズハイも、ただの幻想だと吐き捨ててきた。でも、実際に体験して、ゴールを潜った瞬間、新たな人生の幕が上がるのを、爽快な涙と共に感じられるとしたら、“走らないままで人生を終わる”のは、もったいないとさえ感じるようになる。

 

というランニングの“沼”に出会った人は、42.195㎞という拷問レベルの距離ですら、颯爽と駆け抜けたいと思うようになる。目の前のランナーと時には競り合いつつ、一人ずつ抜き去り、時には励まし合い、ランナーズハイを感じたくなる。日常を忘れ、走りに集中し、誰も褒めてくれなくても、ただゴールに向かって、今持てるチカラを振り絞りたくなるのだ。

 

自分の今持てるチカラを振り絞るシューズを選びたくなったら、ウインド2はその選択肢の一つに加えても十分に良いシューズだ。表彰台を目指したり、タイムで自分を鼓舞したければ、カーボンソール入りのハイエンドシューズを履きこなす努力をスタートすれば良い(その道は、フォーム矯正やさらなる筋力向上、加えて故障のリスクも伴うが……)。

 

ウインド2を履き、里山の急な下り坂で、ブレーキを掛けずに駆けてみる。加速に伴い、クッション性よりも反発性がどんどん増してくる。板バネとは異なる、自然に跳ねる感覚。このシューズで鬼ごっこをしたら、というワクワク感さえ感じる。

 

加速しても、ラバーレスなのに、路面を噛む感じが増している。跳ねるが、暴れるワケでも、ブレるワケでもない。澄ました顔して、けっこうヤンチャ。ウインド2、好きなタイプかも。

 

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撮影/中田 悟

 

 

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